GRIM WOOD   作:無職のプーさん

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ⅩⅩⅩⅤ 戦士たちの園

 

 城の大広間に足を踏み入れた王子は、その異様な光景に息を呑んだ。

 

古代ローマの時代から残る石壁には無数の槍や甲冑、鎖帷子が掛けられており、天井からは盾が吊り下がっている。そのどれもが単なる装飾ではない実用的な代物で、しかし手入れまでは行き届いていないのか、埃を被って色褪せて見えた。

 

広間の中央には大きな雄鶏の彫像が座し、奥にある玉座の後壁にはカラスや狼の力強い姿が彫られたレリーフが並んでいる。荒々しくも繊細に浮かび上がる姿は、まるで魂が宿っているかのように生き生きとしていた。

 

ぽかんと口を開けたまま動けなくなる王子。

その横にやって来た狩人が、彼の頭を軽く小突く。「おい、先を急ぐんだろ」

 

「わ、分かってます」

 

王子は慌てて頷くと、先行する狩人の背中を追いかけた。

大広間を抜け、中庭に通じる渡り廊下に差しかかったとき、狩人は突然片腕を広げ、後続の者たちを制す。

 

「どうかしたのかよ?」

 

『怒りんぼう』が訊ねるが、彼はしばらく無言のままだった。小人は胡乱げに片方の眉を上げるが、狩人の横顔を見上げた王子は背筋に悪寒を覚える。

彼の表情が今までに無く張りつめており、目元は険しげに歪んでいたからだ。

王子はおそるおそる彼の背中越しに前方を覗き見る。

 

煌々とした月明かりは、庭園を細部までくっきりと照らしていた。

蝿の王に見せられた記憶の通り、渡り廊下の先には大きな噴水、両脇には花壇がある。右手には城内に通じる別の道があり、左手の奥には古びた礼拝堂がひっそりと佇んでいた。中央の噴水の上では、女神の像が穏やかに微笑んでいる。

 

かつての姿と異なるのは植物の様子くらいだろう。世話をする者がいないのか木々は枝打ちされておらず、花壇の花は枯れかけ雑草も茂っている。

 

何を警戒すべきなのか分からず、首を傾げる王子。だが狩人に続き、どうやら『おとぼけ』も何かを察したらしい。

小弓を持つ手がにわかに震え始める。「み、見つかっちゃった……」

 

「すまん。気づくのが遅れた」

 

乾いた声で呟く狩人。しかし次の瞬間、王子と『おとぼけ』を真横に突き飛ばす。

遅れて銃声が鳴り響き、彼らが立っていた石の床を数発の弾丸が跳ねた。

 

「柱の影に行け!」

 

狩人の叫びに、王子はハッと我に返る。

『おとぼけ』とともに廊下の真ん中にある円柱の後ろに滑り込み、弾丸の雨から身を守った。

『怒りんぼう』は彼らほど素早くはなかったが、『くしゃみ』を背に庇いつつ戦斧を盾にして弾を凌ぎ、数秒かけて柱に向かって移動する。

 

弾丸は火花を散らすほど速く鋭いが、小人たちの熟練の鍛冶技術によって鍛えられた重厚な斧は見た目以上に頑丈であり、鉛玉では傷一つつかない。

その刃をすり抜けた数発は彼の身体に食い込んだが、着込んだ鎖帷子によって致命傷は免れていた。

 

「クソッ、痛えじゃねえか」

 

変形した鎖を指で強引に直す『怒りんぼう』。

そうしてほっと息をついたのも束の間、首を回して周囲を見渡した。「旦那は? 旦那は何処だ! 姿が見えねえぞ!」

 

「お前の後ろだ」

 

「うおっ!?」

 

『怒りんぼう』は狩人の声にびくっとする。

振り返って彼の方を見やると、しかめ面で胸に手を当てた。「そこにいたのかよ。ったく、心臓に悪いぜ」

 

