おそらく次回が百花繚乱編ラストです。
もう本当めちゃくちゃ時間が経っちゃいましたなぁ……そこは本当にすみません。
次回からなんですが……私結構迷ってまして、アンケートの方にお答えいただけたらなと思っております。何卒ご協力のほどをよろしくお願い致します。
「いやはや、皆さんお疲れ様です。皆さんのおかげで百鬼夜行は守られ、市民の皆様もへの被害も最小限で抑えられました、皆さんの大勝利!――……とは、言えなさそうですね」
「先生やワカモさん、忍術研究部のおかげで我々百花繚乱は勝てたも同然……いえ、助けがなければ百鬼夜行そのものを守りきれなかったかも知れません」
「忍術研究部の皆様は…大丈夫ですか?」
「かなりのショックだったようで、先生と一緒に少し話をしているわ……一番のショックは、イズナ本人だろうけど」
百鬼夜行を襲った影、その正体は闇に堕ちた別次元のイズナだった。
関わった時間は僅かだとしても、百花繚乱の四人にとっては、背中を預けて共に戦ったこともまた事実……勝負には勝ったが根本的な解決には至っていないのは誰もが分かりきっているがために、勝利を喜ぶこともままならないどころか、百鬼夜行を守ったと言えるのかどうかすらも訝しむしかなかった。
そんな事件から二週間が経った今、百花繚乱は陰陽部部室へと案内され、ニヤ以下陰陽部との対談に至っている。
「結局花鳥風月部も逃したし、驚異が去った、って感じでもなかったし……あぁぁーもう!!!なんかモヤモヤすんなぁ〜〜!!!」
「でも、結果的に学院そのものは守られたんだし、そこは素直に喜ぶべきだよー」
「流石チセちゃん!フォローも早い!……コホンッ。まぁ、チセちゃんの言葉通りですよ。みなさんが頑張ってくれたおかげで、ここは守られたのですから」
「……それはそうだけどよ、結局私らだけじゃ…」
(ん〜困りましたねぇ……仲間内での信頼関係を取り戻し、互いの摩擦が解消されたとしても、こんな感じの結果では………このままでは傾きっぱなしで活動することになってしまうますねぇ)
現時点の百花繚乱は、解散から一転して活動再開を決定した。百花繚乱を取りまとめるは変わらずナグサ、しかしたった一人で全ての者たちを……ではなく、キキョウ、レンゲ、そしてユカリがそれぞれ幹部となり、取りまとめる形に落ち着いている。
ナグサが真に認め、信頼できると確信した者を幹部と言う名の頼りになる人へ昇華した……しかしそれはたった一歩、大事なのは今から。
自分の思いや、本当のことを全て話したとはいえ……なかなか前には進めていなかった。
(自分達が必要とされていると言う自覚、それさへ芽生えれば――)
メギャァ!!!!
「ニャハァァァ!!!?」
「先生!!そこ引き戸だって言ったよね!?」
「いやごめん、ドア開けるの久々で」
「そんなことある!?」
「本当にそんなことありますか!?」
「ごめんなさい……すぐ直します」
『そして素直!!!!』
シリアスを壊す天才ことマッシュ・バーンデッドが突如として現れ、部室の扉をぶっ壊してきて入ってきた。その後ろにはワカモと忍術研究部の皆がおり、手元には黒い目隠しを所持。
「突然ですが、これより百花繚乱のみんなを誘拐させていただきます」
「「「「なんで!?」」」」
「忍術研究部の皆」
「「「はっ!」」」
「確保」
「「「御用だ〜!!!」」」
「ワカモちゃん、優しくね」
「はい!ですがなるべく迅速に、かつ確実に捕らえて見せましょう!」
「ならそのチェーンは置いてね」
マッシュの号令で飛び出した忍術研究部が百花繚乱の四人を縄で捕縛し、目元を目隠しで覆う。ワカモの圧に押された百花繚乱は動くこともできずに縛られ、武器を取る間もなく動きを止められてしまった。
「あ、あの…先生?どうしていきなりこんなことを?」
「まだそれは話せないんですけど、とりあえず大事なことなので連れていきますね」
「ちょっと!?本当にご説明いただけませんか!?身共達は今めちゃくちゃシリアスな場面でしたのですが!!?」
「大丈夫です!!ほんのちょっとだけお時間をいただくだけですから!!」
「ねぇ、さっきから頭になんか滴ってきてるんだけど……なにコレ、水?」
