GRIM WOOD   作:無職のプーさん

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ⅩⅧ 大切なもの

 

 『照れ屋』からの手紙をポケットに収め、狩人は廃屋に声を響かせる。「魔女様がここにいらっしゃるらしいぞ」

 

「馬鹿な。早すぎる」

 

痩せた密偵の男が顔をしかめて呟いた。

 

「どういう意味だ?」

 

狩人の問いに、男は少しためらったが正直に答える。「彼女の隠れ家はつい数刻前に『魔女狩り』の襲撃を受けている。体勢を立て直すのにもっと時間が要るはずだ」

 

「四面楚歌の状況で、守りに入るような女じゃないさ」

 

狩人は面白そうに笑い、白雪姫に視線を流す。

「お前、今度こそ殺されるかもな?」

 

「私も戦います」

 

彼女は胸の前で鉈を握りしめたが、横を通り過ぎた狩人に呆気なくスリ取られる。

 

「やめとけ。こんなもの振り回したって勝ち目はないぞ」

 

「でも……」

 

「少なくともお姫様に相応しい武器じゃない」

 

鉈を腰の後ろに納め、狩人は肩をすくめた。

「どうしても戦いたきゃ、武器じゃなくて言葉をぶつけてみろ。存外効くかもしれんぜ」

 

「……はい」

 

白雪姫は少し戸惑っていたが、素直に頷いた。

ふと背中に視線を感じて狩人は振り返る。壁際に集まった密偵たちが、何とも言えない表情で彼を見ていた。

 

「何だよ」

 

「何でもない」

 

目を伏せる密偵たちに、狩人は舌を打つ。

「何か言いたいことがあるなら言えって」

 

「いや、特にない。大丈夫だ」

 

「陰湿な奴らめ」

 

狩人は猟銃の具合を確かめたあと、懐に収めた薬莢の数を確認し、小さく頷く。「……で、あんたらは戦力に数えていいんだよな?」

 

彼の問いに、密偵たちは困った顔をした。「我々は魔女との戦いは想定していない」

 

「そうか。まあ好きにしろ」

 

狩人は扉を開けて外に出る。空には青空が広がり、空気は澄んでいたが、風は心臓が跳ねるほどの冷たさを帯びていた。

 

「なんか寒いな」

 

狩人は思わず身震いし、上着のボタンを上まで留める。

半袖のシャツに薄いスカート、コルセットだけの白雪姫は、不思議そうに首を傾げた。「そうですか?」

 

「俺はお前ほど図太くないんだ。こう見えて繊細でね」

 

白雪姫はむっとして狩人を睨む。「私だって繊細です」

 

彼女の言葉に、狩人は渋い顔をした。

「ウソつけ。繊細なやつはあんな豪快にりんごを囓って喉に詰まらせて窒息して、仮死状態になったりしないんだよ」

 

「私だって繊細ですっ」

 

「まあそのおかげで毒が自然に抜けるまで生命を保てていたわけだが……普通そうはならんからな」

 

「私だって繊細ですっ!」

 

「やかましい。分かったよ。そういうことにしといてやる」

 

狩人は面倒くさそうに手を振り、小人たちの家に早足で向かった。後ろからは白雪姫が一人、小走りでついてくる。

密偵たちの姿は、いつの間にか影も形もなく消えていた。

 

 

 

 

「間抜けども。全員揃ってるか?」

 

勢い良く開けた扉が、たまたま戸口の近くにいた王子の後頭部を強打する。

引っくり返った王子を、狩人は呆然と見下ろした。

 

「……悪い。大丈夫か?」

 

「うう、平気です」

 

うめきながらも、小人たちの肩を借りて立ち上がる王子。

その横で、槍の騎士は何かツボに入ったらしく、口元を隠してぷるぷる震えていた。

 

「何笑ってんだ、おい。シャブ髭さんよ」

 

狩人はしかめっ面で槍の騎士に詰め寄る。

 

「お前いちいちリアクションがおかしいんだよ。こいつは王子で、お前は従者だろ? ならお前がやるべきは笑うことじゃなく、俺に向かって『王子に何をする、無礼者め!』とか言いながら激昂することだ。違うか?」

 

彼の言葉に、槍の騎士は笑いを抑えるどころか、いよいよ声まで洩らし始めた。

 

「よし、分かった。テメエにも味あわせてやる。ここに立て。俺がもう一度勢い良く入ってきてやるから」

 

騎士に掴みかかる狩人の前に、白雪姫が割って入る。「止めてください。狩人様が悪いんですよ?」

 

「ああ?」

 

狩人のドスの利いた声にも怯まず、白雪姫は堂々と言い放った。「貴方が扉を静かに開けないからです」

 

「……」

 

狩人は何とも言えない表情で白雪姫を見る。

彼女はきょとんとした顔で彼を見返し、小首を傾げた。「どうかしましたか?」

 

