透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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最近唐突に『聖園ミカの弟、マッシュ・バーンデッド』って言う意味不明な概念が生まれました。なんかこの二人が姉弟でも違和感ねえような……と思ってきたのです。


まあそんなことはどうでもいいとして……本編へ、どうぞ!!


マッシュ・バーンデッドと補習授業部の結成

 

 

 

「……成程、お話は理解しました……先生が補習授業部の顧問になられる、と」

 

 

 

 

あれから少し経ちマッシュはここに来て何があったのかをあらかた説明、そして何故自分があんなことを聞いたのかも話した。

 

 

 

 

 

「……先生、とりあえずその単語は忘れてください」

 

「何故ですか?」

 

「知らなくても害はないからですよ……いえ、知らない方が先生のためです」

 

「僕の為……よくわかりませんが、忘れます」

 

「是非そうしてください、ついでに扉の方は……また直してくださいね?」

 

「うす。とりあえずあの二人は僕が預かってもいいですか?」

 

「はぁ!? ダメに決まっているでしょ!? 絶対ダメ、凶悪犯なのよ!?」

 

「凶悪犯?」

 

「先生、資料の方に色々と書いてあります」

 

「そうだった、見ないと見ないと……」

 

 

 

 

 

 マッシュはナギサから受け取った資料を再度確認する。

 

 

 

 

 

 

まずはマッシュの純粋さと無知さにやられて逆に追い詰められ、現在顔を真っ赤にしながら座り込んでいる

 

 

トリニティ学園・2年生・ハナコ(2回目)

 

 

彼女は水着姿で学校を徘徊し、その現場を正義実現委員会に捕らえられ、現在、正義実現委員会の元で監禁中。

 

 

 

 

 

「あぅ……///あんなに……あんなに真剣に聞かなくても……///」

 

「よ、よしよし…?」

 

 

 

 

 ハナコはそう言いながら、ずっと顔を押さえている。ヒフミはそんな彼女を慰めていてる。

 

 

 

 

 

「それでそっちの子が…」

 

「惜しかった、弾丸さえ足りていれば、もう少し道連れに出来たのに」

 

「道連れて」

 

「――もう良い、好きにして、ただ拷問に耐える訓練は受けているから、私の口を割るのはそう簡単じゃないよ」

 

「拷問て……そんなのするつもりなんてないよ」

 

「どうだか」

 

「信用ないな」

 

 

 

 

 

 

マッシュは服の下に手を入れガサゴソとする、その間、アズサと呼ばれている生徒は個人の見解を述べ続ける。

 

 

 

 

 

「とぼけても無駄だ、見ただけでわかる……普通の人間じゃないだろう?」

 

「まあね」

 

「だけど関係ない、私はなんとしてでも生き残ってやる。たとえ爪を剥がされようが皮膚を焼かれようが、私は絶対に屈―」

 

「まあまあとりあえずこれを」

 

「むぐっ……!…ふぁ、ふぁみを……――美味しい、これは?(……いつのまに、ガスマスクを外された?)」

 

「シュークリーム、それ食べて一旦落ち着こう」

 

 

 

「こんなもので………………モグモグッ…

 

 

もっともらえるか?

 

 

 

「はいどうぞ」

 

「おお…✨」

 

 

 

 

 

 

トリニティ学園・二年生・白洲アズサ。

 

 

 校内での暴力行為の疑いで正義実現委員会から追跡されていた所、教材用催涙弾の弾薬庫を占拠。約1トンの催涙弾を爆破し、三時間に渡る抵抗の末、逮捕。

 

 

 確保される寸前まで、各種のブービートラップやIED(急造爆発物)を用いて激しく抵抗、被害者多数。

  

 

 

 

 

 

「すごいことなんだろうけど……これよりやばいことをした子達の対処をしたことがあるから、そんなに驚かないな」

 

「それって?」

 

「テロリスト」

 

「テロリスト!!?」

 

「美味しい…美味しい…✨」

 

 

 

 

 

アズサはガスマスク地面に起き、シュークリームを黙々と食べる。本当にこんな子が?とマッシュは少し疑問に思っていた。

 

 

 

 

 

 

「ということで、この子達は僕が預かります」

 

「で、でも…」

 

「……コハル、先生はシャーレとして、ティーパーティーから依頼を受けて此方にいらっしゃったのです。規定上は何の問題もありません。補習授業部の顧問、担任の先生になるのですから」

