透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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鼻詰まりキツいぜ。


今回はマッシュくんとアリスちゃんの出会い、そして成長の物語です。

勿論マッシュくんはちゃんとやらかします。

それでは本編へ……どうぞ!


マッシュ・バーンデッドとAL-1S

 

 

謎の少女を見つけ、この後どうするかと悩んでいた3人……しかしこのまま見ていても何も変わらないので。

 

 

 

 

「とりあえず近づいてみますか」

 

 

 

 

マッシュは近づいて様子を見ることにした。

 

 

 

 

「だ、大丈夫なんですか?」

 

「大丈夫だよ、攻撃してきても拳骨で沈めるから」 

 

「ここまで信用できる言葉って無いですよ」

 

「というか…先生、その…何も思わないの?」

 

「何が?」

 

「ほら!あの…子?は…は…裸なんだよ?」

 

「うん……あっそっか、知らない女の人の裸を見るのは最低だよね」

 

「それはそうだけどそうじゃなくて!!」

 

 

 

 

マッシュは目を瞑りながら少女の裸体を見ないようにする。ここで姉妹は

 

 

 

 

『マッシュ先生はあっち系の知識を知らない』

 

 

 

 

ということに気づき、帰ったら少しばかり教えようかと本気で考えていた。

 

 

 

 

「……冷たい」

 

 

 

視界が塞がった状態で近づきマッシュは少女の手に触れ体温がないことに気づく。死体にしては生き生きとしており死臭もしない。色々と触れ、椅子の方が気になったマッシュは目を少し開ける。

 

 

 

「………文字がこんなところに」

 

 

 

目を開けたマッシュはある文字を見つけた。その文字は『AL-1S』と書かれており

 

 

 

「ア…リ…ス?」

 

 

 

マッシュはそう小さく呟いた……そしてマッシュが小さく呟いた瞬間

 

 

 

 

ピピッ―ピピピッ

 

 

 

 

「!」

 

「何今の音……その子から?」

 

「近くにロボはいないから……きっとそうだよ」

 

 

 

 

電子音が少女の中から聞こえ、マッシュは膝をつきその少女の顔をじっと見る。

 

 

 

 

状態の変化―及び接触許可対象を感知。休眠状態を解除します。

 

 

 

 

そんな音声が聞こえた後、閉じていた少女の目がぱっちりと開き、体を少し起こしキョロキョロと辺りを見渡す。

 

 

 

 

「君、大丈夫?」

 

「………」

 

「あ、裸を見ちゃってごめん。けど大丈夫、僕は別に変な気を起こす気は……?」

 

「………」サワサワッ

 

 

 

少女はキョトンとしながら、視線の先にあるマッシュの顔に触れる。それもペタペタと赤ん坊のように。

 

 

 

「僕の顔に何かついてる?」

 

「……状況を…確認、難航」

 

「ナンコウ?」

 

「会話…を…試みます、説明を…お願いできますか?」

 

「説明と言われましても……君は誰?ここは一体なんなの?」

 

「本機の自我…記憶、目的が消失状態にあります…本機の名称について、答える事はできません」

 

「そっか、僕はマッシュ・バーンデッド」

 

「マッシュ…バーンデッド……登録」

 

「とりあえずその格好じゃ…僕も話しづらいから、何か着ないと」

 

「先生、私、念のために替えの着替えを持ってきてるんですけど……着せてあげましょうか?」

 

「お願い」

 

 

 

 

ミドリは少女に近づき替えの着替えを着させる、その間モモイはマッシュのそばにより様子を伺っていた。

 

 

 

 

「先生、なんでこの子は先生が触れた瞬間に目を開けたんだろう」

 

「さあ」

 

「返答、おそらく、本機の深層意識における第一反応が発生したものと推定されます」

 

「ほうほう……つまり?」

 

「私達に聞かれても」

 

「……まあとりあえず」

 

 

 

マッシュは膝をついた状態から立ち上がり、ヒョイっと少女を抱っこする。

 

 

 

 

「この子を運びますか」

 

「ええ!!?」

 

「い、いいんですか、それ!」

 

「危ないロボットだらけの所に放置っていうのもダメでしょ?」

 

「そ、それはそうだけど…」

 

「それに僕はこの子が困っているように見えたんだ、僕、困っている人は放って置けないタイプなんで」

 

「確かに……このまま放置なんて酷いよね」

 

「うぅ……わかり、ました」

 

「じゃあ決定」

 

 

 

マッシュ達は抱っこ状態の少女を連れ廃墟から離脱、お目当てのG.Bibleは見つからなかったものの、記憶喪失の機械のような少女と言うファンタジーな設定の子を持ちかえり、モモイは少し満足していた。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

