ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか?   作:超高校級の切望

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食糧庫

オリヴァス・アクト

最強の怪人。潜在能力(ポテンシャル)はLv.8に匹敵する。

ただし技術が伴っていないのでオッタルやレオンと戦っても苦戦する。彼等がスキルや魔法を使えば一方的にぶっ殺される。主に斬光の餌食。

 


 

 モンスター、怪人の群を駆け抜ける一同。

 【ヘルメス・ファミリア】からは団長のアスフィ。獣人のファルガー、ホセ、タバサ。エルフのセイン。

 【ロキ・ファミリア】はメンバーそのままベートをリーダーにラウル、アナキティ、クルス、レフィーヤ。

 【ソーマ・ファミリア】からはシャバラ、シュヤーマ。

 所属不明のフィルヴィス。

 

 アベレージは低く見積もってもLv.4。中堅派閥の総戦力すら上回るだろう。深層にだって挑めるだけの力がある。

 

 突出しているのはベートとフィルヴィス。

 

 Lv.6のベートは当然として、フィルヴィスもLv.4はある。それもかなり上位の………。

 

「【一掃せよ破邪の聖杖(いかずち)】【ディオ・テュルソス】」

 

 劣化怪人(レッサークリーチャー)の振るう無数の蔓を全て回避しながら完成させられる超短文提唱。短杖(ロッド)に嵌められた魔法石は、数多の精霊の護符を濃縮したかのような精霊の力を宿した精霊の護石。

 

 足元に広がる魔法円(マジックサークル)と共に魔力を増幅させ、放たれる純白の光が全ての穢れを焼き払う。

 

「つ、強いっす………」

「【ロキ・ファミリア(俺達)】の中でも勝てるの、ティオナさん達からだな………」

 

 第2級、第1級と明確に区分されるLv.4とLv.5の壁は厚い。明確な壁とも呼べるそこに、フィルヴィス・シャリアは足をかけている。

 

「………恩恵を更新してるってことだよな」

 

 クルスがその背を見ながら呟く。元からLv.4なら、流石に5年前クルス達の耳にその名が入っていたはずだ。つまり、Lv.4に至ったのは死亡判定を受けてから。彼女、本当に何者なのだろう?

 

「すごい………」

 

 レフィーヤはレフィーヤで、シュヤーマの背で目を輝かせていた。

 ここに来るまでそこそこの戦闘を見たが、怪物の群れに飛び込み戦う姿は、まさしく舞姫。

 

 気高く美しい、森の妖精。

 

「見とれるぐらいなら目に焼き付けろ。憧れるより悔しがれ。それができねえから何時まで経っても役立たずなんだてめぇは」

 

 そんな彼女に尊敬の目を向けるレフィーヤをベートは一蹴する。

 厳しい言葉だが、レフィーヤは言い返せない。

 

 何時か追いついてくれと、今でも役に立っていると言うアイズやヒリュテ姉妹と異なり、ベートだけが今変われと言ってくれるからだ。

 

 帰れと言われなかった辺り、戦力になるとは思われているようだが。

 

「【凶狼(ヴァナルガンド)】……見えてきました。位置的に、彼処が食糧庫(パントリー)です」

 

 と、通路の奥の赤い光を見るアスフィ。おそらく食糧庫(パントリー)石英(クォーツ)だろう。それから流れる液体がモンスター達の食料となっている。

 

 そして、通路を防がれた食料庫(パントリー)に出た。

 

「…………なんだよ、あれ」

 

 ルルネが震えた声で呟く。

 食料庫(パントリー)の中央。そびえる石英(クォーツ)に巻き付く3匹の超大型級のモンスター。

 

 根元から伸びるように緑肉が地面を伝う。ここは石の地面が見える。

 

 肉壁からは、ズルリと食人花が生み出されていた。奥には食人花がとぐろを巻いて眠る檻………。

 

「あ、あれ!!」

 

 池の近くの肉塊をみて、ルルネが叫ぶ。

 肉塊に何かが埋まっている。それは、宝玉の胎児。

 

 人影も見える。白装束で極限まで露出を隠したあれは、闇派閥(イヴィルス)だ。残党が、あんなにも残っていたのか。

 

 

 

 

 

「来たか」

 

 あの小人の姿はない。足止めぐらいはしているらしい。まだ完全ではない種………もう少し時間が欲しいが……。

 