 

「え、えぇ、でも――……ま、まぁ、先輩がそう云うなら……」

 

 

 

 

 

絶対に拒否ってやると思っていたその少女も先輩としても正義実現委員会のメンバーとしても尊敬しているハスミの言葉を聞き

 

 

 

 

 

「ふ、ふん! でも良い様よ! こっちはこんな凶悪犯たちと一緒にいなくて済むし、そもそも補習授業部だなんて、恥ずかしい! そう、そうよ! あははっ、良いんじゃない、悪党と変態の組み合わせ! そこに馬鹿の称号だなんて、私なら一緒にいるだけで羞恥心で死んじゃいそう!」

 

「………えーと……実は、その…」

 

「補修部のメンバーは全部で四人」

 

「あははっ!四人もいるだなんて………四人?」

 

「ハナコちゃんにヒフミちゃんにアズサちゃん……そして最後に―」

 

 

 

「貴方ですよ、コハル」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………………えっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

補習授業部一年、下江コハル。

 

既に三回連続で赤点を叩き出し、留年目前。

補足事項、成績が向上するまで、正義実現委員会には復帰出来ないものとする。

 

 

 

 

 

「これから頑張ろうね、コハルちゃん」

 

「うそ…………でしょ…?」

 

 

 

 

ここに補修部メンバーが全員揃った……しかし始まりの雰囲気は

 

 

 

 

 

「ハナコちゃん……ハナコちゃん……と…」

 

「先生、もっと貰えないか?」(目を輝かせている)

 

「うそ……うそぉ……」

 

 

 

 

 

まさにカオスそのものだった。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

新たに創設された補習授業部、しかし記念すべき初活動の雰囲気はなんとも言えない、そんな雰囲気。

 

 

 

 

 

引き攣った笑みを浮べ、ペロロ様バッグを抱きしめオドオドとしているヒフミ。

 

 

さっきの事件がまだ脳裏に残っており顔が赤いが、マッシュをじっと見ているハナコ。

 

 

 

シュークリームを食べながらも周囲を警戒しているアズサ。

 

 

 

顔面蒼白&絶望の顔で止まっているコハル。

 

 

 

 

 

「今までに無いパターンだ」

 

 

 

 

そして一応教師なので教卓に立っているマッシュ、特に変わった様子もなくいつもの如く真顔である。

 

 

 

 

「……は、はい、これで何とかみんな集まりましたね、補習授業部……」

 

 

 

 

そうヒフミが言うと、なんとか調子を取り戻したハナコが教室にいる一人一人に笑顔を振りまいた後、手を顔を当て声を上げる。

 

 

 

 

「……ふふ、それで何をすれば良いのでしょうか? 阿慈谷部長? 先生? 放課後に人気のない教室で、素行の悪い女子高生と大人が集まって……ふふっ、始まってしまいそうですね」

 

「うん、今から勉強は始まるね」

 

「………そうでは、なくてですね…」

 

「まぁ、何だって構わない、因みに私は本気を出せばこの教室で一ヶ月は立てこもれる」

 

「死にたい……本当に死にたい……」

 

「え、えっと……」

 

 

 

 

 

相変わらず意味不明なことを自信満々に言うハナコだったが、それが聞かないマッシュには効かず変な感じになり、アズサはアズサで物騒なことを言っており、コハルに関しては今にも死にそう。

 

 

 

 

「ひ、一先ず初対面の方が殆どだと思いますし、一旦自己紹介をしませんか?」

 

 

 

 

そんな状況を変えようとヒフミが声を上げ、全員が注目する。

 

 

 

 

 

「む、自分から素性を明かすのか?」

 

「いや、だって一応同じ補習授業部のメンバーですし……」

 

「――それもそうか、私は白洲アズサ、二年だ、宜しく頼む」

 

 

 

彼女で簡素な自己紹介に、ハナコは嬉々として、コハルは渋々と云った様子で応じる。

 

 

 

 

 

「私は浦和ハナコです、二年生です、よろしくお願いしますね」

 

「……下江コハル、一年」

 

「えっと、阿慈谷ヒフミです、一応この部活の部長……って事になっています」

 

「シャーレの先生でマッシュ・バーンデッドだよ」

 

 

 

 

よろしくねとマッシュが挨拶をし、全員がマッシュに注目をした瞬間

 

 

 

 

 

「こっちがマイク、こっちがケビン、そして順番にトム、キム、ヤマダにコウジにサトミにユカリ―」

 

((筋肉に名前つけてるぅ!?))

