透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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アニメ最高!!アニメ最高!!貴方もアニメ最高と叫びなさい!!

けど一つだけ言わせて欲しい!!シロコちゃんの匂いを嗅ぐシーンはカットしないで欲しかった………頼む先生、イオリちゃんの足を舐めてくれ。


マッシュ君はこの回の間、と言うか給食部にいる間はフウカちゃんの後輩と思っていてくださいませ。

それでは本編へ…どうぞ!



マッシュ・バーンデッドと給食部【後編】

 

 

前回までのあらすじ

 

 

 

「……お゙゛?」

 

 

 

 

 

マッシュがキレた。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「せ、先生?」

 

「よくも……よくもシュークリームを…」

 

(先生の顔が般若のような顔に…!?)

 

 

 

 

 

 美食研究会が食堂を襲撃した際に使用した爆弾が、給食室の壁を爆破した───のだが、その衝撃でマッシュの持っていたシュークリームが地面に落ちてしまい、マッシュはキレた。

 

 

 

 

「とにかく今日はダメ‼ なんで普通に頼めないの……」

 

「まあまあそうおっしゃらずに、少し、ほんの少し時間をいただくだけですので」

 

「そう言ってこの前は二時間も連れ回したでしょ⁉ 絶対に嫌っ‼」

 

「うーん、どうしても断ると言うのなら……いつも通り力尽くでいくしかありませんね。アカリさん、イズミさん、ジュンコさん」

 

「は〜い」ビンッ!

 

「さっきあそこに人がいなかった?」

 

「気の所為じゃない?」

 

 

 

 

 

ハルナ以外のメンバーがフウカへと近づいていく、いつもなら黙って連れて行かれるフウカだったが……今回は違う。

 

 

 

 

 

「今回ばかりは本当に嫌なの‼……私をどうしても連れていきたいんだったら、あそこにいるシャーレの先生を倒してからにしなさい‼」

 

「………シャーレの先生?」

 

「……シャーレの先生って、あのシャーレの先生?」

 

「そう‼ このキヴォトスで、連邦生徒会長に次いでトップクラスの権力を持っている―─」

 

 

 

 

 

 

「あの戦車の砲弾を拳で弾いたという?」

 

「風紀委員長に喧嘩を売ったという?」

 

「ゲヘナの治安が少し良くなった要因と言われている……あの先生?」

 

「あの風紀委員会達を追い払ったって噂の⁉」

 

「待って何その話」

 

 

 

 

 

 

美食研究会一同は分が悪そうな顔をする。マッシュ・バーンデッドという存在はゲヘナの問題児達の間では、あの空崎ヒナと同レベルで警戒しなければいけない存在だったらしい。

 

 

 

 

 

 

「……皆さん、噂が本物だとすれば危険です。フウカさんを捕らえ、先生や風紀委員に見つかる前に、速やかに逃走しましょう」

 

「で、でもその話ってあくまでも噂……だったよね? なら大丈夫でしょ?」

 

「念には念です、その噂が本当なら…きっと私たちに勝ち目はありません」

 

「ええー、まだご飯食べてないのにー」

 

「命あっての美食ですよ……さ、先生の姿が見えないうちに逃走を」

 

「どこに逃げるんですか?」

 

「それはもちろん………え?」

 

「逃げる場所とかいつも決めてるんですか?まあどこに行っても逃しませんけど」

 

 

 

 

いつのまにか美食研究会の背後にマッシュが立っていた。ただ立っているだけならまだマシだった……しかし今のマッシュは

 

 

 

 

 

「色々言いたいことあるんですけど……とりあえず大人しくしてくれませんか?」ビンッビンッ!

 

 

 

 

般若の顔になりながら、鉄の鎖(素材がプロテウスと同じ)をビンッ!と伸ばしていた。

 

 

 

 

「ヒッ!?」

 

「これはこれは……えっと…その」

 

「ど、どうしよう会長⁉ この人本気で怒ってる! 戦って突破する⁉」

 

「みなさん落ち着いてください。こう言う時は武力ではなくお話で解決するのが鉄則です」

 

(いやテロリストが何言ってんの?)

 

 

 

 

 

ハルナはマッシュの目を見ながらゆっくりと話し始める。実はマッシュの噂はもう一つあり、それが『とても素直で優しい人』と言う物。なのでハルナは話をすれば穏便に済ませる……と、思っていたが

 

 

 

 

 

「初めまして先生、私は美食研究会・会長の黒舘ハルナと申します」

 

「どうも。マッシュ・バーンデッド、シャーレの先生です。

 

 

とりあえず歯を食いしばってもらえませんか?

