シリアスはラスト、あとはほとんど黒服が不遇でギャグ要員。
アニメの黒服のCVが気になって眠れない、これでCV速水さんとか杉田さんとかだったらヒェッってなると思います。まじで。
すまんな、主はシリアスを書くのがまあまあ苦手なんだ。
とりあえず本編へ……どうぞ!(黒服ファンの方々は注意です)
マッシュ・バーンデッドと黒服(不遇)
ゲーム開発部達との冒険が終了した日から1週間後
「オシゴト――オワンナイ」
『先生の顔が、シナシナになってます…!』
マッシュは死にかけていた。
ゲーム開発部を救っている間、いつもの如くキヴォトス内では喧嘩や抗争が起きており、その事件や事故の資料と報告書作成。
そして危ない大人の企業への襲撃、これをマッシュは帰ってきてからも普段通りやっていた。
「量が……量が多い……」
『先生、一度休憩をなさってはいかがですか?流石にずっとやり続けていますよ?』
「けどやらないと減らないし……筋トレの時間もなくなっちゃう」
しかしその量はかなりあり、無敵のマッシュでも結構苦労していた。さらに今日の当番は誰もいない……その理由は一つ
『いくら生徒のためとはいえ……セミナーで暴れ回ったのはいただけません。罰として3週間、当番制を一時的に停止します』
と、リンから言われたからである。そのためマッシュは一人でえげつない量の書類を片付けることとなった。
「…………アロナちゃん、ネットで『仕事・減らす・筋肉』って調べてくれないかな」
『調べるまでもなく、筋肉じゃどうにもなりませんよ?』
「ダヨネ……ふぅぅ…」
マッシュは『こんな時にユウカちゃんがいてくれればな〜〜』と考えていた、するとピコンっとマッシュの端末(シッテムの箱とは別)に一つのメールが入った。
「誰からだろ、……!」
『先生?どうかしたんですか?』
「アロナちゃん、これ」
『えーと……これは、緊急の連絡?』
マッシュのスマホに入ってきたのは一つのメール、その文章は緊急性を感じる物であり
【た、たさけて、くたさい!!このままじ、ゃ!みんなが!jksjttjjtt、!、は!】
と言ったようにめちゃくちゃだった、マッシュはすぐに助けに行こうと動き、アロナに頼む。
「このメールの発生源、わかる?」
『ちょっと待ってくださいね…… ここです!』
「ここか、走っていけば一分もかからないな」
『あの、先生。もしかしたら罠という可能性も…』
「例え怪しかったとしても、助けを求める人を見捨てられないよ」
『……先生はそうでしたね、わかりました!』
マッシュはメールが送られてきた場所へとすぐに走っていった。たとえ罠だったとしても
「その場でグーパンすればいいし」
そう思っていた。
―――――――――――――――――――ーー
「ここら辺…かな」
メールの発生源にたどり着くと、マッシュは辺りを見渡す。見るからに何もない路地裏、しかし人の気配は微かにしていた。
「あのー、誰がいませんかー?」
そう声をあげた時だった、何かがこっちにくるのをマッシュは感じ取る。
コツ……コツ…コツ
「……?」
それはゆっくりやってくる。
「………この感じは」
それは感じたことのある気配……それはあのカイザー理事(元)にもあった悪い大人の気配。マッシュからの好感度がもう0な存在。
『ククッ…待っていましたよ』
黒服。小鳥遊ホシノを騙した悪い大人にしてゲマトリアの一人、それがマッシュの目の前にいた。
『シャーレの先生……それとも、マッシュ・バーンデッドとお呼びすればよろしいでしょうか?お久しぶりですね……ククッ、今日はいい天n―』
ゴッッッッ!!!
