ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
ヘルメスはヘスティアがギルドに出していた捜索依頼書片手にやってきた。
「何でベル・クラネルを助けようとするヘルメス。言え」
「おいおいタケミカヅチ、俺はヘルメスだぜ? マブダチのヘスティアが困っていたら手を貸すのは当たり前じゃないか!」
「貴方、下界にきてから碌にヘスティアに関わってなかったじゃない」
「随分な友も居たものであるな」
「ヘルメス、今は真面目な話をしているのよ」
タケミカヅチが警戒し、ヘファイストス、ミアハ、アストレアが呆れる。ソーマは我関せず。
人口密度の多さに酔ったのかフラフラしている。
「此奴は手厳しいなあ! でもヘスティアに協力したいのは本当さ。俺もベル君を助けたいんだよ」
一転して真面目な声で言うヘルメス。
「だから、俺も力にならせてくれ」
「…………解ったよ」
助けになりたいというのなら、それを拒むことをヘスティアはしない。
「ヘルメス様………今『同行』っていいませんでした?」
「ああ、俺の
「来んな」
と、リリウス。
「アストレアやタケ…………タケノコカンチならいざ知らず」
「どこの神だそれは」
「筍の管理する神様かしら?」
というか何気にタケミカヅチの力を認めているらしい。あのやりとりだけで。
「お前を連れてく理由がねえ。足手まといは邪魔だ。俺だけで十分だ」
実際中層なんてリリウス一人で事足りる。戦う力のない神も、逃げるしか出来なかった【タケミカヅチ・ファミリア】も、連れて行くだけ無駄だ。
「神を連れてもし
「ええ!?」
「リリウス?」
あっさり前言を撤回したリリウスにヘスティアは驚きアストレアは訝しむ。
「リ〜リ〜ウ〜ス?」
「ちゃんと聞くし」
ぷい、とアリーゼから目を逸らすリリウス。アリーゼはリリウスの頬をムニムニする。
「貴方ねぇ………」
「リリウス? 何をするつもりなの」
アストレアも察しているのかジーと見つめた。リリウスは顔を逸らそうとするもアリーゼにムニムニされているので顔を動かせない。怪我させちゃうから。
「神殺し呼ばせてベルにぶつける」
「こらこらこら!!」
ヘスティアが怒る。そりゃそうだ。
「何考えてるんだい!」
「あの階層じゃ大した奴は呼べない。せいぜいゴライアス程度だ」
「程度ぉ〜!?」
ヘスティアのツインテールがウネウネヘビのように動いてる気がする。
「ベルが戦う気がないというのなら、俺が処理する」
「そもそも戦わせようとするのが間違いなんだよ!」
「だが英雄を目指すなら限界を300は越えなくては」
「限界の意味とは!?」
「だから、死なせない」
「………………ちゃんと、ベル君が無理って言ったらやめるんだよ?」
「無理ならやめない。嫌ならやめる」
この野郎、とヘスティアは思った。
「じゃあ、メンバーは万が一の回復要員としてリオンでいいかしら?」
「普通にエリクサーでもいいのでは?」
「何言ってるの! リオンの手を握れる男の子なのよ! リオン、今から好感度をあげるの!」
「な、何を言ってるのですか!」
リューは顔を真っ赤にして叫ぶ。
「俺達も………!」
エリクサーぶっかけられ何とか回復した桜花が叫ぶ。リリウスは首を傾げ純粋な疑問をぶつける。
「中層の入りたて階層で全滅しかけるお前等を連れて、俺達に何の得が?」
「それは………だが、俺達も!」
「謝罪なら戻ってきたベル達にしろ。自分の気を楽にしてぇなら後にしろ」
少なくともリリウスが参加する時点で、彼等の参入は何の意味ももたらさない。
「ベルは優しいからどうせ許すだろうが、それをされたらそれこそ許すしかなくなる……それは俺が許さねえ」
「……………まあ、ダンジョンは広い。どうしてもと言うなら、捜索程度ならばすれば良い。お前達だけでな」
と、エピメテウス。中層で死にかけた彼等に残酷なように聞こえるが、最大限の譲歩ではあるだろう。
「僕も行く! ベル君のステイタス更新してあげなきゃ!」
「それもそうだな。じゃあヘルメスは要らないな」
「おいおい、ヘスティアは逆に召喚しないと思うぜ?」
「…………………」
「もう少し信頼してくれよ。俺達は、同じ秘密を共有する仲じゃないか」
「ならアストレアでいいな」
「あら」
その後ヘルメスが土下座までしてなんとか同行することになった。
さて、その頃のベル達。
リリウスの予想通りリリが提案したのは下層に向かうこと。
現在地すら不明な状況で動き回るより、一度18階層に降りてからの方が正規ルートで迷わないだろうとの判断だ。
「シュヤーマ様とノエルに感謝ですね」
「ワフ!」
「わたし、すごい? えらい?」
「はい、偉いですよ」
リリに撫でられ得意げなシュヤーマと嬉しそうなノエル。
流石Lv.4と上位精霊。何よりLv.3と2………傷を癒せば、中層程度訳はない。ただ、リリウスとことなり物資に限界があるので正規ルートを探すしかないのだ。
「悪いな、お前等…………」
そして、まあ当然だが一番役に立っていないのはLv.1のヴェルフ。
中層とは言えアルミラージ程度となら戦えるしヘルハウンドなどには彼の魔法は有効だが、精霊のノエルと速攻魔法のベルがいるからあまり出番がない。
戦う鍛冶師を自称し、それなりに強い彼は結局Lv.1の中では、でしかない。中層に通じる力はないのだ。
もし、彼が作る魔剣があればそもそもこんなことにはならなかったろうが………。
「リリウス。貴方が言ってたセリフだけど」
ダンジョンに向かおうとするリリウスにヘファイストスが呼び止めた。
「セリフを取るようだけど、私からって伝えておいてほしいの」
「何を?」
「…………意地と仲間を秤にかけるのはやめなさい、って」
「…………既にかけた結果だろ?」
「乗せられてすらいないのよ。だから…………」
「………………」
ヘファイストスの顔を見て、リリウスは暫く考える。
そういえば……バイト中に、こっそりお菓子をもらったな。
「態度次第だ」
「ありがとう…………ごめんなさいね」
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