ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか?   作:超高校級の切望

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別れに涙は必要無く(デアラコラボ終)

「お前の師匠、すげぇな………」

「うん。すごいよ………」

 

 普通に引いてる士道は、誇らしげなベルを見てそうか、と改めてリリウスを見る。

 一瞬で市壁に戻ってきた。

 

「…………今回はそもそも、あの紙屑を呼ぶのが目的だったみたいだな」

 

 リリウスがそう言って虚空を見つめると錠が解かれるように『穴』が開く。経路(パス)を通し向こう側の精霊達の繋がりを感じる士道は確信する。この向こうは、自分達の世界がある。

 

 しかし徐々に小さくなっていく。

 

「これ、早く渡らないとまずいんじゃ!?」

「よし」

 

 リリウスが無理やり広げた。宇宙に満ちるブラフマーに干渉するリリウスは、神の如き全能というわけではないが空間の穴を少し固定させる程度は行える。

 

「別れの挨拶程度は出来るだろ」

「お、おお……ありがとう? ……………ベル」

 

 と、士道はベルに向き直る。

 

「いろいろあったけどさ、この世界にこれて………お前と出会えて、よかった」

「士道……うん! 頑張ってね。きっと、向こうには士道を必要としている精霊達(ひとたち)がいるから………」

「ああ。俺も頑張るから、お前も頑張れよ! あんな強い師匠を持ってんだ、お前も、もっともっと強くなれ……本物の英雄みたいに!」

 

 琴里はロキとヘスティア。

 

「うおお〜! コトリたん、こっちの世界に残って〜!」

「いやよ。私にだって帰る場所があるの」

「そりゃそうだ……やっぱり、小さいのにしっかりしてるよね。なのに、これからまだまだ大きくなる。子供は可能性の塊だね」

「けっ、なぁに清純な母親(ママ)キャラみたいなこと抜かしとんねんこのロリー!」

「なんだとぉ!?」

「喧嘩するんじゃないわよ、本当に、毎日喧しいったらなかったわ………」

 

 でも、と琴里は微笑む。

 

「楽しかったわ」

 

 四糸乃と向き合うのは、やはりノエル。四糸乃は少し泣いてる。ノエルも釣られて泣いて、抱き合う。

 

 またね、と、二人はそれぐらいでいいのだろう。

 

「アイズ」

「あ、えっと………折紙、さん?」

 

 反転していた時、本来のアイズの記憶があったように、今のアイズにも反転していた時の記憶が僅かにあるようだ。

 

「これを渡しておく」

「えっと、ポーション?」

「そう、夜のポーション」

「夜しか、使っちゃ駄目なんですか?」

「昼に使っても問題ない。ベルに飲ませれば、ベルの方から貴方を求める」

「……………おー」

 

 アイズの中のイメージは、自分にすり寄ってくれる兎。アイズの中の幼女が笑顔で兎を抱っこしている。

 

「これさえあれば、可愛い兎も獰猛な狼になる」

「狼は……いや、かな」

 

 幼女アイズが撫でていた兎が自らの皮を剥いで狼に変身した。幼女アイズは泣き出した!

 おのれ、許すまじ。殺してやるぞベート・ローガ!!

 

「って何渡そうとしてるんですか! 駄目ですよアイズさん、そんなのもらっちゃ!」

「これは疲れを癒やすただのポーション。レフィーヤ、何を想像したの?」

「レフィーヤ?」

「ふぇう!? え、あ、えぅ…………そ、その」

 

 レフィーヤは顔を真っ赤にして固まる。アイズと折紙、無表情の美少女がそんなレフィーヤをじっと眺めた。

 

「わたくしは、別に……ここから先は貴方の物語ですもの」

 

 と、狂三は言う。リリウスはそうか、と士道を見る。2人は視線を合わせもしない。

 

「…………お前の悲願が、叶わないことを祈ってる」

「あら、あら。そこは、叶うことを祈るべきではありませんの?」

「そしたらお前、消えるだろ」

「…………………」

 

 時を遡るだけの力を求める狂三。その目的は、30年前の空間震から始まった悲劇……精霊に纏わる全てを存在する前に消し去ること。

 

 優しい彼女はその為に人を喰らう。無かったことにするからと狂気に走る。

 

「わたくしは人を喰らう精霊ですわ」

「死者は恨み事を吐かない………罪悪感も、結局は本人のものだ。だから、彼奴がお前の唇を奪う日を心待ちにしておく」

 

 それはきっと、狂三が過去ではなく『未来』を見ているということだから。

 

「俺もお前みたいに、一人で背負ってたことはあるけど、誰かと歩くのもそう悪くない」

 

 その言葉に狂三はエピメテウスやベルを見る。そして、優しく微笑んだ。

 

()()()()()、出会うはずの無かった赤の他人(そっくりさん)

()()()、狂三お姉ちゃん。成長していけばいずれ神になるらしいから、その時まで生きていれば世界を渡って会いに行く」

 

 挨拶も終わり『穴』の縁から手を離す。小さくなっていく『穴』を士道達が通る。

 そうして『穴』は閉じて、おしまい。

 

 異世界から来た友人は、夢のように消えた。

 

 

 

 

「ぃよぉし! それじゃあアイズたんも無事戻ってきたし、宴やー!」

「無理だよロキ。僕達は遠征の赤字をどうにかしないといけないんだから」

 

 宴を行おうとしたロキは、しかしフィンに止められた。ベルが苦笑し、リリウスはリリをシャバラの背に乗せる。

 

「帰るぞ」

「はい!」

 

 

 

 

 翌日、【ロキ・ファミリア】は諸々のごたごたを片付けるべく仕事を行う…………男衆だけが。

 

 女衆は調査という名目でメレンに向かった。ロキ曰く「いや〜、申請しとったからなあ。無駄にするわけにはいかんやろ?」との事だ。

 

 さて、そんな【ロキ・ファミリア】女性陣が向かうメレンには今…………

 

「つ、捕まえてごら〜ん………」

「つ、つつ……つか、捕まえるぞ〜」

 

 ぎこちなく追いかけっこするベルとエイナ。愉しそうなミイシャ。何故かその光景を見てうんうんと頷くアミッド。

 

 リリはノエル、シュヤーマと砂山を削り形を整え、シャバラは波打ち際で遊んでいる。

 

 リリウスはカイトボードならぬイーグルボードでロログ湖の水面を探索していた。背中には褐色肌の少女がひっついている。

 あ、海から飛び出た食人花が死んだ。

 

 


 

その頃の太陽

 

ベルきゅんベルきゅんベルきゅんベルきゅうぅぅぅぅうああああああああああああんん!!

処女雪のように真っ白な髪をなでなでしたいお! 間違えた! くんかんかしたお!

くんかくんか! 髪の毛くんくんくんくんくんくんくぅぅぅうううん!!

Lv.3になったねえ!! ギルドの提示版に貼られた君が可愛いおおお!

はっ、見てる! ギルドから盗んだベルきゅんの似顔絵が私を見てる!!

さあ、ヒュアキントス。お話するきっかけを作るんだ!!

え、オラリオにいない?

エイプリルフール、皆が見たい嘘は?

  • バーサーカーリリウス(/Zero)
  • 英雄派リリウス(ハイスクールD×D)
  • 冒険者リリウス(このすば)
  • 死に戻らないリリウス(リゼロ)
  • 魔物リリウス(ガッシュ)相棒エピさん
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