 

「お待ちください」

 

 

 

「待ちません」

 

「あの、先生らしく、大人らしく話し合いで」

 

「僕子供ですし、今話し合いをする気が全く起きないほど怒ってるんで」

 

 

 

 

 

怒っている時のマッシュは誰にも止められない、もう今のマッシュはシュークリームを潰された事に対して怒り、美食研究会達にお仕置きを食らわせる気満々であった。

 

 

 

 

「会長無理‼ これ無理だって‼」

 

「話し合いが通じる気配が全くありませんね」

 

「……そうですが…ならば手段は一つ」

 

「………」

 

「――退散です!」ボフンッ!

 

 

 

 

 

ハルナは最初、力づくてでなんとかしようとした。しかしマッシュの目を見て一瞬で理解する。

 

 

 

 

勝てない―

 

 

 

 

なので煙玉でマッシュの視界を遮っている中、そそくさと他メンバーを連れ、外に置いてあった逃走用(給食部所有)の車でその場を去る。

 

 

 

 

 

「あ、ちょっと⁉ 何勝手に持っていってんのよー‼‼」

 

「ケホッケホッ、お二人とも大丈夫ですかー⁉」

 

「ジュリ…!無事だったのね……また壁が、せっかくこの前直したばっかりなのに…」

 

「本当に困りますよね……あ、先生、お怪我の方――ミッ⁉︎」

 

「どうしたのジュ……リ⁉」

 

 

 

 

 

ジュリがマッシュの安否を確認した後悲鳴を上げたので、気になったフウカもマッシュの方を見る……今のマッシュの顔は

 

 

 

 

「逃さぬ」

 

 

 

 

鬼の形相だった。マッシュは着ていた服を脱ぎいつものトレーニングウェア姿になると、クラウチングスタートの構えを取る。

 

 

 

 

 

「ちょっと待っててくださいね、すぐにあの人達を捕まえてくるので」

 

「捕まえるって……車で逃げ出したんですよ?それも結構な速度で……」

 

「流石に走って捕まえるのは無茶―」

 

「ハムストリングス魔法・ビッグバンダッシュ」

 

「……魔法?」

 

 

 

 

 

ダンッ!!といつも以上の力でマッシュは地面を蹴り上げた。その衝撃で近くの窓ガラスが割れ、風圧の勢いが強すぎてジュリとフウカが後ろへと飛ぶ。

 

 

 

 

「きゃあっ!?」

 

「ちょっと先――もういない!?」

 

 

 

 

二人が目を向けた時にはもうマッシュの姿は無く、抉れた地面と散乱した窓ガラスだけが残っていた。そしてフウカは思わず

 

 

 

 

(눈_눈??)

 

 

 

こんな顔をしていた。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

 

 

現在、美食研究会は給食部のオレンジ色と白色に塗装された車体のボンネットに「給食」の二文字を冠したバナーを括りつけた、オープントップの四輪駆動車を走らせ、マッシュから逃げていた。

 

 

 

 

「怖かった……超怖かった……何…何、あの人」

 

「噂は多分本当だったんでしょうね〜」

 

「けどもう安心だよね?だって車で走ってるんだし」

 

「みなさん、念のために武器の準備を。いつ風紀委員が来てもおかしくありません……せん……ん?」

 

「会長ー?どうし…………へ?」

 

「……なんか音しない?」

 

「何かがこっちに向かってきているような…後ろ―――え‼⁉」

 

 

 

 

 

走らせているトラックのバックミラーに映ったのは黒いトレーニングウェアに身を包み、すごい勢いでこちらへ向かってきている人物。

 

 

 

 

「待てーーーー」ドドドドドドドドドッッッ‼︎‼︎

 

 

 

 

シャーレの先生こと、マッシュ・バーンデッドであった。

 

 

 

 

「嘘でしょ!?」

 

「な、なに…え…なんですか……? あの、速度」

 

「こっちにどんどん近づいて来るよー!?」

 

「げ、迎撃です!みなさん武器を構えて!」

 

「ええでも先生って普通の人間でしょ? 撃っちゃっていいの⁉」

 

「あんな速度で走っている人が普通なわけがありません! そもそも、キヴォトスの人間でもあんな速度で走ることは不可能です‼」

 

