『38・6…風邪だな兄者』
『今年で何回目だよ……』
『しゃあないしゃあない、今年は気温の上げ下げが激しいし、雨も多かったからな……何か欲しいものは?買ってくるぞ』
『ワカモちゃんのフィギュア……』
『それは自分で買え』
てなわけで風邪をひいてしまいました……まじで何回引くんだろう。そろそろなれてしまうぞ。それでは本編へ……どうぞ!
「あうぅ……結構降っていますね……」
「そうですねぇ……」
「天気予報では晴れだったのにね……」
補習授業部の休日。
合宿期間とは云え、毎日が勉強尽くし――という訳でもなく。ちゃんとした休みの日がある、今日がまさに休日当日。
本来なら、今日という休みを大いに満喫しようと考えていた訳だが――天気は生憎の雨。
マッシュは念のためヒフミ達の部屋に移動し、そこで待機していた。
「んぅ……」
「あら、おはようございます、コハルちゃん」
「おはようございます、アズサちゃんは……まだちょっと起きられそうにないですね」
「ん……んんっ……」
「おはよ……あれ、アズサ、どうしたの? いつも早起きだったのに……」
「アズサちゃん、朝だよ〜」
「んんんん……」
マッシュはアズサの体を手で揺らし起こそうとする、しかしアズサは起きない。
「今までは無理をしていたんじゃないでしょうか? 少し寝かせておいてあげたいですね、幸い今日は休日ですから」
「んん、だめ、可愛いものが……ふわふわ……それは、よくない……」
「それに……ふふっ、何だか良い夢を見ている様ですし♡」
寝言を口ずさみつつ、枕を強く抱きしめるアズサ。なんとなくマッシュ達は胸がキュン…とした。
「んん………せん…せい…」
「夢の中で僕が出てきたのかな」
「おそらくは……ふふっ、アズサちゃんってば先生のことが大好きなんですね〜」
「照れちゃうな……アズサちゃんの夢の中で、僕は一体何を―」
「だ、だめだ……せんせい……そんな…大きいのは……入らない……」
『っ!?』
「大きい物…?」
寝言でアズサがそういうと、マッシュ以外の3人が驚愕してベットから少し離れる。マッシュは言葉の意味が理解できず?を浮かべ続ける。
「大きいもの? 大きいものとはなんですか? なんなんですかアズサちゃん!」
「問いたださなくていいから!!」
「ぅ…先生、だめだ……そんなもの…口に…入りきらない……スゥ」
「これ起こした方がいいですか? いや起こした方がいいですよね!?ね!?」
「いえ、もう少し様子を伺いましょう……うふふふ♡」
「ねぇみんな、アズサちゃんは『先生は気にしない!!いい!?』う、うす」
コハルの気迫に負け、黙っていることにしたマッシュ。アズサは口ごもりながらまた寝言を言う。
「先生……だめだ……これは…だめなことだ……こんな――」
『ゴクッ……』
「夢の中で僕何してるんだろ、本当に」
「こんな時間帯に……特大シュークリームは…だめだ、太ってしまう……」
ズコォォォォッッ!!とマッシュ以外の3人が転び、マッシュは『本当に何やってるんだ僕』と呟く。
「大きなものってシュークリームなの!? 紛らわしい!」
「す、少し予想とは違いましたが……まあ、アズサちゃんらしいですね」
「夢に出るくらい好きになってくれたんだね……先生嬉しいよ」
「あ、あはははっ……」
そんな珍事件が起きた直後、窓の向こう側がパッと光り、轟音が鳴った。唐突なそれにヒフミとコハルが肩を跳ねさせ、声を上げる。
「わっ、か、雷ですか、今の?」
「か、雷!?」
「………あ、まずい」
「まずい…?」
「そうです……洗濯物が外に……!」
「えっ!?」
「ちょっといってくる」
「先生!?」
マッシュは窓から飛び出し、干している洗濯物を急いで取りに行く。豪雨なんて気にせず、ただひたすらに洗濯物を救出しに行く。
そしてヒフミ達も立ち上がり、急いでマッシュの元へと急ぐ。
「ま、まずいですっ……!」
「早く取り込まないと……!」
「ごめんなさい、私がうっかりして……!」
「い、今は後! はやくっ!」
「ん、んっ……ん?―――あ、あれ、皆? ど、何処に……ま、待って、私もいく……!」
――――――――――――――――――
そして洗濯物騒動から大体10十分後。
補習授業部は全員揃って水着に着替え、体育館に集合していた。
「――さて、では記念すべき第一回、補習授業部の水着パーティーを開催します♡」
そう、とても楽しそうな表情で宣言するのはハナコ。けれども周りはそんなふうに明るくなれず暗いまま……唯一笑える、と言うか変わらないのは
「フン、フン、フン、フン」ブンッ!ブンッ!ブンッ!ブンッ!
