ギャグ少なめです、書いてる最中『これで………いいのか?』と不安になりましたが…なんとか書き終えれました。
シリアスは見るのは大丈夫なんです、書くのが辛いんです……曇らせもそうです。
エンジニア部から出された試験の描写は飛ばしました、変な感じになってしまったので。
本編へ…どうぞ!
「疲れた〜〜!!いきなり試験だなんて聞いてないよ〜〜」
「アリスちゃんのおかげで助かった、ありがとう!」
「いえ!二人のサポートがあってこそです!」
「みんな頑張ったね、お疲れさま……僕は参加できなかったけど」
エンジニア部から試練のようなものを出され、それをなんとかクリアし無事アリスの武器を調達し帰ってきたゲーム開発部一行。部室へと戻ってきた彼女たちは……
「さてっ、もう廃部の危機は免れたんだし、安心してゲーム三昧できるね!」
「いやダメでしょ」ドンッ
「そうだよ! ちょっと、気を緩めるには早くない!?」
「それにユウカちゃんに何かいうんじゃなかったの?」
「もちろん言ったよ! 今日の午後にアリスの資格審査に来るってさ」
「資格検査?」
「いやいやいや、初めて聞いたんだけど!? 資格検査って何!?」
「うーん、私もよく分かんないけど、大丈夫でしょ! アリスの準備についてはもう完璧なんだし」
「………ほんとに大丈夫かな」
何かを準備したモモイ曰く、ハッキングで生徒登録は済ませたみたいだが……若干の不安を感じていたマッシュ。
「アリス、自己紹介を!」
「私の名前はアリス・ザ・ブルーアイ、ドワーフ族の槍騎士。使用武器はガンランス『火竜の牙』、出身地は……」
「いや、ゲーム内アバターのプロフィールじゃなくて、アリス自身の!」
「僕はマッシュキンニクモリモリ、ヒューマン族の戦士。使用武器は『巨人の拳』、出身地は」
「先生もふざけないの!」
「ごめん」
「あ、間違えました。……私の名前はアリス、ミレニアムサイエンススクールの1年生。最近転校してきたばかりで受講申請のタイミングを逃してしまったため、まだ授業の登録ができていない状態なのですが、来月から正式に授業へ参加する予定です」
「おおそれっぽい」
「た、たしかに大丈夫そうだけど……」
「完璧じゃん! これならいけるって!」
「ううっ、本当に大丈夫かな……」
「…噂をすればやってきたね」
廊下から響き渡る足音、マッシュ達はすぐにユウカが来たであろう事に気づいた。
「……あり得ないわ。ゲーム開発部に新入部員が入ったなんて、あり得ない……」
「ふっふっふ、残念だけど、事実だよ!」
「ユウカちゃんおはよう」
「……?」
「あなたが噂のアリスちゃんね。ゲーム開発部に入った、4人目のメンバー」
「……」
「……ふーん、ミレニアムの生徒ならほぼ全員把握してると思ってたけど……」
「全員…流石はユウカちゃんだ」
「それから最近マッシュ先生が使ったお金の金額も」
「ひえ」
ユウカは怪しそうにアリスの顔をじっとみる。
「……私がこんなに可愛い子のことを知らなかったなんて、ちょっと信じられないわね」
「ユウカちゃん、なんか基準がおかしくない……?」
「……(ビクッ)」
「……??? ……よ」
「よ?」
「妖怪が出現しました……!」
「妖怪!?い…今この子、私のことを妖怪って言ったわよね!?」
「か、勘違いだよ! 妖精って言ったのを聞き間違えたんでしょ、もう、アリスは嘘がつけないんだからー」
「くっ……悪役には慣れてるとはいえ、まさか初対面の子に妖怪扱いされるだなんて。……良い度胸してるじゃない」
「まあまあユウカちゃん落ち着いて、誰でも間違うことはあるよ」バッ!