「いや、何でもない。確かに馬鹿に構っている暇は無いな」

 

家の中を見回し、狩人は顔をしかめる。「『怒りんぼう』と『先生』はどこだ?」

 

「まだ寝てるよ」

 

『おとぼけ』が答えると、狩人は舌を打った。「武闘派どもが揃っておねんねか。お先真っ暗だな」

 

「何の話ですか?」

 

王子が訊ねると、彼は腕を組み、壁に背中を預けた。「魔女がまたここに来るらしい。今度はきっと変装なしで、正面から来るぜ」

 

にやりと笑う狩人。小人たちは慌てて『先生』を起こしに行き、王子も顔を強張らせる。

槍の騎士だけがいつもと変わらず、飄々としていた。

 

「心なしか嬉しそうですな」

 

「あ? そりゃそうだろ。高貴な魔女様をこの手でぶち殺せるチャンスだぜ」

 

拳を握る狩人をじっと見つめたあと、騎士は顔をしかめてチッチッチ、と舌を鳴らした。「ひどい演技だ。大根役者の方がまだマシです」

 

「何だと?」

 

怒気を込めて聞き返す狩人に、槍の騎士はふっと表情を緩める。

 

「失礼。実は私、趣味で劇作家をやっておりまして。ロンドンではそこそこ名が売れているのです。演技指導に携わる機会も多く……」

 

「知ったことかよ。それがどうした?」

 

狩人の鋭い視線を受け、騎士は無言で懐に手を入れる。取り出したのは、人の指を模した黒い蝋燭だった。

 

「これは確か貴方のでしたよね」

 

「また拾ってたのか」

 

「昔から他人の落とし物をよく拾うのですよ」

 

クックック、と小さく笑ってから、槍の騎士は狩人に蝋燭を差し出す。

 

「もう必要ない。欲しいならくれてやる」

 

狩人が払いのけると、騎士はそれをいったん引っ込め、手の平の上で立たせた。風が吹けば消えてしまいそうな小さな火が、ゆらゆらとか細く揺れている。

 

「『おとぼけ』さんから訊きました。これは近づいてくる者の敵意が分かる代物だそうですね」

 

槍の騎士の言葉に、狩人は顔をしかめた。「そういう謳い文句だったが、役に立った試しがない」

 

「いいえ。この蝋燭くんは、ちゃんと役目を果たしていますよ」

 

槍の騎士の表情からは、いつの間にか笑みが消えている。

 

「よく思い出してください。この火は蝋燭の持ち主と、その財産を害そうとする者が近づいたときに燃え上がる。財産とはつまり、大切なもののことです」

 

「……」

 

「貴方の大切なものは何ですか?」

 

槍の騎士の問いに、狩人は少し間を空けてから、わざとらしく肩をすくめた。「そんなものはない。強いて言えば、自分かな。俺は自分が大切だ」

 

「貴方の演技は大根より酷いと言ったはずです」

 

「チッ」

 

狩人は苛立たしげに舌を鳴らすと、槍の騎士に詰め寄った。顔を近づけ、鋭い目で睨みつける。

 

「どうもおたくの国では遠回しな表現が好まれるらしいが、俺みたいな学のない奴には何が言いたいのかさっぱりだ。はっきりものを言え!」

 

狩人の怒声に、槍の騎士はすっと目を細めた。

そして大きくはないが、はっきりとした声で返す。「魔女様のことを愛しておられるはずです」

 

狩人は眉をひそめ、騎士の胸ぐらを掴みかけていた手を力なく降ろした。

 

「お前、また気色の悪いことを……いや、待て。じゃあ、その蝋燭は……」

 

「そう。守るべきものも定まっていない貴方には、無用の長物というだけのこと」

 

言い終わらないうちに、槍の騎士の手の平に立つ蝋燭が、一際強い光を発した。

火の大きさはそこまでではないが、闇の中では日の光と見間違うであろう、煌々とした明かりを灯している。騎士の彫りの深く整った顔立ちに、鋭い影と光とを刻んだ。

 

「魔女が来たのか?」

 

狩人の問いには答えず、槍の騎士は険しい表情のまま、彼の横を通り過ぎた。

 

「我々は貴方に何も強制しません。ですが個人的には……シェイクスピアの二番煎じのような、陳腐で安っぽい悲劇はもう見たくない」

 

「お前……」

 

狩人は振り返り、槍の騎士を呼び止めようとする。しかし手を伸ばした頃にはすでに、彼の姿は戸口の外に消えていた。

 

「あの野郎、あんなキャラだったっけか?」

 

そう言いながら王子の方を振り返る。

王子はじっと狩人の方を見ていたが、彼と視線が合うと、慌ててそっぽを向いた。

 

「……そういうことか」

 

