セカイガヲワッタソノアトデ   作:めんつゆ

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 今回は題名の通り、本編の更新でありません。かるーく見てください。
ではー


本作を読むうえで、アメコミ知識の無い方に向けた解説・および世界観設定

 

フラッシュ・ポイントという作品について

 

 

 ドーモ、読者=サン。作者デス。この作品、セカイガヲワッタソノアトデはDMM.COMで稼働中のソーシャルゲーム、「艦隊これくしょん~艦これ~」とジェフ・ジョーンズ作 アンディ・キューバート画でアメリカのDCコミックスが世に生み出された大型クロスオーバーコミック、「フラッシュ・ポイント」を原作とした作品です。

 

今回の更新は―――“艦これを知っていて、アメコミをよく知しらない方に向けた”解説回となっております。合わせて、今作の大まかな舞台となるフラッシュポイントの説明をさせていただきます。

 

 

 アメコミことアメリカンコミックスについて

 

 

 それではまずは、アメリカンコミックスについて説明させて抱きます。

さて、アメコミ、一概に言いましても雑多な種類があります。そのうえ、一ページに詰め込まれる文字数も多く、アメリカではグラフィック・ノベルともいわれます。

知らない方も多かと思いますが、アメコミはヒーローもの以外にもいろんなジャンルの作品があるんですよ。

 

 著名な作品を上げさせていただきますと

 

300(歴史もの) 2007年、ザック・スナイダー監督により映画化。

 

マスク(コメディ) 1994年映画化。キャメロン・ディアスを一躍、スターの座に押し上げた。

 

ヒストリー・オブ・バイオレンス (バイオレンス・サスペンス)

カナダ人監督デヴィッド・クローネンバーグにより映画化。アカデミー賞ノミネート作品。

 

フロム・ヘル(サスペンス?) 

アラン・ムーア原作。2001年ジョニー・デップ主演で映画化。

 

―――と、いろんな種類があって……しかも映画化されている。マスクや300は知っていたのですが、まさかアカデミー賞受賞作品まであるとは知らず、自分でも驚きました。

しかし、このような作品がコミック……つまり、漫画が原作であるとはあまり知られてはいません。

 

 たいていの人はアメコミ=筋肉モリモリのマッチョがHAHAHAと笑っているヒーロー漫画、というイメージをお持ちでしょう。

しかし、そういう作品が多いのも事実です。ですがそれにはある理由があります。

 

その背景にあったもの―――それが“コミックコード”です。

 

コミックコード、というのはアメリカで1954年に定められた……テーマ、表現の倫理規定をまとめた出版社側の 自主規制 の基準、指標のことです。

日本的に噛み砕いて、簡単に言いましょう。“東京都青少年の健全な育成に関する条例”(都条例のこと)をうけた、集○社をはじめとした出版各社が自主的にセーフ&アウトの厳しいボーダーラインを設定して、以降の出版物すべてにそれを守らせるように厳命した、といったところでしょうか。

 

 アメリカの各コミックス出版社はこれを定めて、“国による規制”ではなく“自主規制”の道を選びました。

これは苦渋の選択で、こうしなければコミック反対派にコミックブック自体が発禁にされかねないひどいものだったそうです。

 

そして、問題の規制内容。これが……ひどすぎでした。当時は 「漫画=子供の物」 という認識が支配的だったので、年齢制限という考えはなく―――必然的に表現内容の制限に行きつくこととなりました。

内容は……過激な暴力やホラー表現、犯罪をそそのかす非行の奨励とか、過度のグロテスク、ボンテージや フェチ 的要素といった表現の制限、あるいは 18禁 的なアダルト表現の規制、だけではなかったのです。

 

