ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか?   作:超高校級の切望

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動き出す歴史

バロール戦を描写するとしたら

 

1 速攻で手を組むべきだと判断するリリウスとヴリトラの心理描写。

 

2 初撃を食らったのにヴリトラとリリウスを殴り飛ばすバロール

 

3 その後の戦闘

 

4 戦闘中突如バロールの脳内に溢れ出す、大地を抉り己に迫る金髪の小人という存在しない記憶

 

5 それに対するバロールの心情

 

6 再びバロールとの戦闘

 

7 死にかけのリリウスとヴリトラの心理描写

 

8 覚醒。バロールに2人の必殺技。

 

9 魔石に罅が入りながらも尚も朽ちぬバロール

 

10 リリウスを乗せたヴリトラ。2人の合体技。

 

等の描写が必要となります。因みにブラフマーストラは溜めが必要なので見られた瞬間即死レベルの攻撃が来るバロール戦では未使用。

 


 

「遠征は失敗か。最低限冒険者依頼(クエスト)が達成できただけ、大赤字と言わなくて済むけど」

 

 それは派閥としてであり、個人の武具などを考えればやはり相応の赤字だが。

 その原因の一つである新種の芋虫は、対策さえすれば問題ない。骨の新種は純粋に強い。対策は一定以下の団員を遭遇させないこと。

 

 蛇の新種は本来の階層を離れ、それでいて力を示すことに固執するような動き。間違いなく強化種………そうそう生まれるものではないし、個体ごとに差異が存在する。あの個体は死んだだろう。

 

 問題は、仮面の男とその仲間。

 

「………フィン、お前はあの子だと思うか?」

「んー、アイズの表現だとモンスターに乗っていたんだっけ? 彼なら、強いモンスターなんて餌にしかしないと思うけど」

 

 リヴェリアが心配そうに呟くあの子とは『彼』の事だろう。少なくとも調教師(テイマー)になる『彼』は想像出来ない。

 

「それに、『彼』が帰ってきた場合騒ぎになりそうなものだしね」

 

 尤もタイミング次第ではロイマンが隠すだろう………。その場合、ロイマンの『杞憂』ではなく『保険』が働いた事になるが。

 

 フィンはその聡明な頭脳から、リリウスが数日前から帰ってきていた場合それが噂にならなかった理由を正確に当てる。

 

「あの子は、我々を恨んでいるだろうか………」

 

 我々と言っているが、リヴェリアが心配しているのはオラリオへの気持ちだろう。結果的にオラリオは彼を拒絶し追い出した。

 

 おそらく扇動者が居たとは思うが、結局見つけられていない。ロイマンとフィンが汚名の火消しをしている間に彼は国を救ったりして、その他功績を探しイメージは回復させたが、リリウスがどう思っているかは別だ。

 

「…………そもそも興味を持ってないと思うけどね」

 

 あのタイミングで街を出たのは外に用事があっただけだろう。その用事が外で語られる功績なのか、別の何かが目的で世間の功績がたまたまなのかは知らないが。

 

「それでも、あの時この街はあの子を攻撃した」

 

 フィンが噂を消していようがいまいが、扇動者がいる以上結果は同じだったかもしれない。それでもフィンがあの子の叫びをなかったことにしたのは変わらない。

 

「進行方向! ミノタウロスの大群です!!」

 

 と、そんな会話に終止符を打つモンスターの出現。フィン達と意識はそちらの対処に向く。

 

 

 

「…………エピメテウスさんの成績って、なんか偏ってますよね」

 

 テスト結果を見つめながらエイナは首を傾げる。ダンジョンの階層、地形、鉱物など採集物への成績は素人のそれだが、モンスターへの知識が高い。ただし出現階層はやはり素人。

 

「もしかして、地上でのモンスター討伐経験がかなりあります?」

「ああ」

 

 なるほど、納得。元々戦闘経験の有無は事前に記入してもらったが、それにしたって下層のモンスターまで網羅してるとは。

 地上で弱体化しているとは言え、モンスターはモンスター。元下層のモンスターならLv.1なんて簡単に殺せてしまう存在だっている。バジリスクとか。

 

「でも、油断は禁物ですよ。ダンジョンは地上と違い無限のモンスター……何が起こるか解りませんからね。先日の地震もダンジョンの可能性が……いえ、不安にさせるだけですね。申し訳ありません」

 

 先日連続的に起きた地震。そこまで大きくなかったがダンジョンの異変ではないかと冒険者が殺到した。

 ギルド上層部からの報告では自然現象でダンジョンとの関連はなし、とのことだ。

 

「まあ、ダンジョンの異変も余程のことでなければ今のオラリオにとって脅威にならんだろう」

「そうですね。何せ、【ロキ・ファミリア】や【フレイヤ・ファミリア】に【ガネーシャ・ファミリア】まで居ますもの」

「ん? ああ、そいつらがどれだけの英傑か、楽しみだな…………ん?」

「エイナさ〜ん!!」

 

 ギルドに飛び込む赤い影。周りの視線を気にせずというか気付かず駆け寄ってくる少年は滴る血で真っ赤に染まっていた。

 

「うわああああああああああああ!?」

「アイズ・ヴァレンシュタインさんの情報教えてくださああああああい!!」

 

 エピメテウスと名乗っている男はその光景にクックと吹き出した。

 

 

 