「……それもそっか!よーし!」

 

 

 

 

 

ハルナの指示に従い他メンバー達は武器を構え始まる。

 

ジュンコはアサルトライフルを、アカリは愛銃のアサルトライフルに取り付けたグレネードランチャーを、イズミはマシンガンを持ちマッシュの方へと向ける。

 

 

 

 

 

「ごめんなさい先生、これも美食のためですので〜」

 

 

 

 

 

アカリはマッシュに向けて、美食のために躊躇なくグレネードを放つ。グレネードランチャーによる攻撃を防ぐには、遮蔽物に身を隠して避けたり、シンプルにその場から離れて避けたりするのが普通だが───

 

 

 

 

 

「危な」パシッ!

 

「―――えっ」

 

 

 

 

しかしマッシュ避けもせずその擲弾を掴み、そのまま走りながらトラックへ向けて投げつけた

 

 

 

 

 

「えい」ブンッ!

 

「グレネードが投げ返された⁉」

 

「会長避けて!」

 

「わかっています!」

 

 

 

 

ハルナはハンドルを横に切り、投げ返されたグレネードランチャーの攻撃を回避した…が、今の荒業にアカリの戦意はあっけなく削がれる。

 

 

 

 

 

「だったら、こっちはどう⁉⁉」

 

「敵討ちだ〜〜‼」

 

 

 

 

イズミとジュンコは仇討ちとばかりに弾丸を発射、無論マッシュは顔色一つ変えることもなく

 

 

 

 

「フンフンフンフンフンフンフンッ」バシパシパシパシパシパシパシパシッ!!

 

「なんでぇぇぇぇっ!!?」

 

「走りながら銃弾をキャッチなんて……そんなの勝てっこないじゃない⁉」

 

「諦めてはいけません‼ 次は急カーブ、流石の先生でもそれには対応できません!」

 

 

 

 

 

行く道の先にあったのは、ゲヘナでも悪名高い事故多発地点として知られる特徴的なヘアピンカーブ。車を走らせている状態でも、ハンドルを深く切らなければ曲がりきれない。

 

 

 

キキキーーーッッ‼‼‼

 

 

 

しかしハルナは洗練されたドライビングテクニックを発揮し、ほとんど速度を落とさないままカーブの通過を難なくやってのけた。常日頃に風紀委員から逃げているだけのことはあり、大抵の走り屋や法執行機関では彼女たちに追いつくことは出来ない。

 

 

 

 

(あの速度のまま先生が走り続ければ、きっと曲がりきれず、そのままガードレールを突き破りコースアウトは免れない。流石の先生とてそれは避けたいはず……ならば、スピードを落とすしかない‼)

 

 

 

 

その隙にカーブ後の直線をフルスロットルで駆け抜け、距離を引き剥がせば勝利は間違いない───とハルナは確信していた……しかしそれは

 

 

 

 

「………フッ」グィィィィィッッー!

 

 

 

 

 

マッシュを舐めすぎている。

 

 

 

 

 

「慣性S字ドリフト!?」

 

「ううう嘘でしょ!?あれって、人間でもできるの!?」

 

(スピードを出した状態で直進中、急激に舵を切ることで……右足を起点にスピードを落とさずカーブを曲がる。超上級のドライビングテクニック―それを先生は、自分の足だけで?)

 

「会長、私、怖い、あの人‼ 風紀委員長よりも怖い‼‼」

 

「もっとスピード出せないの!?」

 

「これが限界です!―くっ、こうなれば乗り捨てるしか―──」

 

 

 

 

そう判断しようとした瞬間、後ろにいたマッシュが勢いよく前に飛び出し

 

 

 

 

ガシッ!!

 

 

 

『ッ!?』

 

「捕まえた」

 

 

 

トラックを後ろから腕でガッツリと掴み、捕まえた。そして掴んだ状態のまま両足を地面につけ

 

 

 

ザザッー!!!!

 

 

 

強制的にトラックを止めた。

 

 

 

 

「と─―止まっちゃった」

 

「うわーんどうしよー!!!!」

 

「お、落ち着いて、ね?二人とも落ち着いて、会長!」

 

「え、ええわかっています。この車は乗り捨て、そのまま逃走を」

 

「させないって、言ってるじゃないですか」

 

 

 

 

 

マッシュはトラックを力一杯持ち上げる、そして乗っている美食研究会ごと

 

 

 

 

「―フンっ」ブンッ!