「ああお構いなく、このワカモの血涙ですので」
「なんで血涙!?」
「羨ましいからです」
「後でやってあげよっか?」
「是非!!」
ひとまずマッシュ達は百花繚乱のメンバー達を誘拐と言うか連れ出しどこかへと向かった、そんな様子を見ながらも見送った陰陽部。
「――やっぱり、あの人に頼んで正解でしたね」
ニヤは一言呟き、彼らを追うようにして部屋を出るのであった。
「先生……あの、これから我々はなにをされるのですか?」
「こ、こう言うの見たことがあるぞ……誘拐されたヒロインに何かをしようとしている悪人の元に主人公が現れるって奴…!!」
「先生がそのようなことをするとお思いなのですか!?先生が女性に対してそのようなことをするわけがないでしょう!! 受けるとするなら私の特権です!!」
「何かって何のこと?」
「先生は気にしなくても良いから」
「主殿!そろそろお時間です!」
「だね………よし、みんな、ちょっとだけ前に進んでくれる?――よし、今外すね」
百花繚乱のメンバーが数歩進み出し、縄と目隠しを解かれた。連れ出された場所に待つものを見た四人が、息を呑む。
「おっ!百花繚乱だ!!ここの救世主だ!!」
「皆ー!サンキューなー!」
「あのよくわかんねぇバケモン相手に、よく戦ってくれたよ!ありがとな!!」
「先生と忍者達もあんがとよー!!」
とある屋敷、その部屋から見えたのは、百鬼夜行に住む多くの市民達が彼女らを迎えていたのだ。その中には修行部、お祭り実行委員会、魑魅一座などもおり、百花繚乱は脳が追いつかず困惑する。
「先生……あの、コレは…?」
「ドッキリ大成功〜……ってやつ。あの時燃えちゃった屋敷前の戦い、一部だけだけど、いろんな人が見てたらしくてさ、何処からの情報かはわからないけど映像で知った人もいるみたい」
「街のために戦ったヒーローだって!超嬉しいよね!」
「み、みんな、ユカリさん達にとっても感謝していて……お礼を言いたいと言っていたので、先生が集めてくださったんです」
「そ、そんな……嬉しいけど、私たちは……それに良いの?…あんな事があったのに」
称賛してくれるのはとっても嬉しい、しかしあんな事件があったと言うのに喜んで良いのか、褒められて良いのかとナグサは告げるが。
「なにを馬鹿なことを……影……もう一人のイズナに関しては確かに百花繚乱や、我々にとっても無視できず関係ありの事です――しかしそれと、ここを救い人々を守ったと言う事実はまた別でしょう」
「ワカモ……」
「ほら、さっさと前でてその景色をしっかりと見なさい――そして今自分の伝えるべきことを、伝えるのです」
「………」
ワカモは背中を押し、ユカリ達を前に出す。少しの沈黙が続いた後、ナグサは深呼吸し…一言。
「――――ごめんなさい」
『………?』
「私達は………逃げた。委員長がいなくなり、統率が取れなくなって……弱くなって、やる気も無くなって……逃げ出した。ここにいるみんなを守ってくれるのは先生や他の人たちで十分だって思ったから、逃げ出してしまった」
「―ナグ「イズナ」!」
「ここは、静かに」
ナグサは続けて、伝えるべきことを告げる。
「でも今は、違う……アヤメがいなくて不安だし、怖くてたまらない……でも、でも!私は…決めた!」
皆で話し合い,自分で決めた、あること。
「委員長がいない間、百花繚乱は……新たな道を行く!! あの子が帰ってきた時に笑顔で迎えられるように!また、一から始める‼︎ 失った信頼やものも多い……それでも、それでも!」
彼女の、決心。
「私は――百花繚乱を続ける、今いる…私たちのやり方で、あり方で‼︎ だから…だからどうか、お願い!―――私達を……見ていて!!」
逃げ出してしまった自分、無責任な自分……アヤメに頼っていた自分を一度、変える。前まではなく今の自分達を見ていて欲しい、彼女はそう叫んだ。
そんな言葉に――市民達も声を上げる。
「あったりまえよーナグサちゃん!!」
「オレ達も…オレ達も悪かった!!」
「そうだよな、そうなんだよな!!今までずっと頑張ってきてくれてたのに、期待してたのにとか馬鹿だよな…‼︎」
「私たちも感謝してるよー!」
「コレからは俺たちも頼ってくれよー!」