謎の少女を部室へと運んだマッシュ達は、少女のこれからについて話し合おうとしていたのだが。

 

 

 

 

「わー!!それは食べちゃダメ!クソゲーの中でも神ゲーの部類に入っている貴重な物だから!」

 

「ぺっしなさい、ぺっ」

 

「ぺっ!」

 

「ぺっ!ってしたカセットが壁に埋まった!!」  

 

 

 

 

 

少女は部屋に入り座った後、近くにあった物を手当たり次第に口に入れていた。ゲームのリモコンや雑誌、ゲームの円盤などお構いなしに食べようとしており、マッシュはそれを止め注意していた

 

 

 

 

 

「あれは食べても美味しく無いから、食べちゃダメだよ?食べていいのは……このシュークリームだけにしておきなさい」

 

「……質問…今、どこから出したのですか?懐に入っていたのに…なぜ、マッシュさんの体はベタベタしていないのですか?な……なぜ、シュークリームの形は崩れておらず綺麗で――理解不能、理解不能」

 

「大丈夫、私たちも分かってないから」

 

「細かいことは気にせず、ほら、美味しいよ?」

 

「……本機はこれより、シュークリーム?を捕食します……」

 

 

 

 

少女は両手でシュークリームを持ち怪しみながら捕食する。一口食べた瞬間、口に広がるのは甘いカスタードの味。

 

 

 

 

「――おい…しい…!」モグモグモグモグッ

 

「まだまだたくさんあるから、ゆっくりお食べ」

 

「なんか……今のマッシュ先生あれっぽいよね、人語を話せないモンスターを拾った主人公みたいだね」

 

「否定、本機はモンスターなどではありません」(口にめいっぱいクリームをつけながら)

 

「その顔で言われてもな〜……先生、私たちも食べていい?」

 

「いいよ。色々あったし、みんなでシュークリームを食べながら話そうよ」

 

『さんせーい!』

 

 

 

 

マッシュ達はシュークリームを頬張りながらこれからのことを話し合う。少女はマッシュ体にもたれかかりながらカスタードを食べ、才羽姉妹はその横でイチゴとメロンを食べていた。

 

 

 

「やっぱりシュークリームは格別ですな」

 

 

もちろんマッシュもカスタードを食べており、側から見たら一人の兄と3人の妹達が仲良くしている微笑ましい光景である。

 

 

 

「それで、これからどうする?」

 

「今からでも、ヴァルキューレあたりに連絡したほうが良くない?」

 

「シャーレで預かろうか? それこそ、放っておく訳にはいかないし」

 

「それは………私たちのやるべきことが終わった後にね」

 

「やるべきこと?」

 

「さて、とりあえず名前は必要だよね!先生、確かAL-1Sって書いてあったんだよね?」

 

「イエス」

 

「じゃあ……命名、アリス!」

 

「ちょ、ちょっと待って! それお姉ちゃんが勝手に読んだ名前でしょ!? 本当ならAL-1Sちゃんなんじゃないの?」

 

「そんなに長いと呼びにくいじゃん。どう、アリス? 気に入った?」

 

「…………肯定。……本機、アリス」

 

「あはは! ほら、見たか私のネーミングセンス!」

 

「一応僕も『ロボシューちゃん』とか『シューアリスちゃん』とか考えてたけど、アリスちゃんの方がしっくりくるね」

 

「お姉ちゃん本当にありがとう」

 

「そういえば先生、手持ちポッケモン達の名前…ほとんど筋肉の名前かシュークリームの名前だった」

 

 

 

 

マッシュのネーミングセンスが全て筋肉の名前かシュークリームの種類名という絶望的だったので、ミドリは手のひらを返しお礼を言う。あやうく一人の少女がとんでもない名前になるところだったのだから。

 

 

 

 

「まあ、……本人が気に入ってるならいいけど」

 

「それじゃあ次のステップに行ってみよっか!」

 

「お姉ちゃん、いったい何を考えてるの……? 子猫を拾ってきたとか、そういうレベルじゃないんだからね!?」

 

「いやいや……ミドリの方こそ、よく考えてみてよ。……そもそも私たちが危険を冒してまで、G.Bibleを探してた理由は何だったっけ?」

 

「それは……良いゲームを作って、部活を廃部にさせないためでしょ?」

 

「そう、今一番大事な問題はそれ! 良いゲームも作りたいけど、まずは部活の維持が最優先。

 

それで、そのためには二つの条件のうち、どっちかをクリアする必要がある」

 

