ダンジョンで飯を食うのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
神様情報『デイモス』
ギリシャ神話におけるアレスとアフロディーテの子供。
アレスの従属。神ポボス(敗走)や、ダンまちにおいては神ではなく神の言葉とされている女神エニューオー、エリス(エニューオーと同一視されることも。おそらくダンまちにおいてはこの神がいるからエニューオーがいない)と共に戦場を跋扈した。
ギリシャ神話の神で、邪神にしても違和感がなく都市の破壊者と繋げるならこの神だなと思った
「あ、あれ……俺達は」
『アフロディーテの神殿』から出て、街の住民は正気に戻る。ここは、街の外? 何故自分達はこんな場所に?
何があったのだったか。確か、祭りの途中青銅像が暴れ出して………。
「お、おいあれ………!」
「は? う、嘘だろ!?」
街に振り返り、まず見えたのは20
エルリアに降臨した、英雄に与えられし青銅鎧に似ているが、大きさが三倍近くはある。
開け放たれた市壁門から覗く街にも、家よりも大きな巨人の群が居た。
何かと戦っているようだが、唐突に何体かが町の住人へと顔を向けた。
「兜の中か…………」
ただの分厚いだけな青銅鎧にアレスの青銅鎧の欠片を埋め込んだのは匂いから察していた。
場所は今知った。兜の中に混ぜてある。結果、小型巨人達はマルスの手足になっているのだろう。
兜を失うと、支配から逃れ別の巨人に襲いかかっていた。魔石の味を覚えた強化種だ、目の前にモンスターがいれば反射的に襲いかかってしまうのだろう。
「もう
「後が面倒くさい」
毒でこの街を完全に殺したら、民はリリウスに敵意を向けるだろう。知るかと返してもいいが、アフロディーテが怒るだろうし、知ったらアリーゼ達は文句は言わないだろうが………。
【
「べつに
「──キヒッ!」
リリウスの体を雷が包む。取り込んだ雷精霊の力ではない。ドゥルガーの持つ力の一つだ。
チリンチリンと鈴の音が響き、音が鳴るたびに雷が激しく暴れる。
「「インドラ」」
極大の雷が小型巨人を焼き尽くす。
「────!!」
「ああ?」
小型巨人が逃げ出した。意思もなく、マルスの手足でしかないはずの小型巨人が命惜しさに逃げ出すなどありえない。
狙いは、避難した民。家々を破壊しながら突進していく。
「………………宴」
「ふむ?」
後でアフロディーテが騒ぐのに使う民だ。
「ドゥルガー。矢」
「ほれ」
風がドゥルガーの掌に集まり、弓矢を生み出しリリウスに投げ渡される。
「矢だけで良い」
矢を槍のように投げるリリウス。小型巨人達の隙間を縫い、先頭にいた小型巨人の足の膝裏を矢が貫く。
「──!?」
片足を失い倒れる先頭の小型巨人に躓く後ろの小型巨人の群れ。リリウスは一度スキルを解除し、即座に彼等を追い抜く。
「死ね」
無数の槍で兜をぶち抜く。制御を失った中身の腐肉が近くのモンスター、他の腐肉と食い合う。
ギョロリと複数の目が人間へと向く。
「ひっ!!」
無数の触手が民に伸ばされ、リリウスは槍を抜き、触手を全て切り捨てる。
「「アグニ」」
槍から炎が灯る。
Lv.7の腕力で投げられた炎の槍が腐肉の山に突き刺さり、体中の目や口から炎が噴き出し炭化していく腐肉の塊。
「………………」
「ぁ………」
リリウスは怯える民を一目だけ見て、直ぐに街を破壊する小型巨人の群の対処に向かう。
「ん………」
超大型が拳を振り上げる。直径が10
その腕を駆け上がるリリウスは、街を見下ろし貴族の館を襲う小型巨人を見つける。
「………やっぱ飼ってるじゃねえか」
モンスターがいないとされていた王都だが、やはり貴族達は金を私欲に使っていたらしい。
一つの家からは多くて5匹程度だが、全部まとめれば100匹でこそないがそれにかなり近い。
モンスターの群れは小型巨人に追い立てられ、住民達の方へと誘導されていく。舌打ちしながらドゥルガーに作らせた無数の剣を投げつけようとすれば、柱の様な指で地面に線を引きながら迫る超大型の掌。
「────!!」
めくれ上がっていく大地と共に、空高くに飛ばされるリリウス。超大型の左手が、リリウスを地面にはたき落とした。
「カッ……!」
メキボキと不愉快な音が体内から響き、内臓が傷ついたのか口から血を吐き出すリリウス。
迫る超大型の巨人の足から、逃げようにも体が動かない。
王都を揺らす轟音と衝撃。リリウスを踏み潰した超大型は、足を持ち上げクレーターの如き足跡の中央で潰された虫を見る。
息がある。再び足を踏み下ろす。
今度こそ死んだだろうかと足を上げれば、リリウスの姿はなかった。
