透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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いよいよ始まりましたエデン条約編。

ボリューム&ギャグ&シリアスたっぷりなので、どうかお楽しみくださいませ。

そしてエデン編は一回一回の話が長いのでご了承くださいませ、それでは本編へ……どうぞ!!


マッシュ・バーンデッドとティーパーティ

 

 

 

 

ティーパーティ

 

 

 

 

トリニティ総合学園の生徒会であり、トリニティにおいて絶対の権力を持っているちゃんとした組織。

 

 

 

どこぞのゲヘナの生徒会とは違いちゃんと生徒会としての役目を果たしており、どこぞのゲヘナの生徒会とは違い恐れられつつも敬われている部分もある。

 

 

 

そんなティーパーティは今回、シャーレの先生、つまりはマッシュにある頼み事をするために呼び寄せていた。

 

 

 

 

 

 

 

「ねえナギちゃ〜ん」

 

「……」

 

「ナギちゃんてば〜〜!」

 

「…なんですかミカさん」

 

 

 

 

 

トリニティ総合学園・ティーパーティー会場・テラス。

 

 

 

 

中央に鎮座する巨大なティーテーブル、それを彩る様々な菓子にティーポットに控えめに設置された香りのない花、そしておもてなし用のロールケーキ。それらを前に優雅に佇む二人の生徒。

 

 

淡い桃色の髪を持つ天真爛漫な明るい性格の生徒と、どこか凛とした佇まいに確かな知性を感じさせる生徒。

 

 

 

 

一人はトリニティ・ティーパーティ所属・3年生の聖園(みその)ミカ

 

 

一人はトリニティ・ティーパーティ所属・3年生の桐藤(きりふじ)ナギサ、彼女は生徒会長である。

 

 

 

 

この二人がティーテーブルを囲んで座っており、ミカは気楽に座り、ナギサは少し緊張していた。

 

 

 

 

 

 

「やっと反応してくれた!無視なんてひどい……傷ついちゃうぞ?⭐︎」

 

「……それは申し訳ありません、しかしこれからシャーレの先生がいらっしゃるのですよ?少しは緊張感を持ってください」

 

「そんなに緊張しなくても大丈夫だって〜」

 

「何が大丈夫なんだか……この茶会に、エデンの存続がかかっていると言っても過言ではないのですよ?なんとしてでも、先生を説得し協力してもらえるようにしないと…」

 

「協力か〜……本当にやってくれるのかな」

 

「……どういうと?」

 

「だってさ?話によればその先生………ゲヘナの子と結構仲がいいみたいじゃん?」

 

 

 

 

 

 

ゲヘナと単語を口にした瞬間、ナギサの動きが止まりミカの口調が強くなる。

 

 

トリニティとゲヘナの仲の悪さは有名であり、ゲヘナのことを毛嫌いているトリニティ生徒もたくさんいるが――ミカはその中でもトップクラス、口にするだけでも嫌になる程。

 

 

 

 

 

 

「ゲヘナの子なんかと仲良くしてる先生……ほんとに私達に協力してくれると思う?……あっ、もしくは協力すると見せかけてトリニティの情報を盗んでゲヘナに―『ミカさん』

 

 

 

「それ以上は、わかりますね?」

 

 

 

 

 

今度はナギサの口調が強くなる、それ以上は言うな。そう言っているように聞こえミカはジト〜とナギサを見る。ミカはふて腐りながらティーカップに手を伸ばし飲み込む

 

 

 

 

「ぶー…わかりましたよーだ」

 

「……頼みますよ、せめて先生の前でその言動は控えるように」

 

「でもでも〜ー」

 

 

 

 

 

自分の幼馴染がどれだけヤバいのかは自分が一番よくわかってる、セーブできている間はなんとしてでも抑える、ナギサはそう決めていた。

 

 

 

 

「この報告書ってさー…どう考えても嘘っぱちでしょ?戦車を素手で破壊!とか、あのツルギちゃんを抑えた!とか、……あのゲヘナの風紀委員長と背中を合わせて戦ったとか……そんなわけないじゃん(笑)

 

「……確かに信憑生は極めて薄い、関わりのある正義実現委員会の話もあまり信じられるものではありませんし」

 