 社会的に尊敬を受けるべき職業への反発や嘲り・蔑視を助長する表現の禁止 (例えば政治家や警察官、教師や牧師など聖職者らをからかったり批判したり、彼らが悪党や黒幕であるといった表現を制限) とか、社会道徳、モラルに反する一切の表現の禁止 (もっぱらキリスト教的道徳に基づく基準)、子供が殺される描写、死ぬ描写の禁止、一度死んだものが生き返ることの禁止、キス、性的シーンの禁止 (服から見える胸の谷間やへそ出しなども消されます)、性的誘惑や強姦は描写はもちろん仄めかすことも禁止、同性愛を連想させる描写の禁止、喫煙、飲酒表現の禁止、両親が離婚した描写の禁止、さらに 「民主主義の否定の禁止」「正義と悪の区別をしっかりつける」「悪者が正義に勝つことを禁じる」 など、視覚的表現だけでなく、物語やメッセージ、内容そのものにも深く踏み込んだ徹底したものでした。

 

ここまで禁止して、自主規制を張らなければ出版もできなかったのです。

出版各社は悩みます……何売ればいいんだ、と。

で、白羽の矢が立ったのがそのころ人気が低迷していたヒーローもののコミックス。

この、ヒーローコミックス以外の作品が駆逐されたから、その結果ヒーローもの=アメコミという図式が出来上がりました。

 

のちにこのコミックコードの規制は緩くなりましたが、今でも性の分野などで厳しい規制がされていることはネットを活用していただいて調べればすぐにわかることです。

ここまで語ればいいかな?もっと知りたい方は調べていただければすぐにわかることですので、あしからず。

 

 ヒーローコミックスの世界観について

 

 そうそう、これを忘れていました。もう既にマーベル・シネマティックユニバースの影響でご存知の方も大勢いるかと思いますが、基本的にアメリカンヒーローコミックスの世界観は一つの世界にたくさんのキャラクターが同時に存在しており、NYでとあるヒーロー(仮にバットマンだとしましょう)が戦っているのと同時刻、サンフランシスコで休暇を楽しんでいたとあるヒーロー(こっちはスーパーマンで)の下にNYで戦っていたあるヒーローから救援の要請が来る―――俗にいうクロスオーバーが日常茶飯事的にあります。

これは、著作権を持っているのが作者ではなく出版社が著作権を持っているからこそできる荒業で、日本だとスーパーロボット大戦やら東映の仮面ライダー映画などが行っている手法で……当然のことながら盛り上がります。

 個人的にはやりすぎると面白みがなくなる気がしないでもないですが……

 

 

 さて次が本題、“フラッシュ・ポイント”って何?と言うお話です。

 

 

 

 フラッシュ・ポイントとは?

 

 

 フラッシュ・ポイントというのは2011年に発刊された、DCというレーベルの大型クロスオーバー企画です。このクロスオーバー企画を通してDCはリランチ(長くなった連載を一度打ち切って、基本的な設定だけを残しもう一度初めから物語を始めること)をおこない、現在のNEW52と呼ばれる世界観を形成しました。

 

フラッシュってなに?

 

 “フラッシュ”、というのは物語の主人公でスーパーヒーローの名前です。真紅のスピードスター、あるいは地上最速の男と呼ばれるスーパーヒーロー。近年単独ドラマ化した“グリーン・アロー”ことARROWにも顔みせで登場して、既にスピンオフの制作も決まっているアメリカでは大人気のヒーローです。(日本では誰?(゜_゜)といわれるドマイナーな存在ではありますが)

 

彼の能力は、その名の通り―――光に迫る速度で移動する超加速能力。しかし、“それだけ”ではありません。

彼は、スピードフォースという空間にアクセスすることによりさまざまな能力を発揮します。超加速能力もその一端にしかすぎません。

えーウィキによると……

 

超高速での移動

通常の最高速度は亜光速だが、さまざまな補助機器を使用すれば超光速も可能である。

 

物質通過

身体の原子を高速振動させて、物体の原子間をすり抜ける。

 

透明化

自分の肉体を構成する原子を高速で振動させ、その原子間の隙に光を透過させることで他者から透明になる。

 