「ああ。普段イキり散らしてるヤツが、急に存在感消すとビビるよな」

 

「……ッ」

 

狩人の自虐らしき言葉に危うく噴き出しそうになるが、ギリギリのところでこらえる『怒りんぼう』。

狩人はその顔を一瞥し、不機嫌そうに眉をひそめた。「今のは笑うとこなんだが?」

 

「す、すまねえ」

 

「ったく」

 

狩人は肩をすくめたあと、中庭の方に視線を移す。「……銃声が止んだな」

 

彼の一言に、王子はじっと耳を澄ませた。

なるほど確かに銃声は消えている。装填の音はおろか、鎧や武具が擦れる音すらしなかった。

 

だが、いなくなったわけではない。敵はまだあそこにいる。そう信じるに足る、隠す気のない気配が風に乗って流れてきていた。肌で感じるまでもない。思わず全身の毛が逆立つような、鋭く荒々しい殺気である。

 

「照れてないで顔くらい見せてくれよ、お嬢さん?」

 

やがて聞こえてきた軽薄そうな声に、王子はビクリと肩を震わせた。続けて響く下品な笑いに、彼はやがて眉をひそめる。

 

「俺たちと遊んでくれよ。一目でいい。可愛い顔が見てえなぁ」

 

「顔が恥ずかしけりゃ尻でも良いぜ。可愛い尻を貸してくれ。ちょっとでいいからよ。ギャッハッハッ!!」

 

一瞬だけ柱の影から顔を出した『おとぼけ』が、元々青くなっていた顔をさらに青くする。

彼の獣以上の視力を持つ目は、噴水や木の影に潜む敵の姿をもはっきりと捉えていた。彼らが身につける道化師のように派手な衣装を認めると、怯えきった声で囁く。「ランツクネヒトだ……!」

 

「らんつ、つくね? 何だそりゃ?」

 

『怒りんぼう』は目を細めるが、王子は反対に目を見開いた。

 

「まさか、そんなはずは! 彼らはローリー卿が殲滅したはずです!」

 

「生き残りがいたんだろ」

 

王子の必死な声に、狩人は間を置かずにさらりと返す。「悪名高い傭兵団様なら、規模だって他所とは桁違いのはずだ」

 

「だとしても城の中にこんなに残っているなんて、誤算でした」

 

そう言って悔しげな表情で庭園を睨みつける王子。

 

「僕たちみんな殺されちゃう……」

 

震え上がる『おとぼけ』の様子に、『怒りんぼう』は首を傾げた。「らんつくねくねなんて聞いたことねえけどな?」

 

「ランツクネヒトは傭兵団です。その強さも残虐性も、当代においては並ぶ者なしと言われています」

 

「へえ、つまりめちゃくちゃ強いってことか」

 

王子の丁寧な解説に『怒りんぼう』は面白そうに笑う。斧の柄にぺっと唾をつけると、力強く握り直した。

王子の方は力なく柱に背を預け、表情に怯えを滲ませている。

 

「ウォルシンガム卿の作戦は失敗したのかもしれません。城内に彼らが残っているなら、僕たちだけじゃとても……!」

 

頭を抱える王子の横で、狩人は大袈裟に肩をすくめた。

 

「落ち着けよ。相手が大物だからビビってるんだろうが、名前のデカさで言ったらお前の方が上のはずだ」

 

「で、でも……僕はどうすれば」

 

「ハハッ」

 

狩人は笑みを溢しつつ、王子にさらに奥に行くよう手ぶりで示す。

 

「大御所さんは後ろでどっしり構えてろよ。まあ、やりようはあるさ。長引けば有利になるのはこっちなんだからな」

 

「……どういうことですか?」

 

「まあ見てろ」

 

言うが早いか、狩人は柱から大胆に身を乗り出し、中庭に潜む敵に向けて銃を構えた。「『怒りんぼう』、誘い出せるか?」

 