 

『キャァァァッッッ!!????』

 

 

 

 

 

フルスイングでトラックを投げ飛ばした。投げ飛ばした先に突き出ていた岩骨に激突し、トラックは爆散。美食研究会のメンバー達は岸壁を転がり落ちて崖下の道路に放り出され、見事に伸びてしまった。

 

 

 

 

「うぅ……こんな事になるだなんて…」

 

「思わなかった……ですか?」

 

「…あっ」

 

「食堂を襲撃して、フウカさんを誘拐しようとして、僕のシュークリームを潰して……逃げられるわけ無いじゃないですか

 

「…え、シュークリーム…って、なんのことですか?」

 

「貴方が爆破した時に、僕が持っていたシュークリームが地面に落ちてそのまま潰れちゃったんです。楽しみにしてたのに」 

 

 

 

 

 

ハルナはハッとしてマッシュに謝罪(仰向けの状態)

 

 

 

 

 

「そ、それについては深く謝罪します……ので…見逃してくれたりは」

 

「しません」

 

「うっ……し、しかしあの襲撃は、美食のために!」

 

「ずっと思ってたんですけど」

 

「……はい」

 

「美食研究会って名前なのに、人の食事を作る食堂を平気な顔して爆破するのはどうなんですか?」

 

「――――――――」

 

「あと、皆さんにとっての美食ってなんですか? 人に迷惑をかけてまで食べる料理って……そんなに美味しいんですか? もしかして、『他人の不幸で飯が美味い』ってやつですか? 普通だったら多分、美味しくないと思うんですけど…」

 

 

 

 

 

マッシュの正論パンチが胸に刺さったハルナは、意気消沈した顔のまま俯いて動かなくなった。今までならこれで終わっていたが、マッシュのお仕置きは今始まったばかり。

 

 

 

 

 

「シュークリームの恨み………はらさでおくべきか

 

「お待ち、お待ちください!なぜシュークリームを持ちながら近づいてくるのですか? それで何をなさるおつもりなんですか⁉」

 

 

 

 

「このままシュークリームを口の中に突っ込みます」

 

「なぜ⁉」

 

 

 

 

「食べ物の恨みって、恐ろしいんですよ? 貴方ならわかるかもしれませんけど……あ、もちろん全員に食べさせますからね。気絶したふりをしても無駄ですよ」

 

『⁉』

 

 

 

 

 

マッシュはゆっくりとハルナと他メンバー達に近づいて行く、ハルナの目にも他メンバーの目にもマッシュが鬼に見えており、わかりやすく怖がっていた。

 

 

 

 

 

『お、お待ちください―』

 

『待って、待ってください』

 

『お願い止まって――ちょ―ま…い――』

 

 

 

 

 

 

 

 

『イヤァァァァァァッッ!!!!!?』

 

 

 

 

 

その後

 

 

 

 

 

「風紀委員だ!大人しく――」

 

 

『シュークリーム怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い』

 

 

「な、なんだぁ‼⁉」

 

   

 

 

 

シュークリームを恐れて震える美食研究会が風紀委員に発見されたことで、一連の騒動は幕を閉じた───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わけがなく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お仕置きはまだ続きますからね」

 

『………………ぇ?』

 

 

 

お仕置きはまだまだ続くのだった。

 

 

 

―――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「カレーライス!」

 

「私は唐揚げ定食!」

 

「オムライスまだ⁉︎」

 

「はーいただいま!――ほら、さっさと持っていく!」

 

「は、はい!!」

 

「え、えーと玉ねぎを切ってそれから人参で…えーーと…!」

 

「美味しそう……食べちゃダメ?」

 

「ダメ」

 

「そんな〜〜」

 

「これがお仕置き……っ、想像の何倍も…苦しいですね」

 

 

 

 

マッシュが美食研究会に行ったお仕置き、それは人手が足りない給食部の手伝いをさせることだった。マッシュ曰く

 

 

 

 

 

「働かざる者食うべからず」

 

 

 

 

らしい。

 

 

 

そして今、この場での立場はフウカの方が圧倒的に上。もちろん美食研究会達は、フウカの指示を厳守するようにマッシュから言いつけられていた。

 

 

 

 

「まさかあのハルナにここを手伝わせるなんて……先生は凄いですね」

 

「ここでは後輩ですよ、フウカ先輩」

 

「ああそうだった…わね」

 

 

 

 

フウカとジュリと共に皿洗いをしていたマッシュ、マッシュは思っていることを話した。

 