「でしょでしょー?…はぁ、ゲヘナからの情報なんて信じられないし………ま、邪魔してきても、別に有害ってわけじゃ無いでしょ。ヘイローも持ってないっぽいし」

 

 

 

 

 

そうミカは足をぶらんぶらんとしながら呑気に言う、ナギサ自身もマッシュの噂は全く信じておらず、なんなら嘘だろうと思っていた――だが二人の考えはすぐに変わることとなる。

 

 

 

 

 

「てか先生遅く無い?そろそろ時間なんだけど…」

 

「……確かに、もしや何か…」

 

「し、失礼します…!」

 

「…どうしましたか?」

 

「シャーレの先生と思われる方から、ご連絡が……」

 

「やっときた〜!待ちくたびれちゃったよ」

 

「先生はなんと?」

 

「それが……その、今現在、不良集団と交戦中との事で」

 

「…なんですって?」

 

「ええ!?それ大丈夫なの?……助けに行こっか?」

 

「……おそらく、その心配は必要ない…かと」

 

「なぜですか?」

 

「……」スッ

 

 

 

 

やってきたティーパーティーのモブ生徒が端末を二人の方へと向ける、そしてその端末から流れてきたのは……

 

 

 

 

 

 

『シュークリームパーチ、シュークリームパーチ、シュークリームパーチ、シュークリームパーチ、シュークリームパーチ、シュークリームパーチ』

 

『モゴゴゴッッ!!?オゴッ、ゴエッ!?』

 

『ま、待て!悪かった!シュークリームを台無しにしたのは謝る!謝るがろろろっっ!?』

 

『せっかくティーパーティーのみんなに食べてもらおうと思って寝ずに作ったのに……ショックだなー』

 

『そう言いながらそれを突っ込むむむむむぅむ!!?』

 

『な、なんで爆破を食らったのにピンピンしてんだよ!―ヒィ!?シュークリームを持って近づいてくるなァァァ!!?』

 

 

 

 

 

阿鼻叫喚の悲鳴、それから何かを突っ込む音泣き叫ぶ不良たちの声、さらに金属が折れたり破壊されたりする音、それらの音はしばらく聞こえ続け、突然プツン―と切れた。

 

 

 

 

 

『―――――――』

 

「ど、どういたしましょうか…」

 

「…………ねえナギちゃん?なんか聞こえちゃダメな音が聞こえたんだけど?」

 

「……気のせいです」

 

「悲鳴がすごい量聞こえたんだけど?」

 

「気のせいです」

 

「なんか食べ物を押し込んでるような音がずっと聞こえてたんだけど!?」

 

「きの!せい!です!」

 

「絶対気のせいじゃないって〜〜!!」

 

 

 

 

 

 

 

ナギサとミカはバンッ!と机を叩き立ち上がる。二人とも変な汗をかきドキドキしていた。それもそうだ、摩訶不思議な音がずっと聞こえていたのだから。

 

 

 

 

 

「ど、どうしよナギちゃん。多分……いや、絶対やばい人だよ!」

 

「で、ですがシャーレの先生であることは間違い無いのです……ので、予定通り話し合いをします!」

 

「正気!?何かあったらどうするの!」

 

「ご自慢の馬鹿力で私を守ってください、親友でしょ?」

 

「勝手な時だけそれ言う!ナギちゃんそう言うところあるよ!」

 

「ミカさんにだけは言われたくありません!!」

 

「何さ何さ!私がまるでお転婆なおばかちゃんみたいに!」

 

「一言もそんなこと言ってませんよね?!やはり自覚が―」

 

「ナギちゃんだって〜!」

 

 

 

 

 

二人の言い合いはヒートアップ、モブ生徒は止めようとするが二人の気迫が凄すぎて近づけない。

 

 

 

 

 

「お待たせしまし……何この状況」

 

 

 

 

そこへ救いの手が一つ。

 

 

 

 

「あ、あなたは……?」

 

「シャーレの先生、マッシュ・バーンデッドだよ」

 

「シャーレの先生!?」

 

『シャーレの先生!!?』

 

「ども」

 

 

 

 

 

二人が言い合っている間に、大量のシュークリームの入った袋を持ったマッシュが現れた、二人はもう来たのかと驚愕し喧嘩を止める。その後冷静になりよく考える。

 

 

 

 

 

「………先生、先ほどまでどこに?」

 

