透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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ほぼアリスちゃん回になっちゃった。

パヴァーヌ第一章完結!ありがとうございます!!短っかった……ほんとに短かった。次回からはまた短編集なので、どうかご閲覧くださいませ。




マッシュ・バーンデッドと冒険の終わり

 

 

 無事、ハッピーエンドを迎えたゲーム開発部とマッシュ達。

 ゲーム開発部の存続と明るい未来を祝して、マッシュ達はシュークリームパーティーを開催することにした。

 

 

 

 そして今、マッシュを含めた七人は、パーティーのためのシュークリーム作りを行っている。

 

 

 

 

「ここは…こうして、こうだよ」

 

「ふむふむ、シュークリーム作り……非常に興味深いね」

 

 

 

 

生地作りをマッシュと一緒に行っているのは光学迷彩下着セットを作り出し、見事ミレニアムブライズで第7位を勝ち取った白石ウタハ。着ているのは雷ちゃんの絵柄が入っているエプロン

 

 

 

 

「うっ…また下の生地がぐちゃぐちゃに…」

 

「アッハハハ!ユウカへたっぴ〜〜」

 

「う、うるさいわね!」

 

「お姉ちゃんも人のこと言えないよ、ぐちゃぐちゃじゃん」

 

「うぐっ」

 

 

 

 

同じく生地を作っているゲーム開発部の才羽姉妹とセミナーのユウカ。

 

才羽姉妹が着ているのは、モモイの方がピンク色のエプロンでミドリの方がみどり色のエプロン、絵柄はそれぞれ猫で統一されている。

 

 

 

「イチゴにバナナ……あと抹茶にオレンジにメロン、うん、結構作れたね」

 

「パンパカパーン!アリス達はクエスト『クリーム作り』をクリアしました!ハイタッチです!」

 

「おう!ハイタッ―――じゃねえぇぇ!!!

 

「ヒィッ!?」

 

「おっと、危ないですよネルさん」

 

「おかしいだろ、絶対におかしいだろ!?」

 

「何がですか?」

 

「ここにアタシがいることがだよ!」

 

 

 

 

クリーム作りを制作していたのは、アリス・ユズ、そしてネルだった。

 

アリスは青いエプロンに光の剣(スーパーノヴァ)が入っている物を着ており、ユズはゲーミングカラーのエプロン。

 

そしてネルはドラゴン柄の入っている派手なエプロンを着ており、ここに自分はいるのはおかしいだろう!と叫んでいた。

 

 

 

 

「おま、このまえ何があったら忘れたわけじゃねえよな?」

 

「うす、顎大丈夫ですか?」

 

「体は頑丈だからな……一晩中自分の方に意味不明な挙動で突っ込んでくる先生の夢を見たけどよ…」

 

「こわ」

 

「ってそんな話はどうでもいいんだよ……なあ先生、私、いや私らはあんた達を襲ったんだぞ?」

 

「そうですね」

 

「ならなんでこのパーティーに呼んだんだ」

 

 

 

 

ネルからしたら、こっちが自分達を襲撃したというのに、なぜ先生が自分達を呼んだのか疑問に思っていた。

 

その理由は簡単。

 

 

 

 

「僕がネルさんと仲良くなりたいからです」

 

「は?」

 

「あとアリスちゃんも仲直りしたいって」

 

「はぁ!?」

 

「あ、アリス達は確かに襲われちゃいました……けど。マッシュ先生が勝って丸く収まったし…それに」

 

「それに?」

 

「同じミレニアム生なのに、いつまでも不仲なのはいやなんです」

 

「…お前」

 

「僕も同じです、ネルさん自身戦いが好きってだけで悪い人じゃないと思うんで」

 

「だとしても……普通終わった後すぐに仲良くなろう!とはならねぇだろ」

 

「なっちゃうんですよ、これが」

 

 

 

 

マッシュは一つのシュークリームをネルに渡し話出す。

 

 

 

 

「僕はネルさんの顔に向かって頭突きしましたし、セミナーも襲いました」

 

「おかげさまで修理代がすごいことになりましたよ」

 

「それでネルさんはゲーム開発部を襲った……ほら、これで痛み分け?です」

 

