透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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パロ多めに、ギャグ多めです。

シリアスはしばらく来ないかもです。難しい話はもう本編、つまりはラビットとパヴァーヌ2章の方に回してやろうと思い、他はほとんどギャグっぽく、脳死で書いています。

つまりはカオスです、お楽しみくださいませ


マッシュ・バーンデッドと罠と罠

 

 

 

 

 

「……あの荷物、間違いない。密輸犯の物です……先生……ワカモさん、周り何か怪しいものは?」

 

『しいていうのなら、同じ様な姿のものが複数人いますね』ムシャムシャ

 

『こちらマッシュ・バーンデッド、新発売のシュークリームが美味しすぎて星5をあげたいです』シャムシャ

 

「すみません今尾行中なんですが……」

 

 

 

 

 

 

 

 現在、密輸犯の構成員と思われる戦闘用オートマタを尾行中のマッシュ一行。カンナは背後から、ワカモとマッシュは民家の屋根の上に立ちながら、目標の密輸版を監視していた。

 

 しかしカンナのレシーバーからは、相変わらず何かを食べる音とワカモの声が聞こえてくる。

 

 

 

 

 

 

「まさかとは思いますが……お二人とも同じ場所にいるのですか?」

 

『ええ勿論』

 

「三人体制の意味がないじゃありませんか…!」

 

『私は先生の安全を守るためだけに、動いているだけですので』ムシャムシャ

 

「……さっきから何を食べているのですか」

 

『稲荷寿司です』

 

「尾行中に稲荷寿司を食べるなんて聞いたことありませんよ、そして先生は……聞かずとも良いですね」

 

 

 

 

 

 

 

 半分呆れている様子で通信を続けるカンナ。今回の事件解決にワカモが加わった理由はマッシュを守るためということ……要するにマッシュ以外の指示は聞かないということ。

 

 しかしその肝心のマッシュがマッシュなので、多分期待はできない……つまりまともなのは自分だけ。――奴らをちゃんと引き付けて捕まえられるのは、自分だけだ。

 

 

 

 

 

 

『カンナさんも食べますか?』

 

「不要です、そもそも職務中の飲食は服務規程に違反していますから」

 

『ちなみにそう言うと思い、貴女の懐にこっそりとあんぱんを仕込んでおきました。ゆっくりとお食べなさい』

 

「わあ美味しそう――とでもいうと思ったか⁉︎ なんだこれ、一体いつ入れた‼︎」

 

『貴女とシャーレ内で言い争っている最中に』

 

「変な手品を身につけるな‼︎ 誰だそんなことを教えた馬鹿者は!」

 

『慈愛の怪盗』

 

「慈愛の怪盗⁉︎」

 

 

 

 

 出てくるとは思わなかった人物の名に動揺してしまうカンナに、尾行中の犯人が気づいてしまったらしい。ちょうど仲間との合流を行っていたらしく、カンナに向かって犯人が喚き出した。

 

 

 

 

 

「誰だ!?」

 

(しまった…‼︎)

 

『カンナさんカンナさん、数秒だけ時間を稼いでください』

 

(じ、時間を…?)

 

『作戦がありまして―――』

 

 

 

 

 マッシュの作戦を聞かされたカンナは、少し悩んだ末、渋々ながらもそれを承諾した。

 

 

 

 

「早く出てこい‼︎」

 

(っ……やるしか……無い‼︎)

 

 

 

 

 

 テンパってしまったカンナは覚悟を決め、喉の調子を整えると、息を吸い空に向かって

 

 

 

「あ……ア〜……ウォ〜〜〜〜ン‼︎

 

 

 

遠吠えの鳴き真似を行った。少しの沈黙……流石にこれで騙されるわけはないか……とカンナは思い、愛銃を手にしたまま制圧の準備を整える。

 

 

 

 

 

「なんだ犬か」

 

「野良犬の遠吠えなんた久しぶりに聞いたなー」

 

「でもなんか……色っぽくなかったか?」

 

「え、何お前そういう癖? 引くわー」

 

「なっ、ば、うるせぇ⁉︎」

 

「騙されるな阿呆共!!」

 

 

 

 

 こんな安っぽい真似事でいい大人が騙されるなよ、とカンナは思いながら飛び出し叫ぶ。カンナの姿を見た瞬間、目の色を変え武器を構えるロボ達。

 

 

 

 

「なっ、お、お前はヴァルキューレの狂犬‼︎」

 

「くそっ‼︎色っぽい遠吠えなんかで惹きつけやがって!」

 