『ンンンンンンッッ!!!?』
マッシュは黒服が挨拶をしている時に動き、回転の掛かったグーパンを顔にお見舞いした。
『ンベラッッ!』
グーパンを食らった黒服は大きく後ろへ吹っ飛びゴミ袋が溜まっている場所に体が埋もれる。
「…………あっ、反射的に手がでちゃった」
『―』(体全体がピクピクしている)
「どうしよ…結構ガッツリ入っちゃった、このまま放置するのは……まぁダメだよね」
とりあえずマッシュは一度黒服を人気のない建物へと運び出し、そこでちゃんと治療をした。顔はめっちゃくちゃ嫌そうだった。
―――――――――――――――――
人が全くいない建物内。
「確かに私は小鳥遊ホシノを騙して、実験し、彼女が死ぬまで神秘について色々と研究しようとしていました……しかし、しかしですよ?まだ何もしてないのに本気のグーパンはあんまりでは?」
「いや、なんかこう……反射的に出ちゃいまして」
「先生の中での私って、ゴキブリか何かと同じなんですか?」
黒服の顔は今マッシュのグーパンを食らったことにより元の顔よりもヒビが結構増えており、治療として一応包帯を巻いており、マッシュによって椅子に縄でギチギチに拘束されている。
「それでなんのようですか?くろ……くろ、黒助さん」
「黒服です」
「そうそう黒服さん」
「いえ、先生を騙すようなことをして申し訳ありません……いかがでしたか?私が二日考えて作り出したあの文章は」
「暇なんですか?」
「……」
「まあ騙されたといえば騙されましたね」
「先生であれば、きっときてくれるだろう……そう思っていました」
黒服はねっとりとした声でそう言う、それに対しマッシュは若干引き気味に。
「え、ストーカーですか?そういうの間に合ってます」
「先生、お願いですから普通に話を聞いていてくれませんか?」
「話を聞いてもらえる立場だとでも?」
ゴキッゴキッとマッシュは指を鳴らす、マッシュからしてみれば黒服がやったことは絶対に許せない。しかし何か情報がもらえるかもしれないので拘束したままでいた。
「クッ、ククッ……先生を呼んだのは他でもありません。」
「?」
「先生…私達……ゲマトリアに入る『デルトイド魔法・バーバリアン―』お待ちください、いや、待ってください」
黒服がありえないことを提案してきたのでマッシュは技で拒否しようと構える、それを黒服は必死で止める。
「ゲマトリアって、一応生徒達の敵に見たいな感じですよね?入るわけないじゃないですか」
「敵だなんて……私はただ、神秘と呼ばれるものを探究しているだけですよ」
「そのためだけに生徒達を危険な目に合わせてるじゃないですか」
マッシュは一度冷静になり手を下に下げる、そして黒服に言う。
「要件はそれだけですか?……縄解くんで今日は見逃してあげますから早く帰ってください」
「まあそう言わずに……先生」
「なんですか」
「人の探究心というのは、いつまでも止まらないものです」
「……」
「私達ゲマトリアはここで神秘を探究し尽くすまで、ここからさりません。そして先生、私は貴方という存在……神と渡り合える存在をみすみす逃したくありません」
グググっと黒服は椅子に縛られた状態で少しづつ前に出る。
「私は貴方と言う存在を、もっと詳しく知るまで貴方を追いかけ続けます。顔を殴られても、蹴られても、縛られて半殺しに会おうとも…」
黒服は立ち止まってるマッシュの近くまで近づくと、力一杯に叫んだ。
「私は貴方を、諦めません……私を止めたくば、殺すしかありません!さあ、どうしますか!」
「…………」
黒服はクツクツと笑いながらもそう叫ぶ、マッシュは正直驚いた……この黒服という男はそこまでして自分を知りたいのか、そこまでして神秘を知りたいのか…と。
殺すまで止まらない、黒服はそんな覚悟の目をしていた。
「――そこまで言うなら仕方ない」
「!」
「僕の秘密、それを教えてあげますよ」
「秘密……く……ククッ…ククククッ!それは興味深い!無敵の肉体を持っている先生の秘密……いい、それはとてもいい! さあ先生!早くそれを『ただし』」
マッシュは黒服を縛っていた縄を引きちぎり、指を2本立てた。
