ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
リリウスの神様相性
ソーマB−
アストレアB+
デメテルB+
ガネーシャB
ヘスティアB+
イシュタルE−
フレイヤE+
ディアンケヒトC
ミアハB+
ウラノスB
カーリーA
アフロディーテS
ゼウスA
ヘルメスC
闇堕ち状態
タナトスA+
エニュオC−
「うう、ううう!!」
「があああ……」
一般人も冒険者も次々運ばれてくる。
南区画は瓦礫だらけで、まるで1年前の悪夢の再来だ。
アミッドが新たな薬を取りに行こうとすると、屋根の上から人影が降りてきた。
「っ! リリウスさん………どうしたのですか?」
「お前確か、俺の血から解毒剤を作ってたな?」
「は、はい」
「在庫は?」
「え?」
「いや…………血をやる。出来るだけ増やせ」
唐突な言葉に首を傾げるアミッド。リリウスは空を睨みながらポツリと呟く。
「必要になる」
「それじゃあ、早速会議と行きたいんだけど…………何をしてるのかな?」
「弟成分を補給してるの!」
ギルドの会議室。アリーゼはリリウスを膝に乗せ頭を撫でていた。リリウスが猫なら苛立ちの喉鳴らしをしていたことだろう。
「それで【
「ベヒーモスの子」
「「「────」」」
リリウスの言葉に【ロキ・ファミリア】最古参の三幹部とオッタルが目を見開き固まる。
「ベヒーモスって、三大
地上のモンスターは繁殖する。自らの魔石を分け与えた自身の劣化を複製し、ダンジョンが閉ざされて尚地上で増えるモンスターは、弱体化すれど未だ人類の脅威そのものだ。
「ありえん……ベヒーモスが繁殖していたなど」
「そう思う根拠は?」
「俺のスキル【
その毒の強さや風の威力は本来のベヒーモスには遠く及ばずとも、第二級冒険者では耐えられぬ毒を扱える。
「でも今回のモンスター、毒はなかったわよ?」
「子供だからだろ」
成長すれば毒を持つ可能性が高い。
「彼奴等は俺が【
自らの
「ですが、何故今になって? 1000年間存在も知られず、オリジナルが死んで8年間も何もなかったなど…………」
「じゃあ最近生まれたんだろ」
「………はあ?」
輝夜は何言ってんだと訝しむ中、リリウスはフィン達に目を向けた。
「お前等、あれがベヒーモスに関わるものだとは気付いてたな?」
「情報が曖昧なままでは確定させるような事は言いたくなかっただけだよ。だが、予想はしていた。当たって欲しくないけど」
「俺はベヒーモスについて殆ど知らん。あれがベヒーモスの子だとして、それが今生まれる理由は何だ?」
「…………ベヒーモスのドロップアイテムは、見つかっていない」
同格の
「ドロップアイテムは原則異常発達した器官となる」
もちろん個体差はあるが、ベヒーモスは単体種族だし今回気にしないものとする。
「ベヒーモスの特徴は毒と………生物の範疇を大きく逸脱した生命力。臓器、脳……あるいは心臓が生きていたとして、それをモンスターが捕食した場合そのモンスターを
「!? ドロップアイテムが、モンスターを!?」
「あり得ん話ではない。魔石を食らったモンスターは強化種となって力を増す。ベヒーモス程のモンスターの肉を食らえば、存在そのものが書き換わってもおかしくない」
血肉を食った人間は死ぬその時まで呪いの如き毒に苦しみ、血肉を喰らうモンスターは力を与える代わりに乗っ取る。何処までもしつこい存在だ。
「そして、【黒い竜巻】の発生源はデダインの村の近く…………ベヒーモスが討伐された『黒の砂漠』にて確認された『黒雲』」
「黒雲?」
読んで字の如く、黒い雲。都市の一つ二つなら飲み込めるほどの広範囲。雲とは言うが、地表を覆うほど分厚く、黒い、漆黒の結界。
「そして、『黒い竜巻』は世界中に向けて発生している」
「オラリオに来たのは一部で、しかも偶然か。てっきり俺に引かれたのかと…………いや、【
