ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
「エウロペはどうする? 呼び戻すか?」
「里で待機。彼奴は人目を引きすぎる。バレンタイン騒動の中ならチョコの精霊とかの噂の一つとして処理されるかもだが、行方不明者達に救ってくれた美女と認識されたらなあ………」
多くの冒険者が探しに来そうだ。そして神がしれば連れてくるのだ〜とか言い出しそう。エウロペは女神も羨むレベルで美人だからな。そしてデメテル以上の胸。神が気に入る要素の塊で、ゆえにエウロペの存在を知る神は実はアストレアとウラノスだけでヘルメスは当然として口の軽そうなガネーシャにも隠している。致命的な失言こそしないが致命的ではないことは割と漏らすんだあの馬鹿。この前もハシャーナが歓楽街で金騙し取られたから皆で慰めようと公言されたと愚痴られた。
「チョコ…………ああ、そういや臭うな。迷宮にゃ似つかわしくねえ甘ったるい匂い」
「材料は全部迷宮産だがな」
因みに金にしたら、通常のチョコの四分の一のサイズでも値段は4倍を軽く超えるだろう高級品だ。
「ダンジョン産のチョコか…………改めて思うと
「んなわけねえだろ」
「ああ、シルの料理じゃあるめえし」
「………………何故そこであの街娘の名前が」
「この前ヘイズがシルのチョコに寄生されてたから」
言葉あってる、それ?
ホスト倶楽部もとい女神の暇つぶしではなく【フレイヤ・ファミリア】の奉仕活動から少し、ダンジョンに向かうリリウスを見つけ慌てて駆けよる女。
「リリウス様、ちょうど良かった、お力をおかしください!」
「…………………?」
「ヘイズ様が倒れてしまい………!」
「ヘイズ? ああ、お前等ヘイズの後ろによくいる奴」
【フレイヤ・ファミリア】のロナであった。『
「また過労か」
「それが、体力回復系の魔法でも状態が回復せず…………」
「取り敢えず診るだけ診るが」
ヒョイとロナを抱えるリリウス。ヒューマンとしては小柄なロナだが念の為足を上げているように言うと『
道中疲弊している『
「…………?」
青いというか紫に染まった顔で乙女がしちゃいけない顔をしているヘイズを見てリリウスは首を傾げスンスンと彼女の口元に鼻を寄せ、目を見開くと次に腹に頭を乗せる。
「……………腹のなかに何かいるな」
「く、ふ………ふふ、ふ。私と、シル様の………あの、方との、愛が………」
「これは
とはいえこれならアミッドの【ティアードウェール】で………いや、寄生生物が暴れて危険だろうか?
アミッドの魔法が使えるだけで判断力は劣る。なのでリリウスは手っ取り早くヘイズの唇を奪った。
「んぐ!? ん、ぅ、うう!! ごうう!?」
あわわ、と顔を赤くするロナとイルデ。内臓ごと吸い出されそうな吸引力の変わらないただ一人の冒険者。
やがてリリウスの肩が僅かに揺れるとさらに強く唇を押し付けてから離す。リリウスの唇からビチビチ暴れる茶色い触手が見えたがチュルリと唇の隙間に吸い込まれていった。ゴクリと喉を鳴らしたリリウスは騒動の原因の下へと向かった。
「ち、違うんですよ。ほら、この前リリウスさんが手伝いに来て、ヘイズさん達の癒された顔を視てたら、私も少しは何かしたほうがいいのかなあって………」
「何もするな。二度と料理で人の役に立てると思い上がるんじゃねえ」
たんこぶ作って正座するシルにリリウスの容赦のない一言。むむ、と頬を膨らませるシル。
「リリウスさん、私だって傷つくんですよ!」
「今傷ついてんのはヘイズの胃壁だがな」
「ってことがあった…」
チョコの匂いを嗅ぎ損ねない速度で進み、当然リリウスやベートには遅く、ちょっとした世間話。
「…………お前さん【フレイヤ】と仲が良いのか?」
「ヘイズは恩人だし。でもフレイヤはアフロディーテと同じ美の女神名乗るのやめてほしい。とはいえ、
と、リリウスとベートの足が同時に止まる。眼前には緑肉の壁。リリウスとベートの蹴りが分厚い壁を吹き飛ばした。
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