一日遅れのハッピィィィィィー!!ニュゥゥゥゥイヤァァァァァッッ!!
ここから巻いて巻いて巻きまくりますので、ご了承ください。
それと今回割と大事な回です。
「――私です」
『事は順調かな、防衛室長。まさかバレてなどいないだろうね』
自室へと戻ったカヤは、電話上である人物と連絡を取っていた。部屋内にはカヤは以外おらず、聞かれる相手はいない。
「…私の心配よりも自分の心配をした方がよろしいのでは? 先生が例の兵器をほとんど破壊してしまったせいで、修理費がとんでもないことになっているのでしょう?」
『………私の半年の給料が吹き飛び、私自身もあの狂犬のせいで重傷、ボディを取り替える羽目になった……さらに、今回の取引に使う予定だったブツもすべて破壊され、取引先からは提携を打ち切られ、融資も取引の件も白紙になってしまった』
「私もヴァルキューレに目の敵にされてしまいまして……あの女にも目を光らせられましたし……ハハッ」
『ハハハッ』
二人は深すぎるため息をついた後、互いに立ち上がり叫んだ。
『ふざけるなよあの筋肉だるま‼︎』
「ふざけないでくださいよあの脳内カスタード馬鹿!!」
二人が手を組んだ時、問題点はほとんどなく完璧な物だった。財力の戦力も、計画性もまさに完璧……しかしイレギュラーであるマッシュ・バーンデットという人間にことごとく潰されてしまったのである。
『アビドスの一件から、我々カイザーは変わって行った。何か利益を得ようと行動を起こした…そのすぐ後に、奴が現れ全てが終わる……おかげで我々は赤字だ!!』
「そもそも先日の作戦で、やつを倒せるのではなかったのですか!」
『お前の飼い犬が裏切るだなんて想定外だ!!しかも奴は成長を遂げていた、報告にあった時よりもはるかにな‼︎………アビドス、エデン、そしてあの機神の一件を終え、奴はまた新たに力をつけた……奴の成長スピードは異常だ……そんなの、誰が予想できる‼︎――異世界からやってきた16歳の小僧が、これほどまで強くなるだなんてな!!』
予想していた何百倍もマッシュは成長を遂げていた、それもそうだ。彼はありとあらゆる生徒と過ごし、戦い、技を吸収してきたのだから……それに彼につく戦力を徐々に増えていっていた。
『……とにかく、なんとしてでも次の計画だけは成功させなければならない。プレジデントも……そろそろ、本気でお怒りになられる』
「そこはなんとかしますから、貴方は貴方でちゃんとしててくださいね」
『私が何かを起こす前に、お前の首が飛ばなければいいがな』
「それはお互い様でしょう」
『……また連絡する――ここまできたら最後まで付き合ってもらうぞ、不知火カヤ』
「死なば諸共……ですね、ジェネラル」
通話を切り、机の上に端末を置くカヤは大きなため息をつき両手で顔を覆う、リンの目を掻い潜り、狂犬をなんとかして動かし今回の計画を進まなければいけない。
仕事は山積み、ストレスで夜も眠れず、隈も化粧で隠さなければいけない……さらに疲れもどっと溜まり、手を動かすだけでもしんどいと思うほど。
「…………先生」
ほんの一瞬、彼女の耳にある言葉が聞こえ、脳内に彼の姿が見えた。
『何か困ったことがあったり、助けが必要な時は呼んでくださいね。いつでもどこでも駆けつけますから』
「―――――――ッ」スッ
カヤは机の上に置いた端末を拾い、シャーレへと連絡しようとした――――その時だ。
【――それでいいのかな】
「…っ………また…」
脳に、その声が響いた。
【あそこまでやっておいて、あそこまで言っておいて……今更何をする気なの? そもそも、何かしてくれると思う?】
「っうる………さい……」
【そもそもなんであの人を嫌ったんだっけ】
「……会長に、私よりも先に、あの人が認められたから。同期が彼を認め……誉めていたから……羨ましかった」
【本当にそれだけ?】
「……キヴォトスの治安維持も、不良生徒の校正も、私が今までずっとやってきた。周りからなんと言われようと……私なりに、何かをやってきたつもりだった」
【そうだよね………なのに、ぜーーんぶ、あの人に吸われたんだよね】
「―――それも、同じ暴力によって」
【うんうん、しかも……リンの目も、あの人が変えたんだよね】
「――――――そうですよ……そうなんですよ…‼︎」
カヤは人が変わったかのように怒りだし、それに身を任せ机に拳を打ちつけた。
「何もかも、全部あの人が変えてしまった‼︎ ただの暴力の化身である彼が、ただの子供である彼が‼︎ キヴォトス全体の治安も良くなったでしょうそれは事実です……でもそれは、結局暴力だけの力――あの人とは違う!!」
【あの人と比べられるはずもない】
「連邦生徒会は、どこもかしこも彼の話題、彼のおかげだと豪語している……ふざけるな、ふざけるな‼︎今までこのキヴォトスが存在できていたのは、あの人の――連邦生徒会長のおかげなんですよ‼︎」