「先生……どうだ?乾きそうか?」
「水は消えるけど、汚れは取れないな……完全にこびりついちゃってる」
「……まさか着るものが全て濡れてしまうとは……おまけに、落雷のせいで停電も起きてしまい、ドライヤーや洗濯機が完全にダウンした」
「先生のセルフ乾かしでなんとかなると思ったけど………だめだったわね」
「僕も今来てるトレーニングウェア以外全滅だ……あと、寒い」
体育館自体も古いものなので、外の冷たい風がよく中に入ってきてしまう。風邪をひいてもおかしくないこの状況……どう打開するか、マッシュは考えていた。
「……そうだ、いい方法がある」
「いい方法…?―へっぷしっ!」
「寒い時は、人肌で温めるのが良いって言うでしょ?だから、みんなで集まって互いに体温をあっためるんだ」
「成程……いい考えだな先生」
「それしかなさそうですね……と言い訳で、えいっ!」
「ひゃっ!? い、いきなり抱き付かないでよ! ばか!」
「ほら、ヒフミちゃんやアズサちゃんも!」
「わぷっ」
「そ、そんな強引に…………暖かい…ですねこれ」
補修授業部メンバー達は互いに引っ付き、互いの体温を温める。人肌というのはかなりあったかく、ヒフミ達はまるで毛布の中に体を突っ込んでいるような感覚になった。
「先生、先生もどうぞ。ちょうど空いていますし」
「……僕はいいよ、そんなに寒くもないし」
「足が生まれたての子鹿くらい震えていますけど?」
「気のせい気のせい」
「絶対嘘! 顔色悪いし!」
「いやいや本当に大丈夫、女の子の間に男の子が挟まっちゃダメって、何処かで―」
マッシュが何かを言おうとした時、アズサがハナコ達から離れ、マッシュの手をしっかりと握った。
「そんなの気にしない、それに先生が風邪をひいてしまっては元も子もない……」
「けれど」
「今更……せ、先生に触っても、何も思わないわよ」
「そうですね〜……むしろ先生にならもっと触れてもらっても構いませんし」
「先生、今まで一緒の場所で過ごしてきたんですから、どうぞご心配なく!」
「だ、そうだ……それに先生は体が大きいからな、温める場所も多い」
「………なら、お言葉に甘えて」
アズサに手を引かれ、ヒフミ達のそばに来たマッシュはヒフミ達のそばに座りこむ。そして座り込んだマッシュの手に抱きつくようにしてアズサが暖をとる。
「……やはりそうだ、先生は、私たちよりも数倍暖かい……まるで暖房器具のようだ」
「…本当だ、腕、あったかい……あとおっき――っ、なんでもない!!」
「ま、前!失礼します!」
「背中失礼しますね〜……ふふっ、本当に暖かいですね」
マッシュの背にハナコ、前にヒフミ、左手にコハル、右手にアズサがもたれかかっている、もしくはしがみついている状態になっていた。常人なら顔を真っ赤にしておかしくなってもおかしくないが、マッシュは以前無表情。
「……人肌が恋しかったからちょうどいいな」
「先生?何か言ったか?」
「ううん、何もないよ……もうしばらくこうしていようか。雨が止むまで、のんびりしよう」
「はい!」
「ええ」
「し、仕方ないわね」
雨が止むまでの間、マッシュ達はその状態を続けた。この些細な出来事も、マッシュにとってはいい思い出になったのであった。
アホほど短いぜ、許してください。
実は皆さんに黙っていたことがあるのですが……私、実は……妹がおります。
5年くらい年が離れた妹でして、現在一つ屋根の下で一緒に暮らしております。あ、弟先生も一緒ですよ。
そんな妹がブルアカを最近(数週間前)初めまして、一言。
『お兄、私ヒナちゃんのお母さんになる』(真顔)
兄妹揃ってほんま……これが血の定めってやつですかね。
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