透き通る世界に拳を一つ   作:六科

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カメムシ最近多くねぇかぁぁぁっっ!!?風呂場に二匹!部屋に一匹!外に数十匹!なんだこれ!!

家に出るな!でたら自分の住んでいる部屋がそんなに臭いのかな?とか思っちゃうんだよ!誤って踏んだり潰したりしたら吐きそうになる程臭いのもやめろ!!


以上、昨日一日カメムシに悩まされた六科でした。本編へ……どうぞ


マッシュ・バーンデッドと模擬試験

 

 

合宿・二日目――。

 

 

 

朝の到来を知らせる朝日が閉じたカーテンの隙間から差し込み、補習授業部の皆を照らす。

 

 

 

 

「………ん…?」

 

「この匂いは………」

 

「甘いクリームの匂い……これって」

 

「シュークリームだ!!」

 

「わぁっ!?びっくりさせないでよ!」

 

「さあみんな、シュークリームを食べに行くぞ!ほら!早く!」

 

「普段のクールなあんたはどこに行ったのよ……」

 

 

 

 

 

目が覚め、補修部メンバーの鼻に入ってきたのはシュークリームの甘い匂い。朝ごはんの代わりだろうか……それにしても濃い、そう思いながらも補修部メンバーはその匂いの方へとゆく。

 

 

 

 

「みんなおはよう、朝のシュークリームはいかが?」

 

「いただこう」

 

「なんでトレーニングウェアの上にエプロン着てんのよ!」

 

「朝、早い時間帯に筋トレをしてまして」

 

 

 

 

その匂いの先にいたのは、両手にシュークリームタワーを載せている皿を持っているエプロン姿のマッシュ。しかもトレーニングウェアの上からエプロンを着ている……つまりこれは

 

 

 

 

 

裸エプロンってやつですね♡」

 

「違うわよ!!」

 

「…裸…えぷ…なんて?」

 

「朝からそんなに動いて大丈夫なの?」

 

「心配ありがとうアズサちゃん、大丈夫、今日は寮の周りを50本くらい走っただけだから」

 

「そうか、なら………………ん?」

 

 

 

 

 

 

(((50……?――この周りを、50!?)))

 

 

 

 

 

「いつものはもっとするんだけど、ここのこともあるからね」

 

「いつもはどれくらいなのですか?」

 

「一時間」

 

「回数じゃなくて、なん時間も!?」

 

「だからちょっとだけ物足りないんだよね」

 

「…………もう、先生が何者なのか、気になって仕方ないです」

 

「人間」

 

「そうじゃなくてですね!?」

 

 

 

 

 

そういつものツッコミとボケの会話をしながら、補修授業部達はシュークリームを頬張っていく、ちゃんと美味しくちゃんと腹が膨れる。朝ごはんに最適と言っても良いもの、それがシュークリーム。

 

 

 

 

「……おかしい、私が作った時はここまで美味しくなかった……先生、もしやこれは先生の手作り?」

 

「正解、機械で作るよりも自分で作った方が早いなーって」

 

(機械に勝つ肉体って何よ)

 

「先生、私にも……その、シュークリームの作り方を教えて欲しい、この前は機械に頼っていたから…」

 

「いいよ、どんどん教えちゃう」

 

「本当か!…ありがとう先生」

 

「どういたしまして」

 

 

 

 

アズサはシュークリームの作り方を一から教えてもらえる事となり喜ぶ、自分のために……否、補修授業部のため―――家族のため、シュークリームを自分の手で作れるんだと、心の底から喜んだ。

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

場面は変わって合宿所・教室。

 

 

 

マッシュは昨日徹夜で作った資料を持ち教卓に立つ、シュークリームを食べ終えて元気いっぱいなメンバーたちに、ヒフミは部長として声を上げた。

 

 

 

 

 

「こほん――皆さん、此方を御注目下さい!」

 

「ババン」

 

「今日は補習授業部の合宿、お掃除した昨日を除けば、その大切な初日です! 私達は大変な状況で、ともすれば慌ててしまいがちな状況ではありますが……難しく考える必要はないんです、一週間後の第二次特別学力試験で合格する、ただそれだけです!」

 

「あら」

 

「な、なんでそんなに元気なの……?」

 

「凄いやる気だ、ヒフミ」

 

「……という訳で――今から、模擬試験を行います!」

 

 

 

 

 

マッシュが作ったものとは別の資料、ヒフミが持ってきた資料の中には問題用紙と解答用紙が入っており、資料の表紙には補習授業部模擬試験と書かれていた。

 

 

 

 

「……模擬試験?」 

 

「なるほど……?」

 