「……本気でやるつもりなんだねモモイちゃん」

 

「もちろん! まぁ、ミレニアムプライスで受賞を狙うのも良いんだけど、手の内は多い方がいいからね!」

 

「え………………まさか、本当に部員にするつもり!?」

 

「……アリス!――私たちの仲間になって!」

 

 

 

 

モモイはアリスの方を向いてそういう、しかしアリスは今シュークリームに夢中。

 

 

 

「…先生、シュークリームがなくなってしまいました」

 

「もっと食べたいの?」

 

「肯定」

 

「ではこちらをどうぞ」

 

「あれ、聞いてる!?」

 

「途中までは聞いてたけど、シュークリームに負けちゃったねお姉ちゃん」

 

「なんか悔しい!」

 

「はい、あーん」

 

「あーーーーー―」

 

 

 

 

バクッ!

 

 

 

 

「ん」(マッシュの手ごと食べる)

 

「お、いい食いつき」

 

「言ってる場合!?」

 

「アリスちゃん離して!先生の手ごと食べちゃってるから!」

 

「大丈夫だよ、別に痛く無いし」(と言いつつも手から少し血が流れている)

 

「いや血が出てるよ!?」

 

「………?シュークリームから鉄分の味がします」

 

「それ先生の血液ぃぃ!!」

 

 

 

 

なんやかんやあってアリスはゲーム開発部に入ることにした。学生証や口調の問題やら色々あるが、マッシュ達はアリスを受け入れ、アリスもまた、3人のことを受け入れていた。

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「服装もある程度整ったし、あとは武器と……学生登録をして、学生証を手に入れないと」

 

「出来るの?」

 

「まぁね! 学生証については、私の方で何とかするよ!」

 

「すごい自信だ」

 

「ミドリは、アリスに話し方を教えてあげて!」

 

「は、話し方?」

 

「今のままだとミドリが言った通り、疑われちゃうかもしれないから……もし、何かの拍子にユウカに『本当にゲーム開発部なのか』って聞かれたとして……」

 

 

 

『肯定、あなたの質問に対し、アリスの回答を提示。私はゲーム開発部の部員』

 

 

 

「……なんて言っちゃった暁には、全部台無しになりかねない」

 

「声マネ上手いね」

 

「それはそうだけど………はぁ、仕方ない。やれるだけやってみるよ」

 

「よし、じゃあ任せた!」

 

「ちょっと!?」

 

「僕も手伝うよ……任せて、一応僕先生だから」(キリッ)

 

「信用していいのかダメなのか………いや、今はとりあえず口調を整えるために何か資料を…」

 

 

 

 

ミドリがパソコンを開き、子供用の教育プログラムを調べている間、アリスは何かを見つけていた。

 

 

 

 

「……? 正体不明のものを発見、確認を行います」

 

「ん? あっ、そ、それは……っ!?」

 

「……雑誌?」

 

「……はい。ちょっと恥ずかしいんですけど、実はその中に、私たちが作ったゲームが載ってるんです。……まぁ、すごい酷評されちゃったんだけどね」

 

「……まぁ、作っただけ凄いんじゃない?」

 

「あはは……そう言って頂けると………いや、クソゲーランキング1位にはなっちゃったけど、アリスちゃんがどう思うかは分からないし……」

 

「……ミドリ?」

 

「アリスちゃん、私たちのゲーム……やってみない? 会話をしながら進められるから、ゲームをやってみるのも勉強になるかも」

 

「……? ここまでの言動の意図、完璧に把握しかねます。しかし………肯定。アリスはゲームをします」

 

「ほ、本当に!? ちょ、ちょっと待ってて、すぐにセッティングするから!」

 

 

ミドリは急いでゲームをセッティング、アリスはマッシュの前に座り準備万端、マッシュも内心ワクワクしていた。

 

 

 

 

 

「よし、準備完了!」

 

「………アリス、ゲームを開始します」

 

「タイトルから分かるかもしれないけど、このゲームは童話テイストで、色彩豊かな王道ファンタジーRPGなの」

 

 

 

 

 

コスモス世紀2354年、人類は劫火の炎に包まれた……

 

 

 

「……?」

 

「えっと、王道とは言っても、色々な要素を混ぜてたりするんだけどね。トレンドそのままでもダメだけど、王道に拘り過ぎても古くなるからってことで」

 

「ファンタジーなのはいいね」(ファンタジー世界の住人)

 

「…………ボタンを押します」

 

 

 

 

これよりチュートリアルを開始します

 

まずはBボタンを押して、目の前の武器を装着してみてください

 

 

 

「Bボタン……」ポチッ

 

 

 

 

 

ドガァァァァァァン!!!

