透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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スゥゥゥゥゥッッ…………



トリニティ水着イベでマッシュ君とキャラをイチャイチャさせて良いですか?


マッシュ・バーンデッドと知らない記憶

 

 

 

 

(アレ……また知らない場所……また誰かに呼ばれたのかな……そして案の定体は動かないと)

 

 

『―――よし…よし、もう大丈夫……大丈夫だよ』

 

 

(―所でどなたでしょうか?………いや…待って、聞いたことはある………。)

 

 

『……可愛い手、それが…あんなにも強くて、あんなにも暖かくなるんだから……人って、不思議だよね』

 

 

(何だこの違和感……あっわかった、体全体が弱くなってるんだ。……体全然動かないし、何なら視点すらも動かせない)

 

 

 

 僕はシャーレの先生を務めているマッシュ・バーンデッド、突然逮捕されて色々な拘束を取りつけられて投獄されて、そのまま何もせずに眠りについて…目が覚めたら……体が縮んだ状態で誰かに抱き抱えられている若者だよ。

 

 

『………ごめんね…怖いよね……けど…もう少し…もう…少しだけ…』

 

 

 僕を割れ物を扱うかのように優しく持ち、大事そうに……本当に大事そうにその人は僕を抱き抱える。けど僕からはその人の顔はぼやけすぎてて全く見えない。

 

 少しした後、ものすごい数の足音と共に、たくさんの人たちが現れた。その人達は………杖をこの人に向ける……てことはここは…魔法界なんだ。

 

 

『追い詰めたぞ…⬛︎◯✖︎女!!』

 

『その赤子をコチラに渡せぇ…!』

 

『そのパーツはあのお方の物!貴様如きが触れていい物ではない!!この異端者めが…!!』

 

 

 なんだろう、急に嫌悪感がものすごすく出てきた……ぶっ飛ばしてやりたいけど、全然体が動かない。

 

 

『……パーツ…?…この子が…パーツと言ったの…?この子は生きている……暖かいし…感情もある…‼︎』

 

『ええい黙れ‼︎ そのパーツはあのお方が至高の存在となるための――』

 

 

 

パンッ!!

 

 

 

 聞き慣れたその音がその場に響いた、目を手で覆われていたけれど……今この人は間違いなく、人の撃った。キヴォトス人でもない、人を…おおうマジか。

 

 

『もう……黙って……貴方達の声は…この子に悪影響なの…‼︎』

 

(ごめん、赤ん坊に弾丸の音を聞かせる方も悪影響だと思うけど………いや、ここは何も思わないことにしよう)

 

『グッグゥゥゥ!!!?』

 

『この…!!もういい!貴様を葬り、その供物をあのお方に献上すれば全て解決だ!』

 

『やれ!!』

 

 

 何が何だかわからないけど……とりあえずアイツらをぶっ飛ばさないとダメな気がするのは確か……けど本当に動かないし……ちょ、やば…

 

 

 

 

『――――ッッッッ!!!!』

 

 

『な、なんd』

 

『や、やめぅっ!!?』

 

『た、たすけぇ!!?』

 

 

 

 黒い影がその人達を…その牙で、爪で、尻尾で薙ぎ払い深手を追わせたまま追い払った。ほとんど瀕死…それでもその影は、それ以上のことはしなかった。

 

 その影を僕は知っている、忘れるはずが無い……何かがあった世界で、イズナちゃんの刃に宿る存在になってしまった――ワカモちゃんだ。

 

 

『……ありがとう、ワカモ。殺さないでくれて』

 

『…………』

 

『分かってる…でもダメ、この子が見ているから』

 

『………』

 

 

 何でワカモちゃんがここに………やばい、考えすぎて頭爆発しそうになってきた。誰かが作ったって感じでも無さそうだし……でもこの光景は身に覚えがないし………んーー???

 

 

『―よしよし……怖かったよね……ごめんね…』

 

 

 でのこの声だけは絶対に知ってる……知ってるはずなのに――何で思い出せないんだ…?

 

 

『――そろそろ、お時間です』

 

『ま……待って……後、もう少しだけ……』

 

『お気持ちはわかりますが………限界です』

 

『……わかった』

 

 

 アッチのイズナちゃんまで………じゃあ…君は………いや、貴女は……一体――

 

 

『コレからのことはきっと……貴方は忘れてしまう。けどもし思い出してしまっても……お願い、絶対に深追いをしないで、しないことが……貴方の幸せだから』

 

 

―――嫌です

 

 

『貴方にとって私達は、無関係な、ただの赤の他人』

 

 

 

―――深追いしないわけないじゃないですか

 

 

 

『貴方は幸せになって…普通に生きるべきなの……だからお願い』

 

 

―――僕の普通は

 

 

 

 

 

 

 

『どうか……もう、コチラに来ないで』

 

――泣いている貴女を放っておかない、ですから

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

(…………んぁ……?………夢………目覚めが悪い夢だったなぁ)

 

 

 光が全くない部屋のど真ん中、身体中に装置を取り付けられ完全拘束&閉鎖状態のマッシュが今、夢から覚めた。

 

 

(……誰か来る――えっ…は?)