【それを、全部あの人のおかげに塗り替えられた。それにあのリンすらも、彼のせいで変わった】
「私達といる時はあんな顔一人握りも見せなかったくせに……あの人といる時だけしか見せなかったくせに……」
『先生には、少し手を焼いていますが……ふふっ、なんだか懐かしくてですね。まるで……あの人といる時のような…』
「あの人とあの男を比べるな…………ゲヘナも、トリニティも、ミレニアムも……色々と動いてくれていたあの人に感謝なんてしなかったくせに……どいつも、こいつも……先生……先生と…‼︎」
【私のことなんて全然見てくれない、あの人のことを見ていない】
「……だから私が証明してやるんだ、あの人のキヴォトスが正しいのだと――奴は悪なのだと」
【そのためならなんでもする……それでいいのよ不知火カヤ、私は何も間違ってないんだから、間違ってるはずがないんだから―――私は正義よ……不知火カヤ】
頭に響く、女性の声……何処からかわからない、なんなのかはわからない。だがその声のおかげで、カヤは今こうして動いている。
「……私を生徒だと見ているあの目、敵である私を……舐めているあの目を変えてやります―――私は不知火カヤ……貴方の敵だということをわからせてやりますよ…‼︎」
誰もいないその部屋で、彼女は、不知火カヤは……またその目の色を変えた。
【一緒に頑張ろうね―――ずっと、私達で】
そしてその目の下には……薄らと、線が見えていた。
――――――――――――――――――――――
「つまりなんだ………私たちがここでデモを行っている間、お前は私達に指導を行う…と?」
「その通り、『学生が勉学を習えないのはあかん』って僕のじいちゃんも言ってたし。もし元に戻ってみんなに置いてかれでもしたら嫌でしょ」
デモンストレーション・ブートキャンプ。それはマッシュが考案した物であり、デモを行っているラビット小隊を支援、保護、擁護代わりに、彼女らにはしっかりとした勉学や色々なことを教えると言った物。
キャンプセット一式と、リュックサック10個、本気で子ウサギ公園に住む気満々である。
「それに我々が素直に従うと?…貴方は連邦生徒会側、いわば敵なのですよ?」
「そもそもこんな状況で楽しくお勉強なんてやる気起きないんだけどー?」
「そういうと思いまして、今回条件をつけてきました」
「条件…?」
「僕はしばらくここにいるつもりなんだけど、君達はそれが嫌なはず……でも僕は帰る気はない。というわけで」
マッシュは数あるリュックサックの中から一つを選び、その中からトランプやUNO、ジェンガなどさまざまなものを取り出しその場に広げた。
「君ら全員が、これらのもので僕に勝てたら。僕は帰る」
『‼︎』
「なんでもいいよ、戦闘でも勉学でも、なんでもいい……その代わり負けたら、この校外学習を受けてもらう―って感じで話が通ってさ」
「……流石に舐めすぎていないか、戦闘ではお前には勝てない……だが他なら、負ける気なんてさらさらない」
「エリートのプライドに傷をつけられた、だから今度こそそれを取り返そう――って思わせる作戦?…すごいね先生」
「まあそこまでは考えてないんですけど」
マッシュは4本の指を立て、彼女らに宣言した。
「全員が好きなもの一つずつ選んで欲しい、僕はそれに全力で挑む。大事なのはみんな四人同時に、勝つこと、内容は途中で変えてもいいよ」
「例えば私がトランプで先生に勝てば、その日の学習はしなくてもいいんだよね?」
「そう、その日のうちに全員が僕に勝てばその時点で僕の負け。何回も言うけど……僕が帰るのは全員が勝ったら、だよ」
「……上等です」
「な、お、おい‼︎」
「……私も……いいと、思う。そうでもしないと…帰ってくれなさそうだし」
「全員が別々のことで勝てばいいんでしょ?ならさっさと勝って終わらせればいい、違う?」
「…………っああもうわかった!それでいい!その代わり約束は守ってもらうからな!!」
「勿論……じゃささっそく」
「キャンプの醍醐味、カレー作りをしますか」
『そこは勝負を始めろよ‼︎(しなよ‼︎)(してください‼︎)(し、してください‼︎)』
「だってやりたいもんカレー作り」
こうして始まったマッシュとラビット小隊の校外学習……もしくはキャンプ生活。
マッシュになんでもいいから勝て、それだけ聞くと単純なものから難解なものまでさまざまな分野から選び勝てばいい、そう聞けば案外いけそうではあるが……彼女らは知らない。
マッシュが今までどんな生徒と、どんな経験を積んできたのかを
今年もどうぞ、透き通る世界に拳を一つをよろしくおねがい申し上げます。そろそろ本気で終点が見えてきたので
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