透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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有言実行できないバカタレの作者です……セイアさん実装で浮かれすぎていました。

とりあえず本編は…どうぞ!


子ウサギ達と仮面四天王

 

 

 

 

「――流石は、あの先生に鍛えられた事はあるじゃん…普通に手強い」

 

「そっちも………やけに……実戦に慣れているな、しかもこれは…熟練者の動きだ」

 

「伊達に、この仕事やってないからね」

 

「サキ!そちらは大丈夫ですか‼︎」

 

「よそ見している場合?」

 

「よそ見なんてしていま……せん‼︎」

 

 

 

 

 

 家具や物が無惨に破壊されもうほとんど何も残っていない部屋で、サキとミヤコは仮面四天王の2人と抗戦していた。両者とも連携は完璧に等しい物……しかし僅かに、四天王2人の方が優っていた。

 

 

 

 

「ミサ――ミッちゃんどう?この2人」

 

「流石としか言いようがない…これじゃ長い間時間稼がれる」

 

「時間を稼ぐと同時に貴女達を倒す、それも視野に入れていますよ」

 

「ミヤコ、そうは言ってもな……この2人、尋常じゃないぞ。先を読んだ行動のほとんどが対処し切れていないんだ……」

 

「初対面で、初めてのタイプだもん。そう簡単に対処されちゃったら困っちゃう」

 

「先生はできていましたが…」

 

『あの人と比べるのは野暮』

 

「マジでなんなんだあの先生は」

 

 

 

 

 

 ほぼ無敗の凄い人です、それはさておきサキは考えていた。ここで目の前の2人を倒しても屋上にいるリーダーには辿り着けない……そしてミユ1人ならなんとかなるかもしれないが、まだ戦っていない水色のドレスを着た者はちゃんと強い。もし相手が接近戦が得意だった場合……危険だ。

 

 

 

 

「――ミヤコ、今だけ私に合わせてくれ」

 

「何か策が?」

 

「ああ――けどその前に‼︎」

 

「作戦、伝えさせる気ないから」

 

 

 

 

赤のドレスを身に付けている者がRPGを放ち、サキとミヤコは上下に別れながら回避、姿勢が低いまま突っ込んできたサキをアツコが腕を掴み、ミサキから離す。

 

 

 

 

「フッ!!」

 

「っぉっも…!」

 

「タアッ!」

 

(パリィするのでやっとの速度……やっぱりこのドレス戦いにくい!――にしてもこんな技どこで覚えてきたの…!)

 

「サキ!」 

 

「ああっ!」

 

 

 

 

 サキとミヤコは近づき、背中を合わせながら交代、サキがRPGを持っている赤ドレスの手を掴み、打たせないようにし、足腰に力をいれ赤ドレスの動きを止める。

 

 ミヤコはそのまま銃の撃ち合いを開始、連射力で言えばミヤコの方が上、しかし正確性で言えばピンクドレスの方が上。

 

 

 

 

 

「作戦を伝える暇無さそうだね……どうする気?」

 

「言葉で無理なら、行動で示す」

 

「……良い目してる、もしかしてこの戦闘楽しんでたりする?」

 

「正直な――所で一つ聞くぞ赤ドレス」

 

「なに」

 

「痛いのは、平気か?」

 

「痛いの? そんなのもう……―アンタまさか‼︎」

 

 

 

 

 

ニッとサキが笑い、ミヤコに向かって指示を出す。

 

 

 

 

「ミヤコ‼︎扉に向かって走れ‼︎」

 

「っはい!」

 

「ダメ、いかせな……‼︎」

 

「こっちのセリフだ!」

 

 

 

 

 

 赤ドレスとピンクドレスの腕には、一本の長いロープがくくりつけられていた。その場で打開策を考えるのがサキの得意分野…少々、いやかなり脳筋だが―それでいい。

 

 

 

「心配するな、威力は並だ‼︎」

 

 