「そう言いながら羽交締めしないでください!私が見境なしに暴力を振るう女に見えますか!?」
「ソンナコトナイヨ」
「なんで片言なんですか!?」
マッシュはユウカを落ち着かせた後腕を離す、そしてユウカがンンッ!と咳払いする。
「と、とにかく! 部の規定人数は満たしたよ! これでゲーム開発部は存続ってことでOKだよね?」
「存続……。確かにそうね……この子が本当に、自分の意志でここに来た部員だったら!……の話だけど」
『ギクっ』
「本来は部員の加入を申告すれば、それだけでよかったのだけれど……脅して無理やり加入させていると言う可能性もある」
「人聞き悪いよ!私達はそんなことしてないもん!」
「そーだそーだ!」
「そーだそーだ」(NOと言うプラカードを持つマッシュ)
「だまらっしゃい!……とりあえず、アリスちゃんには簡単な取り調べ……あら、思ってもない言葉が……じゃあ、いくつか簡単な質問をするわねそんなに時間はかからないわ」
「………せ、選択肢によっては、バッドエンドになることもありますか?」
「バッドエンド……まぁ、そういうこともあるかもね。それじゃあ……アリスちゃん……――質問を、始めるわ」
辺りに緊張が走る中、マッシュはこっそりと移動してカンペを用意する。
「アリスちゃん、あなたがゲーム開発部に来たきっかけは何?」
「気が付けばすでにここに…………あっ」
「気付いたら?」
「え、えーと……」チラッ
アリスはユウカの背後にいるマッシュのカンペを読む。
「えっと、魔王城ドラキュラがやりたくって……それで、ゲーム開発部の存在を知って……」
「…なるほど」
(よし、このまま行けば大丈夫だな)
マッシュは素早く、そして気づかれないようにペンを動かし、ユウカの質問に対しそれに適した言葉を書く
「でもここはレトロゲーム部じゃない、あくまでもゲーム開発部。……つまり、あなたもゲーム作りに参加するということよね? 何を担当するの?」
「タンク兼光属性アタッカー……じゃなくて!プログラマラスです!」
「……プログラマーじゃ無くて?」
「え」
(やべ)キュキュキュッ
「あ、あれです!緊張で間違ってしまいました、えへへ…」
「……そう」
(ふぅ)
マッシュはプログラマーとプログラマラスを完全に間違えた、一瞬バレそうになったがなんとか誤魔化せた。
「ふーん、プログラマーねぇ……すごく難しい役割だと聞くけれど」
「はい、そ、そうです。プログラマーは大変です。過労で意識を失ったりもします」(カンペ読み)
「な、なんですって!?」
「それでも大丈夫です!」(カンペ読み)
「いや、大丈夫じゃないでしょ……ちゃんと休みなさいよ」
「宿屋で寝るか、聖堂にお金を払えば、仲間と一緒に復活できます!」(カンペ読み)
(やべ)
「そ、そんなわけないでしょ!?」
「……あー」
「そんなわけないのですか? 常識のはずですが……もしかして、『英雄神話』や『聖槍伝説』をご存じないのですか? 神ゲーですよ?」
(アリスちゃん、これ、これ)
「ファイナル・ファンタジアというゲームもありまして〜✨✨」(カンペ読みじゃない)
(まずい、僕のカンペが見えてない)
アリスはスイッチが入ったのか、それから一時間くらいゲームの話をしていた。マッシュのカンペはもはや見えておらず自分の知っている神ゲーの知識を喋りまくっていた。
その時のアリスはとても楽しそうであり熱意もあった、マッシュは『…もしやあるのでは』と考えていた。
「アリスちゃん、ストップストップ」
「ダメです! まだ、ファイナル・ファンタジアについて語っていません! あの名作を語るには、もっと時間が必要なのです!」
「……いえ、もういいわ」
「そうですか……?」
「アリスちゃん、あなたのことについては概ね理解できたわ……」
「(もうダメだぁっ!?)」
「(どうしよう……!?)」
「ちょっと怪しいところはあるけれど、……ゲームが好きだってことは十分伝わったわ」
「ということは?」
「……そうね、認めましょう。ゲーム開発部の4人目のメンバー……」
「え……?」
「っていうことは……!」
「規定人数を満たしているので、ゲーム開発部を正式な部活として認定するわ……」
「やったぁ!」
「良かったぁっ!」
「そ、そしたら部費も貰えるし、このまま部室を使ってもいいんだよね!?」
「……そうね、今学期まではね」
「……え?」
「な、な、なんで!?」
「それと、部費なんて出る訳ないじゃない」
「……あの、今学期までって言うのはどういう」
「あら、知らなかったの?部活の存続は規定人数だけじゃなく、同時に部としての成果を証明しないといけないのよ。その期間は今月末まで! 結果を出せない部活は、たとえ4人いても400人いても、廃部になるのよ」
「嘘だ、あり得ない!」
「あり得るの!この間、全体の部長会議で説明した内容なんだから!」
「ってことは、ユズが聞いてるんじゃないのか?」
「……いいえ、ゲーム開発部部長のユズは参加してなかったわ」
「え!?…あっ」
「そうだよ…こういう場合ってお姉ちゃんが代わりに参加するって事にしてたんじゃないの!?」
「え、えっと…その日はちょうど……ゲームのイベントがあって…」
「お姉ちゃんの馬鹿!!」
ここまでの話をまとめるとユウカの話によると現在は部の存続の条件として成果の証明をしなければいけなくなったらしい。