「何が色っぽいだぁ‼︎というかこんな安っぽいモノマネに騙されんじゃないいい大人が‼︎」

 

「ウルセェ‼︎自分のCVパワーを確認してから物を言え‼︎」

 

「なんの話だ‼︎」

 

「――とまぁ、冗談は置いておいて……なあ狂犬さんよ。俺達がわざわざこんな格好をして、大事な物を運ぶだなんて思うか?」

 

「………」

 

 

 

 

 

 密輸犯の犯人達が一斉に声色を変え、指を鳴らす。すると民家の屋根の上にそれなりの数のロボ兵士たちが現れる。

 

 

 

 

 

「お前が俺たちのことを嗅ぎ回っているだなんて最初からわかってたんだよ」

 

「……この任務は極秘なはずだ、一体誰から聞いた」

 

「さぁ?わかんねぇな」

 

「……お前達の狙いは私か」

 

「ついでにあのシャーレの先生もな……今頃俺達の仲間が時間稼ぎをしてくれてるはずだ――大人しくついてきてもらうぞ、狂犬」

 

「あの馬鹿な教師のことだ、作戦に気づいているはずと無ければ、生徒が狙われていることを知っているはずもない」

 

 

 

 

 

 

 勝ちを確信し前に出る密輸犯達――その瞬間、金属が破壊される様な音が響き、犯人達はその方を向く。そこに広がっていた光景は、屋根の上にいたロボ兵士達が倒れ、壊れている光景だった。

 

 

 

 

「な、なにぃぃぃ‼︎?」

 

「いきなり、なんで、みんな……あいつはあそこから動いてないのに…‼︎」

 

「いまだに、キヴォトスの悪人共はあの先生のことを舐め腐っている。先生は確かに子供で、おバカだ……しかしな」

 

 

 

 

 その直後、上から降ってきた何かによって尾行していた密輸犯達は押し潰される。降ってきたのは自動販売機。

 

 

 

 

「仮にも教師だぞ、これぐらいの事は見抜いているに決まっている」

 

「まあ怪しすぎましたからね。カンナさん、時間稼ぎありがとうございます」

 

「気配があまりにもありすぎるとは思っていましたが、ここまでとは……しかしこの短時間で伏兵達も倒してくるとは、さすがです」

 

「ワカモちゃんはいまだに暴れてる最中ですけど」

 

「止めてきてくださいよ」

 

 

 

 

 尾行しているのではなく罠にわざとかかっている、これが今のカンナ達の状況であった。そもそも最新から目立つ格好をしていたり、やたら大勢で動いていたりと怪しさは満点、なので逆に集めて一網打尽にしてやろう……と言うのを、つい先ほどマッシュは通信を送っていた。

 

 

 

 

 

「い……いつから、気づいていた…‼︎」

 

「お前を尾行し始め、この場所にやってきたときだ」

 

「そんな素ぶり、一切見せていなかったぞ…‼︎」

 

「何年この仕事を続けていると思っている――ヴァルキューレを舐めるな」

 

 

 

 

 

 自販機に押し潰されながら、ボソボソと何かをぼやいていた犯人。カンナは銃口をその犯人に向けながら質問。

 

 

 

 

 

「貴様らの組織、その隠れ家を教えろ」

 

「な、なんのことだか」

 

「こんな作戦をただの密輸犯が考えられると思えるものか、それに先ほど先生達が葬り去ったオートマタ兵達の武器……あれは、ある会社の兵士たちの物だ」

 

「‼︎」

 

「組織的な犯行、わざわざシュークリームの具材なんて物を密輸する愚かさ……確実に何かを狙っている――例えば……ここにいる先生とか」

 

「おかしいと思ったんだ。最近キヴォトスでシュークリームが流行っているとは言え、その具材を密輸とかする、意味のわからない人たちがいる?って……でもその正体が今わかった」

 

 

 

 マッシュは自販機を片手で持ち上げ、腰を下ろし、力強く言い放つ。

 

 

 

 

「全部話してもらうよ――カイザー」

 

「………ハァ、だからやりたく無かったんだ……こんな仕事」

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「…………なぁ」

 

「なんだ、そろそろ目的地なんだぞ。無駄話はするな」

 

「……この班にあんな奴らいたか?」

 

「あん?」

 

 

 

 

 場面は変わり、何処かの道を走っているトラックの中。そこでは複数人のオートマタ兵士達がそこに並んで座っていたのだが、その中にどこか違和感のある人物らを、何人かが怪しんでいた。

 

 

 

 

