ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
異界にも朝はくる。外の世界と時間の流れが同じかは知らないが、1日たった。ベルの修行が空いた……リリは心配してないだろうか?
などと考えているとアルフィア………ではなくアフィリアも目を覚まし(目を閉じているが)リリウスを抱き抱えたまま起き上がる。
「おはよう。熱は………元々ないのだったな。気分はどうだ?」
「問題ない」
「そうか。なら、授業を受けろ」
教師であるアフィリアは先に出る。リリウスも少し外を眺めてから、廊下に出る。
巨大な虫が襲ってきたので全部殺す。
マッドビートルによく似たモンスターの甲殻をバリバリと噛み砕き朝食にする。
一応腹に入る。しかしたまらない。これはスキルの影響だが………。このまやかしの世界の食事は取り込まれたものの栄養にはなっているようだ。
「よ、リックス! 調子は戻ったか?」
「まだ戻ったわけじゃないかもしれないんですよ? 大きな声はいけません」
「アー………アンディと、エーフィ」
迎えに来たらしい。現実ではLv.6とLv.3の彼女達は、虫程度は相手にならないらしい。というかそもそも、この世界のモンスター達はこちらを殺す気はない。
実際リリウスからすれば弱いがそれはそれとして負けるために存在するような…………。
「……………リックスってこんなに強かったっけ?」
教室に移動しながら虫を狩るリリウスを見ながらアンディは首を傾げる。こちらの世界ではリリウスもといリックスは、彼女達より弱い設定だった?
「おや、落ちこぼれのリックスじゃありませんの」
どうやら落ちこぼれだったらしい。そして自信に満ちたあの態度、彼女は優秀な生徒なのだろう。
「ミッシェルさん、そういう言い方はよくありませんよ」
「ふん。私は事実を言ったまでですわ」
どういう設定だ、ミイシャ・フロット。
「なんですの? 私をお忘れになって? この、魔法学園一の成績優秀者にして、血統主義のミッシェル・フローラルを!」
因みにリリウスはミイシャ・フロットを詳しく知らないので、現実でも優秀なのだろうかと適当に考える。
しかし現実の彼女は本来ファミリアもギルドも商人も、引く手数多の筈の学区の生徒でありながらギルドの試験に合格し就職した事が奇跡の伝説になるほどの落ちこぼれである。
「血筋って、俺って一応最強の教師の子供じゃないのか?」
「? リックスはアフィリア先生の妹の友達の近所に住むお爺さんの孫の友達のお母さんが橋の下に捨てた子だよ?」
「…………なんで育ててんだ、あの人」
「妹さんが育てようとしたけど、妹さんにはベスって子供が居て女手一つは大変だからって………」
そこで関係ないと言わないで育てる辺り、アフィリアの妹もアフィリア本人も優しすぎるというか甘いというか。
「ふふん。貴方のような子供をわざわざ育てるなんて」
なんだ? 馬鹿にする気か? 操られているとは言え、ちょっとバチッとさせるぞ………?
「いい人ですわね」
「命拾いしたな」
「え、何が?」
「──で、あるからして、この
魔法薬学の授業。教師はどっかで見た気がするアマゾネスに似た露出の多い魔女服姿の女。何処で見たのだったか…………。
「このように、その声をもって死を齎すマンドラゴラでも素晴らしい使い方があるのです」
「先生、涙を入手する方法は、泣かせる以外にもあるのでしょうか?」
「いい質問ですミス・コミット。方法は単純かつ明快。泣くより早く笑わせるだけ。泣かせるより多くの涙が入手出来るのでぜひ覚えておいてください」
「はい! わかりました!」
エーフィは真面目なようだ。ところでマンドラゴラってこれ、根菜? どんな味がするのだろうか。涙を流すなら水分が多い?