では何故それをゲーム開発部が知らなかったというとモモイがゲームのイベントを優先して部長会議をサボリ、その決定を聞いてなかったからだ。
「……正直なところ、アリスちゃんの正体も怪しいし、本当ならすぐに退去を要請しようかとも思っていたのだけれど……正体はさておき、ゲームが好きだっていうのは分かったわ。猶予を与えたのは、その気持ちが本物だと思ったからよ――モモイ、あなた言ったわよね? ミレニアムプライスで、びっくりするぐらいの結果を出して見せるって」
「そ、それはそうだけど……」
「新しいメンバーも増えたことだし、前よりもちゃんと面白いゲームが作れるんでしょうね?」
「つ、作れる……はず…です」
「それじゃあ、楽しみにしてるわよ」
ユウカはそう言って部屋から出て行こうとドアに手をかける、すると出ていく寸前で振り返り、マッシュに言う。
「先生、ゲーム開発部は今まで成果を出さず……ゲーム開発部なのにゲーム作らず、部屋に籠ってゲームしてるだけだったんです」
「………ふむ」
「その日々の行いが招いた結果が今の状況です……先生、今一度先生が――いえ……シャーレがゲーム開発部を手助けする必要があるのかどうか、考えておいてください」
『!』
「…それでは」
ユウカはそう言ってその場を去った、残ったメンバー達の顔は暗くなり、マッシュも難しそうな顔をしていた。
―――――――――――――――――
「結果的にまだゲーム開発部は存続の危機・・・・って事だよね」
「ごめん、私が部長会議に参加出来なかったせいで………」
「ユズちゃんは悪くないよ!色々訳ありなんだし……そもそもお姉ちゃん一人に任せっきりだった私も私だし…」
「本当に…ごめん」
モモイは大いに反省しているようで顔を下げたまま座り込み、他メンバーも暗い顔をしている。アリスはゲーム開発部が無くなりそうと言うことがわかり泣きそうだ。
「先生……今まで手伝ってくれてありがとうございます」
「…」
「ここからは……私達が責任を持ってやります…私たちがやらかした事なので!だから、その……先生はこれで『ありがとうございました、なんて、まだ早いよ』」
マッシュはゲームのカセットを持ち、それを見ながら話す。
「僕は
「け、けど、これは私たちの責任で」
「確かにユウカちゃんの話を聞いて、正直自業自得では?と思ったよ」
「うぐっ」
「けど、それでも……皆んなを見捨てるなんて事、僕、できないんで」
マッシュはゲーム開発部四人の前に膝をつき目線を合わせてそう言う。
「…どうして……そこまでやってくれるんですか?」
「まあ……困ってる人は放って置けないんで」
そんなミドリの疑問に対しマッシュはそういう、そして語ったのは昔の記憶。
「小さい頃、僕のじいちゃんが僕の大好きなシュークリームを買ってくるって言って、街へ降りたことがあったんだ……けどその日は雨だった。もちろんじいちゃんは自分の傘を持って行ってたんだけど」
『いやぁ〜〜もう凄いびちゃびちゃ、引くぐらいビチャ』
『……じいちゃん、傘は?』
『ん?あーあれな……傘を壊してしまった子供にあげてしまったんじゃ、おかげでもうわしの体はびちょびちょ!2本ぐらい持っていくべきだったかの〜』
「じいちゃんは知らない人を助けるために、自分の傘をあげちゃったんだ……僕は思った、『なんで見ず知らずの他人のためにそこまで?』って」
「ちょうど……今の私達みたいな感じに思ったんだ」
「うん、僕はどうしても気になってじいちゃんに聞いたんだ」
『じいちゃん……じいちゃんは、なんでそこまでして、知らない人を助けたの?』
『ん?……ま〜なんて言うかのぉ……』
『………』
『放って置けなかったんじゃよ』
『……?』
『例え家族じゃ無くとも、友人じゃ無かろうとも…知り合いで無かったとしても、困っている人がいたら……わしは助けてしまうんじゃよ』
『…!』
『わしには誰かを救えるほどの魔力はない……じゃからせめて、こう言う小さいことで、誰かを助けたいんじゃよ。それが、大人として、お前のじいちゃんとしてやるべきことじゃからな』
『やるべき……こと』
『マッシュよ……いつかお前も、守る側になる事があるじゃろう……そうなった日は』
「『何がなんでも、最後まで守り抜け』、そうじいちゃんに言われたんだ」
「……凄いね、マッシュ先生のおじいちゃん」
「はい!ゲームで言うと、主人公を助ける古の仙人みたいです!」
「その例えはどうかと思うけど…」
「まあつまるところ、僕はここを助けるって決めたんだし、最後までここに残って一緒に頑張るよ。シャーレとか関係なしに、僕が助けたいから君らを助けるんだ」
「先生……っ、私頑張る!諦めずにもっと争ってみる!先生と一緒に!」
「私も!」
「アリスも賛成です!」
「わ、私も…頑張る!」
ゲーム開発部とマッシュは今一度頑張ることを決めた、そして
(―――もう……本当に…お人好しなんだから)
こっそりその会話を聞いていたユウカは、扉から離れ、少し笑いながら自分の仕事へと戻って行った。
じいちゃんって、きっとこんな感じの人だと思うんだ(多分)
マッシュ君からこうする、絶対にこうする(多分)
励みになりますのでコメントと評価、それとココ好きもどうぞよろしくお願いします。アンケートもよろしくね!!
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