「条件を二つ出すので、それを守ってください」
「契約ですか?…ククッ、構いませんよ。」
「一つ目、もう二度とホシノさんや、アビドス……いや、生徒達に手を出さないでください」
「ふむ……かなり惜しいですが、いいでしょう。先生の弱点を知ることに比べればまだ安い方です」
「そして最後の条件」
「ええ、なんでもどう―…?」
黒服が何かを言い終える前に、マッシュはダンベルと黒いトレーニングウェアを黒服に渡した。
「これと、これ…はい、持ってください。それとこれも着てください」
「………あの、先生?このダンベルと、トレーニングウェアは一体?」
「今から貴方には、僕の筋トレメニューをこなしてもらいます」
「―――――へあ?」
「最初に会った時、黒服さんは僕に無理難題を行ってきましたよね?だから仕返しです」
「ま、まっ、待ってください。あの時の無理難題はすべて先生が簡単にクリアしたではありませんか」
「…確かにクリアはしました、けどあの時は個人的にイラっとしてたので八つ当たりみたいなもんです」
「ひどい」
「じゃあはい、行きますよ……よく言うじゃないですか、人生に楽な道は無いって」
「い、言いはしますが…」
「僕は自分の秘密、つまり命をかけてるんです――貴方も、覚悟を決めてください」
黒服は少し黙った後
「……いいでしょう」
着ていたスーツを脱ぎ捨て、黒いトレーニングウェアと着込むと。そのヒビの入っている顔をあげ、マッシュの方を見る。
「貴方の試練に…私は挑みましょう」
「では早速行きましょう……最初に行うものは」
「ククッ…どんとこいです」
「腕立て伏せ50000回と上体起こし50000回ですね」
「ククッ……ク?え、50000?」
「行きますよ、よーい―スタート」
「あ、ちょっ―」
その後、黒服はマッシュと共にマッシュの筋トレメニューをこなしていった。
腕立て伏せ50000と上体起こし50000回、さらに腿上げとスクワットをそれぞれ10000回。それを2セット。
「はぁ…ぉ…ご…ゔぇ…」
「水分とったら次行きますよ、次は走り込み一時間」
「一時……間?」
「それをダンベルを持ちながら」
「な…ぅ…ぐ……これも、先生の秘密を知るため!」
「その意気です」
マッシュはせめてもの情けとして黒服のスピードに合わせて走り込む。黒服は最初『これでも自分は大人なので、体力はある方だ』と思っていたのでなんとかなるだろうと考えていた。
しかしその考えは甘かった。
ダンベルを両手に持ち、上下に振りながら走ると言うのは結構キツイ。
「僕はほぼ毎日この走り込みをやってますんで」
「ぜぇ…ぜぇ…っ……ぜぇっ、うごっ…(こ、この走り込みを、ほぼ毎日?)」
黒服は改めてマッシュの肉体のヤバさを実感した、これだけ走っていると言うのにマッシュ自身は全くと言っていいほど汗をかいておらず、疲れてもいない。
「いやぁー助かりました、ちょっとお仕事のせいで筋トレをする時間を作れなかったので、ちょうどよかったです」
「ぜぇ…はぁ…それは…エグッ…よかった…ぇす…」
「大丈夫ですか?あと三十分ありますけど」
「………く……ククッ……くぅ」
「ヤバそう」
黒服はマッシュの肉体の秘密、それを知るために死ぬほど筋トレメニューをこなしまくった。吐きそうになるも、死にそうになるも、目的のため、結構頑張った。
そして筋トレ開始から三時間、やっとの思いでメニューをすべて終えられた。終わった時にはもう黒服は真っ白になっており、公園のベンチで座り込んでいた。
「燃え尽き……ました」
「黒服じゃなくて白服になっちゃいましたね」
「呑気に言ってくれますね……」
「シュークリーム食べます?トレーニング後は45分以内にタンパク質の摂取は基本なので」
「……遠慮しておきます、今食べれば多分…吐くので」
「そうですか」
マッシュはベンチで燃えついている黒服の隣でシュークリームを頬張る、そして頬張りながらマッシュは黒服に話し始める。
「よく僕のメニューを最後までやり切りましたね、すごいですよ」
「それはどうも……」
「とりあえず約束は約束なんで、秘密、教えますね」