 

 自分らしい戦い方、それでいい…ミヤコのような闘い方が、技術が、才能がなくたっていい。自分なりの努力を形を示す、それでこそサキという者。サキは赤ドレスとピンクドレスを根性で引っ張り、遠くへとやった後、手榴弾を投下。

 

 

 

 

「あっっづ‼︎――直当たりだったら、やばかった……お互いに‼︎」

 

 

 

 

爆音と共に部屋の窓ガラスが全て消し飛び、ロープもはち切れた。ミヤコは扉ごと爆風で吹き飛び、部屋からかなり離れてしまった。

 

 

 

 

「サキ―――いえ、ここは……先に行きます!」

 

「ああ行け! モエ、指示を頼んだぞ!」

 

『ひゅー!!やるじゃんサキ!』

 

「これでしばらくは、起き上がれないはずだ……だからいけ!」

 

 

 

ミヤコが走り、先へと進む。ミユの元へと直行する彼女を見て、少しだけ笑ったサキは立ち上がり……前を向く。

 

 

 

 

 

 

「―――コホッ、コホッ……ふふふっ、直当たりだったらちょっと危なかったね。動ける?」

 

「全然…余裕。でも1人逃した……一応リーダーに連絡しておかないと」

 

「やっぱり、ただの雇われじゃないだろ。なんなんだその耐久力」

 

「悪いけど、こっちはこういう体験を小さい頃から何度も経験してたから……慣れてるの」

 

 

 

 

 

 服が少々チリチリになってしまっているが、それでも普通に立ち上がってきたドレスコンビ。状況は二体一……だからどうした。

 

 

 

 

「――何日でも、何週間でも時間は稼いでやるさ‼︎」

 

「眩しい……でも、今の私なら耐えられる」

 

「ヒッちゃん、お願いね」

 

「ミユ!……頼んだぞ!」

 

 

 

 

サキはミユに連絡しながら走り、闘気に満ちた笑顔を見せながら2人に使って突っ込んでいった、そして通信を受けたミユは

 

 

 

 

 

 

『わかります……失敗した時って、消えたくなりますよね』

 

『隠れたくもなります……そしてそのまま忘れてくれないかなって』

 

『わかります〜…あっ、シュークリームいります?』

 

『貰います―』

 

 

 

 

 

めっちゃ敵と意気投合していた。

 

 

 

 

 

「そっちの水色髪どうなってんだ!」

 

「そっちの小動物もどっこいどっこいでしょ⁉︎」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 ミユと水色ドレス……この2人が目が合った瞬間感じ取ったのだ、同じタイプなのではないかという事を。そしてお互い少しだけ話をしたら……なんと意気投合してしまった。

 

 

 

 

「なんで毎日うまくいく世界じゃ無いんだろうって、思うこともありますよね」

 

「はい……特に同じミスをした時なんて、より一層…」

 

「怒られた時も、泣き喚いちゃいますよね」

 

「はい……」

 

「あと……同い年の友達に一番下の妹みたいに扱われるんですよね」

 

「わかります……小動物って言われちゃいました」

 

 

 

 

 

背中を合わせながら座り、淡々と喋り出す2人。何やってんだという状況ではあるが……お互い同じスナイパーなので、下手に動けないのだ。

 

 

 

 

「……ちょっと前までは、いろんな人に文句を言われ続けてたんです。『もっと声を出せ』『もっと話せ』って……でも、ミヤコちゃん達だけはちゃんとお話を聞いてくれました」

 

「チームのメンバー達が、自分以上に自分のことをわかってくれていると嬉しいですね……悲しみとか、そんなの吹き飛ぶくらいに」

 

「はい……それと、誰かの役に立つっていうことも、とっても嬉しいです」

 

「ですよね……やっぱり私達、気が合っちゃいますね」

 

「はい……でも」

 

 

 

 