「きゅ、急に試験!? 何で!?」

 

「皆さんの疑問は尤もです、しかし闇雲に勉強しても、あまり効率が良いとは云えません、着実に目標を達成する為には、何が出来て何が出来ないのか、今、どのくらいの立ち位置なのか……まずはそれらを把握する必要があります――なので昨晩、私が先生とは別の資料を用意しました!」

 

 

 

 

ヒフミは机の上に紙の束を出す、その量はちょっとしたものではあるが、一晩で集めたと云うには多すぎる。

 

 

 

 

「これは……」

 

「ここ数年トリニティで行われた試験問題と、その模範解答です! まだ中途半端と云いますか、集められたのは一部だけなのですが……先生も昨日遅くまで手伝ってくださって、第二次特別学力試験を想定した、ちょっとした模擬試験の様な形に出来ました!」

 

「おぉ……!」

 

「すごい、わかりやすくまとまってる……ほんとにすごいや」

 

「あ、ありがとうございます…///―あっ、と、とりあえず!試験時間は六十分、百点満点中六十点以上で合格――つまり、本番と一緒です! さぁ、皆で卒業する為に、頑張りましょう!」

 

「うん、分かった」

 

「ふふっ」

 

「うぅ……」

 

 

 

 

ヒフミの熱意がその場にいた全員に伝わり、この日朝一番から補習授業部は、模擬試験を受ける事と相成った。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして模擬試験終了後・採点結果発表。

 

 

 

 

 

 

 

一時間の試験を終えて、各々疲労感なり緊張なりを見せる中、マッシュが束ねた解答用紙を教卓に揃え……渋った声を上げる。

 

 

 

 

 

「えー……では、採点結果を発表します」

 

「は、はい! お願いします、先生!」

 

 

「第一次補習授業部模擬試験結果は……」

 

『ゴクリッ…』

 

 

 

 

 

重苦しい声で、マッシュは発表する。

 

 

 

 

 

「ハナコちゃん、四点・不合格」

 

「あらら」

 

 

 

 

「アズサちゃん、三十三点・不合格」

 

「……そうか」

 

 

 

 

「コハルちゃん十五点・不合格」

 

「えっ…うそ……」

 

 

 

 

「ヒフミちゃん、六十八点・合格」

 

「良かった……さて、みなさん」

 

 

 

 

 

各々が別々の表情を浮かべている中、ヒフミははっきりと声を上げる。

 

 

 

 

 

「これが現実……今の私達の現実です! このままだと、私達の先に明るい未来はありません……! この状態からあと一週間、皆で六十点を超える為には、残りの時間を効率的に使っていかなければならないのです!」

 

「うん……確かに、納得出来る話だ」

 

「そこで! まず、コハルちゃんとアズサちゃんがどちらも一年生用試験ですので、私とハナコちゃんが、おふたりの勉強内容をお手伝いします! ハナコちゃん、最近何があったのかは知らないですが、一年生の時の試験では高得点だったんですよね?」

 

「あら? えっと、まぁ……そうですね?」

 

「実はその、一年生の時のハナコちゃんの答案を見つけてしまいまして……! それでハナコちゃんの方については後ほど、今の状態になってしまった原因をしっかり把握した上で、私と先生と一緒に解決策を探していきましょう!」

 

「……それは、また」

 

「死ぬ気で頑張ります」

 

 

 

 

 

ヒフミからの熱い感情を向けられ、ハナコは珍しく面食らった様子で目を瞬かせる。それに同意したマッシュにもキラキラと目を光らせる。

 

 

 

 

「まだ途中ですが、他にも試験を作成中ですので、今日から定期的に模試を行って、進捗具合も確認して……! 状況に応じて適切に学習を積み重ねれば、必ず二次試験に合格出来る筈です!」

 

「諦めなければ道はある」

 

「先生の言う通りです―頑張りましょう!きっと、頑張ればどうにか、皆で卒業出来る筈です……ッ!」

 

 

 

 

そう言って、力強く皆を見る彼女の姿、自分ができる事を見つけ出し頑張った結果の姿、それを見てマッシュはほっこりしていた。

 

 

 

 

「あっ、それと、流石に勉強漬けばかりだとモチベーションも上がらないと思いまして――何と、御褒美も用意しちゃいました!」

 

「ご、御褒美……?」

 

「はい! えっと――」

 

 

 

 

 

ヒフミは一度教室を出る、一体何だと皆が顔を見合わせていれば、大きな包みを背負ったヒフミが満面の笑みで教室へと戻ってきた。その手に大きな袋。

 

 

 

 

 

「こちらです!」

 

「……………これは」

 

 

 

 

 