「シャーレの近く、なんか銃撃戦を行ってたから止めてきたんです」

 

「何分くらいまでいたの?」

 

「多分26分ぐらいです」

 

「今の時刻は?」

 

「28分…です」

 

『2分でシャーレからトリニティまで!?』

 

「走ってきました」

 

『走り!?』

 

「まあ何はともあれ」

 

 

 

 

マッシュはシュークリームの入った袋を持ち替え、シャーレの証を見せて自己紹介。

 

 

 

 

 

「ご招待ありがとうございます、シャーレの先生・マッシュ・バーンデッドです」

 

 

 

 

マッシュとティーパーティーの二人はこの日、なんとも言えない初の会合したのであった。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

色々あったがとりあえず仕切り直し、ナギサとミカはトリニティの生徒会としてマッシュに接する。

 

 

 

 

 

「こんにちは、先生……こうしてお会いするのは初めて、ですね……あの、とりあえずその大量のシュークリームは仕舞ってくださいませんか?

 

「シュークリームは嫌いでしたか?」

 

「あ、いえそう言うわけではなく……」

 

「ん〜!これすごく美味しいよナギちゃん!」

 

「ミカさん…!あなたはティーパーティーの一員として………いえもういいです。先生、残念ですがそれは―」

 

「気に入っていただけたようで何よりです、実は昨日寝ずに作ったので

 

「すみません気が変わりました、いただきます」

 

「やったー」

 

 

 

 

 

寝ずに作ったと聞き流石に態度を変えたナギサはシュークリームを頬張る、ちゃんと美味しい……ちゃんと美味しいから文句も言えず、次から次へと手を伸ばしてしまった。

 

 

 

 

 

「――はっ! いけない……素手で物を食べるのは、マナー違反で…」

 

「別にいいんじゃ無い?ただの話し合いでそこまでしなくても」

 

「し、しかし…」

 

「それにこっちのしきたりに先生を付き合わせるなんて……それこそナンセンス!でしょ?」

 

「うぐ…」

 

「えーっと」

 

「あ、先生は気にせずそのままでねー?」

 

 

 

 

 

ミカにうまいこと言いくるめられたナギサは諦め、無言でシュークリームを食べることに。しかし本題に入らないといけないのでなんとかホストとしての威厳を見せる。

 

 

 

 

「では――改めまして、ティーパーティーのホスト、桐藤ナギサと申します。そしてこちらは、同じくティーパーティーのメンバー、聖園ミカさんです」

 

「やっほ〜先生⭐︎」

 

「マッシュ・バーンデッド、16歳です」

 

「16!?―あ、…いえ、現在は私達二名がトリニティ生徒会――ティーパーティーで……ミカさん?」

 

「16歳………どれどれ」サワサワ

 

 

 

 

 

ミカはマッシュの胸やら腕を触る、するとミカはギョッとしてナギサに向かって触った感想を叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

「ナギちゃんすごい、すごいよ先生の筋肉!多分戦車と同じくらい硬いし、高級なお肉ぐらいしっかりしてる!これぞほんとのマッスルって感じ!とても16歳とは思えない!」

 

「ミカさん!!」

 

 

 

 

 

ナギサはミカのセクハラまがいの行動に怒り、顔を真っ赤にして怒鳴る。触られているマッシュはスンッとしていた。

 

 

 

 

「なるほど……この筋肉を使ってさっきの悲鳴を作り上げてたんだ……フフッ、すごいね」

 

「悲鳴…?……あっ、こっちの騒動聞こえてたんですね」

 

「うん!はっきりとね〜――ちょっと怖かったけど」

 

「二人に渡す予定だったシュークリームのいくつかが潰れちゃって……ついカッとなって…」

 

「それで暴れちゃったんだ〜……先生って意外と子供らし―」

 

「シュークリームを台無しにした子達の口の中に、シュークリームを突っ込みまくってしまって……」

 

「シュークリームを突っ込みまくった?」

 

そのままみんな意識を落としちゃったんです、やっぱり怒りに身を任せるのは良く無いですね」

 

「シュークリームで窒息させて気絶……?」

 

「ミカさん、考えるのは……やめましょう」

 

 

 

 

二人はマッシュの起こした行動にツッコむのはやめ、早速本題に入ることにした。

 

