暗い―――何も見えない闇の中、僕の意識だけが“そこ”在る。
温かい海に浮かんでいるような感覚が肌を撫ぜる。
此処は何処なんだろう?
問いは浮かんだけれど、思考がまとまらなくて答えに行きつくことができない。
でも、この感覚もこの空間も……不快に感じない。
この現象を何と呼ぶのだろう?
その答えは
『“カル”……“カル・エル”。それが君の名前だ』
すぐに実体となって訪れた。
“あの人”の声。僕に初めて優しくしてくれたヒトの声。
そうだ、思い出した。
『“カル”。大丈夫か?安心しろ。俺はお前の味方だ―――唯一の、な』
“彼”の声。独りぼっちの僕に寄り添ってくれた、ヒトの声。
“初めて会ったとき”彼は変わってしまっていた、けれど彼が僕の“大切”であることに変わりはない。
僕は、この現象を知っている。
『あ、あたし……ロイス。あなた、なまえは?』
大切が浮かんではまた消えるようなこの現象……過去の出来事を再生しているんだ。
不意に、目の前が光に包まれて開ける。薄目を開けた先にあったのは……“あの時”の光景。
僕が―――誰かを初めて“コワシタ”ときの記憶
◆ ◆
「おのれ、皮をはいでやる、逝け……!」
変わってしまった彼。全身から輝く光の様にエネルギーを漲らせ、僕に掴みかかるその姿にかつて……僕に優しく話しかけていろんなことを教えてくれた面影など微塵も残っていなかった。
―――どうして変わってしまったんだ……命を奪うことはいけないことだって教えてくれたのはほかでもない、君じゃないか。
そう聞きたい気持ちが胸の中に渦巻く。
しかし、彼に問答をする気はなく、僕にも問答をしている余裕はなかった。
彼は、強かったから。
「カル、どいて!」
僕を守るために、武器を構える彼女。
―――ちがう。僕は君に生きていてほしいんだ。“あんなもの”にさせたくはないんだ。
でも……その時の僕に、彼女に声をかける時間はなかった。
彼の大きな手が、僕の息の根を止めようと動いていたから。
「嫌だ―――」
短く彼女の頼みを断り、視線を彼に戻す。僕の大切。何もわからない僕に力の使い方と使い道を教えてくれたひと。でも変わってしまった。
今の彼は怪物だ。止めなくちゃならない。
放っておけば……もっと多くの人を“壊して”、きっと世界も壊してしまう。
僕の瞳には見えていた―――彼に勝つ方法が。
でも、その方法を実行に移せば、彼は……
重ねたその手に感じるのはあふれるばかりの殺意。
だめだ。ここでためらったら僕が“倒される”。
そして、彼は世界に対して“あんなこと”をするのだろう。
それは……いやだ。彼がそんなことをするのも、“あんなこと”になったものを見るのも。
だから、言い切った。
彼との決別を言葉にするように。
「“ゼロ”、お前に僕を従わせることはできない……自分さえ制御できないお前には!」
今まで抑えていた衝動を解き放った。
体に力が漲る感覚と共に、彼が全身から放っていた光が僕に吸い込まれる。
自分で自分の事が嫌になるほど、貪欲に……彼が取り込んでいたエネルギーを奪い取る。
自分の不調に気が付いた彼が、膝を折った。
“もう、いいんじゃないだろうか?彼にはもう……”
だめだ。戦う時は……徹底的に、相手を打ちのめす。
そうしないと、敵に隙を突かれる。―――そう“ゼロ”に教わったじゃないか。
どこからかわいてきた弱音を、切り捨てる。
「これは……何が、おきた……」
その呟きに先ほどまでのあふれんばかりのパワーは、無い。
今、自分が置かれている状況についていけず、狼狽したような声色の彼に何が起きているのか説明を始める。
「パワーが漏れているのさ。あがくんじゃない」
その間にも、僕の体は彼のエネルギーを奪い続ける。
本当に……あさましい。
「おちつけ……己を取り“返せ”……」
その言葉に耳に障った。取り返す―――もしかして、“ゼロ”は何かの意志に引っ張られて……ダメだ。
今考えたとしても、もう遅い。
もう、彼を止める手段は“ああする”ほかない。
自分の勝手で都合のいい想像で、そうあってほしいという願望を胸にしまいこんで、僕は拳を固める。全身に満ちていたゼロから奪い取ったエネルギーが、僕の拳に集中する。さっきまでのゼロと同じように輝く光を纏っているぼくの拳を見て、これから自分がやることを自覚して胸がチクチクと痛む。
ごめん、ゼロ。僕は君を―――こんなことしかできない僕を許してくれ。