 

【リリウス・アーデ  Lv.8→9

力∶SS1087→I0

耐久∶SSS1584→I0

器用∶A848→I0

敏捷∶SS1094→I0

魔力∶S924→I0

捕食者C

悪食C

強食D

毒牙D

咆哮F

治力E

鍛冶H

育成I

《魔法》

【ラーヴァナ】

・狂化魔法

・詠唱式【傲慢なる悪意の王。血の河を啜れ、肉を貪れ】

【ラーフ・シュールパナカー】

・変質魔法

万象補食(コンセプトイーター)

・詠唱式【月を喰らい太陽を飲め暴食の化身。首となっても歯を突き立てろ。肉親(だいしょう)を糧に我が身は千の姿を得る。貪り喰らえ、千変(かて)の傷を喰らい我が傷に、我が牙を以て汝に傷を】

《スキル》

狂餓禁食(プレータ・ナンディン)

強喰増幅(オーバーイート)

・強者を食らうことによりステイタス成長速度向上

・食事による回復

・常に飢える

天喰餓鬼(マハーグラハ)

・嗅覚及び聴覚の強化

損傷吸収(ダメージドレイン)

魔法補食(マジックイーター)

万物補食(オールイーター)

精霊喰種(スピリット・イーター)

・魔力に高域補正

・魔力変換

・精霊種への特攻

・精霊種からの特防

・精霊種の魔法吸収(マジックイーター)効率化。

獣王化身(ベヘモット・アヴァターラ)

・猛毒生成

・黒風

・黒雲

・発展アビリティ耐異常を高域発現

・神性抵抗

氷結心殿(スリュムヘイム)

・氷雪精霊

・氷雪心臓 

滅蛇者(ヴリトラ・ハン)

竜殺し(ドラゴン・スレイヤー)

蛇殺し(ナーガ・スレイヤー)

怪物殺し(モンスター・スレイヤー)

雷性付与(ヴァジュラ)   】

 

「ランクアップに、新しいスキル…………」

「スキルは解りやすく攻撃強化だろう。条件を満たすごとに攻撃力が上がる………と、思う。俺の酒蔵を勝手に漁るインドラのクソ野郎を彷彿とさせる付与効果はあれだが」

 

 つまりヴリトラやアンフィス・バエナ、バジリスクなんかが一番攻撃の入る対象なのだろう。神の触手(デルピュネ)なんかも蛇っぽかったし対象になるのだろうか?

 

「耐久、なんかすごい。何してきたの、お前」

「ちょっと岩盤消し去るレベルの熱線食らって耐えたりデケェ尻尾に叩き潰されたりそれ以上の熱線で腹抉られたり骨折られたり」

「よく生きてるな…………」

「ウラノスに数日は潜るなと言われたがな」

 

 ダンジョンの気が立っているらしい。ダンジョンの暴走を慰留するウラノスとウラノスの私兵であるフェルズは胃が痛いと言っていた。

 

 ウラノスはともかくフェルズは無いだろうに。

 

 後異端児(ゼノス)達にも『ダンジョン(母ちゃん)泣かせるな』と叱られた。

 

「ギルドに報告するか?」

「集金はまだだし、後日でいいだろ。既に【ロキ・ファミリア】が遠征失敗したが、色々異常事態(イレギュラー)な報告があって忙しいみたいだしな」

 

 そう言ってリリウスはLv.9になったことにより新たに目覚めた発展アビリティを見る。

 恐らくはシャバラ達を結果的に鍛えた経験値(エクセリア)により発生した発展アビリティ。

 

 対象のステイタスの成長を早めるとか、そんな能力だとは思うが。元々シャバラ達は結構成長が早いが………弟子でも取って検証………面倒くさいな。取る気も起きない。

 

「鍛冶場は?」

「【ゴブニュ・ファミリア】が建設中だ。かなりの耐熱性を持たせるために、数日は掛かると」

「そうか………」

 

 リリウスはロイマンが暫く表向きに活動しない対価として渡して来た高級料理店の紹介状を見る。一度だけはギルドから資金も出ると。とりあえず、これで時間潰すか。

 

 

 

 

 

 

「……………あ」

「あん?」

 

 翌日夜。リリウスが次の店に向かおうとしているとベルと偶然再会した。シャバラとシュヤーマが駆け寄っていく。因みにスパルナは留守番だ。

 

「お久しぶりです」

「ああ。元気そうだな………派閥に所属できたのか」

 

 言っちゃ悪いが弱そうだし、入れてくれる所を探すのは難しそうだった。

 

「はい、神様に見つけていただいて」

「そうか」

「あ、これからご飯にいくんですけど、よかったら一緒にどうですか?」

「奢りか?」

「おご………っ! れるほど稼げてないです。その、ちょっと一人で入るのが不安で。豊穣の女主人っていうんですけど」

「ああ…………」

 

 彼処の飯は美味かった。何故かリューに行かないように言われていたが、別に良いか。

 

「飯は美味いぞ。行くか」

「あ、ありがとうございます!!」

 

 そして2人と2匹は豊穣の女主人に向かう。最後の英雄譚は、そうして動き出した。

 


 

エピメテウスはリリウスが高級店で食いまくるので、一人分浮いたところで大差ないというかリリウスが食う分増えるだけだろうけど遠慮してる。彼は心根が優しい英雄なので。

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