 

 

 

「……トリニティ外部の方が、このティーパーティーに招待されたのは、私の記憶では先生が初めてです、普段はトリニティに所属する一般生徒達も簡単には招待されない席でして」

 

「じゃあ僕が初めてか……なんか特別な気分ですね」

 

「あー、何それナギちゃんちょっといやらしい、恩着せがましい感じ~!」

 

「……んんっ、失礼しました、先生、そういう意図はなかったのですが――ミカさん?」

 

「え? あー……うん、大人しくしているね? 出来る限り、たぶん」

 

「……では改めて」

 

 

 

 

 

 

こほんと咳払いを一つ挟んだナギサは、両手をそっと膝の上で組んだまま真っ直ぐ先生に視線を向けた。マッシュは今までに無い雰囲気の彼女に少し緊張して、自分も背筋を伸ばす。

 

 

 

 

 

「――こうして先生をご招待したのは、少々のお願い事がありまして」

 

「お願い事」

 

「はい、とても大切な事です」

 

「おぉ~……ナギちゃん、いきなりだね!? もうちょっとこう、アイスブレイクとか要らないの? 小粋な雑談とかは? 天気が良いですねとか、昨日は何を食べたのですか、とか、そういうのは挟まないの? ほら、ティーパーティーって基本的には社交界なんだし?」

 

「――ミカさん……?」ピキッ

 

 

 

 

笑顔でミカに注意するナギサ、しかしその笑顔はただの笑顔じゃ無くちゃんと怒っている時の笑顔。

 

 

 

「そんな綺麗な目で睨んでも、これはティーパーティーとしての在り方の問題なんだからダメー! こういうのは、きちんとしないとっ!」

 

「ミカさん、そういった事はあなたがホストになった際に追求して下さい、今は一応私がホストですので、私の方法に従って下さいな」

 

「ぶーぶー」

 

「そのヤジはおやめなさい」

 

「ふーんだ」

 

「何がフーンだですか……いいですか?あなたは……あ、コラ!先生を盾にしない!――失礼、話を戻します」

 

「この状態で続けるんですね」

 

 

 

 

 

マッシュの背中に隠れナギサの説教を回避したミカ、口を尖らせて色々と言うがナギサは無視、マッシュは変な空気だなと思いながらもしっかりと話を聞いた。

 

 

 

 

「まぁ、お客様の前でこのような論争を広げるのもまた、望ましい姿ではない事は確かですね……なら、ミカさんの云う通り、少し話の方向を変えましょうか」

 

「いいですねそれ、じゃあまずは筋肉の話から」

 

「他でお願いします」

 

「えっとじゃあ……このトリニティだとこのティーパーティーが生徒会の役割を担っている…って聞いたから、ナギサさんが生徒会長なんですか?」

 

「おぉ、先生の方から空気を読んでくれた!」

 

「はい、仰る通り、私達がトリニティ総合学園の生徒会長『達』です……そう、達なのです」

 

「あれナギちゃん?なんでじっと先生だけ見るの?私は?」

 

 

 

 

ヤジを飛ばすミカは完全に無視し、自分の話をし始める。

 

 

 

 

 

「生徒会長達、というのは耳慣れない言葉かもしれませんね、最初からご説明しますと、トリニティ生徒会長は代々複数人で担っているものなのです」

 

「あれ、ナギちゃん無視?私の事無視しているの?」

 

 

 

 

「昔、トリニティ総合学園が生まれる前、各分派の代表たちが紛争を解決する為にティーパーティーを開いた頃から、この歴史は始まりました」

 

「……ぐすん、ちょっと傷ついた」

 

 

 

 

「パテル、フィリウス、サンクトゥス……それらの三つの学園の代表を筆頭にティーパーティーを開き、和解への流れが生み出されたのです」

 

「ナギちゃんが本当に無視した、嫌がらせだぁ、ひどくない? 私達一応十年来の幼馴染だよ? こんな事今までに……結構あったかもだけれど」

 

 

 

「……その後から、トリニティの生徒会はティーパーティーという通称で呼ばれるようになり、各派閥の代表から順番に『ホスト』を――」

 

「え、無視?ひどくない?……うんひどいよね、うぇ〜ん先生〜!ナギちゃんがいじめる〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁ……もう!!五月蠅いですわねェッ!?」