地震を起こす

振動を地面に伝わらせて、非常に局地的な地震を起こす。

 

風を起こす

その場で回転運動することで竜巻を生み出す。

 

熱を起こす

身体の分子を高速振動させて摩擦熱を発する(捕らえられた際、敵から逃げるのに有効)。

 

運動エネルギーの付与

スピードフォースから引き出したエネルギーを自分で使わずに、接触した他の物体に与える。フラッシュが他人を抱きかかえて走る時に、その人物が大気との摩擦熱で焼け死なないのはこのためと思われる。

 

時間移動

面倒事しか起こさないルームランナーこと、コズミック・トレッドミルという特殊な装置を用いることで、運動エネルギーを時空エネルギーに変換し、過去や未来に移動する。

 

 これだけの事をさらりと行います。いや……チートすぎると噂のどっかのお兄様も真っ青ですねwww

 

あらすじ

 

そんな地上最速の男が、ある朝目を覚ますと……そこはさっきまでいた世界とは少し違う異世界だった!!!……え、こんなんなろうにでも行けば腐るほど転がってるって?

それをガチでお金かけてやるのがアメコミなんです。

 

さて、その世界で目を覚ましたフラッシュこと本名バリー・アレンさん。なんか、職場のみんなは自分の宿敵をヒーローだとかたわごと言ってるし、自分の体からはスピードフォースにアクセスする能力はなくなってるし……死んだはずの母親がさも当然のようにぽろっと顔を見せるし……この瞬間、彼は何かがおかしくなっていることは自覚しますがそれ以上に母親と再び出会えたことがうれしくとりあえず、現状を受け入れます。

“死んだはずの母”にいろいろと質問を投げかけたりはしますが。

 

自分のもう一つの名前であるフラッシュのこと。

ジャスティスリーグのこと。(DCで最もポピュラーなヒーローチーム、マーベルのアベンジャーズみたいなものだと思ってください)

スーパーマンのこと。

 

 しかし、その全てを母親は知りません。

 

“闇の騎士”バットマンの事以外は。

 

とりあえず、情報が足りないことを自覚したバリーは一路、テレビ局に向かいます。

 

そこにいるはずの自分の“妻”アイリス・アレンと合流し、少しでも情報を得るために……

しかし、テレビ局でバリーを待っていたのは……

 

 

旧姓であるウェストを名乗っている自分の妻、そして……親しげに自分の妻、いえ“元妻”とハグをする見ず知らずの男。“今までの経験からあまりにも逸脱した”それに愕然とするバリーは……母の車を借りて、とある場所へと向かいます。

 

 

この世界に唯一、今までの世界と同じように存在している男、“バットマン”ことブルース・ウェインの住む、ゴッサムシティへ。

しかし……たどり着いた目的地、ゴッサムシティのウェイン邸は、雑草の生い茂り何者かに在らされたあとさえある“廃墟”となっていました。

 

しかし、そこはバットマンの仲間として彼の事情を知っているバリー。すぐに地上ではなく、ウェイン邸の地下に存在するバットマンの秘密基地、“バットケイブ”に向かいます。

地価の探索を続けているバリーを、突然何者かに襲われました。

 

襲撃者は、見覚えのある黒いコスチューム、腰に巻かれたユーリティ・ベルト(万能ベルト。バットマンの装備の入っている)蝙蝠をモチーフにしたシンボル―――少しばかり、容姿は違いますが、間違いなく“彼”、バットマンでした。

 

追撃と繰り出そうとするバットマンに向けて、バリーがやめるように懇願します。

 

「ブルース、待て」

 

しかし、目の前のバットマンはバリーに驚愕の真実を突きつけます。

 

「ブルースは……死んだ。私の目の前で……」

 

そしてその言葉で、バリーはようやくブルース・ウェイン“ではない”バットマンの正体に思い至ります。

 

