ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
元々は同郷の神同士で駄弁っていた暇つぶしが、何時しか参加者が増え、最終的にはギルドと提携して行われるようになった神々の会合。
情報交換の場でこそあるが、神々の本命はそこではない。
ロキ、ヘルメス、ディオニュソスは食人花や
堂々と其れ等と敵対することを匂わせ、割に合わないと思わせるか、或いは警戒させるか。まあ相手は神。そう簡単に尻尾は出さない。
反応しているのは面白いことが始まったと愉しそうな愉快犯のみか。
収穫はなし。そのまま、他の神々の本命に移る。すなわち、命名式。
ランクアップを果たした冒険者に二つ名を与える。
下界の子供達は人知及ばぬ神々のネーミングセンスに目を輝かせるのだ。
「ほい、冒険者エリカ・ローザリア、【
「いやあああああああ!」
尤も、神々からしたらそれは痛々しい名前なのだ。それを目をキラキラさせ誇らしげに名乗る眷属に胃を痛める神を指差し笑うのが神々である。
因みにこれは力あるファミリアならその武力を盾に防ぐことができ、ロキとフレイヤはランクアップした眷属の二つ名はそのままである。
「次はリリウスたんかぁ……」
「もう決めている」
「言うねえソーマ。でもさぁ、俺等が果たして通すと思うか?」
「既にヴィシュヌの許可も得ているし、弱い派閥に決定権はないんだろ?」
ソーマの言葉に会場が凍りつく。リリウスという世界最強を盾に脅すのはまだいい。しかし、まさかここでヴィシュヌの名前が出てくるとは。
「リリウスの二つ名は【
「じゃあリリウス、次こっちお願い」
「ん………」
『星屑の庭』、セシルの工房。
リリウスはセシルから渡された箱から合金を取り出す。
んぁ、と開けた小さな口から覗く赤い舌。ネトリと合金に触れ、ナメクジのように這う。
「ん……れぇ………ぇろ、はむ、ちゅう」
舐めて、吸って、紙に何かを書いて箱を移し別の合金。
「はむ、ぺろ……ほむほむ…ちゅる」
「えっちね!」
「? どうした急に」
突然やってきて叫んだアリーゼにリリウスは首を傾げる。因みにセシルは途中から耳を塞いで視線を逸らしていた。
「一体どういうプレイなの?」
「プレイ?」
「違うよ、アリーゼ先輩。合成素材の鑑定をしてもらったの…………」
実はセシル、かなり破天荒な鍛冶師なのだ。
常識に囚われず、あれとあれを合わせたら、あれを試してみたらと思いついたら試さずに居られない。
希少な素材も使うし………なので、画一された大量生産武器の依頼を受ける
彼女を工房の仲間と、
不器用な父親は認めぬことでその才能を活かし続け、数多の素材が手に入るここオラリオにて覚醒した才能。
そうとなれば試したがる彼女は合金を始め、魔法石だの大聖樹は勿論カドモスの泉水、ドロップアイテム、色々混ぜて合わせて作った合成素材を使い道も決めぬまま作り続けた。
「それが今の光景と何の関係が?」
「アイデアを求めて、【ヘファイストス・ファミリア】の店を覗いた時にたまたま知ったんだけど、リリウスって味で素材がわかるの!」
文字通り、色々味わってきたので。
「味からある程度の特性も解るし」
「一応『鍛冶』持つ鍛冶師だし」
その特性もしっかり書いてくれている。セシルみたいな思いつきを即実行する鍛冶師からすれば最高のパートナー。
「それで、それを聞きに来たのか?」
「あ、そうそう。貴方の弟子と妹が、ダンジョンで行方不明ですって」
「………………何だと?」
「キュウウン」
「天井の崩落、縦穴、クソ犬………3コンボか」
何とか戻ってきたシャバラは申し訳なさそうに唸る。
現在ヘスティアのホームにはヘスティア、ヘファイストス、ソーマ、リリウス………それからヘスティアの友神であるミアハ、アストレア、タケミカヅチがいる。
各々の眷属も数人。現在はシャバラから情報を聞いている。
彼も縦穴に飛び込み匂いを追おうとしたが、数多のモンスターの匂いに加え崩落した瓦礫が匂いを隠して追えなかったらしい。
「まあノエルやシュヤーマがいるんだ。死ぬことはねえだろ」
それでも中層に慣れていない駆け出しのベルとLv.1のヴェルフがいる。
