お待たせしすぎました……ようやく復帰です……まあ色々とありまして。
病気&会社内でのとんでもない事件等色々と………
まあ、とりあえず……いつもの調子ではいかなかったのですが、気楽にお読みくださいませ。
「――外が騒がしい……ワカモちゃん、これって」
「遂に決行されたのでしょう。そして今、はっきりと感じました……邪悪な波動を。黒幕も動き出したようです」
「いよいよこの時が…って感じだ」
デモ隊が騒ぎを起こしている丁度その頃、マッシュとワカモは依然として矯正局の最奥に囚われたままであったが、外で作戦が決行されたことを感じ取っていた。
「……ワカモちゃん、あのね」
「はい」
「黙ってたことは本当に謝るから……その、許してくれないかな」
「うふふっ、あなた様♡ このワカモの身はすでにあなた様の物、故にあなた様の行動は全てにおいて優先し、それに対して私が何かを言うことなんてありません」
「そっか…ありがとう。本当に、ごめん」
ギュッッ!!!
「けれど今回に関しては、流石に納得はできません♡」
「ハートがついているのに顔が笑ってない」
ワカモが怒っている理由は単純、黒服と取引をしたことを黙っていたからだ。例え心の髄まで捧げている相手であっても、一度ならず生徒の命を脅かしてきた相手に独断での契約を結ぶという勝手に対し、咎めもなく許すことなどできるはずがない。
「あの黒服とやら、邪悪なる存在ではありますが…契約、それもあなた様との契約となれば必ずや最後まで守り抜くでしょう。……しかし問題はその後――あの男は、何処までもあなた様の敵なのです」
「わかってるよ。でも今回の契約は特殊なんだ」
「被害を被るのが自分だけ、だから生徒達の安全は確保されているから大丈夫…などとお考えなのですか?」
「…ノーコメントで」
「契約内容は一体何だったのですか?」
彼の体を己の身で締め付けているワカモをよそに、マッシュはゆっくりとその内容を告げた。
「ゲマトリアと僕の一騎打ち、それが契約条件だってさ」
「……それは……何のために?」
「『決着と、この先の未来を決めるため』だそうだよ。裏も何もない、ただ純粋に僕と戦う―そのためだけの契約だよ」
ワカモはますます黒服を怪しんだ、マッシュと戦うと言うのはもはや『死刑宣告』のようなもの。いくら強くなっているとは言え、それは実質的な『ゲマトリア壊滅』へと近づいているのと同意。
「まあシンプルに『某陣営への嫌がらせ&邪魔をする為』てのもあるみたいだよ」
「ゲマトリアと……あと世界のイズナの陣営は、敵同士?まさか…今回の騒動は」
「――ある意味で、カヤさんはいいように利用されちゃってるのかもしれないね」
今回の騒動……その裏には、数々の秘密が、隠されているのであった。
「――ね、ねぇイズナ」
「なん……でしょう…」
「あの人達、ほっといていいのかな……」
「先生が前に話してくれた…悪い大人の人……だよね…?」
場面は変わり、視点はイズナ達忍者研究部へと変わる。コソコソとくノ一らしく連邦生徒会の本部内を忍び込んでいた、ヴァルキューレの生徒や連邦生徒会の生徒達に急にながらも明確に動いているのも確認できる。
イズナ達は黒服とエピデムからこっそりと距離を空け逃げていた。
イズナ達は混乱に乗じて本部へと侵入したのだが、その意図を読んでいたエピデムが彼女らの前へと出現、そのまま戦闘に入りかけていたのが……そこへ黒服が乱入。
「私達のことを助けてくれた見たいだったけど……ホントに悪い人なの?」
「部長、いい人は…その、不意打ちでいきなり背中に向かって飛び蹴りはしないと…思う」
エピデムの背中に向かっていきなりドロップキックをかまして来た黒服、黒服の気配に全く気づかないエピデムはそのまま前へと飛んでしまった。
そしてそのまま戦闘開始をしていたのだった。
「それはそうだけど……ってそれ言ったら先生も」
「あの人は絶対に悪い人です! そこは感謝しなければいけないと思いますが……今はあの方よりも、任務最優先です!」
「そ、そうだよね……よしっ!作戦開始…!」
イズナ達はその場でバラバラに散り、与えられた任務をこなす。与えられた任務は一つ、『ミレニアム製の小型カメラの設置と盗聴器』である。
ただの小型カメラでは無く、ビックシスターであるリオが発明した高性能カメラと盗聴器である。その数ざっとそれぞれ12、連邦生徒会のありとあらゆる情報を入手するためには必要な数なのだ。
『こ…こちら、ツクヨ……全部、設置し終えたよ…!』
『こちらミチル、こっちも完了!イズナは!?』
「こちらも完了です………けど、ごめんなさい。本来つける予定だったカヤ殿の部屋なのですが……やっぱり、例の男達が何かをしたようで、中へ入れないのです」
魔法障壁とでも言うべきか、魔法界トップレベルの魔術師が作り出した魔力の壁が部屋の扉前に貼られており、持ち合わせた武器で破壊する手段はなかった。
カヤの動向を完全に抑える気だったのだが…それは残念ながら叶わなかった。仕方がないので部屋に近い場所に盗聴器と小型カメラを設置しようとした
パンパンッ!!!!