 

「《こんにちわ!ケビンだよ、よろしくね》、みんな、仲良くしてね」 

 

((腹話術まで!?))

 

 

 

 

 

「そうか、よろしく頼む、ケビン」

 

「真に受けないでください!!」

 

「てかいつ着替えたの!?エッチなのはダメ!死刑!!」

 

「あら〜……やっぱり噂通りのたくましい筋肉ですね❤️」

 

「自己紹介はこの辺かな」

 

「またいつの間に着替えて…?」

 

「……そもそも、この補習授業部って何なのよ」

 

 

 

 

 

コハルは絞り出すような声で云った。

 

 

 

 

 

「ティーパーティーからシャーレに依頼があったんだ、此処は成績の振るわない生徒の落第を回避する為に、例外的に設けられた部活。凄く簡単に云うと、放課後に補習授業をするクラスって感じ」(カンペ読み)

 

「あら……」

 

「うぅ……」

 

「ほう」

 

 

 

 

 

そのマッシュの説明にそれぞれが別の表情を作る、マッシュが注目したのはハナコとアズサ。

 

ハナコは楽しそうな表情を浮かべているが、それが作り物だとすぐにわかる、アズサの方は変化が余りになく、納得した様な声を漏らした。

 

 

 

 

 

「え、えっと、一応私も事前に説明を受けていまして、何か分からない点とか気になる点がありましたら――」

 

「大丈夫、大方は理解した、これからは普通の授業に加えて、毎日放課後に特殊訓練があるってだけだ」

 

「え、えっと、訓練と云って良いのかは分かりませんが、凡そはその通りです、私達が目指すのはこれから行われる特別学力試験で、全員が合格する事ですので……! 先生も手伝ってくれますし、皆で頑張って落第を免れましょう!ですよね!先生!」

 

「………………………うん」

 

 

 

 

 

部長として声を張り上げるマッシュは感心しながらも内心かなり焦っていた。

 

 

 

 

 

(何その間)

 

「この集まりはつまり、各自のリタイアを防ぐための措置……私としては特にサボタージュする気も理由もない」

 

「そ、そうですよね、頑張りましょう! えっと、アズサちゃんは転校してからあまり時間が経っていないんですよね? きっと以前の試験は学園に慣れていなかったせいもあるでしょうし、皆で頑張ればすぐに何とかなると思います!」

 

「あら、白洲さんはこちらに転校されて来たのですか? トリニティに転校とは、また珍しいですね」

 

「そうなの?」

 

「ええ、転校なんて滅多に無いので……」

 

「あ、その、書類上はそう書いてあって……もしかして私、余計な事を……?」

 

「いや……別に隠す事でもないから気にしないで良い、それに事実だ、こう云われるのは慣れるべきだし、そのための努力もする」

 

 

 

 

 

その、真っ直ぐ過ぎるとも云える姿勢にハナコは目を瞬かせ、微笑ましそうな笑顔を浮かべた。

 

 

 

 

 

「成程……それでは私も、アズサちゃんって呼んでも良いですか?」

 

「? 別に良いけれど……呼び方に、拘りはないし」

 

「では、アズサちゃん、ヒフミちゃん、それからコハルちゃん、それに先生――いえ、年が同じと言うことなので……マッシュ君とお呼びしても?」

 

「OK」

 

「ありがとうございます…フフッ、私達はこれから補習授業部の仲間という事で! アズサちゃんは一見冷たそうに見えますが、何だか可愛らしいですし……ふふっ」

 

「………?」

 

「………あら、そんな憎悪に満ちた目で、どうしたんですかコハルちゃん?」

 

「云っておくけど、私は認めないから……こんなの、こんなの絶対に…」

 

「まあまあそう言わず、はいこれシュー」

 

 

 

 

 

「いらないわよ!!」バシッ!

 

『――あっ』

 

「あっ…!」

 

 

 

 

 

マッシュはコハルを落ち着かせようとシュークリームを取り出して食べさせようとするが、そんなマッシュの手を咄嗟に払いのけコハルは立ち上がる。

 

払いのけた手からシュークリームが地面へとこぼれ落ちる

 

 

 

 

 

ギュォォォォォォォッッ‼︎

 

 

 

 

「ふぁぶへ(危ねぇ)」カポッ

 

(息を吸っただけでシュークリームが、口元に!?)