「言ってたよね。執着は苦しみにつながるって……」
固めた拳を、君が生きることに執着させている存在、それに向かって叩きつける。
―――そんな思い込みだけを胸に残して。
「身をもって知るといい」
ふりぬいた拳は、いともたやすく“ゼロ”の胸に大穴を開けた。
かつて、“訓練と称して”何度もバラバラに、“壊してきた”機械たちと同じくらい―――
本当に、
本当に
簡単に
瞬間。“ゼロ”に残っていたエネルギーが連鎖反応を起こして、轟音と共に爆発した。
しかし、その渦中にいるというのに、僕の体は痛くも痒くもない。
ただ、一点……刺されたようにじくじくと痛む胸以外は。
濛々とした爆煙の中でも僕の目はすべてを見通していた。
これも、“ゼロ”の教えてくれた力だ。壁の向こう側を見る力。
どんな厚い壁も、瓦礫の山も……この星の反対まで見通す、僕の目。
だから……はっきりと、見えていた。
はじけ飛んで、もともとここにいなかったように“消滅”する“ゼロ”も、爆発でえぐれた地面も、周囲に飛び散る破片も、傷一つ足りとて負っていない僕の体も……
あの人たちが“実験”と呼んでいた行為のように、僕の肉を切り開いたり、肉に何かを刺したり、注入されたりと言った時に感じたもの。
ゼロが教えてくれた、“痛み”は微塵も感じていない―――はずだ。
だというのに
胸のあたりが
痛い
苦しい
どうしようもなく痛くて、苦しくて、しょうがなかった。
少しずつ爆煙が晴れてゆき。生の視線ですべてがとらえられるようになって、全てが終わったことを認識したとしてもその痛みと苦しさは―――こびりつくように僕の胸にとどまっていた。
「…………ぅ……ぅう……」
そのうめき声が僕の耳に届くまでは。
気が付いた瞬間、彼女の下へ駆け寄る。
胸に重く垂れこんでいた痛みも、苦しさもまるで感じないほど僕は焦っていた。
その声が、彼女―――“ロイスのもの”だったから。
駆け寄った僕の前でロイスが、口から血を流しながら……かすれた声で呟いた。
「ああ……馬鹿みたい……陳腐ね……」
いやだ―――僕の瞳はとらえていた。ロイスのぐちゃぐちゃになった内臓を
「ヒロインは……死に……ヒーローは……」
駄目だ―――折れて肋骨が、肺に突き刺さってあふれ出る血を
震える腕で彼女を抱き上げる。
飛んで、彼女を……ダメだ。
誰に助けを求めればいい!
それに、僕が全速を出して飛んだら彼女の体が持たない!
考えろ、考えろ!考えろッ!!!
どんどんと彼女の温かみが失われていくのがわかる。
嫌だ嫌だ嫌だ、何とかしないと……何か、何か、何かないのか!
彼女を助ける手段は!?
僕は、“最強の兵器”なんだろ!?
考えろ、考えろ!!
胸が耳障りなほどばくばくと脈打つ。
鼻孔に届く鉄のにおいが気持ち悪い。
耳に届く彼女の息遣いが少しづつ弱くなっていくのを感じる。
手は知らないうちに汗まみれになっている。
頭は、彼女を助ける手段を探してぐるぐるとまわっている。
だというのに、一向に解は見つからない―――自分に与えられたすべてが……
「カル……救って……人々を……私の……ため、じゃない……」
その全てが……彼女は助からないと僕に事実を突きつけていた。
彼女が僕を気遣う様に頬を撫ぜてくる。
「それが……正義だから……」
かすかな鼓動を続けていた彼女の心臓が……静かに、ゆっくりと……その動きを、止めた。
「ロイス……」
つぶやいた言葉は、彼女に届くことなく蒼空へと掻き消えて行く。
意志の光に満ち溢れていた彼女の瞳は、何もうつさぬガラス球に
温かくしなやかだった体は冷たくかたいナニカへ
僕に優しい言葉を教えてくれたその口は、もう永久に言葉を発することは無い
ついさっきまで忘れていた、痛みと苦しさが何倍にもなって胸の中を荒れ狂う。
そして、これまでいくつも見てきた“モノ”にと同じ“モノ”になった彼女を前に、僕は耐えることができなかった。
「……ぅぅう゛う゛うぅ……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁアぁあああああぁぁ―――」
口からあふれ出す叫びを止めることができる者はいなかった。
いたい、くるしい、どうして?なんで!?きみが、ぼくは、“コレ”は何?なんで僕は何もできないの?僕は一体何なの?なんで“ゼロ”を壊さなくちゃならなかったの?どうしてこんなにイタクてクルシイの?どうしてヒトは“コレ”に…………こうなっちゃうの!?