「か、は……ぐ、くそ。あの、野郎………」
「クゥン」
リリウスの腕を咥えて建物の間を抜い隠れたのはシュヤーマ。心配そうにリリウスに鼻先を擦り付ける。
「オオオオオオ!?」
と、王都中央に鎮座していた50
鎧の隙間から小さな影が飛び出す。それは屋根の上を駆けながらリリウス達の元へ降りてくる。
「バウ!」
シャバラだ。腐食効果のある巨人の中身、腐肉の血を浴び毛皮の一部が剥げ、皮膚もただれている。
咥えているのは赤い液体の入った容器。巨人の中身を肥大化させるための過剰回復を行わせる高濃度ポーションの注入器。ただし中身は他の物と異なり赤い。
シャバラが噛み砕き、中の液体が溢れる。
何にしろ回復効果があるはずのそれを飲み、リリウスの傷が癒える。僅かに飲んだだけのシャバラもだ。
「…………
マリィのものより味が濃い。ダンジョン産の、強化種の血をさらに濃縮させたのだろう。
「んなことより、お前等何してやがる! アフロディーテはどうした」
「ワフ!」
「ワン!」
どうやら避難はさせたらしい。アフロディーテが避難民といるなら、モンスターの大群はほっといても魅了で止められていたのに、無駄な動きをした。
「いや待て、お前等の動き。Lv.1じゃ………」
「「……………………」」
「…………そうかよ」
同意の上のようだ。ならば、何も言うまい。と、シュヤーマが体を擦り付けてくる。よく見ると首輪に羊皮紙が挟まっていた。
「………………そうか」
羊皮紙の中身を読み、リリウスは立ち上がる。
「………シャバラ」
邪魔者が生きているのか死んでいるのか。どちらにしろ、あの傷ではまともに動けない筈。
そう判断したマルスは再び小型巨人の軍勢を住民に差し向けようとする。
屋根の上を駆け抜け巨人に追い付いた影が先頭の巨人の兜を吹き飛ばす。
大きな犬に乗ったリリウスだ。傷も癒えている。まだ戦うつもりらしい。
「【水晶の山を駆け抜けよ】」
「────!!」
紡がれる詠唱。
発生源はリリウスではなく、シャバラ。だが
「【雷帝は勝利を騙る】」
『代理詠唱』。おそらくは下界で初めて観測された
魔力制御を初めて行うシャバラは平行詠唱など出来はしないが、襲ってくる小型巨人はリリウスが釣り針の鎖を振るい、
「【偽りの勝者の座す山よ、砕け散れ】」
「バウ!」
詠唱完成。シャバラの額に魔素で形成された角が生え、手綱がリリウスの手に握られる。
「【シャクティダラ・ヴェル】」
駆け抜ける漆黒の一槍。
シャバラの魔法、【シャクティダラ・ヴェル】。その効果は疾走時に『敏捷』の継続増加。走り続けるほどに速度は上がり、上がった『敏捷』の値を『魔力』と『力』に上乗せする。
そして、シャバラが目覚めたスキル【
もう一つのスキル【
更に発展アビリティ『騎獣』は騎乗された際、全アビリティを上昇させる。
Lv.7のリリウスを乗せ、スキルと魔法を発動させたシャバラは、すなわち下界最速。
灰色の閃光がモンスターと巨人の大群をぶち抜いた。
シャバラ Lv.2
力∶I0
耐久∶I0
器用∶I0
敏捷∶I0
魔力∶I0
騎獣I
《魔法》
【シャクティダラ・ヴェル】
・代理詠唱
・投槍魔法
・詠唱式【水晶の山を駆け抜けよ。雷帝は勝利を騙る。偽りの勝者の座す山よ、砕け散れ】
《スキル》
【
・騎乗者と『力』『敏捷』『耐久』共有
・『敏捷』に超域補正
【
・『敏捷』の低域補正
・一定範囲内の同恩恵保持者のアビリティ中域補正
─距離により補正域変動
・一定範囲内の同名スキル所有者アビリティ高域補正
・同名スキル所有者との共鳴
シュヤーマ Lv.2
力∶I0
耐久∶I0
器用∶I0
敏捷∶I0
魔力∶I0
騎獣I
《魔法》
【】
【】
《スキル》
【
・騎乗者と『魔力』『敏捷』『耐久』の共有
・『敏捷』に高域補正
【
・一定範囲内の同恩恵保持者のアビリティ中域補正
・一定範囲内の同名スキル所有者アビリティ高域補正
・同名スキル所有者との共鳴
発展アビリティ騎獣。
騎乗時全アビリティ微補正。
『敏捷』の高域補正。
【シャクティダラ・ヴェル】
シャクティダラ 軍神スカンダの別名
ヴェル スカンダの槍
インドラとスカンダが山を周回する競争をした際決着がつかなかったが、山はインドラ有利の判定をしてスカンダに槍で貫かれた。
リリウスが一番強いと思ってるシャバラは、頭がいいのでオラリオから伝わる噂の内容も理解。リリウス以外が世界最強とされてるのに不満を抱いていたのでこんな詠唱。
詳細能力
疾走時の『敏捷』継続増加+『敏捷』値を『魔力』と『力』に上乗せ。走れば走るほど速くなり、魔法の威力が増す突撃技。己を槍とする魔法。