そうして中から次々と顔を見せる、大量の縫い包み。髑髏仮面の黒い巨大縫い包み、クッキーのような顔をした犬、目が異様に大きい猫、水色のファンキーな梟、アイスクリームで窒息死している妙な鳥、眼鏡を掛けて白目を剥いている鳥……。

 

 

 

 

「―魔獣?」

 

「違います!これは『モモフレンズ』、良い成績を出せた方には…なんと!このグッズを差し上げます!」

 

「モモフレンズ……?」

 

「……何それ?」

 

「……っ!」

 

「――あ、あれ……? 最近流行りの、あのモモフレンズですが……もしかして、御存知ないですか?」

 

「ペロロ様…は、初めて会った時に見たから知ってる、他は知らないけど」

 

 

 

 

 

ファンキーキャラクターブランド・モモフレンズ。

 

ヒフミ曰く最近流行しているらしいが、誰でも知っているという程ではない。実際若者であるハナコ・コハル、アズサ、そしてマッシュも知らなかった。

 

 

 

 

 

「初めて見ましたね……いえ、どこかでちらっと見たような気も……」

 

「なにこれ、変なの……豚? それともカバ……?」

 

「ち、違います! ペロロ様は鳥です! 見て下さい、この立派な羽! そして凛々しいくちばし!」

 

「凛々しい……凛々しい?」

 

「え、えぇ……目が怖い、それに名前も何か、卑猥だし……」

 

 

 

 

 

卑猥ということに対してはあえて何も言わないが、ペロロ様の目ははっきり言うと……薬物乱用者のそれ、つまりイッてしまっている。

 

 

 

 

「そ、そんな……!? た、確かにそう仰る方も一部にはいますけれど……よ、よく見て下さい、じっくり見ていると何だか可愛く――」

 

「み、見えないし……」

 

「――あぁ、思い出しました、そう云えばヒフミちゃんの鞄やスマホケース、そのキャラクターでしたね」

 

「あっ、はい、そうです!」

 

「確か、舌を出して涎を垂らしながら、もう許して……っ! と泣き叫ぶキャラクターだったとか……?」

 

「えっ、いえ!? 後半部分は色々と違いますよ!?」

 

「わ、私は要らない……っ!」

 

「あ、あうぅ……」

 

「え、えっと……僕はこの……スカルマン?ってキャラはなんか好きだよ、うん」

 

「先生……✨で、でしたらペロロ様も」

 

「それは遠慮しておきます」

 

「どうしてぇぇ…」

 

 

 

 

置き換え、コハルはその発言を聞き、頑なに拒む姿勢。折角用意したキャラクターグッズ、ヒフミにとっては正に宝の山、マッシュで例えるならシュークリーム天国、しかし他の者達からしたらただの意味のわからないグッズ。

 

 

 

 

「あ、アズサちゃんはどうでしょう……? か、可愛いと思いませんか、モモフレンズ!」

 

「……か」

 

「……か?」

 

 

 

 

ヒフミが問いかけると同時、アズサは両手を握り締め、俯きながら体を震わせ叫んだ。

 

 

 

 

 

「可愛い……!」

 

 

 

「ッ!」

 

「!?」

 

「あら……?」

 

「………わお」

 

 

 

 

教室にいた全員が目を見開く、アズサのその顔は嘘を言っているわけでもなければ演じているわけでもない、本気でキラキラと目を輝かせ……満面の笑みを見せていた。

 

シュークリームを初めて食べた時以上の……笑顔だった。

 

 

 

 

「か、可愛すぎる! 何だこれは、この丸くてふわふわした生き物は……!? この目、表情が読めない……何を考えているのか全く分からない……!」

 

「でっ――ですよねぇ!? 流石はアズサちゃん! ペロロ様の可愛さに気付いてくれるなんて! そうです! そういうところが可愛いんです!」

 

「う、うそぉ……」

 

 

 

 

 

そこからの二人はとても楽しそうにしており、テンションは有頂天フィーバー状態。

 

 

 

 

「こ、こっちは? この長いイモリ……いや、キリン? 何だか首に巻いたら暖かそうな……!」

 

「それはウェーブキャットさんです! いつもウェーブして踊っている猫なのですが、仰る通り最近、ネックピローのグッズが――」

 

「こっ、これは!? この小さいのは!?」

 

「それはMr.ニコライさんです! いつも哲学的な事を云って不思議な目で見られてしまう方ですね! 今回の御褒美の一つとして、そのニコライさんが書いた善悪の彼方という本もあるんですよ、それも初版!」

 

「す、すごい、すごい……! これを貰えるのか? ま、まさか、選んでも良いのか!?」

 