場所も分からない可能性もある。ならばリリが取る行動は、下に潜るだろう。
「クロッゾの魔剣もあるのに?」
と、セシルが首を傾げた。
「クロッゾの魔剣?」
「海を焼くという伝説の魔剣だ。私の故郷にもその名は轟いていたな」
と、エピメテウスが補足するとリリウスはヴェルフの顔を思い出す。
「だが呪いで失ったのだろう?」
「………ヴェルフは魔剣を打てるわ。伝説のね………威力だけなら、椿以上のものを」
「………つまり、意地と仲間の安全を秤にかけて意地を取ったのか………まだ仲間面してたら殺そ」
「そこはベル君とサポーター君の感情も加味してあげてくれ」
「………………………」
ヘスティアの言葉にリリウスは仕方ない、というように肩を竦めた。
「それで、さっきから変な姿勢してる女達と腕組んでる大男は?」
「……………【
と、タケミカヅチ。リリウスの………世界最強の視線が彼の眷属に固定される。
「本当に、申し訳ありません」
「………で、そこの大男は? 留守番でもしてたか?」
「リーダーとして、あの場に居た。あの指示を出したのも俺だ」
一歩、土下座する少女達の前に出る男。タケミカヅチが止めようとするが、大男は止まらない。
「俺は、今でもあの指示が間違っているとは思ってない」
「冒険者だからなあ………生き残る為にはそうするかあ。弱いもんな、お前等」
見逃した、と安堵するヘスティア。
「んじゃ死ね」
リリウスが動くより早く動いていたタケミカヅチがリリウスの肩に触れる。それだけでバランスが崩されリリウスの放った拳は大男の脇腹を大きく抉りながら吹き飛ばすだけの被害に収まる。
「桜花!!」
「桜花殿!?」
「邪魔するな」
タケミカヅチを蹴り飛ばすリリウス。神殺しをしないように加減した蹴り。武神であるタケミカヅチなら、本来対応可能な威力のはずのそれを、技量のみで神の矢を顕現させる英雄は同等技量を以て対応を許さない。
壁まで吹き飛ばされるタケミカヅチ。それでも受け身を取り、気絶を免れる辺り流石武神。
「桜花! 桜花ぁ!」
感心しながらもリリウスは内臓をこぼして倒れる男に視線を向けた。縋り付く女など視線の端にすら入れない。
「ちょちょちょ! と、止めないのかいアストレア!」
「………それは、貴方も解っているでしょう?」
ヴェルフの時と違い、決めるのは当事者であるベルとリリ………とはヘスティアは言わない。当然だ、だって桜花は『お前の妹を危険な目に遭わせたけど正しい判断でした』と言ったのだから。
それが自分に恨みを集中させるための方便というのなら、それが招いた結果でしかない。
「素直に謝りゃいいものを………妙な意地張りやがって。
そして桜花は弱い。
「つまり死にてえんだろ? じゃあ死ね」
「や、やめて! 桜花が死んじゃう!」
桜花に向かい歩くリリウスの前に両手を広げ叫ぶ少女。
「だから殺すんだよ」
邪魔、と少女の顎を殴るリリウス。背後から羽交い締めにしようとした女はサマーソルトキックで鼻を砕く。
彼女達は土下座したのでしつこく食い下がらないなら見逃す。ないと思うが、リリが死んでたら改めて殺しにいけばいい。
「ち、ぐさ………!」
倒れる少女を見て血を吐きながら立ち上がろうとする桜花。リリウスがその頭を踏み付ける。ちょっと力を込めれば、それだけでザクロのように潰れるだろう。
「なんだよ…………」
ヒョイとアリーゼがリリウスを持ち上げる。
「まあまあ落ち着いてリリウス。お弟子ちゃんに『お前等嵌めた奴等殺しておいたぞ』っていうの?」
「うん」
「あらまあ…………じゃあ、ノエルちゃんには?」
「…………………………………」
アリーゼはリリウスを放した。
リリと契約した
「もし死んでたら、その時改めて殺す。てめぇらが押し付けたその時、その場に居た全員殺す。食ってもやらねえ。ただ殺してそこらに捨てる」
と、リリウスは一先ず殺すのをやめた。と、その時ホームの扉が開いた。
「物騒な話は終わったようだね。それで、何時出発する? 俺も同行しよう」
「ヘルメス」
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