 

「ひぇっ」

 

 

 

 

 

 

 

バン、と。ナギサは机を思いっきり叩き立ち上がる。あまりにも突然なことだったので、流石のマッシュもビクッとなる。

 

 

 

 

 

 

 

「今、私が説明をしているんですよ!? それなのにさっきからずっとッ!? 横からぶつぶつぶつと!!どうしても黙れないと云うのでしたら

 

 

 

 

その小さな口にロールケーキとこの大きなシュークリームをぶち込みますよッ!?」

 

 

 

 

シュークリームとロールケーキを持ちそう言い放つナギサ、ミカはマッシュの後ろに隠れ、マッシュはあわわわと焦る。

 

 

 

 

 

数秒して我に返ったナギサは、自身の行動を顧み、そっと浮かせていた腰を落とす。

 

そして一つ咳払いを零し一口紅茶を喉に流すと、何事もなかったかのようにいつも通りの笑みを浮べながらそっと告げた。

 

 

 

 

「……あら、私ったら何という言葉遣いを、失礼しました先生、ミカさんも」

 

「う、うん……大丈夫だよ」

 

「怖い…怖い」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

話を戻したナギサはマッシュにあるお願い事をした。マッシュはどんなお願いを聞いたとしても受理することを決めていた……のだが。

 

 

 

 

 

 

「先生には、ある部活の顧問になっていただきたいのです。そう…先生」

 

「顧問か……フフン、任せてください。こう見えても僕はいろんな部活を―」

 

「補習授業部の、顧問になって頂けませんか?」

 

「………補習授業部?」

 

「はい」

 

 

 

 

補修、その単語を聞きマッシュは固まる。

 

 

 

 

「それって……何をする部活なんですか?」

 

「その名の通り、勉強を教えるのです」

 

「………………………ベンキョウ…オシエル?」

 

「はい、落第の危機に陥っている我が校の生徒達を救って頂きたいのです、部という形ではありますが、今回は顧問というよりも『担任の先生』と云った方が良いかもしれませんね」

 

「………落第…」

 

「トリニティ総合学園は、昔からキヴォトスに於いて文武両道を掲げる歴史と伝統が息づく学園です、だというのにあろうことか、よりにもよってこの時期に、成績が振るわない方がなんと四名もいらっしゃいまして……」

 

「私達としてはちょっと困ったタイミングで、っていうかー……エデン条約で今はバタバタしていてね?

あの子達の件も何とか解決しないといけないんだけれど、人手も時間も足りなくって……その時に!先生を………あれ……先生?」

 

 

 

 

 

 

 

 

補習・勉強・落第

 

 

 

 

 

 

この三つの単語を聞き脳で、本能で、魂で理解したマッシュは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ア――――アババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババババッッ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今までに無いほどの動揺と震えを見せていた、すごい量の汗を掻き、心の底から震え出し。挙げ句の果てにはどことなく作画が緩くなっていた

 

 

 

 

 

 

 

「先生!? な、なに?何これ!?」

 

「先生!どうなさったのですか!?」

 

 

 

 

 

「ベンキョウ、ベンキョウベンキョウベンキョウベンキョウベンキョウベンキョウ――ベンキョウベンキョウベンキョウベンキョウベンキョウベンキョウベンキョウベンキョウベンキョウ」

 

 

 

 

「ひいっ!?」

 

「先生がまるで壊れた機械のよう…に……そこまで、そこまで勉強にトラウマが?」

 

「ナギちゃん冷静に分析してる場合じゃ無いよ!?」

 

 

 

「あぅ……勉強……勉強…覚えるのだけでも……いっぱいいっぱいなのに……教えるの……なんて――」

 

 

 

 

 

 

 

 

ピ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

『せんせぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!!?』

 

 

 

 

 

 

マッシュは苦手な勉強を教えると言う、超難関超絶鬼畜な試練に襲われ、そのあまりの難しさに脳が耐え切れず。

 

 

 

気絶したのであった。

 

 





7000行っちゃったよ、やっぱ長くなりますねエデン。

勉強をマッシュ先生は教えれるのか?ちゃんと補修部のみんなを救えるのか?気になる続きはまた次回。


励みに、超励みになりますのでコメントと評価、どうぞよろしくお願いいたします。

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