 

「ち、ちが…私……っ」

 

「モググ、大丈夫、怒ってないよ」

 

「わ………わ、私は正義実現委員会のエリートだし! 私の方が年下だからって、あんた達を先輩だなんて呼ぶつもりはないから!―あんたも、先生だなんて認めないし!」

 

 

 

 

 

そう言って声を張り上げキッとマッシュを睨みつける。過去にこんなことあったな〜とマッシュは既視感を感じていた。

 

 

 

 

 

「それにそもそも、こんな部活さっさと抜けてやるんだからっ! あんまり慣れ慣れしくしないで貰える!?」

 

「なるほど……確かに補習授業部の中でまで、先輩後輩なんて扱いにする必要はないと思います、私としては何も問題ありません」

 

「私も別に、そもそもそういう文化は不慣れだし、仲良くする為に集まってる会じゃない、あくまでお互いの利益の為なんだから、親しいフリをする必要もない筈、違う?」

 

「あわわわわ…」

 

「……ちょっとまずいな」

 

「じゃあそれで決まり!それに、そもそもの話なんだけれど、私が試験に落ちたのはあくまで……あくまで! 飛び級の為に、一つ上の二年生用のテストを受けたせいだからっ!」

 

「あら、飛び級? どうしてそんな事を……?」

 

「ど、どうしても何も……! 私はこれから、正義実現委員会を背負う立場になる訳だし……っ!」

 

「でも、それで落第してしまったんですよね? 一度試しにチャレンジするという事であれば理解出来ますが、何故それを三度も――……?」

 

「うぐっ……う、うるさいうるさい! 私が云いたいのはそういう事じゃなくてっ!」

 

 

 

 

 

小学生のような地団駄を踏み、顔を真っ赤にして声を張る彼女はそのまま睨みつける様にしてハナコに向かって叫んだ。

 

 

 

 

「つまり私は、今まで本当の力を隠してたって事!」ドンッ!!

 

「………?」

 

「本当の力…?」

 

「そうよ! 今度のテストはちゃんと、一年生用のテストを受けるから!そうすればちゃんと優秀な成績を収めてはい終わりって訳! 分かる!?」

 

「は、はぁ……」

 

「それで、直ぐにこんな補習授業部何て辞めてやるんだから!」

 

「いや、えっと、個人で優秀な成績を出したとしても、それでこの部を卒業出来る訳ではなくて、ですね……」

 

「成程、経歴を隠していた訳か、因みに私も今は、前の所と学習進行度の違いが大きかったから、一年生の試験を受けている」

 

「あ、じゃあ同じ……い、いや! どうせすぐに関係なくなるけれどっ!? それに、短い付き合いで残念だったけれど、あんた達はそういう感じじゃないみたいだし? あははっ! じゃあね、精々頑張って!」

 

「あ、ちょ、ちょっと!」

 

 

 

 

コハルはそう言って部屋を飛び出した、残されたヒフミは『あぅぅぅ……』としょげ椅子に座り込む。

 

 

 

 

「先生、コハルちゃんを嫌いにならないであげでください。ほんとは」

 

「嫌いになんてならないよ、それにこんなこと前にもあったし」

 

「あら」

 

「コハルちゃんは帰っちゃったけど、とりあえず今から授業を始めちゃおう。時間は……なんだっけ、遊伝?

 

「有限、ですね」

 

「そうそうそれそれ、てことでお願いします、部長」

 

「号令をお願い」

 

「わ、私ですかっ!?」

 

「部長はヒフミちゃんなので、号令をどうぞ」

 

「よろしく頼む」

 

「フフフッ、これから楽しみですね❤️」

 

 

 

 

 

 

ヒフミはテンパりながらも立ち上がり、一息

 

 

 

 

 

 

 

「そ、それでは……!補習授業部、第一回レクリエーションを開始します!」

 

 

 

 

こうして、補修部とマッシュとの物語が開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、ごめん言い忘れてた。実は僕勉強が苦手なんだ」

 

『え?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………始まらないのかもしれない。





コハルちゃんひどく無い?と思った方、あれです、初期のセリカちゃんと同じぐらいだと思ってくださいませ。

え?授業はどうするのかって?……次回のお楽しみということで。


励みになりますのでコメントと評価、そしてここ好きもどうぞよろしくお願いします!

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