正史では、ブルースがバットマンとなる“きっかけ”となった存在

つまりは、“正史では死んでいるはず”の男。

 

ブルース・ウェインの父親である、トーマス・ウェインだと。

 

しかし、バリーの混乱など知る由もないバットマン……トーマスはバリーを敵の放った手下だと判断、情報を吐かせるために―――バリーの腕をへし折ります。

能力を失ったバリーは、常日頃から戦うためだけに鍛えに鍛えたトーマスにボコボコにされます。

 

なんとか説得しようと努力を続けるバリー、しかしさすがは敵に厳しいことで知られるバッツのパパン、信じる様子など微塵もなくぼっこぼっこにする手は止めません。

 

しかし、その瞬間バリーの脳裏にある記憶がよぎりました。

自分の頭に今まではなかったはずの記憶が当然のように湧いてくるような感覚―――記憶の書き換えられた感覚と共に。

 

それは―――自分の仲間として世界を守ってきた二人のヒーローが、大勢の命を、“虐殺”している記憶でした。

 

 Prologueで出てきたアクアマンとワンダーウーマンの二人ですね。

日本では知名度なんて、チリのようなものですけどアメリカの方ではもう50年以上愛されているキャラクターなんですよ。

ワンダーウーマンは、スーパーマンvsバットマンにも登場するらしいですし。

 

さて、少し話はそれましたが……そんな二人は、この世界で人を殺しまくってます。

まずはアクアマン―――ヨーロッパを水没させて1億人以上の人間を溺れ死に、にさせました。

 

続いてワンダーウーマン―――アクアマンとの戦争の結果、海中に沈められた自分の拠点の代わりとして、イギリスを強襲。3200万人以上を殺してイギリスを占領しました。

 

 ちなみに追記しておきますが、この世界―――火種はこれだけじゃないんです。

えーまず、南アメリカは“ナチス”が支配し、ゲリラと血みどろの内線を繰り広げているとのことで、(なぜいきなりナチが出てくるかは邦訳しか追っていない作者には分かりません。まー深くは考えずに)アフリカはゴリラに占拠されてます。

更にアラスカにアンデットが湧いている、というカオスな状況です。

まだこれだけじゃなく、エジプト、インド、アジア、チベットも誰か氏らの超人によって庇護か支配されているというどこを向いても戦争の火種ダネだらけの、もうクソゲー状態です。

ちなみに日本はトルネードというアンドロイドによって守られているようです。

共和国になってますが。

 

では本筋に戻って……記憶が“書き換えられた”結果、バリーは自覚します。今いる此処が平行世界やミラーワールド(とあるヴィランが作れるみたいです)といった異世界ではなく……自分がもといた世界が“何らかの要因”によって改変された世界だと。

 

そんなとき、不意にバリーの胸元から稲光のシンボルマークの刻まれた金色のリングが零れ落ちます。バリーはこれを幸い、とばかりにリングを手に取りました。

そのリングの中には、空気に触れると膨張する特殊繊維にで作られた自分の……“フラッシュ”のコスチュームが入っていると信じていたからです。

 

しかし、そこから出てきたコスチュームは自分に慣れ親しんだ赤が主体でアクセントとして黄色の入ったフラッシュのモノではなく―――その全てが反転した……自分と“同じ能力を持つ”ヴィラン(アメコミでは悪役の事をこう呼びます)リバース・フラッシュのモノでした。

 

 これの事件がヤツ―――“リバース・フラッシュ”によって仕組まれたものだと思ったバリーは何をすることもできず、コスチュームを握りしめながら怒りをにじませます。

 

正史では彼によって“この世界では生きている”母親が殺されます。しかし、自分と同じ能力を持つゆえに……“過去に逆行し、誰にも認識できない速度”で行われた犯行を立証することができず、その罪を父に濡れ衣として擦り付けられ……父は無実の罪で投獄、獄死しました。

 