いたい痛いイタイいたい痛いイタイいたい痛いイタイいたい痛いイタイいたい痛いイタイ
苦しいクルシイくるしい苦しいクルシイくるしい苦しいクルシイくるしい苦しいクルシイ
だれか……だれか、おしえてよ
将軍
ゼロ
ロイス
僕は、どうすればよかったの?
どうすればいいの?
「ぁ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁぁぁあああぁぁぁっぁあっぁぁあぁ――――」
胸の中でゴチャゴチャになっている、色々なものが叫びと共に僕の中でさらにうねりを上げて荒れ狂う。
そして、僕の叫びは大気を震わせ、衝撃波という実体をもって周りを傷つける。鉄の塊を巻き上げ、モノになった人を引きちぎり、瓦礫を粉々に砕き散らし、建物の残骸を完全な更地へと変え、大地を裂く。
声が枯れかけてきた頃、胸の中を暴れまわっていたモノがようやく落ち着き少しずつものを考えられるようになってきた。
だが、胸に在るものは取れずむしろさらに重たくなって僕にのしかかったままだ。
それでも、胸にある苦しさも、痛みも、言い様に表せないこの衝動もそのまま胸にしまいこんで僕は顔を上げた。
“彼女に頼まれたから”
「わかったよ―――ロイス」
“カル……救って……人々を……私の……ため、じゃない……”
僕は人を救う。
“それが……正義だから……”
それをすればいいんだろう?……ロイス。
ゆっくりと、温もりが無くなりモノになってしまった彼女を大地におろす。
立ち上がった僕の耳には遠くに響く爆発音がしっかりと届いていた。
「……そこか」
視線を向けると、途中にあるがれきや街といった障害物を透過してその様子が鮮明に伝わってきた。多くのヒトが入り乱れ……剣や槍を振り回す。
戦っているのだ。周りのことなどお構いなしに。その中にいくつか見覚えのある顔を見つける。
ぼくを施設から出してくれた、鉄交じりの人と黒い人、そして……赤い人。
黒い人が緑色の炎に包まれて倒れる―――このままじゃ黒い人は……ロイスと同じものになる。
―――だめだ。
その瞬間、体が重力のくびきから解き放たれ、何十キロと離れていたはずの戦火の行きかう空にたどり着いていた。視線を感じる。僕の移動したときに巻き起こした強烈な爆音で戦っていた者たちが気付いたのだろう。施設にいたときに白い服を着た人達から向けられていたのと“同じもの”を感じる。
そして僕は―――腕を振り下ろして“黒い人”にとどめを刺そうとしていた女の人を
踏みつぶした
僕が大地に降り立った瞬間。ぶちゃり、という音共に“彼女”が与えられた衝撃によってはじけ飛ぶ。かろうじて無事だった腕も足が周囲に散乱し、僕の脚に水たまりを踏むような感触だけが残った。
だというのに……僕は何も感じていなかったんだ。
“カル……救って……人々を……私の……ため、じゃない……”
うん、わかったよ。ロイス。
じろりと周囲に視線を向ける。戦う手を止めてこちらを警戒するように睨む一組の男女。
―――見つけた。
僕にはその顔に見覚えがあった。まだ施設にいたころ、施設の人が話しているのを聞いたことがある。ヨーロッパを戦争に巻き込み、何百万もの“地上人”を虐殺した男“アクアマン”戦いによって失われた本拠地の代用品としてイギリスを占領し、邪魔するものを皆殺しにした“ワンダーウーマン”。
―――世界を脅かす怪物。
“それが……正義だから……”
これを“壊せば”いいんだよね?ロイス。
「それまでだ」
そうだ。そして僕は……二人を“それまで”にした。
この後の事はよく覚えてない。怪物たちはゼロと同じぐらい手強かったから。
持てるすべてを持った僕に対抗して来たから。
―――だから気が付かなかったんだろうか?