「!それを、待っていましたよ」
「僕の秘密……僕には弱点があります」
「それは……それはそれはそれは!とてもいいですね!さあ、早く!それをお教えください!」
「テンション高…」
マッシュはじっと黒服を見た後、自分の弱点を教える。黒服はこれまでの頑張りがやっと報われた!と喜んでいた……しかしそれはすぐに絶望に変わる。
「僕の弱点……それは」
「それは!」
「僕」
「はい!!」
『耳が弱いんです』
「おお!それは………―…?」
「だから耳を触られたり、フッと息を吐きかけられたりしたら……アフンッ…って感じで力が抜けちゃいます」
「……あの、それだけ…ですか?」
「はい」
「それ以外の弱点は?なぜそこまで肉体が強いのか!とかは!」
「今のが僕の秘密ですよ、体のことも『めっちゃ鍛えました』ぐらいしか言えませんし」
「隙や、何か特別な物とかは!?」
「ありませんよ」
「―――――――」
黒服はガクッと肩を落とした。苦労して手に入れた情報がそこまで重要な物では無かったし、肉体も『鍛えただけ』と言われた。
「私の……私の、苦労…とは?」
「耳が弱いと言う秘密、を教えましたので……これで契約は完了ですね」
「……先生も……人が悪いですね」
「そう言われましても」
マッシュは一応ちゃんと秘密を教えた、なので騙した訳では無い。黒服はそう理解し、少し前の自分を殴りたくなった。
「黒服さん、自分の知りたいことのために死ぬ気で頑張る。それはいいことだと思います……けれど関係ない人の人生をめちゃくちゃにするのは、全然よくありません」
「私にお説教は無意味ですよ、先生」
「言ってみただけです」
「しかし……まあ、そうですね。褒められたのは人生で初めてです。ありがとうございます」
「うす」
黒服は『……時間の無駄だったかもしれませんね』と呟き、ふらふらの状態で立ち上がる。そして何かを決め、真剣な顔でマッシュにあることを伝える。
「先生……いえ、マッシュ・バーンデッドさん」
「?」
「一つご忠告を、我々ゲマトリアのメンバーの一人に……ベアトリーチェと言う者がいます。彼女には十分にご注意ください」
「……どうしてですか?」
「その者は我々ゲマトリアの中でもずば抜けて戦闘能力が高い者で、様々な異能力を持っていると言われています」
「言われている?確証はないんですか?」
「その者自身、自分のことをあまり表に話さないのですよ。異能力という話も…あくまで噂ですので」
「……」
「あの人は我々ゲマトリアメンバーの中でも、特に神秘を追い求めています。まるで……自分自身を変えようとしているように」
黒服は『おっと、話しすぎましたね…』とまた呟き
「あの人、ベアトリーチェははっきり言って危険です。私以上に、目的のためには手段を選ばない、他人の命をどうでもいいと思っている方なので……それでは」
マッシュにそう忠告した後にその場から去ろうとする。
「黒服さん」
「…はい」
「教えてくれてありがとうございます、けど安心してください」
マッシュは拳を向け、宣言する。
「僕、悪い人には絶対に負けないんで」
「……ククッ……クククッ、忠告は必要ありませんでしたね」
黒服はそのまま後ろを向き、ふらふらの状態でその場を去っていく。
「……ベアトリーチェって人に気をつけろ、か…なんで忠告してくれたんだろ。まあいいや、これであの人は生徒達に関わらないし……とりあえず一安心ですな」
マッシュも黒服がいなくなるのを確認すると、シャーレへと帰ってゆく。
『あの人、ベアトリーチェははっきり言って危険です。私以上に、目的のためには手段を選ばない、他人の命をどうでもいいと思っている方なので』
「…そんな人に、負けられないな」
いつか戦うであろう存在に、敵意を見せながら。
全国の黒服ファンのみなさまごめんなさい。
この時のマッシュ君はまだ自分の出世を知らないので秘密とか特にない……はず。
次回はアンケートで一番多かった本編先生との関わりを書きます、ちょっと楽しみ。
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