「!」シュバッ!!
その刹那、弾丸がイズナを襲った。専念された二撃、それはイズナが持っていた盗聴器と小型カメラを破壊した。油断の一切なかったイズナの意識の合間をすり抜けた存在は、イズナを前にして隠していた敵意を滲ませ始める。
「百鬼夜行連合学院一年・久田イズナ……不知火カヤ代行に対する盗聴・盗撮の容疑で現行犯逮捕する」
「――…こちら、イズナ。みなさんごめんなさい……カンナ殿に見つかってしまいました」
攻撃して来たのは、尾刃カンナ。握り締めた拳銃がイズナを捉え、得物を前にした猛獣のような眼光がイズナを突き刺す。
『嘘!!?イズナが!!?』
『ど、どど、どうすれば…⁉︎』
「お二人とも、今すぐにこの場を脱出してください…此方は、何とかします。リオ殿、どうかお二人にご指示を」
『待ちなさいイズナ!貴女も――』
もう一撃、放たれた弾丸はイズナの耳に取り付けられていた通信機を破壊。カンナは銃を構えながらイズナに近づく。
「カンナ殿…」
「表のデモ隊はすでに撤退した。その間何か仕掛けてくるであろうとは思っていたが……こうもわかりやすいとは。今回の件、シャーレ、百鬼連合学園、そしてレッドウィンターに対して何かしらの制裁は下る……自らの首を絞めに行くなど愚行の極み。恨むなら脳の足りない己を恨め」
「我々はもう覚悟を決めています、何があろうと、今回の事変を解決し、また元の生活に戻ると」
「無駄な事を。……どうせ、後数日もすれば」
次の瞬間、カンナの放った一言は、イズナの思考を停止させた。
「連邦矯正局内にいる全ての悪は滅びる。それだけでも、キヴォトスは大きく浄化されるはずだ」
「…………………………え?」
「これで正真正銘、悪は滅びる……やっと、ここは本当の平和に手に入れられる。不知火カヤ会長代理の望んだ平和な世界が…ようやく訪れる」
真っ先にイズナが思い至ったのは、矯正局の最奥にキヴォトス最大の重犯として収容されているマッシュとワカモの存在。二人を含め、矯正局の収容者を片っ端から抹消する──処刑、ヘイローを破壊する所業──悪夢の始まりだった。
「―ふざけないでください!!そんなの平和な世界じゃありません!!」
「悪は滅びる。先生も喜ぶことだろう」
「主殿ならば必ずこう言うはずです……『何も、死ぬことはない』と!!――それに主殿と、姉様は、悪い人なんかじゃありません!!それに他の皆様の命だって…奪って良いわけがありません!!」
「世の中は、そう甘くはありません」
「もはや甘さの話ではありません!司法の在り方として杜撰すぎます……イズナは――イズナは誰の死も望んでいません!!」
イズナは愛銃とクナイを取り出し構えを取る、カンナも上着を脱ぎ捨て、構えを取り始める。
「貴女をここで撃ち倒し、連れて行き、目を覚まさせます!!」
「私の目はとっくに覚めている――覚めていないのは……そちらの方だ!!!!」
こうして二人は、戦闘を開始した。互いに譲れない精神、どちらも『目を覚まさせる』―この一点だけを目指して、今、踏み出したのであった。
―――そして、同時刻。
「……まさか、本当に来てくださるだなんて思いもしませんでした。わざわざお越しいただきありがとうございます……キサキさん」
「連邦生徒会に足を運ぶのも数年ぶりじゃが……随分と騒がしくなっているようじゃな。何かあったのかの?」
「…嫌味ですか?」
「はて……? なんのことじゃろうか、さっぱりじゃ」
龍と山羊が、会合を果たし。
「少し大人のお話をしませんか? エピデムさん」
「ー良いですよ、少しだけ…ですけど」
大人と大人の会話が、同時に始まっているのであった。
あっ関係ないんですけども、以前からちょくちょく話に出ていた妹先生と彼氏先生なのですが。近いうちに結婚することとなりました、以上です。
なのでまた少し投稿が遅れてしまうのですが、またまた気長かお待ちくださいませ
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