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それでは本編へ……どうぞ!
「チェックメイトですよ、先生!!」
「……わーお」
アスナに時間を稼がれ、マッシュ達は背後から来た増援に追い詰められていた。ロボット兵が大量に配備され、いつでもマッシュ達を撃てる準備は整っていた。
「うッ……ユウカ!」
「久しぶりね。取り敢えず、ここまで状況を引っ搔き回した事については褒めてあげる。ここまで手を焼くなんて、本当に驚いたわ」
「フフン♪そうでしょそうでしょ?」
「先生が色々やってくれたおかげだけどね」
「うっ」
「先生も……本当に色々やってくれましたね」
「それほどでも」
「褒めてませんからね!……とにかく、こんなありとあらゆる方法を使ってセミナーを襲撃するなんてやり過ぎよ。猶予を与えた事といい、ちょっと甘過ぎたのかしら」
ユウカは銃のセーフティを外し、3人に銃口を向ける。
「もう悪戯じゃ済まされないわよ。無条件の1週間停学か、拘禁くらいは覚悟しなさい」
「停学!?…拘禁!?」
「そんな……1週間だと……ミレニアムプライスが終わっちゃう!」
「アリスちゃんも、今は反省部屋に入って貰ってるわ。1人だけで可哀想だったけど、あなた達が来ればきっと喜ぶでしょう」
「うぅ……!」
想定していたよりもずっと重い罰に2人は再び焦りを覚える。ユウカはマッシュにも目を向け、重く深刻そうな顔と声で言った。
「先生もですよ、監禁もしくは減給ですからね」
「まあそれぐらいなら…全然耐えれるね」ドヤッ
「…いいえ、やっぱり先生の場合、ニヶ月間、筋トレ・シュークリームを禁止」
「え」
「それからお仕事に関しては……私も、ノアも、あの連邦生徒会の首席行政官であっても!絶対に手伝ってあげません」
「そんな」(絶望顔)
「先生からシュークリームと筋トレを奪うなんて……ひどい、ひどすぎるよ!」
(………監禁や減給よりもシュークリームと筋トレの方が大事?それにお仕事も手伝ってあげないって……それだけですか?)
アカネはそう思いつつもツッコンではいけないと思いあえて黙っていた、マッシュは絶望顔から全然戻らない。
「捕まっても大丈夫だと思ったけど……このままじゃ例え鏡を奪えたとしても、期限内にゲームは作れない……どうにかして、突破しないと!」
「突破?……へぇ、私達を?」
ユウカ達は銃口を一斉にマッシュ達へと向ける、姉妹二人はビクッとなり銃をユウカ達の方へ向けるが、数が違いすぎる。
「あれ?このまま行ったら私にも当たっちゃわない?」
「這いずって逃げてくださいね♪」
「無茶言わないでよ〜」
「先生、今持っている武器をこちらに渡してください。それでシュークリームと筋トレ禁止は1週間で済ませてあげます」
「え、ほんとに?」
「本当です、お仕事も今まで通り手伝ってあげます……今回の件で増えた書類を先生一人で終わらせるのはかなり厳しいでしょう?」
「全くもってその通り」
「ですから……武器を投げ捨て、大人しく投降してください。少ししたらカリンもやってくるので」
ロボット達とユウカ、アカネの二人はジリジリとマッシュ達に近づいてくる。マッシュはうーーんと悩みに悩んだ結果
「わかりました……そっちに
「先生!?」
「うわぁぁぁぁんおわったぁぁ!!!」
「いい判断です先生、さあ、早く」
「ちょっと待ってくださいね……よし」
マッシュは懐から鉄の杖を2本取り出し、スッとユウカの方へと向ける。ユウカはマッシュが素直なことを利用して、マッシュが苦しむような案を出し追い込んだ……勝った、ユウカはそう確信した。
「じゃあ――そっちに投げますね」
「フフッ。先生、今回は私のか………投げる?」
「そ〜〜〜〜〜〜〜……」グッ
マッシュは大きくのけぞり、2本の杖を思いっきり
「れ」ブンッ!!
投げ捨てた。
「きゃっ!?」
「っ!?」
ユウカとアカネはすぐにしゃがんで回避、マッシュが投げた鉄の杖はロボット達を貫き破壊。爆発した時の風圧で煙が少し立ち上る。
「はい、投げ捨てましたよ」
「確かにそうですけど!――っ、見えない」
「しかしロボット達はまだたくさんいます、それに先生の位置はわかっている……このまま攻撃して」
そうアカネが言った瞬間、何かが前方から飛んできた。
ビュン!