「騒いでもいいのか?」

 

「問題ない」

 

「なら任せとけ」

 

『怒りんぼう』はニヤリと笑うと、柱の影から飛び出す。そして両腕を広げ、城中に響きわたっても構わぬといった調子で声を張り上げた。

 

「テメエらの縮れたナニで女が満足すんのか!? 何が可愛い尻だ、笑わせやがる! 百年早えよ!!」

 

彼の下品な挑発に、『おとぼけ』は悲しそうな顔をし、王子も思わず顔をしかめる。

しかし効果はてきめんだったようで、数人の傭兵たちが月明かりの下に姿を現した。

 

「チビの髭モジャめ、ぶっ殺してやる」

 

「死んだぞテメエ……」

 

傭兵たちは殺気とともに怒りを滾らせ、剣や槍斧を手に迫ってくる。しかし立て続けに響いた二発の銃声のあと、彼らはその場に声もなく倒れた。

 

「どんなに経験を積んでいようが、しょせん馬鹿は馬鹿だな」

 

狩人は呟きつつ、素早く二本の銃身に火薬と弾を装填する。残った一人が彼らに襲いかかるが、『おとぼけ』の矢の速射を受け足が止まり、続けて飛来した『怒りんぼう』の戦斧に頭部を縦に裂かれ、絶命した。

 

「小人どもを見くびるな! 銃で殺せ!」

 

隊長と思われる男の一声に、傭兵たちは引き続き銃による戦術を取り始める。

一般的な戦列歩兵の斉射とは異なり、彼らは四方に散らばりつつも阿吽の呼吸で互いの装填の隙を埋め合うように発砲していた。指揮官の号令もなしにこうした手前をやってのけるのは、長きに渡る厳しい実戦経験の賜物だろう。

 

弾丸が雨霰のように降り注ぐ中、小人たちは慌てて柱の後ろに引っ込むが、装填を終えた狩人は逆に前方に飛び出した。

石畳の上に身を投げ出すように伏せると、そのままの体勢で引き金を引く。噴水の脇に身を隠していた二人の傭兵が、彼の弾を顔に受けて仰向けに倒れた。

 

狩人が再び装填に移る時を見計らい、三人の敵が廊下の側面から回り込んで距離を詰めてくる。

だが臆病でめざとい『おとぼけ』はそれを察知しており、射程に入るや否や人間には真似できない、目にも止まらぬ指捌きで矢の雨を浴びせた。

 

傭兵たちの防具の質、武器を扱う技能はともに高く、小人の短い弓で致命傷を負うことこそなかったが、一瞬で放たれた矢の数に怯んでしまい、猪のように突進してきた『怒りんぼう』への反応が遅れる。

彼らは防御のために構えた得物もろとも胴を両断され、割れた薪のように地面に散らばった。

 

「どうだ? 楽しんでるか『おとぼけ』!」

 

野獣のように歯を剥き出して笑う『怒りんぼう』に、気弱な小人は返す余裕がない。まるで小動物のようにおっかなびっくり周囲を見渡しては、物陰に伏せたり顔を出したり、矢を撃ったりと忙しなく動いている。

弾が顔を掠めてもどこ吹く風な彼とは大違いであった。

 

「エックショオオイ!! ちくしょうっ」

 

十分にくしゃみが『溜まった』のだろう。ここで満を持して鼻にコルクを詰めた小人が立ち上がり、廊下から中庭に向けて爆風を放った。

圧縮から解き放たれたくしゃみは花壇の花はもちろん、木々やその影に潜む傭兵たち、果ては噴水の脇にいた二人の小人もろとも何処かへ吹き飛ばしてしまった。

 

後に残ったのは巻き上げられた土煙と、気まずい静寂のみである。

 

「え。お前何やって……え? いや、何やってんのお前??」

 