「――ちょ、ちょー、まじ、緊張する〜。密輸とか初めてで〜……カンちゃんこわ〜い」ケッカンピキピキ

 

「いや本当に怪しいぞあいつ」

 

「あ?くだらねえこと考えてんじゃねえ、ただのよくいるスケバンじゃねえか」

 

「いやスケバンってあんなギャルっぽかったけ?」

 

「あとなんかデカくね?」

 

「へ、変なこと言わないでよー。まじチョベリバでザギンでシースー

 

「おい本当に怪しいぞこいつ‼︎」 

 

 

 

 

 

 金髪のツインテール、犬の耳を持つバッテン印のマスクをつけ、目元もグラサンで隠しているスケバン。怪しさ満点の彼女のことを、兵士たちは怪しむ。

 

 

 

 

「ちょっと、失礼じゃありませんか? 私の友人を怪しむなんてやめてください」

 

「お前がダントツで怪しいわ‼︎」

 

「なんだその筋肉!」

 

「身長も高えしなぁおい‼︎」

 

「声も低いぞ!?」

 

「そんなことない――わよ」

 

「取ってつけたかの様なわよ‼︎

 

 

 

 

 

 その隣に座っているどっからどう見てもおかしいスケバン。バッテン印のマスクに黒い短髪、ついでに引き締まった筋肉と低い声。これ以上にない程怪しかった。

 

 

 

 

 

(――一体なんでこんなことに…‼︎ こんな、こんっっな……‼︎)

 

(似合ってますよカンナさん)

 

(そんな死んだ目で言われても説得力無いんですよ‼︎)

 

(密輸犯、もといカイザー達の隠れ家の場所へは、このトラックに乗っていけばたどり着く…とは聴きましたけど、本当に大丈夫かな)

 

(それにしたってもう少しまともな服装があったはずでしょう‼︎――あんの…性悪狐め…‼︎)

 

 

 

 

 

 ひっ捕えた密輸犯もとい、カイザーの社員曰く。密輸したシュークリームの具材は仕入れているのではなく奪っている様で、奪った食材をこのトラックに詰め込み、そのまま隠れ家まで持って行っている様だった。

 

 隠れ家の場所自体捕まえた社員もわかっていないらしく、二人は仕方なく密輸のバイトをしにきたスケバン変装し、隠れ家へと向かっていた。

 

 

 

 

(……そもそもなんで先生がスケバンに、ワカモにやらせればよかったではありませんか)

 

(女の子を一人、悪い奴らの集まりに入れさせるわけにはいけませんよ。ワカモちゃんだってそうです)

 

(…………)

 

「――あの、これって何処に向かってるんですか?」

 

「あ?決まってんだろ」

 

 

 

 

 

 不意にマッシュが、一様念のために目的地のことを問いただす。

 

 

 

 

 

「シュークリーム工場だ」

 

(よかったですねカンナさん、シュークリーム工場らしいですよ)

 

(そんなもんあるかぁ‼︎)

 

「いいかお前ら‼︎作戦はただ一つ………シュークリームを作るための材料を持って、超逃げて‼︎

 

「どんな作戦だ‼︎」   

 

「お前達は隠れ家に行って、このトラックに積んでいるものを全て運び出すんだ。いいな?」

 

「いや役割分担下手くそか⁉︎ なんで運び出すのが私に二人だけなんだ!」

 

「仕方ねえだろ不景気なんだから」

 

「関係ない!」

 

 

 

 

 

 やがて目的地に着いたのか、中にいたオートマタ兵士達はみんな工場の方へとフル装備で走っていき――中に残ったのはマッシュとカンナだけになった。

 

 

 

 

 

「………怪しさしかないんですが」

 

「まあ何かあればワカモちゃんが助けてくれますし、ひとまず乗っかりましょうよ」

 

「……わかりました」

 

 

 

 

 マッシュとカンナはそのトラックに乗り続け、目的地であろう隠れ家へと向かっていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………本当にこんな罠に掛かったのか、それともわざと引っかかったふりをしているのか……まあどっちでもいい、どのみち――奴らは私には手をだせん」

 

 





そろそろクリスマスですねぇ。みなさんご予定は何かございますでしょうか、私は家で弟先生と妹先生と共にケーキを食べ、街中でわざわざ見せびらかすかのような態度をとっているバカップル達の邪魔をしてやろうかと企てております。

ははは、冗談ですよ。

百花繚乱後に見たい話

  • まだ交流がない生徒との話
  • アイデェア箱から選んだお話
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  • 愛が重い生徒との話
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