「今度は何!?」
「もう一本…所持していましたか!」
「いったい何が飛んできて………?後ろから破壊音が……―え!?」
ユウカは背後から音がしたのですぐに後ろを向く、そこでは先ほどまでいたロボット達が破壊されており、その上に何かが飛来していた。
そしてそれはマッシュの元へと帰って行き、マッシュはそれを掴んだ
パシッ!
「意外と上手くいっちゃった、ラッキー」
マッシュの手元にあったのは鉄のブーメラン、それも綺麗な形をした完璧な物。何が起こったのかわからない状況の中……唯一今起きたことを理解しているミドリは話し出す。
「い……いま、ありえない物を…見た」
「何?何があったの!?」
「先生が鉄の杖をロボット達に向けて投げて破壊、その後煙が少し立ち上って、二人の視界が塞がった……その時」
グイッ〜〜…グッ!
「先生は一瞬であのブーメランを作り上げたと思った次の瞬間、先生はそれをロボット達の方へ向けて投げた」
【フンッ】ビューーーーーーン!!
「投げた先でブーメランは円を描くように飛びロボット達を破壊、そのまま先生の方へとすぐに戻ってきた……………いや、…どゆこと?あの杖って1tあるんだよね?」
「アッハハハハ!せ、先生!本当に面白い!プククッ」
「笑えないわよ!こんな簡単にロボット達がやられるなんて………こうなったら意地でも止めて―」
アカネとユウカが立ち上がったその瞬間、背後から二つの声。
「ごめんなさい、ユウカ!」
「君もごめんね」
『え―』
トスッ! ドスッ!
『あうっ――…』ドタッ
二人は首筋に当身を喰らいそのまま前へとダウン、ユウカの方は泡を吹いてしまっていた。
「スーパーアリスチョップ……です!」
「ナイスアリスちゃん」
「アリス!なんでここに?」
「ハイ、アリスは作戦通り……捕まったと見せかけて、そのまま鏡のある場所へ行こうとしました。けど……モモイ達が心配で来てしまいました」
「アリス〜〜」
マッシュ達の作戦にはもう一つ策があった、それはモモイ達が暴れている間、捕まったと見せかけたアリスがこっそりと抜け出し鏡を手に入れるというもの。
「ここで捕まっていなきゃ、そのままアリスと合流するつもりだったんだけどねぇ」
「けど結果的に助かった、ありがとうアリスちゃん!」
「いい手刀だったよ。教えた甲斐があった」
「あれ仕込んだの先生だったんだ」
「アリスは……勇者、でしたか?」
「うん!とってもかっこいい勇者!」
「――えへへ、アリス、嬉しいです」
その後マッシュ達は橋にユウカとアカネ、ついでにアスナを壁に寄せ、鏡のある方へと向かった。この時アスナは笑顔で『バイバーイ!』と言っていた。
――――――――――――――――――――
もしかしたらまた増援が来るかもしれない、そう思いマッシュ達は急いで鏡がある差押品保管所へと向かいたどり着いた。
「ついた!」
「フッ!!…んぬぬぬぬぬぬぬ〜〜――だめだ、しまっちゃってる」
「任せて、ドアを壊すのはいつもやってるから」
「それはいつもやっちゃだめでしょ」
「えっとこのドアは……押し戸か」バキッ!
「引き戸ですよ先生!」
マッシュは扉を無理やり押し込んでドアを破壊し、モモイ達はそれに少し動揺したが、気にしないことにして中へと入った。
「あれでもないこれでもない……鏡どこ!?」
「鏡が入っているUSBは…」
「これじゃないよね」
「流石にそこまで大きいのでは………!」
中に入ったマッシュ達が鏡を探していたその時、アリスがその手を止めて声を上げる。
「静かに、ミュートでお願いします」
「……足音、また新しい―!」ビクッ!
その足音と気配を感じ取ったマッシュはビクッと体が揺れ、ハッとしたように自分の胸を触る。
「せ…先生、どうしたの?」
「マイクが気をつけろ、これはやばいって……」
「……マイク?」
「アリス知ってます、マイクとは先生の筋肉の名前で、胸筋のことを言っています」
「筋肉に名前をつけてるの!?」
「お姉ちゃん静かに!…あれ、ハレ先輩から連絡が……は『逃げて、いや隠れて! 早く! 何としてもそこ$!#^&!@#』……な、なに?」
ハレからよくわからないメッセージが届き焦るミドリ、アリスはドアがない入り口を見ながらつぶやく。
「接近対象を確認、ミレニアムの生徒名簿を検索……対象把握ヒット……身長146cm、ダブルSMG、メイド服の上から龍柄のスカジャン……」
「────え?」
「ま、まさか……!」
「…まずい、3人とも僕の体に捕まって」
「はい!」
「お姉ちゃんこっち!」
「う、うん!」
足音の主は、もうすぐそこまで近づいており、マッシュはすぐに見つからないように隠れた。
――――――――――――――ーーー
「……なんだこれ、ドアがぶっ壊されてやがる……しかも銃弾の跡がねえ。まさか…素手で壊しやがったのか?」
中へ入ってきたのは、メイド部の部長であり最強のエージェント。
コールサイン・00・
「……荒らされてんな、間違いなくここに誰かがいた……が、姿が見えねぇな……てかなんだこのでっけえ武器」
ネルは部屋の隅々まで入念に探る。
「……そこか」
そして一番隠れている可能性が高い場所を見つけ、愛用の銃であるダブルSMG、ツイン・ドラゴンを構えて叫ぶ。
「おい、そこに隠れてんだろ……出てこい!」
(ヒィッ!?)
