ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
とある男はレオンに言った。
「素質があるのはお前と、あの猪。
裏を返せば、断てずとも距離を殺し貫けるし打ち砕ける。
「
深層の一角の怪魚の角を削り作られた槍を突き出す。光が壁を破壊しながら突き進む。そして………
「げふっ………」
「リリウス!?」
『力』よりも『耐久』が飛び抜けているから耐えられた。
「…………や、やっぱりだな。空間そのものが『迷宮』の概念を帯びてる」
迷路の攻略法を知ってるか? 壁とか破壊して進めば良いんだ。
リリウスはオラリオのダイダロスが残した地下迷宮をそうやって攻略し、今回だってそうするつもりだった。壁を破壊しながら進んで、何枚目かの壁を破壊した後何処か見覚えがある壁の傷を見つけ、
ならばと『
「方向感覚が乱されるとか、実は迷宮が組み替わってるとかじゃないな。仮に壁を溶かし尽くして更地に変えても俺達は『迷宮』を惑う」
「下手な破壊も、報復されるようだしな」
「いや、これは運悪く迷った主殿の攻撃がここに出ただけだな」
「………………………そうか」
ドゥルガーの補足にエピメテウスが何とも言えない顔をする。
「俺ってそんなに運がないか?」
めっちゃ強い堕ちた英雄を食って力にしようとすれば運悪く病ではなく毒に侵されている方を二分の一の確率で引き、オラリオの外に出れば神の鎧を頭のおかしい戦士が扱い才能に溢れた雷竜と出会し沼の王はよりによって羽化した状態の
「うん、ない」
「運だけに、か………」
「「え……」」
「……………忘れろ」
エピメテウスの言葉をドゥルガーとリリウスが振り返る。エピメテウスは視線をそらした。
「どう思うドゥルガー………」
「ここは『迷宮』である以上、正解の道はあると思うがのお………迷宮で果てた、なんて伝承の登場人物と居ない限り、その道さえ見つければ出られるはずじゃ」
ドゥルガー曰く以前迷い込んだ精霊の『
「正解のルートか…………ドゥルガー、
「ん」
ドゥルガーが出した羂索の独鈷杵を床に突き刺すリリウス。
「行き止まりに出会したらこれで戻るぞ。下手したら、来た道を戻っても元の場所に戻れない可能性もある」
「うむ。主殿の言うとおり。ここはそういう迷宮だ」
「……………お前、そんな迷宮で自分の放った攻撃に当たったのか」
光が収まる。目を開けると、変わらずダンジョンの中のようだ。と………
「どわあああああああ!?」
不意に聞こえるドサリと何かが落ちる音に、男の悲鳴。
「いつつつつつ………なんだぁ………?」
「えっ………もしかして………」
その声に聞き覚えがあったベルはそちらへ視線を向ける。
「士道!?」
そこにいたのは異世界の少年、ベルの親友、五河士道。
「は………? べ、ベルなのか?」
「うん! そうだよ、士道!」
この時点で、2人の声に喜色が宿る。
「おいおい、マジかよ! 本当なのか!? どうしよう、何を言えばいいのかわからないけど…………とりあえず……」
「また会えたな!」
「また会えたね!」
2人は嬉しそうに互いの手を取る。
「おぉ! ベルではないか! ということは、私達はまたオラリオに来たのだな!」
「あ、べ、ベルさん………お久しぶり、です」
「やーやーうさぎ仲間のベル君じゃな〜い」
「っていうか、なんで霊装? 異世界ってそういう設定なの……」
更に十香、四糸乃、それから知らない少女まで。
「………あの、ベルさん? こ、この人達は?」
「ああ、この人達は…………」
カサンドラの疑問にベルが答えようとした時だった。ビキリと壁に亀裂が走る。奥から這い出してくるのは当然モンスター。
「話は後だ。まずはこいつらを片付けるぞ!」
その頃のリリウスは3つの道があれば2回行き止まり。5つの道があれば4回行き止まりに当たりながら進んでる。