「はい! アズサちゃんが欲しいものを持って行って下さい!」

 

 

 

 

「あらあら」

 

「な、何なの……」

 

 

 

そんな二人のやり取りを、ハナコは微笑ましそうに、コハルは困惑と戦慄をしており……マッシュの方は

 

 

 

 

(………あれ…なんだろ、この感じ)

 

 

 

 

左手で胸をグッ押さえながら、謎の感情に襲われていた。生まれて初めて芽生えたその感情にマッシュは困惑。

 

 

 

 

(アズサちゃんの満面の笑み、それからヒフミちゃんとの楽しそうな会話……それを、それを見た瞬間……胸が…キュン…とした、なんだこれ)

 

 

 

 

「……やむを得ない、全力を出すとしよう」

 

 

 

 

そんなやり取りを経て、アズサは真剣な様子で手を握り締める。

 

 

 

 

視線の先には山の様に積まれたペロロ人形、それらを前にアズサは凄まじい覚悟を決め宣言した。

 

 

 

 

「良いモチベーション管理だ、ヒフミ、約束する、必ずや任務を果たし、あの不思議でふわふわした動物を手に入れてみせるッ!」

 

「はいっ! ファイトです、アズサちゃん! えへ、えへへへへっ……!」

 

「あら、何だかヒフミちゃんが楽しそうに、と云いますか、あのお人形と同じような表情に……♡」

 

「そんなに嬉しかったんだね」

 

「えぇ……」

 

 

 

 

そんなマッシュの言葉にコハルは思わずそんな声を上げる、そして少しマッシュは考える

 

 

 

 

(ヒフミちゃんがここまでやってるんだし、僕も何かしてあげたいな……けど僕はそんな大した物は持ってないし……うーん……あげる物はなんでもいいってわけにも…………ん?なんでも?

 

 

 

 

マッシュは一つの結論に出す、それはなんでも、なんでもだ。

 

 

 

 

「僕からも一つ、いいものをあげる」

 

「ふむ?」

 

「また変なものじゃないでしょうね」

 

「いいもの…とは?」

 

「もし、いい成績を取って、無事に試験を乗り越えられたら―――

 

 

僕がなんでも言うことを聞いてあげる」

 

 

 

 

 

『………………なんでも!?』

 

 

 

 

「うん、なんでも」

 

 

 

 

マッシュのそんな言葉に補修部メンバー達は驚愕……なんでもしてあげる。これがかなりやばいことだと言うことにマッシュは気が付いていない。

 

 

 

 

「せ、先生!流石になんでもと言うのは…」

 

「あまりいいことではない」

 

「な、なんでもだなんて……え、えっちなのはダメ!!死刑!!」

 

「えぇ……そんなにダメ?ただなんでもしてあげるってだけなのに」

 

「それが問題なんです!なんでもだなん―『なんでも…ですよね?』……は、ハナコちゃん?」

 

 

 

 

いつもの数倍、いや数千倍真剣な顔つきでマッシュに近づくハナコ。今までに見たことのないほどの顔で近づいてくるハナコにマッシュはたじろいでいた。

 

 

 

 

「どんなことでも、いいんですよね?」

 

「え、あ、うん……あ、犯罪以外だよ?流石にそれはダメ」

 

「逆に犯罪以外ならなんでも良いと?」

 

「……まあ、うん」

 

「ふっ……ふふ……ふふふふふふふふふっ♡」

 

「な、なにする気!?」

 

「先生……その発言、忘れないでくださいね?」

 

 

 

 

 

怪しい笑み、マッシュは少し怯えながらも『いいですよ…』と言う。ハナコはキリッと表情を変え

 

 

 

 

「みなさん――頑張りましょう……私達のためにも―ご褒美のためにも!!」

 

「おー」

 

「ほんとに何する気!?」

 

「………先生、一応……ご注意くださいね?」

 

「僕何されるの」

   

 

 

 

ご褒美を貰えるとわかり今まで以上に本気になったハナコとアズサ、マッシュは『頑張ってくれるなら、いっか』と思うことにしたのであった。





帰宅部の、一人が……実装?このタイミングで?おかしくないですか!?



いや嬉しい!嬉しいのだけれど……タイミングゥ、アニメのことやらでスケジュールが大変なことなってませんか?運営さん…。



励みになりますのでコメントと評価、どうぞよろしくお願いします!


アニメは色々と意見が分かれちゃってますが最後まできっちり見ます、弟先生も一緒に。

百花繚乱後に見たい話

  • まだ交流がない生徒との話
  • アイデェア箱から選んだお話
  • ラビット2章
  • 愛が重い生徒との話
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