 次の瞬間、2人が前に飛びスナイパーを相手に向ける。近距離なのでスコープを除く必要がない……いわゆる腰打ち状態。

 

 

 

 

『このままじゃ、ダメですよね』

 

 

 

 

 2人の目の色が狩人へと変わる。先に動いたのはミユ、水色ドレスは思わず目を疑った……ほんの瞬きをした一瞬のうちに、ミユがいなくなっていた……いや、違う。

 

 

 

 

 

「お邪魔します…」カチッ

 

「ヒェェ!?」

 

 

 

 

 いつの間にか自分の足元へと走っていたのだ、水色ドレスはそれに思わず足を動かして蹴ろうとする、その足をミユはこの体の小ささを利用して器用に避けると、水色ドレスの背後に回り込み発砲。

 

 

 

 

「ヒィッ! 殺意高すぎませんか⁉︎」

 

 

 

 

 そう言いながらも水色ドレスもその弾丸をライフルの持ち手部分で受け流し、ミユへと発砲。素早い動きで走り回るミユに対し、水色ドレスはその先を予測して発砲。

 

 

 

 

 

「気配が読みづらいです〜〜‼︎」

 

(この人強い…!……で、でも、頑張らなくちゃ……!)

 

 

 

 

 

その時、扉が勢いよく開き、中へとミヤコがやってきた……しかしなんと運の悪いことか、ミヤコの目線の先にはすでに構えている水色ドレスがいた。

 

 

 

 

「ミユ!」

 

「ごめんなさい……当てさせてもらいます」

 

(あのままじゃ、直撃しちゃう…!えっと、えっと…!………………私は先生に勝った、勝った!――私だって、頑張るんだ‼︎)

 

 

 

 

 

 ミユは水色ドレスの前まで隠密で移動すると、めいいっぱい威嚇をして彼女の注意をひく。怖くても、めげそうになっても、勇気を上げる……弱い自分を叱るために――そんな自分を仲間と言ってくれる人のために。

 

 

 

 

 

「が、がぉぉぉぉぉっっ!!!」

 

「わぁぁぁぁっっっ!!?」

 

 

 

 

 

ミユは気高き小動物となる。

 

 

 

 

「ミヤコちゃん!奥に、いって…! 証拠は、なんとしてでも手に入れるから‼︎」

 

「ミユ……わかりました、先に行きます!」

 

「あぁっ!待ってください! わっ⁉︎」

 

「わ、私が……相手だ〜〜‼︎」

 

 

 

 

ミユは水色ドレスの顔へとへばりつき、視界と動きを遮る。残るミヤコは全力でその場から逃走――最上階へと向かう。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「屋上……モエ、反応は」

 

『やけに大きな反応がある……多分、あの三人よりも強い相手だと思う。サキとミユはいまだ交戦中……行くよ、ミヤコ』

 

「ええ」

 

 

 

 

ミヤコは屋上へと、足を踏み入れた……そこにいたのは1人の、白いドレスを着ながら、青い仮面をつけている者だった。

 

 

 

 

 

「……来たか」

 

 

 

 

雰囲気が……気配が冷たい、マッシュとはまた違ったタイプの怪物。仮面越しにも伝わる強者の眼光、目で見られでだけで死んでしまいそうになるくらいの恐怖が、一気に込み上げてきてしまった。

 

 

 

 

 

「貴女は……っ、いえ。単刀直入に聞きます、カイザーとヴァルキューレの黒い関係の証拠、それは貴女が持っているのですか」

 

「…そうだと言ったらどうする。私を倒して奪う……というのか」

 

「それしか道がないのなら」

 

『ミヤコ……ほんとに気をつけて、この人……Sさんくらいヤバい!』

 

 

 

 

 

 青い仮面をつけた白ドレスは、無言で銃を向けながら――静かに呟いた。

 

 

 

 

「――最後の補修授業、始めるぞ」

 

 

 

この2人の決着が――SRTの運命を分けることとなる。








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