そんな彼に詰め寄るトーマスが、お前の言っていることはたわごとだ。精神病院行けと言い放ち、バリーが一言漏らします。

 

「“過去を改変できる”」

 

その一言で、トーマスは一つの可能性に思い至ります。

 

さっき、こいつはブルースの……自分の息子の名前を呼んだ。もう十年も前に死んだ自分の息子の名前を、はっきりと。

つまりこいつは―――ブルースの事を知っている。

そして……ブルースが生きている世界を取り戻す、可能性があると言っている。

 

既に、亡くなってしまったものを取り戻すチャンスがあると。

 

それにトーマスは賭けました。バリーという見ず知らずの他人、その上狂人かもしれない青年を信じることに。

 

バリーは、リバース・フラッシュに再び過去改変を行わせるために奴と戦う力―――自分のフラッシュとしての力を取り戻すことを決心します。

 

 

色々とすったもんだがありまして、能力を取り戻したフラッシュ。

 

あ、ここでこれ以上は語りません。世界観の説明のためにほぼ内容まるあげしているような感じですし……どうやってフラッシュが能力を取り戻したか気になる方は、ヴィレッジ・ブックスより絶賛発売中のフラッシュ・ポイント(定価2900円+税)を読んでね!!

絵がとっても綺麗でおすすだぞ!

 

……さて、ステマがすんだところで、あらすじに戻りましょう。やっと、彼がだせ来ますよ。

パワーを取り戻し、自分のコスチュームも拵えたバリーはヤツ……リバースフラッシュと戦うために戦力を求めます。

元の世界で最も親しかった自分の親友、ハル・ジョーダンことグリーンランタン……しかし、彼はただの軍人だということを知り、彼の力を借りることはあきらめ……自分が知る最強の男の力を借りることを思い付きます。

 

それがスーパーマンです。

 

 しかし、トーマスの話によるとブルースの生まれる前、“正史なら”アメリカカンザス州の農村部に落着したはずの、スーパーマンことカル・エルの乗ったロケットが、人口密集地の大都会メトロポリス(我々の世界のNY)に墜落し、3万5千人もの人間が巻き添えにあったとのことをバリーは知ります。

 

そして、カルが搭乗していたロケットは姿を消しました。

もうお分かりかと思いますが、カルはロケットごとアメリカ政府にとらえられたカルは人間兵器として、さまざまな実験や訓練に従事させられることになります。

政府関係に強いコネとハッキング能力を持つサイボーグというスーパーヒーローと共にメトロポリス地下、スーパーマンのとらえられている研究設備に向かいます。

 

 んで、prologueで語った通りに、カルを助け出した三人。しかし、警備にばれて追いかけられます。何が何だかわからないカルを連れて何とか施設の外へ逃げ出した四人は日の出を目にします。

 

 そして、カルは追ってきた護衛の銃をヒート・ヴィジョンで破壊し、三人をほおって空へと飛び立ちます。今、危険にさらされているロイスの下に向かうために。

 

 

 何とか、警備員を撃退した3人は、記憶改変によって元の世界の事を忘れて行っているバリーの症状を緩和するために、警備員撃退を手助けしてくれたエレメント・ウーマンというスーパーヒーローと共に、対処ができそうなある人物たちの所へ、向かいます。

 

 

彼の名はビリー・バットソン―――正史では“キャプテン・マーベル”と呼ばれるスーパーヒーローの正体でした。しかし、この世界では、自分と同年代の6人がそろわないと、スーパーヒーローに変身できないという欠点を持っています。現在は改名して“シャザム”というヒーローとして活躍中。

 

彼の力で記憶改変を何とか遅らせようとした結果……ビリーは元の世界、この世界の火種ばかりで今にも導火線に火がつく寸前の爆弾のような世界ではなく、スーパーヒーローが活躍し曲がりなりにも平和を守っている世界、彼が言うところの“希望の世界”をバリーの記憶を通して、垣間見ます。

ビリーはバリーに話しかけます。

 