「その理屈は通らねえだろ普通……」

 

「喧嘩しっぱなしって言うのも嫌ですし、お互いいい関係でいましょうよ」

 

「……変なやつだな、あんた」

 

「よく言われます」

 

 

 

 

 

 

ネルは試作品のシュークリームを頬張りそのまま目を背ける、しかしその表情は柔らかく怒っている様子は無かった

 

 

 

「――っっづづづ!!!?」

 

 

 

シュークリームを飲み込むまでは。

 

 

 

 

 

 

「すっっ!!?すっっぺぇぇぇぇ!!!?」

 

「あれ、そんなにやばかったですか?」

 

「せ…んせい!あま……なに…入れたんだよ!!」

 

「酸味100%のレモンクリームです」

 

「なんでそれ入れた!?」

 

「美味しそうだったんで、でも良かった。食べれはするんですね」

 

「どこをどう見てそう思ったよ!?えぇ!?」

 

「すみません」

 

「おや、ミレニアム最強を負かしたのはマッシュ先生と酸味の二つか………フフッ」

 

「笑ってんじゃねえぞウタハァ!!」

 

 

 

 

調理場ではしばらく笑いが絶えなかった。ネルは『いつかぜってぇやり返す!』と心に決めた。

 

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

 

そして出来上がったシュークリームを運び、エンジニア部・部室でパーティーを開催。

 

 

その場にはエンジニア部、ゲーム開発部、新素材開発部、セミナー、C&C、ヴェリタスが揃っていており、マッシュの掛け声と共にパーティーを開始。

 

 

 

 

「まあ色々ありましたが、とりあえずミレニアムプライズお疲れ様!の意味も込めて…乾杯」

 

『カンパーイ!!』

 

 

 

 

各々が好きなシュークリームを食べていき、楽しく話したり親交を深めたりと色々していた。

 

 

 

 

「先生!我々とエンジニア部が作り出した、先生用兵器・鉄の杖・プロテウスを使ってくださり本当にありがとうございます!」

 

  

 

 

新素材開発部一同がシュークリームを片手にマッシュにお礼を言っていた。自分達の素材をもとにして作った兵器・プロテウスを有意義に使ってくれたマッシュに感謝しているそう。

 

 

 

 

「いやいや、こちらこそこんなにすごい物をありがとう」

 

「そう言えば……ねえ新素材開発部のみんな!なんでミレニアムプライズにこのプロテウスの素材を出さなかったの?」

 

「いい事を聞いてくれたねモモイ……確かに私たちはプロテウスの元となった素材をミレニアムプライズに出そうとした。しかし一つ問題があってね」

 

「問題?」

 

「これはとんでもない発明品だよ?……しかしこれを量産して、世間に知られてしまったらどうなる?」

 

「悪用……されちゃうのか」

 

「そうです、だから今回これはお見送りとなりました……まあ元々、先生専用に作った素材ですし」

 

「なんか、色々ありがとうね」

 

「こちらこそ、今後も何かありましたらご連絡ください……それでは私たちは――シュークリームを奪ってきます」

 

 

 

 

新素材開発部は一斉にシュークリームを取りに行った、マッシュは『仲良くねー』と言い手を振った。

 

 

 

 

 

その後もヴェリタス、セミナー(建物を破壊された被害者達)、メイド部達などがマッシュに挨拶をして周り。マッシュは色んな人と話せたことを喜んでいた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「いやーみんな楽しそうでなによりだなぁ」

 

 

そう呑気に言っていると

 

 

 

 

「…………」

 

「アリスちゃん……?」

 

 

 

アリスが一人、ポツンと離れたところでシュークリームを食べていた。何があったのか気になったマッシュはアリスに近づく。

 

 

 

「アリスちゃん」

 

「あ、マッシュ先生……」

 

「どうしたの?こんなところで一人でいて」

 

「少し……考えことをしていたんです」

 

「考え事?」

 

「はい……ここで、皆さんと色々話していくうちに、改めてアリスは疑問に思ったのです……アリスは、何者なのか、と」

 

 

 

 

アリスは、最初にマッシュ達が訪れたミレニアム自治区郊外の廃墟と呼ばれる立ち入り禁止区域の工場と思しき施設地下で発見された。

 

