ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
アイズとの修行も終わり、ベルは彼女に気をつけてくださいと伝え、別れた。
初日にレフィーヤに見つかり、かと思えば異世界に行ったり、ヘスティアに見つかったり色々あった。
襲撃者もあったけど、それ以外は特に変わったことはなかった。
改めて本格的にダンジョンに潜るべく、ベルは新たな鎧を買いにバベルへ訪れた。
「あ、ベル」
「へ、
何故かリリウスが店員やってた。
そして何故かヘスティアと同じ紅色のエプロンドレス。
「…………ナニヲシテイラッシャルノデ?」
この店ではヘスティアが働いていて、驚いたのは記憶に新しい。
2度目だから耐えられた。1度目だったら耐えられなかった。
「詫びだ」
「詫び?」
なんだろう、ヘファイストスブランドの剣でも食べちゃったのだろうか?
「
「? そうだな」
「あれ、食べちゃったから弁償してるんじゃ………」
「だったら深層で適当に素材集めて売る」
「じゃあお詫びって」
「ヘスティア」
「神様に?」
「こらー! リリウス君、サボってないで接客しろー!」
ヘスティアの声が聞こえた。リリウスはてってってと走り去る。なんだったのだろう?
「つまり、ベル君が戦ったっていうミノタウロス強化種は、リリウス君がベル君にぶつけるために鍛えていた、と?」
アリーゼに頭を押さえられているリリウスを見ながら、ヘスティアはむむむ、と唸る。
リリウスは全然悪意を持ってない。ミノタウロスがトラウマになり冒険出来ないベルが成長するために必要だと本気で思っていたし、そしてそれは事実だ。
その甲斐もあり、ベルはランクアップを果たした。
それに聞けばリリウスの鍛えていたミノタウロスとは別のミノタウロスまでいたそうだし、その後もなんか凄い冒険してるし、目を離すと死んでしまいそうなベルが強くなるのは必要なこと。
【
「うう〜! ベル君も、君のこと大好きだしなぁ…………」
アイズにボッコボコにされるベルに「慈悲の欠片もないね! 脈ナシだ!」と言ってみても「え? でも
「……………じゃあ、ボクの仕事を手伝っておくれよ」
「?」
「ヘファイストスのところでの仕事は、ベル君に渡した武器の借金返済。本当はボクだけでやりたいけど、ベル君にバレずベル君へ謝罪するというなら、それで」
「解った。次からはベルに許可を取る」
「次なんてこないでほしいけどね!」
と、以上がリリウスが【ヘファイストス・ファミリア】で働いている理由。服装が女性店員の理由? アリーゼの仕業だ。
意外と気づかれないもので、
「だからよぉ、お前等の武器が弱いせいで俺達下層で死にかけてよお。ほら、ポッキリ」
「? お前程度が第一級の武器を持っても大樹の迷宮にすらたどり着けないだろ? 18階層以降の匂いもしねえのに何言ってんだ? あと、それうちのじゃない」
「ボッタクリだろうが! 何でこんなに高いんだよ!? 買えねえじゃんかよ。買えずに死んだらどうすんだ! 俺の命と武器、どっちに価値があると思ってんだ!」
「武器」
「何とか安くならねえかなあ? 俺、椿さんのファンだからさあ」
「ならちゃんと金を払え。それか、椿に交渉してきてやる…………椿ってどんな見た目だっけ?」
「いやいや、Lv.5にんなこと出来ねぇからさあ? 痛い目見たくないなら、解るだろ?」
「痛い目見ねえと解らねえバカか」
「この剣とこっちの剣、どっちが良いか解るかい?」
「ペロ………こっちは強化種の素材だな。掘り出し物だ」
「この槍を見てくれ。此奴をどう思う?」
「太くて長い」
「はぁ、はぁ。今何色のパンツ履いてるの?」
「白」
最後の2人は来る必要もない神の癖に訪れヘスティアキックが炸裂した。
因みに脅した男はバベルから落下した。
「………ん?」
ベルが赤髪の男と話している。火の粉と鉄の匂い。鍛冶師だ……それも、かなり幼少期から。
それから微かな精霊の匂い。
精霊、鍛冶師……何か思い出しかけて、腹が減ったので懐から取り出した
まあ別にいいか。
最速ランクアップを果たしたベルと繋がりを持ちたい相手などいくらでもいるだろう。
ベルのパーティ………つまり妹のパーティメンバーにならない限りは関係ない。
「パーティを組む事になったヴェルフです」
「本当に師匠なんだな………ベルと同じ真っ白な髪だ。やっぱ、実は親子って噂、本当なのか?」
「表出ろ。鍛え直してやる」
「そう言えば、お前強化スキルに目覚めたんだったか?」
ヴェルフをその辺に避けておき、リリウスが尋ねる。
「は、はい………!」
肩で息をしながら応えるベル。リリはシャバラに運ばれていた。
修行をつけられた3人の中で一番レベルが高いリリですら昏倒しているのに、ベルはまだ立てる。まだ頑張れる。
「なら、ある技を教えてやる」
「技?」
「威力はブラフマーストラに劣るが、神殺しにも通じる技だ。技術だから、条件さえ揃えばお前でも出来る」
「どんな………?」
「城を斬り、丘を断つ………距離を殺す絶技。嘗ての最強達が扱い、今の最強達が盗み取った神時代の象徴とも言える技」
なんか凄そう、と唾を飲むベル。
「ど、どうやって覚えれば」
「レオンやアルフィアが俺にやったやり方をする」
「レオン? アルフィア?」
「お前に向かって死なない程度に加減して撃つから、見て覚えろ」
「あ、はい。何時ものパターンですね」
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