でも……少しずつ、押していった。
僕のパンチは男の顎を打ち砕き、僕の掌は女が振りかざした剣をへし折った。
―――大地から吹き上がる水柱の山も
僕の放った蹴りから身を守ろうとして突き出した槍を叩き壊し、そのまま男を廃墟となったビルの壁に打ち据える。
―――星が苦しみに震える悲鳴も
剣を失って殴りかかってきた女の拳をすっとかわし、差し出された右腕を手刀で両断する。
―――“その瞬間”の訪れを知り、狂気にかられた人々が逃げ惑う姿にも
そして、僕がそこについてから五分と経たずにすべてが終わった。
そう……すべてが……
かつて“アクアマン”と呼ばれ大海原のすべてを領地とした帝国を治めた男は
僕が頭を握り潰し、はじけ飛んだ頭は大地にまき散らされ、残った体はヒートヴィジョンで欠片も残らず蒸発した。
“ゼロ”を壊した時のような胸の痛みも苦しみもなく
かつて“ワンダーウーマン”と呼ばれ神代の血を受け継ぐ半身の女戦士たちの長たる女は
僕のスーパーブレスによって物言わぬ氷像へと姿を変かわり、すぐに温度変化によって粉々に砕け散った。
ロイスが壊れたときに感じた声を出したくなるような、衝動もなかった
やった。やったよ、ロイス。これでよかったんだよね?
みんな“ほめてくれるかな”?
世界を救った、そんな達成感とよいことをした嬉しさを胸に……
僕が振り返った先にあったのは―――
“モノ”となった人の群れと
怒涛となって押し寄せてくる海
雷鳴と共に荒れ狂う空
さっき見た姿とは大きく姿を変えぐちゃぐちゃになった大地だけだった。
「っ――――――」
◆ ◆
瞼を開く。
「…………はぁ、はぁ……」
口から勝手に荒くなった息がこぼれる。どうやら寝ていたらしい。
僕は眠くなんてないはずなのに、なんでたまにこうして寝てしまうんだろう。
その疑問に答えてくれるものは、もう誰もいない。
「…………やら、なきゃ」
その一言共にいままで何度も、何度もやってきたことと目の前の同じように土を掘り始める。硬い岩盤も一撃で砕く僕の腕はすぐに目的のものを作り上げた。
穴。それほど深いものではないが、目的のためには十分すぎるサイズものだ。
これ以上“それ”が壊れないように慎重に……ゆっくりと穴の底に“それ”を下ろす
“それ”、かつて……この星の下を闊歩していたもの人間と呼ばれる種
その……“残骸”だった。
あとは、あらかじめ穴の側面に盛ってあった土で蓋をするだけだ。
蓋をしたら、また新しい穴を掘って“人の残骸”を埋める。
それだけが、僕ができることだった。
どうしてこんなことになったのだろう?胸の底から湧き上ってきた疑問は、誰も教えてくれることのない“事実”を思い返して、霧散した。
この世界は終わってしまったから。
あの日からどれだけの時間がたったのだろう?そんなことさえも覚えていない。
ただ、わかっているのはあの日、僕が人々を救うために戦ったあの日…………この世界は壊れてしまった。
僕が、気が付いた時はすでに遅く
大地が割れ、海は啼き、空は怒った
そして、その全てが静まった後には
ロイスに頼まれた救うべき人はすでになく
大きく傷ついたこの星に残されたのは僅かばかりの動物と鳥と魚
そして……独りぼっちの僕だけだった
僕の目がもう周囲に人の残骸がないことを教えてくる。
「次の、場所に行かないと…………」
そうして僕は空へと舞い上がった。
水平線の彼方から日の光が顔を覗かせるのがわかる。でも、あの施設を出たときに感じた“熱さ”は……終ぞ、胸にこみ上げてくることさえなかった。
次の場所はここから、10キロ先。彼らの数は……1、2……いっぱい。
うめられる場所は近くにあるのかな?なかったらまた土を持ってこないと……そんなことを思いながら僕は空をゆっくりと駆ける。
ヲワッテシマッタセカイノ空を
ドーモ、読者=サン。めんつゆデス。
いかがだったでしょうか?セカヲワ、”彼”版プロローグは?