「君らがここを守ってくれているように、俺たちも君らのサポートをさせてくれ!!俺達百鬼夜行の奴らは――皆、君らの味方だからなー!!」
『守ってくれてありがとう』、たったその一つの言葉……綺麗事上等,その言葉だけで、彼女らは救われた。守っていたのだ――彼女らは、ずっとここを。
「確かに僕は、みんなよりも強くて、すごいかも知れない。でもだからって君たちが不必要ってわけじゃないと思うんだ」
「その学園にはそこを守る組織が必要、コレは絶対なのです。それに貴女達は……自信をなくしすぎです、よく考えてごらんなさい。ゲヘナやトリニティ程の大きさではないですが――コレだけ多くの人々を、貴女達は守ったのですよ? もっと自信をもちなさい」
「そもそも百花繚乱ってエリート組織だしねー!」
「アヤメさんの代わりだから、参謀だから、青春を大事にしている鬼だから、勘解由小路家の末裔だからじゃなく……君たちだから、ここを守れたんだ」
マッシュは彼女らに、リボンがつけてあるシュークリームを渡す。
「ごめん、僕ってばお馬鹿だから良いこと言えないんだけど。君達は超超超立派な人達だよ、だから、コレからも胸を張って、ここを守っていって欲しい」
『―――!』
「悩んだり困ったりした時があったら言ってね、いつでも駆けつけるから」
自分を偽り続けたユカリとナグサ、そんな二人を信用できずに、引なさそうとしていたキキョウとレンゲ……彼女らは百花繚乱の生徒だから凄いのではない。
彼女らだから凄いのだ。偽りの自分であったとしても――その行動と信念には、嘘偽りなんてなかった。
「それぞれが、それぞれを必要としている……――身近に…いたのですね。自分を必要としてくれている人が」
「――泣きそうだ……コレも…青春…!」
「……ナグサ先輩、色々あった後だし…言いにくいんだけど―――コレからはついていくだけじゃなくて、共に歩ませて…ここにいる、みんなで」
「―――うん…!…おね…がい…‼︎」
「―――うわぁぁぁんですわぁぁぁっぅ!!」
お互いに抱き合い、涙を流す。心を割って話し合う……認め合う、闇の部分も知り慰め合う――それで良い。
絆とは、チームとは、そう言うものなのだ。
「ありがとうございますの、先生……先生のおかげで…!」
「僕はただフォローしただけ、進めたのはみんなの意思だよ。コレからもよろしくね」
「―はい!!ずっと、ずっと…身共達を信じてくれて……ありがとうございました!!!」
「当たり前だよ、僕は、みんなの友達だからね……おっともうこんな時間。僕ちょっとだけ先を外すね……ごゆっくり」
マッシュはグットマークを作りながらその場を去り、ワカモはそれについていく。ツクヨもミチルはその場にとどまりつつも、百花繚乱の熱に負け自分達も抱き合っていた。
あなた様、取りやめになった祭りは再開する予定です」
「それはよかったよかった」
「………そして、もう一人のイズナに関してですが……あなた様、私は――」
ドクンッッ…‼︎
「―――アレ…」
「あなた様…?」
「ごめん…ワカモちゃん……誰にも気づかれないように……運んで欲しいんだ……僕多分……このまま………―――」
「あなた様…!!」
マッシュは突然眠気に襲われ、そのまま眠ってしまった。ワカモは焦りながらも大急ぎで彼を屋敷の外へと運び、ある場所へと向かう。
(お願いですあなた様…‼︎どうか、どうか……‼︎貴方までいなくなってしまうのは……―嫌です…!!)
そこは彼女とマッシュにとって、一番思い出のある場所であった。
「――天晴れじゃ、先生」
「あっ……えっと、大賢者クズノンさん」
「預言者クズノハじゃ」
「あっ間違えた。大妖怪クズノノさん……あっ違う、大妖精クズーノンさん」
「クズノハじゃクズノハ!!!お主ほんっとうに空気がよめんな!!」
「空気は吸うものですよ?」
「本当にしばいてしまうぞ!!?」
…………すみません、私本編があんなに地獄になっているなんて予測できなかった馬鹿な人です、ほんとごめんなさい。
えっ、こっちも地獄だって? 公式には勝てませんぜ、えへへ
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