大気の震えが収まったあと、ドン引きしながらも何とかそれだけ口にする狩人。対して『くしゃみ』はただ不思議そうに首を傾げるだけだった。

 

「おま、お前な、自分が何したか分かってるのか? 仲間をぶっ飛ばしたんだぞ。身内同然の奴らを。え……分かってるよな?」

 

彼の問いに、小人は自慢げに胸を張る。「えっへん」

 

「……」

 

真っ青な顔の王子と視線を交わしたあと、狩人は真顔で呟いた。「今日からコイツの名前は『狂人』な」

 

「えっへん」

 

再び胸を張る『くしゃみ』を無言で見下ろす狩人だったが、やがてぴくりと眉を動かすと、仲間たちの肩を掴んで噴水の影に伏せさせる。

一発の弾丸が頭上の石像を掠め、破片を宙に散らした。女神像は片腕を吹き飛ばされた形となるが、慈愛の微笑みを浮かべたままだ。

 

「まだ何人か残ってるか。悪運の強い連中だ」

 

しかめ面で猟銃の装填を始める狩人。

土埃で手元が狂うらしく、普段より多少難儀している。「王子様よ、一つ頼みがあるんだが」

 

「はい」

 

王子の表情は強張ったままであったが、すぐに返事をした。狩人は銀の弾を銃口に押し込みつつ、彼と視線を合わせずに言う。

 

「向こうの隅にある建物が見えるか? あの、アレ。何だアレ。教会みたいなやつ」

 

「礼拝堂ですか? ええ、見えます」

 

王子が頷くと、狩人はちょうど装填を終え、今度は顔を上げて真っ直ぐに彼を見た。「白雪姫はあそこにいる。俺たちが隙を作るから全力で走れ」

 

「……!」

 

王子はハッとして狩人を一瞥してから、もう一度礼拝堂に視線を戻す。目を凝らせばその建物の上には、円を描いて飛ぶ小鳥の姿があった。白雪姫の友達だという、あの青い鳥である。

王子の頭の中に、一瞬で様々なことが駆け巡った。そしてほとんど無意識に、弱音に近い言葉を吐き出す。

 

「……僕一人で行って、何ができるとも思えません」

 

「そんなの俺だって似たようなもんさ」

 

噴水の縁に背中を預け、呼吸を整える狩人。「だが今いる面子のなかでは、お前が一番足が速い」

 

「……」

 

王子は少しの間俯いていたが、やがてあることに気づいて顔を上げる。「敵の注意が僕に向いた隙を突くんですね?」

 

「ま、そういうことだ。危険な役回りだからな。無理にやれとは言わん」

 

やや気まずそうな狩人の声に、彼は深く頷いた。

そういうことなら何も迷うことはない。他でもない狩人さんが、自分を必要としてくれているのだ。

 

「任せてください。木々を盾にして動けば被弾は避けられます」

 

もはや怯えも躊躇もない王子の表情を、狩人は真顔でじっと見ていた。「……俺は勘違いをしていたな」

 

「え?」

 

「お前が人の頼み事を断れないのは、お前に度胸がないからだと思っていた。だが、違った。半端な意気地なしは俺の方だったらしい」

 

「そ、そんなことは……」

 

王子は慌てて首を振るが、狩人はもう彼の方を見ていない。

立ち上る硝煙の位置や銃弾が跳ねる角度から敵の位置を大雑把に掴み、後は目を閉じて聴覚や嗅覚からの情報を拾う気でいるようだ。何処からか流れてきた分厚い雲が、黄金色の月を覆い隠していたからである。

彼は夜目が利く方ではあるが、それでも暗闇のなかで視覚だけに頼るのは厳しいのだろう。

 

「おい狂人、もう一発撃てるか? 狙いは適当でいい」

 

狩人が訊ねると、小人は自信ありげに頷いた。

噴水の脇から頭だけ出すと、先ほどよりは溜めの小さいくしゃみを放つ。「くしゅんっ!」

 