狩人は大股で歩き、王子に近づいていく。必死に視線を逸らそうとする彼の目を、間近で睨みつけた。

 

「さっきのがお前らの総意ってことだな? そうだろ。あのときお前が言いたかったことなんだろ?」

 

「な、何の話ですか……?」

 

王子は震えた声を出すが、狩人は容赦しない。

彼の頭を片手で鷲掴み、無理やり正面から視線を合わせる。「とぼけるな。俺を見ろ」

 

「ひ、ひいぃ」

 

情けない声を上げる王子。

「黙れ」と一言囁いてから、狩人は苛立たしげに言った。「どいつもこいつもお節介な上に回りくどい。俺に魔女と仲良くしろって言いたいんなら、分かりやすくそう言えばいいだろ!」

 

「か、狩人さん。落ち着いて……」

 

「うるせえよ。密偵の連中まで同じ意見とは恐れ入るぜ。だがそもそも疑問だな。あいつらはどこまで俺たちのことを知ってる? いつから俺のことを監視してるんだ? 背筋が寒くなってくるよなぁ?」

 

「な、何の事だか僕には……」

 

「うるせえっつってんだよ!」

 

「ごめんなさい!」

 

王子はひとまず全力で謝った。その横で、白雪姫はじっと何かを考え込んでいる。

やがて顔を上げると、真剣な表情で口を開いた。「私もこの方たちと同意見です、狩人様」

 

「あぁん?!」

 

やくざ者のような怒声を吐く狩人にも動じず、白雪姫は穏やかな声で続ける。

「お義母様と仲直りができれば、そもそも争う必要もなくなります。そうなれば、みんな仲良く過ごせますよ?」

 

狩人は王子の頭から手を離し、愉快そうに手を叩いた。「そうか、そいつはすごい。名案だな! ……黙ってろこの馬鹿」

 

「馬鹿じゃありません」

 

白雪姫は狩人の目を見つめ、真剣な表情で説く。

 

「幼いときから、ずっとお父様や側近たちを見て不思議に思っていたんです。この人たちは何でいつも戦ってるんだろう。戦う必要なんて、本当にあるのかな。戦いなんて止めて、みんな仲良くすればいいのにって!」

 

「お前に戦争とか政治が分かるわけないだろ! 馬鹿なんだから」

 

「馬鹿馬鹿言わないでくださいっ」

 

「馬鹿に馬鹿って言って何が悪い!」

 

狩人の顔は、興奮と怒りで赤く染まっていた。

 

「あの女を止めなきゃお前は殺されるし、他所様にも迷惑がかかるんだぞ? そもそも一国の政権を魔女が握ってるっていう状況が問題だ! 国内に対抗勢力はない。あいつに反抗する有力諸侯の多くは、俺が片っ端から殺しちまったからだ。 そこそこの量の金貨と引き換えにな!」

 

最後の言葉に王子は目を丸くしたが、白雪姫はあまり聞いていなかった。

自分の伝えたいことだけを信じ、必死に叫ぶ。

「意味もなく戦う方が馬鹿です! そうに決まっています!」

 

「だから意味はあるんだよ! お前が馬鹿だから分からないだけだ!」

 

「でも……でも!」

 

白雪姫はなおも食い下がった。「でも、狩人様はおっしゃってましたよね? 『武器じゃなくて言葉をぶつけろ』って! どうして自分ではそうなさらないのですか?!」

 

「俺が言って止まるんなら、とっくの昔に止まってるからだよ! お前みたいな真っ直ぐな奴の言葉なら多少は動揺するかもしれない。だが俺は……俺はあの女の犬だ。何を言っても通じやしない。犬の言うことを聞くやつなんかいねえだろ!!」

 

彼の声は徐々に怒鳴り声から、泣き叫ぶようなものに変わっていた。白雪姫もつられて泣きそうな顔になり、黙り込んでしまう。

そんな彼女の後ろから、狩人を落ち着かせるべく『くしゃみ』が割って入った。

彼は狩人に歩み寄り、口を開く。「ぶしゅんっ!」

 

「汚えなぁテメエ! ズボンに付いたぞ!」

 

『くしゃみ』を蹴り飛ばしたあと、狩人はわめき疲れたのか、ふらふらと壁に背中を預ける。

 

「あまりにも人が死にすぎた。死んで詫びる以外に何ができる? あいつを殺して俺も死ぬより他に、償う方法があると思うか?」

 

嘘も強がりもない、弱音すら混じった言葉に、白雪姫は瞳を潤ませた。彼の傍に寄り、帽子の影に隠れた目を覗くように見上げる。

真紅の唇を何度か震わせたあと、ようやく一言だけ呟いた。「死なないでください、狩人様」

 

「……」

 

「貴方にまで死なれたら、私、私は……」

 

言葉が途切れ、俯く白雪姫。狩人は帽子のつばを少し上げ、切れ長の冷たい目を覗かせる。「俺の知ったことか」

 