 

 

 

 

 

「?????」

 

 

 

 

<GAME OVER>

 

 

 

 

「!?!?」

 

「え……終わり?」

 

「あはははははっ! 予想できる展開ほどつまらないものはないよね! 本当はここで指示通りじゃなくて、Aボタンを押さなきゃいけないの!」

 

「お姉ちゃん……? 学生証を作りに行くって言ってなかった?」

 

「行ってきたんだけど、遅い時間だったからか誰もいなかったの。また明日行くことにするよ……それはさておき、あらためて見てもこの部分はちょっと酷いと思う」

 

「酷いというか、意味が分からなかったんだけど」

 

「…………も、もう一度始めます……再開……テキストでは説明不可能な感情が発生しています」

 

「あっ、私それ分かるかも! きっと興味とか期待とか、そういう感情だと思う!」

 

「ポジティブな思考……手伝おうか?」

 

「い、いえ、これは…アリスがやると決めたことなので」

 

「分かったよ」

 

 

 

 

――ゲームを開始してから2時間が経過

 

 

 

 

「……電気処理系統、及び意思表示システムに致命的なエラーが発生」

 

「頑張ってアリス、ここさえ乗り越えれば待望のクライマックスだよ!」

 

 

 

ゲーム開発部が作り出したゲーム、テイルズ・サガ・クロニクルははっきり言ってクソゲーを超えたバカクソゲーだった。

 

 

 

「……質問。どうして母親がヒロインで、それでいて実は前世の妻で、さらにどうしてその妻の元に、子供のころに別れたきりの腹違いの友人がタイムリープしてきているのか……………………エラー発生、エラー発生!」(泣)

 

「前世の妻が今の母親でヒロインで、その母親にに子供…あれ違う、前世の妻の子供……タイムリープ…で………ゴブっ」

 

「先生も吐血しだしちゃった!!」

 

「が、頑張って二人とも!クライマックスまでもう少しだから!」

 

 

 

 

 

1時間後

 

 

 

 

 

ボンッ!!!

 

 

 

「先生!?アリスちゃん!?」

 

「二人の頭から爆発音が!?」

 

「あぶぶぶぶぶぶ」

 

「……&!)$&8%&……*%#%#……」

 

「アリスが変な言葉を言い始めた……けど、すごいよアリス! 開発者二人が一緒とはいえ、3時間でトゥルーエンドなんて!」

 

 

 

 

 

アリスとマッシュが一緒になりテイルズ・サガ・クロニクルをトゥルーエンドまで持っていったのだが、はっきり言ってもう二人の脳内処理は限界を迎えていた。

 

 

 

 

「もしかして、ゲームをやればやるほど……、アリスちゃんの喋り方のパターンが、どんどん多彩になる……!?」

 

「けれど代償が大きすぎると…思う」

 

「勇者よ、汝が同意を求めるならば、私はそれを肯定しよう」

 

「うん、確かにそう……かも?」

 

「ゲームからそのまま覚えたせいで、まだちょっと不自然だけど……」

 

「前よりは全然良いね!」

 

「と、ところでその………こういうのを面と向かって聞くのは、緊張するんだけど……」

 

 

「……?」

 

 

 

 

「「わ、私たちのゲーム、面白かった!?」」

 

 

 

 

「……………説明不可。」

 

「え、えぇっ!? なんで!?」

 

「……類似表現を検索……ロード中」

 

「も、もしかして、悪口を探してる……? そんな事無いよね……?」

 

「……面白さ、……それは、明確に存在……」 

 

「おおっ!」

 

「プレイを進めれば進めるほど……、まるで、別の世界を旅しているような…………夢を見ているような、そんな気分……

 

…………もう一度……もう一度、…………」

 

 

 

アリスはコントローラーを放さずじっと見つめる、すると

 

 

 

「……」ポロッ

 

 

 

アリスの目から涙がこぼれ落ちた。

 

 

 

「えぇっ!?」

 

「あ、アリスちゃん!? どうして泣いてるの!?」

 

「決まってるじゃん! それぐらい、私たちのゲームが感動的だったってことでしょ!」

 

「い、いくらなんでもそれは……」

 

「ありがとうアリス! その辺の評論家の言葉なんかより、その涙のほうが100倍うれしいよ! あー、早くユズにも教えてあげたい……!」

 

「ユズ……?」

 

 

 

 

「……ちゃ、ちゃんと、全部見てた」

 

「侵入者?」

 

「ユズ!」

 

「ユズ?」

 

 

 