 

 

 

 

「食べることが好きなのはいいことです、けど作ってる側の苦しみを理解していないのはどうかと思いまして」

 

「おっしゃる通りでございます……」

 

 

 

 

その言葉を聞いていたハルナが頷き、手を早く動き始めた。

 

 

 

 

「けどいいんですか? 勝手なことをしたら風紀委員が」

 

「その点は安心してください。『罪を犯した生徒を更生させる』って言う感じで上手く丸め込みました」

 

「凄いですね」

 

「あとヒナさんから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『お願い、ちょっと……ほんのちょっとでもいいから、大人しくさせておいて』

 

 

 

 

 

 

 

「って、凄い顔で言われまして」

 

「……今度、お弁当を持って行ったほうが良さそうね」

 

「お願い、僕はシュークリームを届けるから」

 

「そこは変わらないんですね…」

 

「それでどうですか? 普段、少しは減りました?」

 

「……まだ実感は湧かない」

 

「あら」

 

「けど……十分なんです」

 

「?」

 

「人が少しでも増えて、一緒に料理を作ってくれる、頼れる人が増えただけで……大満足なの」

 

「……そうですか」

 

「フウカ先輩…」

 

「ごめんねジュリ、ちょっとあの子達を見てきてくれる?」

 

「…はい!」

 

 

 

 

 

 

フウカは今まで実質一人で料理を作ってきた、ジュリが手伝ってくれているとはいえ料理をしているのはフウカだけ。なので疲労と鬱憤は溜まっていった。

 

 

 

しかし強制とはいえ、一緒に給食を作る者達が新たに入り、フウカの疲れもマシになっていく。

 

 

 

 

 

「先生に助けを出して大正解だったわ…」

 

「まだちょっとだけしか動いてないよ。毎日は無理かもだけど……ちょくちょくここに顔を出して、フウカ先輩のお手伝いをさせてもらいます……ついでに人員も確保してきます」

 

「……どうしてそこまで?」

 

「単純にフウカさんの力になりたいと思ったんです。だって今まで、ここを実質一人で頑張ってきたんですよね?それって結構凄いことですよ?」

 

「………凄い…こと」

 

「はい、とっても凄いことです」

 

「……私はいつの間にか、これが当たり前だと思っていたのね……この辛いことが、当たり前だって―――けど…そっか…」

 

 

 

 

 

 

フウカはポロポロ…っと小さい涙を流しながら笑顔を浮かべ

 

 

 

 

 

 

 

 

「私って……凄いんだ……頑張ってたんだ……」

 

 

 

 

 

 

そう呟いた。

 

 

 

 

「ご、ごめんなさい。泣かせるつもりは無かったんです」

 

「ううん、いいの……嬉し泣きだから…ねえ先生……」

 

「?」

 

「何か、私にお礼をさせてくれない?」

 

「お礼なんてそんな」

 

「お願いやらせて?ここまでやってもらったのに、何もしないのは……なんか嫌なの」

 

「そうですか……じゃあ空いた時間、僕に料理を教えてくれませんか?」

 

「料理?」

 

「はい、その時はまた…先生と生徒じゃなくて。後輩と先輩としてお願いします」

 

「――うん、そんなことでいいんなら!いくらでも!」

 

「ありがとうございます」

 

「……あ、あとね?」

 

「?」

 

「先生のこと……は、その時だけ……マッシュ君…って呼んでもいい?」

 

「いいですよ、むしろ呼んで欲しいくらいなので」

 

「そ、そう………じゃあ、これからもよろしくね――マッシュ君」

 

「こちらこそ」

 

 

 

 

 

 

 

『フウカさん!先生!お、お助けを〜〜〜!!!!』

 

 

 

 

 

「……行きますか」

 

「フフッ…そうね!」

 

 

 

 

 

 

フウカとマッシュは共にハルナ達の元に行き作業を開始、いつもと変わらない作業をフウカは行っていた……しかしいつもと違うことは一つ

 

 

 

 

 

フウカ自身が、笑顔で料理を行っていたことだ。

 

 

 

 





フウカちゃんは幸せになれ……いや、違った。幸せにしなければ行けないんだら我々が!!と思って今回のお話を書きました。

他ジャンルの小説も書きたいんですが……中々書けません。この小説の方を長いことやっているので、こっちの雰囲気に慣れちゃっって……


励みになりますのでコメントと評価、そしてココスキをどうぞよろしくお願いします!

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