 

 

 

 そして目が覚めるなり、知ってる気配が彼に近づく。その気配を彼が間違えるわけもなく、彼自身何でここへ来たんだと本気で思う人物。

 

 

「――ご無事で何よりです、先生」

 

 

 白髪の二つ結びの容姿を持つ、ヴァルキューレの制服を着ている生徒。その生徒はゆっくりとマッシュに笑顔で近づいてゆく。マッシュは口枷を噛み砕き破壊したあと、その生徒に忠告をする。

 

 

「そこから一歩踏み出した瞬間、僕は貴方の顔面をぶん殴ります」

 

「いきなり宣戦布告とは、相変わらずの脳筋っぷり。女性の顔を躊躇なく殴り……ますね」

 

「男女平等、そもそもベアトリーチェだって普通に殴り飛ばしましたし」

 

「そうでしたね」

 

 

 その生徒はゆっくりとマッシュと向き合いながら座る。マッシュは冷め切った目で生徒を見ながら、告げる。

 

 

 

「いい加減その姿から元に戻ったらどうですか……クロックスさん」

 

「――クククッ……流石は先生、見ただけで見抜いてしまうとは、あと黒服です」

 

「貴方にしか感じられない、悪い奴の気配ってのがあるんです。間違えるはずがありませんよ…梟さん」

 

「黒服です…ククッ、そこまで私のことをわかってくれているとは……やはり我々には奇妙な友情があるようですね」

 

「冗談はやめてください、貴方との間にそれはありません。黒ずくめさん…こっちの質問に答えてもらいますよ」

 

「クククッ、もうこの際名前を間違えられていることに関しては無視します」

 

「ついでにここって監視カメラあるはずなんですけど…?」

 

「クククッ……まあ、軽くハッキングをしたまでですよ…知り合いがね」

 

 

 

 生徒の姿から一瞬のうちに、黒服の姿へと変わった、そんな現象を見た瞬間マッシュは今回の犯人が黒服だと思っていた。黒服は彼の前へと座る。

 

 

 

 

「さて……何から知りたいですのですか?」

 

「どうやってここに…?」

 

「黒幕である彼女とその裏についている存在とは、ちょっとした取引をしておりまして。いわゆる顔パスで通れるというやつです」

 

「………ショックだな」

 

「クククッ……先生、この世界は善人だけではないのですよ」

 

「…じゃあ次の質問です。――さっきのは…魔法ですか?」

 

「少し、違います。正確に言えば薬品です」

 

「薬品……」

 

「もっと詳しく言えば、そう見えさせる薬です」

 

「……もしかして、僕今催眠みたいな状態になってます?」

 

「ええ」

 

「マジか……本当に気づかなかった」

 

 

 少しして、再度元の姿に戻った黒服は話を続ける。

 

 

「コレを飲んだ瞬間、飲んだ本人から魔力が発生。その魔力は全ての生き物に作用し、『姿を変えた本人の姿を見ている』のだと錯覚してしまうです」

 

「わかりやすく」

 

「要は電波ですよ、その電波が人の目、脳にまで達した瞬間……電波に影響された全ての生き物が、飲んだ人物の本当の姿を目視できず、姿が変わっているのだと認識してしまうのです」

 

「…ややこしくないですか?」

 

「クククッ…まあ、作った人は頭のネジが五、六本外れている人なので仕方ありませんよ」

 

 

 飲んだ本人から、催眠の魔力を放出させそれに影響された生き物の認識を変える薬……それこそその薬の真実にして――エピデムが作り出した薬品の真実。

 

 

「…誰が作ったんですが」

 

「貴方の……お兄様ですよ」

 

「―――最悪だ」

 

「ええ、状況はまさしく最悪です。なんせ今現在……このキヴォトスに貴方の兄である存在二人ほど、いるのですから。しかも彼らは簡単に一つの種族を滅べせる力を持つ怪物です」

 

「助けに………行かないと」

 

「先生……それはお勧め致しません、貴方がここを抜け出した瞬間――その時点で彼女はあなたを…完全に悪だと決め、次の段階へと移行します」

 

 

 マッシュが無理やり牢獄を出ればその瞬間、彼が罪から逃れるために逃げたのだと認識を広められ…彼を陥れた黒幕が、彼を完全に葬れるチャンスを作ってしまう。

 

 

「それでも助けに行かないと…」

 

「貴方は無事であっても……他の生徒達は、確実だ貴方を助けるために動きます。ゲヘナが、トリニティが……ここへ襲撃しないと、お思いですか? 貴方の身が無事だとわかったのなら…いくらでも、動けるのですよ?」

 

「…………」

 

 

 

 生徒達が先生の身が安全だと確信した時、彼女らは先生の身の潔白を証明しようと動き始める。そして真実を知った瞬間彼女らは鎖が切れ、確実に敵の元へと行く――そうならば全てが終わると、黒服は告げていた。

 

 

 

「それこそが黒幕である彼女の脚本なのです……先生、生徒さんのためにも動かないことを、お勧め致します」

 

「じゃあどうしろって言いたいんですか」

 

「クククッ――そこは…私にお任せください」

 

 

 

 黒服は立ち上がり、彼に手を差し伸ばし……一つの提案を投げかけた。

 

 

 

「先生…生徒さん達のために、私と契約をしませんか?」

 

「……何が目的ですか」

 

「私は、貴方をただ救いたいだけです………クククッ、なんて言うのは建前で、貴方がいいようにされているのは…少々気に食わないのですよ」

 

「何でまた」

 

「貴方と、その生徒さん達にはまだやってもらわなければならないことがあるのです。それが達成する前に舞台から降りられるのは……ゲマトリア一同、避けたいのですよ」

 

 

 

 そう言って怪しい笑い声を上げながら、一つの契約書を彼に差し出し……もう一度、彼は告げた。

 

 

 

 

 

 

 

「先生、良く…考えてくださいね――今取るべき選択を」

 

  

 

 

 




次回・メイドとプリン狂信者。

お楽しみに

あっ、とりあえず本気でえげつない描写があるのでご安心ください……あっ、アスナさんたちは無事ですよ、うん

百花繚乱後に見たい話

  • まだ交流がない生徒との話
  • アイデェア箱から選んだお話
  • ラビット2章
  • 愛が重い生徒との話
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