「リックス! リックス・アーツ! 話を聞いているのですか!?」
「いや」
「この魔法薬学の権威かつ魔法薬学法人団体会長兼マンドラゴラ保護会長の私の話を無視!? 全く、私の授業を受けられることがどれほど幸運か分かっているのかしら」
肩書多いな。
「そこまで授業を聞かぬのなら、さぞ知見があるのでしょうね? では、グリフォンの翼、ドラゴンの牙、精霊の雫、そしてミノタウロスの角を合成した場合、何が出来ますか?」
「風邪薬」
「くっ、正解…………」
とりあえず授業内容を調べるために、図書館の本を少し暗記していたのだ。この問題、やったところだ、という事である。
「ですが、授業態度はよろしくないので罰を与えます。ボールドの元で、授業に出た薬草を採取して提出すること」
「…………………………」
探索はどのみちしておきたかったので丁度いい。
「なんでアンディ達まで?」
「私はほら、発端でもあるような気がしまして」
と、苦笑するエーフィ。確かに話題を広げたのは彼女ではあるが。
「ふん、エーフィさんを貴方のような野蛮人と2人っきりにできませんわ!」
「リックス、昨日からおかしいし2人だけは危ないからだってよ。俺は暇だし」
どうやらミッシェルもアンディも優しい人間ではあるようだ。性格は書き換えられていても、本質的な部分は変わっていない?
リックスの性格も結構違うようだが…………アフィリアは、何故何もいわないのだろう?
「よう、元気だったか、坊主共」
此奴は知ってる。リヴィラの頭をやってるボー…………ボ? 名前、そのままだっけ? まあリヴィラの頭だ。
「久しぶり、違法賭博で泡銭を稼ごうとして賞金稼ぎに追われて校長先生に泣きついて今は
「ダメ人間が」
現実でも夢幻の世界でも、彼は日の当たる地上より地下に縁深いらしい。或いは人形はイメージに取り込まれた人間の記憶に沿っているのか。
「話は聞いているぜ。課題で薬草探しだったなぁ。集める素材は何だ?」
「
「おお。それなら、この先の『何も出ない洞窟』で全部揃えられるぜ」
何だその名前の洞窟。
ボールドは群生地を記した地図をくれた。獣臭さは本物より遥かに上だが、本物よりも面倒見が良いらしい。膝に矢を受けたから付いてこれないが……。
「これで薬草も最後ですわね。まあ、エリートの私がいるのだから当然ですわ!」
「はいはい。たく、偉そうだな………皆で見つけたんだろ」
オーホッホッホッ、と高飛車に笑うミッシェル。呆れたアンディ。
リリウスはジッと洞窟の奥を見つめる。
「うおおおおおおおお!!」
「オーク!? しかも、群だ!」
「くそっ、あの大男! 何が『何も出ない洞窟』だ!しっかりやばいじゃないか!!」
囲まれた。まあいい、喰うか。と…………
「────オオォォォォッ!!」
仮面に黒ローブ、後なんか浮いてる何かが現れた。
「な、なにあれ? まさか、
「オオオオオオ!?」
「モンスター共が怯えている。奴が親玉か!」
「……………フェルズ?」
「リックス! 後ろ!」
「オオオオオオ!!」
興奮したオークがリリウスに向かい棍棒を振り下ろす。リリウスが後蹴りを放つと棍棒が消し飛んだ。
「ブォ!?」
「吠えるな。豚共」
バチンと紫電が弾ける。眩い雷光が周囲を消し飛ばした。
「…………目、目がチカチカする。リックスの奴、何時の間にこんな魔法を……おお、オークが消し飛んでる」
「ゴクン………ああ、消し飛ばした」
「? 今何か食べてませんでした?」
「焼豚」
フェルズが来たのは幸先がいい。嘗ては『賢者』と呼ばれた彼女の知恵を借りられれば、この世界から出る方法も見つけられるだろう。
その頃のエピメテウス。
温キャベツ作ってる。知ってるか? 野菜は飛んで、サンマは畑で取れるんだ。
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