「う〜ん…………」
と、アリーゼが考え込む。
「オラリオに来たのは偶然。タイミングが選りにも選って『グランドデイ』なのも、まだ偶然として…………モンスターが食べたのは、偶然?」
「黒幕がいる、と?」
「ついでに言えば、リリウスの悪い噂が広がったり
「【ソーマ・ファミリア】に戻るだけだ」
「でもスカウトには持ってこいよね」
つまりアリーゼは、黒幕はオラリオに居ると予想している。それが邪神なのか………
「で、今回のモンスター共はベヒーモスの死肉を食ったモンスターの群なのか? それとも、
ライラの言葉に凍り付く空気。後者だとしたら、あのゼウスとヘラの連合が挑み、漸く倒せた怪物に匹敵……せずともそれに近いモンスターが生まれたことになる。それどころか、前者なら絶対数は増えないが後者ならこれからも増えることになる。
『緊急放送、緊急放送! オラリオにいる全【ファミリア】に告げます! オラリオに存在する全ての【ファミリア】に告げます!』
翌日、朝早くから瓦礫の撤去などを行なっていたオラリオに響くギルドの放送。建物の屋上から街を見下ろしていたリリウスは飯を食う手を止め顔を上げる。
『全ての者は作業を中断し、これよりギルドの指揮下に入ってください! ギルドは『
「対応が早えな」
「全【ファミリア】………オラリオの、『総力』…………」
「件の元凶が陸の王なら、さもありなん」
「……………」
【アストレア・ファミリア】の面々もその放送に耳を傾ける。
『作戦内容は『討伐』! 世界に向けて拡散する竜巻及び、それを生み出し続ける発生地の『黒雲』の排除!!』
狼人の青年は目を細め牙を剥き、隣でヒューマンの女も拳を握る。
『我等が創設神、ウラノスの神意は以下の通り! 『再びこの時が来た、冒険者よ、今一度世界を救え。彼の大神、
「フィン………」
「ああ、開戦だ」
エルフの女王との言葉に、小人の勇者は頷く。
『『我々はこれより、栄ある過去に挑み、新たな未来を掴む』! ──以上!! 繰り返します! ギルドは、オラリオは、全世界に向けて『
「すまんなぁ、フィン。面倒な仕事任せて」
と、ロキはフィンに謝罪した。
「いや、『全冒険者参加の
今回の大派閥連合とも呼べる集団の指揮を執るのはフィンだ。というか、フィン以外この大集団を纏められる者は居ない。
「それに、世界中とは言わなくとも、脅威にさらされてる近隣諸国は固唾をのんでオラリオの動向を見守っている筈だ。ここで偉業を成しえれば、僕の野望は加速する。こんな機会なかなか無い、存分に利用させてもらうさ」
「そう言ってもらえると気が晴れるわ。んで、勝率は?」
現在オラリオにてLv.7は1人に、Lv.6は7人。この総力を以てしても、ゼウスとヘラの連合の影が見えたと言うことすら大言になる。
「まあリリウスの防御無視の魔法ならいけるか?」
「ンー、直接目にしたわけじゃないけど、ザルドの腕を奪ったっていうあれだね? どうかな、僕が思う最悪は──」
「嗚呼……嗚呼、なんてことだ!」
その神は、現在立入禁止の南区画の破壊を見ながら叫ぶ。
「まさか、まさか増えるとは! ここまでとは、誰が予想出来た!? こんな、こんな事になるとは…………」
自身の予想を遥かに超えた光景に頭を掻きむしり蹲り──
「最っっ高だ!!」
満面の笑みで夜空を見上げた。
「見たぞ、聞いたぞ、あの咆哮! それに集うモンスター! そうか、そうか! そこまで許せないか! 許せないほど似ているのか、彼の力は! ならば、ならば最善は!!」
「………彼がベヒーモスを喰らう、及び冒険者達の前で
「彼が衆目の場で
「世界は彼を恐れる。第一級の戦力を、既に味方ではないと判断し、最悪攻撃する」
「彼を恐れろ! 彼に怯え、彼を拒絶しろ世界! ああ、私はついているぞ! 世界は今、私と彼の為に回っている!!」