小さくとも爆風は爆風であり、牽制としては申し分なかった。それは木々の葉を散らしながら中庭を貫き、傭兵たちは舌打ちして遮蔽物に身を潜める。

 

「今だ、行け!」

 

狩人の言葉に、王子は弾かれたように飛び出した。噴水の脇をすり抜け、花壇をひとっ飛びに越えると、木々の間を縫うようにひた走る。

生まれつき脆弱な恨めしい肺が悲鳴を上げるが、息苦しさは感じない。足手まといの自分が、ようやく皆の役に立てる。湧き上がる高揚の前には、その他のあらゆる感覚などないも同然だった。

 

「おっと待ちな。こっちは行き止まりだぜお嬢さん」

 

片手半剣を携えた一人の男が、彼の行く手に立ち塞がる。顔や腕にはいくつかの傷があり、他の傭兵たち同様に多くの死線を潜ってきたことが窺えた。

 

「退け!!」

 

「退かしてみな」

 

威厳ある王族としての声にも怯む素振りがない。王子は舌を打ち、足を止めぬまま腰の細剣を抜き払った。

 

「ほう、使えるのか?」

 

男は小首を傾げるが、王子は答えない。

緊張に表情を険しくしながらも短く息を吐き、敵を避けることなく一直線に向かっていく。

 

そのとき背後で銃声が轟き、王子の横を鈍い輝きが過ぎていった。狩人の放った銀の弾丸である。

それは恐ろしい貫通力を持ち、不可避の速さで傭兵に命中するが、仕留めるには至らなかった。男は半身を引き、剣を腕に沿わせるように水平に構え、その刃で弾の衝撃を殺しつつ受け流したのである。

銀の弾は地面に叩き落とされ、踏み石を破壊するに留まった。わざわざそうしたのは、流れ弾が味方に当たるのを怖れたためだろう。

 

狩人の援護も無駄になったかに見えたが、王子は構わず敵に肉薄する。剣の鍛錬により磨かれた彼の観察眼は、男の手首の痺れを見逃さなかった。

銃弾など防御すればそうなるのも当然だ。むしろ骨が折れなかっただけ幸運と言えるだろう。

 

「やああっ!」

 

気合いの声とともに細剣を繰り出す王子。

低い体勢からさらに地を這うように踏み込むことで敵の刃を潜り抜け、素早い突きを連続して見舞う。

 

「ぐっ……」

 

針のような細長い刀身は手足の防具の隙間を正確に貫き、傭兵はたまらず武器を落とした。力なく膝をついた男の横を、王子は一瞥すらせずにすり抜ける。

ちょうどそのとき、彼は男の囁く声を聞いた気がした。

 

「お前の勝ちだ。幸運を祈ってるぜ、勇者様」

 

王子は一瞬迷ったが、結局振り返ることなく礼拝堂への道を走り抜ける。そうして十字架の施された荘厳な扉の前まで来たとき、一度だけ後ろを見た。

 

「あっ……!」

 

彼は思わず驚きと安堵の溜め息を洩らす。城の屋根の上には『おとぼけ』が、そして庭園の中央には『怒りんぼう』がいるのが見えたからだ。

『おとぼけ』は高所から矢を射かけて傭兵たちを翻弄し、『怒りんぼう』はさながら狂戦士のように雄叫びを上げながら戦斧を振り回している。

 

良かった。彼らが無事なら大丈夫だ。

狩人の姿を探すと、まだ噴水の影で射撃を続けているのが見えた。王子と目が合うと、しかめ面で片手を振る。「さっさと行けよ」と言いたいのだろう。

 

流れ弾が頭上を掠め、ぎょっと身をすくめる王子。「ご無事を祈ります」と口の中で呟くと、礼拝堂の扉を少しだけ開け、その隙間に飛び込んだ。

 

 

 

 

 

 

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