「仕事だ、邪神の眷族共」

「…………言われるまでもない」

 

 怪物との融合を行っていない理性ある男がレヴィスの言葉にふん、と鼻を鳴らしながら同志達へと視線を向ける。

 

「同志よ! 我等が悲願のため刃を抜き放て! 愚かな侵入者共に死──」

「死ね」

 

 Lv.6、ベート・ローガ。その速度は【ロキ・ファミリア】最速。つまり、世界で3番目に速い。

 一瞬で距離を殺し、銀靴がリーダーの頭部を砕く。

 

「……………チッ」

 

 倒れゆく体を見て舌打ちしたベートは白装束の一部を掴み闇派閥(イヴィルス)へ投げつける。

 

 轟音が響き炎が彼等を飲み込んだ。

 

「べ、ベートさんが触れた相手を爆弾に変えるスキルに!?」

「落ち着いてください【千の妖精(サウザンド)】……あの時と同じ……死兵です。火炎石を体に巻き付けているのでしょう」

 

 それに気付いたベートが機構を発動させ投げつけた。その結果誘爆していったのだろう。

 

「………自分に、爆弾を?」

 

 量より質の神時代に於いて、質より量へと戻す最悪な下法。等価ならざるLv.1の兵士の命一つが上級冒険者の命を奪いかねない手段。

 

「お、愚かなこの身に祝福をおおお!」

「咎を許し給え、ソフィア!」

「レイナ、どうかこの清算を以って!!」

「ああ、ユリウス!!」

 

 死の恐怖に震えながら、再会の希望にすがりながら、愛への献身に酔いながら闇派閥(イヴィルス)は駆けてくる。

 

食人花(ヴィオラス)

 

 さらにレヴィスの合図で食人花達も動き出した。

 

 最悪な混戦。相手はこちらを殺せるなら、死に方を選ばない死兵。Lv.3から4の深層級大型種のモンスターの大群。

 

 如何にLv.6であっても、最早死者を出さずこの場を切り抜けるのは…………

 

「屑共が………」

 

 ベートが取り出すは、刃から柄まで全てが氷で出来た剣。踏み砕き、膨大な魔力が吸い込まれる。

 

「止まれ」

 

 吹き荒れる吹雪。純白の極寒がモンスターと闇派閥(イヴィルス)を飲み込む。

 大口を開けたまま固まる氷像、剣を振り上げたまま固まる氷像、()()()()()()()()()()()()()

 

 冬の精霊の寒波は、飲み込んだすべての時を凍結させた。

 

「………………あ、あの魔剣は一体」

「リリウスの魔剣だな。精霊の力を固めたものだ………あの程度の靴では飲み込みきれないだろうに」

 

 ベートの銀色の毛並みが白い霜に覆われ、凍りついた皮膚を怒りで歪めピシリと亀裂が走る。

 

「くだらねえ…………くだらねえくだらねえくだらねえくだらねえくだらねえくだらねえくだらねえくだらねえくだらねえくだらねえ!! 死んだ奴を引きずりやがって、そいつ等の遺した全部を捨てようとしやがって! 気に入らねえぞ、屑共!!」

「ひ、ひい!!」

 

 砕け散る同志を見て、覚悟が揺らぐ闇派閥(イヴィルス)。と………

 

「スカディの氷か」

「!!」

 

 レヴィスが食人花を掴み、鞭のように振るい叩きつけてきた。

 

「面倒だ………」

 

 砕け散る食人花を見ながらレヴィスは緑肉へと腕を沈める。引き抜いたその腕には、血管を束ねたかのような不気味な赤い剣が握られていた。

 

「あの小人が来る前に終わらせるとしよう」

「ああ、てめぇがくたばって終わりだ」

 


SSR 水属性

【氷狼】ベート・ローガ

ベートがリリウスの精霊の力を固めた剣から力を取り込んだ姿。精霊剣をただ振るうより効果範囲、威力は上がるが使用時間はぐんと減る。本来の用法用量とは異なる使い方。

エイプリルフール、皆が見たい嘘は?

  • バーサーカーリリウス(/Zero)
  • 英雄派リリウス(ハイスクールD×D)
  • 冒険者リリウス(このすば)
  • 死に戻らないリリウス(リゼロ)
  • 魔物リリウス(ガッシュ)相棒エピさん
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