(声抑えて!……うぅ怖い)
(あ、アリス知ってます……あれは、ヤンキーです)
(いや、ヤのつく裏の方の人かも)
(それだけは絶対にないよ!)
「……机の下なんかに隠れたりはしねぇか、本当にどこだ?」
マッシュ達が隠れている場所、そこは机の下でも部屋の隅でもない……部屋の
(そもそも先生、よくここに貼り付けるよね)
(握力でどうにかしました)
(やっぱり先生はおかしいよ……)
天井である。
マッシュは3人が体に捕まったのを確認すると天井に背を向けたままジャンプし、指と足趾を天井に突き刺し綺麗に張り付いていた。
「ッチ、気配はすんのに場所がわからねえ」
(さ、流石に天井に張り付いてるなんて誰もわかんないよね!勝った!パヴァーヌ編•完!)
(あっ、モモイ、そのセリフはフラグというのでは)
「まさかとは思うが……地面の中か?それとも…上か?」
(ヤベ)
(お姉ちゃんもう喋らないで)
(今回ばっかりは仕方ないじゃーーん!!)
ネルが上を見ようとした、その瞬間。
「あ、あの!」
「あん?」
「ね、ネル先輩! 大変です!」
その音の主は、ゲーム開発部・部長のユズだった。救いの女神はすぐに現れた。
「アンタは……?」
「せ、セミナー所属のユズキです!今、戦闘ロボットが暴走していてあちこちが滅茶苦茶なんです! アカネ先輩とカリン先輩、アスナ先輩が制圧を試みていますが……」
「なんだよ、暴走か?アレを差し押さえたのなんか随分前だろうに、まだ整備が終わってねぇのか……」
「状況的に助けが必要かと思い……それで、ここにいらっしゃると聞いたので……」
嘘である、ロボット達は暴走なんてしておらずほとんど壊滅している。しかし今ここにきたネルはそれを知らない……これは賭け、ユズは勇気を振り絞ってネルをはめていた。
「仕方ねぇな。場所は何処だ?」
「あ、ありがとうございます! 場所は2Fの……Bブロック全域だったはずです……」
「結構広いが……まぁ、アタシが気にする事じゃねぇな。アンタはどうするんだ?」
「わ、私は此処の整理をします。そ、その……戦闘は怖くて……経験もあまり無いですし……」
戦闘に参加しないと聞いたネルは『そうか』と呟き、ドアのない入り口まで歩いていき……そして、振り返った。
「アンタ、覚えておきな。戦闘で一番大事なのは、武器でも経験でもねぇ。度胸だ」
「度胸……」
「その点で、アンタに素質が無いとは思わねぇ。自分がどう思われているかくらい、アタシにも分かってる。アンタが結構ビビりな事も、まあ見てれば分かる。それなのに、初対面のアタシに声を掛けるのは、度胸がないとできない事だろうからな」
「は、はい! ありがとうございます!」
「じゃあな、またどっかで会おうぜ」
そう言い残し去っていくネル、足音が聞こえなくなったとわかった瞬間、ユズは地面へとへこたれる。
「ふえぇぇ……」
「ユズ!ナイス!!」
「ありがとうユズちゃん!」
「ううん、私は……?みんな、どこ?」
「み〜あ〜げてごらん」(棒読み)
「わぁっ!!?」
天井に張り付いているマッシュを見て驚くユズ、マッシュはゆっくりと地面へ着地しモモイ達を下ろした。
「これで心置きなく鏡を探せる!」
「みんな――もう一踏ん張り、頑張ろう」
『おーー!!!』
その後マッシュ達は鏡をなんとか見つけ出しその場から脱出、目的のお宝である鏡を手に入れたことでダンジョンはクリア。
マッシュ達は勝利を勝ち取った。
アンケートに答えてくださった方々、本当にありがとうございます。おかげで色々と助かっております!
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