ゲーム開発部部室。その隅に存在したロッカーの中から一人の少女が飛び出してきた。

 

 

 

「ユズちゃん!? あれだけ探しても見つからなかったのに! いつからロッカーの中にいたの?」

 

「み、みんなが、廃墟から帰ってきた時から……」

 

「なんか気配がすると思ったら…そういうことだったんだ」

 

「あ、アリスや先生は初めてだよね。この人が私たちゲーム開発部の部長、ユズだよ」

 

「……?」

 

「えっと、あの、その……。あ、あ、あ……」

 

「あ……?」

 

「……ありがとう。ゲームを、面白いって言ってくれて……もう一度やりたいって言ってくれて……

 

……泣いてくれて…………本当に、ありがとう」

 

「?????」

 

「面白いとか、もう一度とか……そういう言葉が、ずっと聞きたかったの」

 

 

 

ユズはアリスの手を握りながらそういい、アリスはキョトンとしながらそれを見ていた。

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

 

「あらためまして、……ゲーム開発部の部長、花岡(はなおか)ユズです。この部に来てくれてありがとう、アリスちゃん

 

……これからよろしくね」

 

「よろ、しく……? ……理解、……ユズが仲間になりました、パンパカパーン!……で合ってますか?」

 

「あ、うん。大体そんな感じ、かな」

 

「ふふっ、その様子だと、本当に私たちのゲームを楽しんでくれたんだね。

 

RPGを面白いって思ってくれたなら、私がおすすめのゲームを教えてあげる」

 

「ちょっと待ったぁ! アリスにおすすめするのは私が先!良質なゲームをやればやるほど話し方も自然になって、私たちの計画の成功率も上がるんだし!」

 

「けどゲームの種類はたくさんあるよね…――よし、先生も手伝っちゃおう」

 

「ほんとですか?」

 

「うん、僕からはゲームだけじゃなくて……僕の知っている、面白いことを教えるよ」

 

「先生の…面白いこと」

 

「うん、きっと気に入ってくれると思う」

 

「……わかりました、アリス、ゲームを再開すると同時に、先生から色々と教わります」

 

 

 

 

それからしばらくマッシュは、ゲームをやるアリスに付ききっきりで部室に残り、アリスと一緒にゲームをしていた。

 

 

 

 

ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ……

 

 

 

「うわっ、アリス、読むスピード早くない……? 会話が出力されるとほぼ同時に読み終わってるみたいな……」

 

「アリスちゃん、次は伝説のオークバトルやろう! ターン制バトルの面白さを教えてあげる!」

 

 

 

ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ……

 

 

 

 

二時間後

 

 

 

ゲームだけじゃダメかもと思ったマッシュは自分の知っていることをアリスに教える。

 

 

 

「これがトライセップス、こっちがバイセップス」

 

「すごい……まるでゲームのキャラクターのように、綺麗な筋肉です」

 

「筋トレっていうのをすれば、誰でもこれが手に入るよ」

 

「筋トレ……覚えました」

 

「あ、勿論シュークリームの作り方も教えてあげるよ」

 

「ありがとう……ございます?」

 

「お、ちゃんとお礼が言えたね」

 

 

 

 

そしてマッシュの話が終わった後はゲームを再開。

 

 

 

 

3時間後

 

 

 

 

ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ……

 

 

 

 

「……クリア」

 

「やるねアリスちゃん、次はどうする?」

 

「…先生のお話も、もっと聞きたいです」

 

「そう?じゃあ次は筋肉を使った技について教えよう」

 

 

 

 

アリスとマッシュは一晩中ゲームをしたり、色々会話をしたりして一緒に過ごした。色々なことを教わっているアリスは何処か幸せそうであり、マッシュも嬉しそうだった。

 

 

 

 

 

 

そして――翌日。

 

 

 

 

目が覚めた3人が目にした物……それは

 

 

 

 

「あ!おはようございます3人とも!アリスわかりました……この世界は全て、筋肉とシュークリームで救えるって!」

 

 

 

「さあ!みんなで一緒に筋トレをしましょう!」(マッシュの筋トレグッズを持ちながら超いい笑顔で)

 

 

 

 

 

『先生ぃぃぃぃ!!?』

 

 

「……………やってしまったかもしれない」

 

 

 





やっちまったぜ、多分次回にはちゃんと元に戻ってる……はず。

ぶっちゃけアリスちゃんにマッシュくんの技を覚えさせたら、この後楽なんじゃね?とか思ってました。しかし冷静になり、チートすぎるのでやめました。

励みになりますのでコメントと評価、それとココ好きも、どうぞよろしくお願いします!

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