目覚めた直後は自我も記憶もなく、機械的な受け答えしかできない状態のままゲーム開発部の部室に保護され、ゲーム機を口に含むなど赤ん坊じみた仕草も見せた。

 

その後マッシュやモモイ達が色々と教え、今のアリスになった。

 

今回のパーティで色々な人と話し、理解した…………だからこそ、アリスはずっと疑問に思っていた。

 

 

 

自分は誰なのか、何者なのか、なんであそこで寝ていたのかを。

 

 

 

 

「アリスは自分が何者なのか気になります……けど同時に怖いんです。自分の正体を知ってしまうことが、アリスが、アリスじゃなくなることが……正体を知って、みんなが――アリスと友達じゃ無くなるんじゃないかって…

 

 

 

 

アリスは手に持っているシュークリームを見ながらそう言う、正体を知ったその日、自分はみんなから拒絶されてしまうんじゃないか、アリスはそう少し考えていた。

 

 

 

 

「先生……先生は、アリスが何者でも……友達でいてくれますか?」

 

 

 

 

アリスは深刻な顔を浮かべながらマッシュに聞く、それに対してマッシュは。

 

 

 

 

 

 

 

「勿論」

 

 

 

 

 

 

自信満々にそう言った、あまりにもスッと言われたのでアリスは『え…』と疑問の顔を浮かべる。

 

 

 

 

「たとえアリスちゃんがどんな存在でも気にしないよ、アリスちゃんはアリスちゃんなんだし」

 

「け、けど…もしかしたらアリスは、危ない機械かも…」

 

「例えそうだったとしても、僕はアリスちゃんを見捨てない。暴れたとしても必ず止めて、また一緒にシュークリームを食べる。だからアリスちゃんはアリスちゃんのなりたい物になっていいんだよ、勇者にでも、お姫様にでもね」

 

 

 

 

マッシュはシュークリームを飲み込み、シュークリームを持っているアリスの手を下から支え、目を見て言う。

 

 

 

 

「約束するよ。シャーレの先生として、アリスちゃんの友達マッシュ・バーンデッドとして……僕は、君を絶対に見捨てない」

 

「アリスが……先生を傷つけても、ですか?」

 

「大丈夫だよ、僕――絶対に死なないから

 

 

 

 

自信満々にアリスに言うマッシュ、その顔はいつもの無表情ではなく、少し和らいだ優しい顔だった。

 

 

 

 

「先生……っ……せんせい…!」

 

「よすよす」

 

 

 

 

アリスはマッシュに力一杯に抱きつき涙をマッシュの肩に垂らす、マッシュはそんなアリスの頭を撫で、少しはなす。

 

 

 

「ありがとうございました、先生!おかげでスッキリしました!」

 

「それはよかった」

 

「アリス、もっと色んな人とお話をしてきます!それでは!!」

 

「うん」

 

 

 

アリスはかけたシュークリームを持ちながらみんながいる方へと走っていく、すると少し離れたところで振り返り

 

 

 

 

 

 

「先生!!アリスは、みんなと先生が!だーーーい好きです!えっへへ」

 

 

 

 

 

そう言って、みんなの元へと走っていった。

 

 

 

 

 

「……何者でも、どんな存在でも……生まれた事に罪はない…だったよね。じいちゃん」

 

 

 

 

 

マッシュはみんなが見てない所で笑顔を見せ、戻した後、みんながいる場所へと戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    

時計仕掛けの花と筋肉のパヴァーヌ編 第一章

 

マッシュ・バーンデッドとレトロチック・ロマン

 

 

 

 

 

STAGE CLEAR





改めまして、パヴァーヌ第一章完結、ありがとうございました!


感想と致しましては……難しかったな〜と思いました。けど書いてて楽しかったりもしました。コメントがきた時なんてもうテンション上がりすぎてパンクしそうでした。


次回は黒服とのお話を少し書きます、あ、シリアスはちょっとしかありません。

短編集もよろしく!そしてエデン条約もお楽しみに!




次回からは投稿頻度がちょっと遅くなるかもです。ご了承ください。まあかもなんですがね!

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