「……」

 

白雪姫は俯いたまま動かなかった。

彼女を冷ややかに見下ろし、狩人は投げやりな声で言う。「ここ数日で分かったことだが、お前は誰よりもタフだ。俺の助けなんて初めからいらなかったのさ」

 

「私は繊細です」

 

「……どうしてもそこだけは譲る気がなさそうだな」

 

王子は無言で二人のやり取りを見ていたが、やがて口を開いた。「狩人さん、姫に謝ってください」

 

「あ?」

 

「馬鹿って言ったことを謝ってください。紳士が淑女に連呼する言葉ではありません」

 

「 俺がいつ紳士って名乗った? 嫌なこった。頭のめでたい奴に……」

 

狩人の言葉を途中で遮り、王子は有無を言わさぬ強い口調で言った。「謝ってください」

 

「チッ」

 

狩人は舌を打ったかと思うと姿勢を正し、雑に頭を下げる。「えー、この度はぁ、馬鹿に馬鹿って言ってすみませんでしたぁ」

 

「心がこもってませんよ」

 

「やかましい。そもそも心が云々以前に、言葉のチョイスが不味いだろうが」

 

「……」

 

王子は溜息をついてから、狩人に訊ねる。「魔女の計画の全貌をご存知なのですか?」

 

「あ?」

 

「ヴァルデック王を殺害し、白雪姫も暗殺してこの国を掌握した、その先は? 魔女はどんな野望を抱いてるんです?」

 

狩人はふと遠い目になり、天井をぼんやりと見上げる。「……ヴァルデック王って誰だっけ?」

 

「ヴァルデック王はこの国の先王です。 曇王ですよ、曇王!」

 

「ああ、そんな名前だったか。なんか変な奴がたくさん出てくるから覚えきれないんだよ」

 

狩人は天井を見上げたまま、顔をしかめた。

「俺もよく知らないが、まあ何かしらあるんだろうな。あいつの話しぶりは、そんな感じだった」

 

「狩人さんが知らないなら、誰も知らないかもしれませんね」

 

王子がそう言って俯いたとき、『先生』を起こしに行っていた『おとぼけ』が、バタバタと寝室から戻ってくる。

 

「駄目だよ。今日は冷えるから、調子が悪いみたい」

 

「『怒りんぼう』も起きないか?」

 

『おとぼけ』が頷くと、狩人は舌を打った。

「これだけ騒いでも出てこないんだから、調子が悪いのはマジらしいな。だが『怒りんぼう』は……あいつは気絶しただけだろ? 情けない奴め」

 

「魔女様はまだ来ない?」

 

『おとぼけ』の問いに、狩人は棚の上に置かれた黒い手の蝋燭を見る。「火加減は変わってないな。近くには来ていないらしい」

 

「『寝ぼすけ』さんの姿が見えませんが、どうかされたんですか?」

 

王子が不思議そうに訊くと、『おとぼけ』は申し訳なさそうに背中を縮めた。

 

「さっき一緒に『先生』たちを起こしに行ったとき、吸い寄せられるように自分のベッドまで歩いていって、そのまま……」

 

「そ、そうですか」

 

どんな言葉をかけていいか分からず、王子は気まずそうに俯いた。

 

「……本当に来るのかな」

 

『おとぼけ』が呟くと、狩人は振り返り、片方の眉を上げる。「『照れ屋』からの情報だ。今までに奴がガセネタを持ってくることはあったか?」

 

小人たちが揃って首を横に振ると、狩人はにやりと笑った。「なら、間違いなく来るんだろうな。楽しみだぜ」

 

彼はベルトを引いて背中の猟銃を引き寄せ、音を立てて撃鉄を起こす。逸る気持ちを抑えきれず、扉を開けて外に出た。だがすぐに踵を返し、家の中に戻ってくる。

 

「おい……どうなってる」

 

「?」

 

狩人の顔からは、すっかり血の気が引いていた。

王子や小人たちはきょとんとして顔を見合わせる。

狩人は苛立ち、扉を強く拳で叩いた。「お前ら、窓の外を見ろ!」

 

王子と『おとぼけ』は言われた通りに窓まで駆け寄り、外を覗く。そして目を見張った。

硝子は薄い霜で覆われ、その向こうの景色は花畑ではなく、一面の銀世界へと変わっていたのだ。

 

「あれは……雪?」

 

王子はそう呟き、自分の吐いた息も白く染まっていることにぎょっとする。「今は初夏ですよね? 天気は神様の気まぐれと言いますけど、いきなりこんな……」

 

「ああ。気づくのが遅れた。あいつの攻撃は、とっくに始まっていたんだ」

 

狩人は複雑な表情を浮かべる。それは悔しそうでもあり、嬉しそうでもある、中途半端なものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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