”彼”が過去の事にやってしまったことを回想する、というていでしたので盛り上がり、欠けるかと思われますが、ご了承を。
今回の主役の一人である彼と、もう一人の主役である、彼女―――艦娘、大和さんを掛け合わせるのはこうするのがいいかと思いまして。
さて、今作のお話なのですが……メインで連載している、恐れを知るものは無限の空を目指す、とは違って……戦闘はほとんどありません。
そして、あらすじから察せられた方もいられるかと思われますが、出てくる登場人物も彼と彼女の二人だけです。
コンセプトはあらすじの通り、何もできなかったという二点で似通った二人が……出会い、想い、決断を出す。
これです。何に……とは言いません。ネタバレになっちゃいますからね。
一応、めんつゆのヒーロー論や戦争観なども交じってくるかと思われますが、フィクションだと思って気楽にお付き合いいただければ幸いです。
では……コンセプトの説明を終えたところで。
アメコミ、というモノにまったく興味がない人のために”彼”の紹介を明かすとしましょう。
感想欄では、キャップこと地球最初のアベンジャー。超人兵士、キャプテンアメリカが出てきましたが……彼ではありません。
ヒントは大御所、そして……引火点、でした。
その答え
今回のもう一人の主役、それは―――
”マン・オブ・スティール”
”フューチャーマン”
”超人”
すなわち―――スーパーマン、その人です。
ですが、”正史の彼、クラーク・ケントではありません”
構想は、6月くらいだったと思うのですが二次大戦中はコミックの中で、日本人と戦うスーパーマンを見て、スーパーマンと艦娘ってからませられないかな、と思ってしまいまして。
そのすぐ後に見た、艦これの大和さんのとある漫画で、彼女と絡ませたいという気持ちが強くなり、筆を執った次第となります。
日本の象徴だった、大和さんとアメリカの象徴であるスーパーマンその二人を相対させてみたいな、という気持ちがあったのは確かなことです。
でも、ネタを練っているうちに一つの疑念が芽生えました。
あの戦争を戦った、艦である艦娘って……ぜったい、アメリカに対して思うところがあるだろ、と。
かといって、スーパーマンがあの時は私が悪かった、と謝るのも違うんじゃないかと。戦争に善悪などないのですからね。
じゃあ、どうすれば面白くなるか―――どっちもボコボコの状態で出合わせるのはどうだろか、という考えにいたりました。
そこで。彼にご登場願ったわけです。
”引火点の世界”のスーパーマンに。
引火点、それを直訳すると―――フラッシュ・ポイント。
多分、知らない方も多いと思います。ですから詳しいことはまた後日、解説を上げさせていただくとして……簡単に言うと平行世界のスーパーマンです。
しかし、そのスーパーマンは正史の多くの人から愛され、世界を何でもすくっていったスーパーヒーロー、”ではありません”。
この世界のスーパーマンは、人間兵器として、実験施設で育てられ、正史のクラーク・ケントが持っていた多くのモノを持たない代わりに、兵器として完成された超人兵器です。
正史の彼とは違い、他者を思いやる優しさも愛も、友情も、人間が持っているほとんどの知識も、理解していません。
正史の彼とは違い、その体はマッチ棒のの様に細く、肌は病人のように白く、自分を取り巻くものすべてを恐れています。
しかし、正史の彼と同じように彼にも大切なものがありました。
自分の境遇に境遇、あるいは打算を込みにしてもや優しくしてくれる人が。
しかし、これは”デキソコナイのオハナシ”。
彼はかけられた期待とは裏腹に、救えませんでした。
自分に優しくしてくれた全ての人も、地球に住まう人々も。
彼に残されたのは、無敵の体と地殻変動でぐちゃぐちゃになった星、そして70億以上の亡骸だけでした。
本来ならそんな境遇に置かれる非情にショッキングな彼の画像を載せたいのですが、絵心の無く、著作権的にも危ないかと思われ画像は乗せられません。
一応、いつもお世話になっているレビューサイトさんのURLだけ載せておきます。
そこには、フラッシュポイント本編とは少し違いますが、画像がありますのでイメージレスポンスの助けにでもなれば。
http://michaelgoraku.blog22.fc2.com/blog-entry-357.html
長々となりましたが、これで失礼させてただけます。
感想、ご指摘、読了宣言などはいつでもお待ちしておりますので、気軽に感想欄までお願いします。大変助けになりますので。
では、また次回の更新で。