「希望の世界を取り戻して、僕たちを救ってくれるのか?」と。

 

しかし、バリーがその問いに答えることはありませんでした。

なぜなら―――不意に耳に入ってきたニュースが風雲急を告げたからです。

 

バリーの一番の親友が、死んだことを告げる訃報と共に。

 

 ついに導火線に火が付き、戦争がはじまりました。戦うのはお互い、常人をはるかに超えた身体能力と超兵器を携えた超人たち、普通の人間や世界に与える余波は、測りしれません。

バリーはそれを止める力を持っている。そして、亡くなった自分の親友―――ハルの事を含めた“今、現実としてなくなっていく人の命”を見捨てることが……バリーにはできなかったのです。

 

たとえそれが、自分が過去を改変してしまえば、存在しなくなってしまうものだとしても。

 

バリーはトーマスに詰め寄り、世界を救う必要性を説きます。

しかし、トーマスにはわかっていました。バリーの記憶改変は改善しておらず、タダノ小康状態になっているだけだということを―――そして、バリーの記憶改変が終了してしまえば、世界を改変し“すべてをなかったこと”にすることさえできなくなってしまうことに。

 

 途中から、話に割り込んできたビリーやサイボーグ、エレメント・ウーマンもバリーに同調し、自分たちだけでも世界を救おうと、歩き出します。

その背中と、バリーがポロリと漏らした「ブルースなら来るだろうな」という言葉に、トーマスも重い腰を上げ、現在ワンダーウーマンとアクアマンの決戦が行われている地。

 

イギリスへと向かうのでした。

 

 

 ―――ここまで、長々とあらすじを語ってきたわけですが……prologueをお読みになっていただければ、この先の展開はもうお分かりかと思われます。

 

そうです。バリー、いえ……フラッシュたちは、世界“は”救えませんでした。

 

 しかし、バリーは過去改変の原因を突き止め、その過去改変を止めるために時空を駆けます。その結果が、現在DCコミックスが展開しているプライム・アース、ことnew52の世界観なのです。

 

 所々、ぼやかしていますが、“フラッシュ・ポイント”という世界について大体はわかっていただけたかと思います。え!まだわからない!じゃ……ヴィレッジ・ブックスから絶賛発売中のフラッシュ・ポ―――(割愛)

 

 

 

 

 さて今作、セカイガヲワッタソノアトデの舞台になるのはそんな彼、フラッシュが駆け抜けた後に残された死の星となった地球です。

回想に合った通り、この世界に生きている人間はいません。作者の考察としては、アクアマンが使用した地殻操作兵器(ヨーロッパを水没させた兵器です)は最大出力で使用されたらしいので、その影響は全世界に及んだものだと考えました。

 

 劇中でサイボーグが「地球が半分に割れるほどの衝撃」と言っていますので、それに類する被害、具体的にあげると津波、地殻変動による海底隆起、それに伴う気候変動による大規模な嵐など。

二次被害として、津波が襲った地域の植物が塩の影響で枯死し大量の植物がなくなり、人類の生存に最適な大気バランスが崩れたことや、わずかばかりに生き残った人々がお互いにわずかに残った生存可能な地点や物資を奪い合ったと考えました。

 

その、結果―――ヒトに類する地球発祥の知的生命体は絶滅した、と判断しました。

 

 

 

フラッシュの話では再構成された世界はなくなる、とのことですが……作者はシュタゲ信者でもありますので。世界が改変された場合……その世界線は残り、観測者(バリー)が改変によって生まれた新しい世界線に移動した、と捕えました。

バリーの主観的には世界は再構成されていますが、実際には世界線を移動しただけで、アクアマンとワンダーウーマンの戦争に巻き込まれて滅びた地球、という世界線は残っている。

そうとらえていただければ幸いです。

 

 

 では……最後になりますが、スーパーマンってあれだろ?HAHAHAって笑いながら空飛んでくアイツだろ?あいつって強いの?―――という方のためにスペックと今作を書く上で思いついたカルの設定を書き残しておきます。断っておきますがスペックはあくまでヒーロー活動をしているクラーク・ケントのモノであり、今作のカル・エルと同等のモノではありません。

その点はご了承ください。

 

 

スーパーマンの能力

 

80万トンの物体を持ち上げる怪力。

 

ちなみに史実の戦艦大和が約七万トンであるそうなので、それくらいなら軽々と持ち上げられると考えられる。

 

40メガトンの核爆発に耐える耐久力。

 

このような耐久力を誇るのはスーパーマンの体表(および体を包む服)が強靭なフォース・フィールドで覆われているからであり、それ故たいていのことでは傷つきも汚れもしない。フォース・フィールド=バリアで脳内変換していただければわかりやすいです。

 

最高時速800万kmで飛行。

 

 大体、約1200Km/hでマッハ1らしいので、マッハに変換するとマッハ6667という創作でも聞いたことのない数値になる、ちなみに地球の一周が約4万キロ。つまりは一時間で地球を200周できる速度で飛行できる―――早すぎだろ。

でも、ただ飛んでいるだけなので……ソニックブームをまき散らすので全速で飛ぶことは大気中ではほとんどないと思われる。

 

超高速の走行力。

 

 フラッシュ・ポイントの主役である、フラッシュと同等の速度で走れる。つまりは亜光速。

 

超鋭敏な視力、聴覚、動体視力、透過能力。

 

 スーパーマンの目は非常に優秀で、機械よりも遠くを見通せるだけではなく、prologueでやっていたように、赤外線やX線を投射して物体を透視することさえ可能。しかし、鉛だけは透視できない。また動体視力も高く、ヴィランが放った銃撃を軽々と交わすのもこのため。(基本避けないけど)全部まとめて、スーパーセンスとも呼ばれる。

 

ヒート・ヴィジョン。

 

 本編でも使用していた目から放射する紅い熱線。威力の調節は元より、有効範囲や熱線の幅など自由自在。きっと世界最初の目からビーム。ただし威力がおかしい。

 

スーパーブレス。

 

 本編でも使用していた冷凍ビーム。空気を肺で圧縮し、液体窒素を生成、口から放出することで物体を冷凍する。常温の物体が一気に氷像に変化するほど強力。

 

高速な頭脳、労働作業。高度な計算、数学的能力および事務処理能力、速読術。

 

このように頭もいい。スーパーマン earth oneという作品では、たった数時間で、水を分解して電気を生み出す方程式を発見したり、企業の業績を数日で格段にあげると言った荒業を行っていた。タイプライターだけでなくコンピューターのキーボード操作も早くパスワードを一瞬で探り当てることも可能。つまりハッキング(物理)が可能。

 

太陽エネルギーが力の源。

 

 スーパーマンの能力は全て太陽がエネルギー源とされている。電気を蓄えるバッテリーのように太陽光をため込むのだ。太陽光を少し投射しただけで、ヒート・ヴィジョンが発動したことからそのエネルギー変換効率もとんでもないものだろう。

今作でオリジナル設定として少しいじった点。

 

人間と同じように酸素呼吸しているが、空気を肺で圧縮することで宇宙空間でも行動可能。

 

 そのまんま。映画でスーパーマンが成層圏でふわふわ浮いているのはよく描写されるが、宇宙空間目指して飛んで行かないのはこの設定のため。

今作でオリジナル設定を追加した点その二。

 

 

本作のスーパーマンことカル・エルにおけるオリジナル設定。

 

 まず、一つ目。カルは正史の通り“太陽エネルギーが力の源”である。だが、ぎりぎりの状況でも、放置されていたことから―――アメリカ政府にとってカルは制御に不安が残る兵器だったと判断。

 

 前任者が反乱おこしているしょうがないか。そのため意図的にエネルギー源として考えられる太陽光を与えられず、エネルギー飢餓状態にある。

これが、“フラッシュ・ポイント”にて、当初肌が死人のように青白かった原因と判断。

太陽光に当てられ、エネルギー飢餓状態から移封されたカルの細胞は今までの状況から見てより多くのエネルギーを体内に取り込もうと試みると考え(ダイエット後のリバウンド)

その結果、他者が放出しているエネルギーであっても自分のエネルギーとして吸収できる、エネルギー収奪の力を発現した。

(これにより、“ゼロ”を殺害)

また、細胞に蓄えられるエネルギーの総量も桁違いに増加しているものと考察。

正史のスーパーマン以上の能力を発揮することができる。

 

二点目、上記のカルの異常強化された体細胞は人類が滅んだあとの脅威にも迅速に対応したものと判断。

 

 具体的な脅威は全世界を襲った津波による塩害である。津波により押し流された地域は塩の影響で植物が枯れ果て、海底が隆起してできた新大陸は植物の陰など微塵もない。

 

酸素を供給できる植物のほとんどが、死滅しているのだ。

 

無論、それを消費する生命体もほとんどが死滅した後だが、環境の変化をカルの体は敏感に読み取り―――自身の細胞を変化させた。

その結果、カルは葉緑体に似た新物質を生成し自力で二酸化炭素から“酸素”を生産できるようになった。

このように設定しました。

 

 

 カル・エルは正史のスーパーヒーロー、スーパーマンではありません。とことんまで“完成された人間兵器”です。

その性能を恐れた人間によって“死蔵”された。

 

正史のスーパーマンには致命的ともいえる弱点があります。

それ、クリプトナイト。放射性物質で、その発生させる放射線に触れるだけですべての能力を奪われ、長時間浴び続ければそれだけで死にます。

 

フラッシュ・ポイントの世界にもクリプトナイトはありました。ですが、それを振りかざして“人間兵器”を運用していません。

 

それは、なぜか―――考察の結果、“人間兵器”カル・エルは天敵であるクリプトナイトでさえも克服し、真の意味で完成した、と考えたからです。

無論、前述したエネルギー飢餓状態の細胞が何年もかけて、出来上がった奇跡ともいえるものだとは思いますが。

 

空を飛び、巨大な戦闘兵器を平然とした顔で叩き壊し、目から放つ熱線で敵を薙ぎ払う。

エネルギー源は太陽光。コストパフォーマンスも最高です。

 

しかし、彼は“完成”してしまいました。

“弱点”がなくなった“人間兵器”を無理やり言うことを聞かせることはできません。

彼に反抗されれば、即座に全滅です。そして、人類はそうされてもしょうがないほどの非人道的な実験を繰り返していた。

 

そんな兵器、いえ……いる爆発するかもわからないような爆弾を運用などできなかったのでしょう。

 

 ここまで聞いていると完全無欠に感じるかと思われますが、本作のカルの精神性は人間として子供以下です。何も知らず、何がわかったかも理解できず、ただ状況に流されてきてしまった……言ってしまえば無邪気で、自分が持っている力の大きさを理解していません。

 

また、文中から察している方もいらっしゃるかと思いますが、カルには“死”の概念さえありません。あるのはそこあるモノが壊れた、そんな事実しかないのです。

他者とほとんど接触せずに生きてきた結果、こうなってしまいました。

そして、彼にとっての“他者”は今の世界のどこにもいません。

 

そんな彼が、曲がりなりにも大勢と共にさまざまな戦いや出来事を経験してきて、“船員を家族だと感じ……その家族を守りたい”と思うほど精神が発達した。艦娘、“大和”さん出会い、どう変わり……また彼女をどう変えていくのか―――それを楽しみにしていただければ、幸いです。

 

では、長くなりましたがこれで失礼します。

 




 次回の更新は、おそすとの終わった後、大体一ケ月後を予定しています。
お楽しみに。
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