前回までの僕のガッチャアカデミアは!
マルガムと化した爆豪勝己と緑谷出久がガッチャンコ!
その試合で緑谷出久は爆豪勝己の黒い感情に触れる。その感情に
触れてしまった緑谷出久はなんと!この大会を棄権すると言い出したのだった!
(急に棄権するだなんて·········でも仕方ないわね)
「緑谷君の棄権を認め····················」
「ま、待って!」
ミッドナイトの宣言を止めるためにクロスウィザードが声を上げる。
ミッドナイトは少し驚きながらも宣言を止めた。
「えっと··········ちょっと待ってよ。出久はちょっと動揺していただけなんだ。
きっと本気で棄権する気はないと思うんだ」
「で、でも彼は棄権宣言したのよ?それに私から見ても彼の精神状態が
限界の様に感じたけど····················」
「そ、そうだけど··············でも決勝まで時間はあるでしょ?お願い!それまで
時間を頂戴!なんとか説得してみせるから!お願いします!」
クロスウィザードとケミーたちが頭を下げ必死に懇願する。
「ハア············わかりました。では次の八百万さんと飯田君の試合が終わるまで
待ちます。もしそれまでに彼の意志が変わらなかったら棄権を受理します」
「············!ありがとう!」
クロスウィザードはもう一度一礼した後ケミー達をカードに戻し緑谷出久の
後を追って行った。
その頃観A組メンバーたちがいる客席では全員緑谷出久のことを心配してた。
「ケロ。緑谷ちゃん大丈夫かしら·········」
「ていうかさ·············ひどすぎだろ爆豪の奴!あいつらの
関係はよくしらないけど、あんなに緑谷泣かせてさ!!」
「そうだよね!緑谷が可哀そうだよ!普段あんなに明るいだけに··········」
「確かに彼相当傷ついてたね···········大丈夫かな···········?」
蛙吹と上鳴、芦戸の言葉に続いて青山も緑谷のことを心配する。
4人の言葉に口田もコクコクと同意の意志を示す。そんな中
体に包帯を巻いた麗日が立ち上がる。
「ケロ!?お茶子ちゃん?」
「私緑谷君の所に行ってくる!」
「待って!今のあなた体じゃあ心配よ。私も一緒に行くわ」
蛙吹がそう言いながら彼女に肩を貸す。それに続いて轟も立ち上がった。
「俺も行く·········」
「え!?轟君!?」
「俺あいつに救われたんだ。もし今あいつが苦しんでるならなんとかしてやりたい。
俺は緑谷の友達だから·········」
「じゃ、じゃあオイラも!俺もUSJの時あいつに助けられたんだ!!
だからオイラも行く!」
『踏影!俺たちも行こうぜ!!』
「ダークシャドウ·········うむそうだな。俺たちも行こう」
轟に続いて峰田、常闇も声を上げた。その面々は急ぎ足で緑谷の
所に向かって行った。
「出久!出久ってば!開けてよ!」
クロスウィザードは会場にある空き部屋の扉を叩いて
必死に叫んでいた。そう緑谷はこの部屋に立てこもってしまったのである。
ケミーカードたちが入ってるカードホルダーを扉の前において。
(どうしよう!?このままじゃ試合が終わっちゃうよ!)
クロスウィザードはどうしたものかと頭を抱えていた。その時
後ろから数名の足音がした。クロスウィザードは後ろを振り向く。
するとそこにいたのは麗日、蛙吹、轟、峰田、常闇の面々。
「ケロ。緑谷ちゃんはこの部屋にいるの?」
「う、うん。けど鍵がかかってる。それだけじゃなく錬金で
扉を硬く閉ざしちゃって················」
「わかった!全員離れろ!ダークシャドウ!!」
『あいよ!!』
「え!?ちょ、ちょっと!!」
クロスウィザードの静止を無視してダークシャドウが扉にその鋭い腕を
叩きつける。すると扉が激しくへこんだ。そして常闇がへこんだ
扉を蹴破る。そして全員部屋の中に入っていった。
「········?みんな?どうして?」
緑谷はその暗い部屋の中の端っこでうずくまっていた。
彼らが部屋に入って来ると彼は彼らの方を見た。
「お前が心配だったからだ。お前が相当辛そうだったんで
俺たちはお前が放っておけなかった」
「轟の言う通りだぜ!そんなへこんでるなんてお前らしくないじゃねぇか!
USJの時にオイラと蛙吹に向けた笑顔はどこに行っちまったんだよ!」
「ケロ。そうね。緑谷ちゃん大丈夫?」
「緑谷君············辛かったね········前言ってよね。爆豪君と友達になりたいって。
なのにあんなこと言われちゃって········。でも大丈夫やで!まだあきらめちゃ
あかん!もし無理と感じちゃったらなら私たちも協力········」
「無理だよ········」
「え········?」
麗日に緑谷が発した言葉。その一言にその場にいた全員が唖然とした。
その時緑谷がの瞳が涙に溢れ絶望に染まる。
「カっちゃんはあの時············本気で僕を殺そうとしたんだ······!
彼は僕のことを嫌っていたんじゃない············憎しみを抱いてたんだ!
心配で············助けたいと思って川に落ちた彼に手を差し伸べたのに············
カっちゃんはそのことで僕を恨み続けてたんだ!!
じゃあどうすればよかっただよ!?僕はどうすればよかったんだ!?」
「い、出久!落ち着いて············」
「あんな殺意向けられたら············もう無理だよ············!!
僕は彼と············仲良くできない!友達になんてなれない!!」
「み、緑谷君············」
「緑谷············お前······」
その場にいた全員、緑谷の言葉に何も返すことが出来なかった。彼の悲しみと
絶望が彼らの思った以上に深かったのだ。緑谷は過呼吸気味に叫んだあと
顔を下げる。
「今の僕なら誰とでも············仲良く······なって······友達になれると思ってた。
けど············僕は間違ってたんだ············僕はただ思い上がってただけだ!!
ただ············みんなの············やさしさに甘えてただけだ············うう··················」
「出久···············」
彼の涙を見たのは決して初めてではない。だがその涙はあまりにも
悲劇的なものだった。彼の初めてみせる涙と叫びにクロスウィザードは
胸が痛くなり彼女の瞳から涙が流れてしまう。
「いや···········それは違うだろ緑谷」
「え?」
全員が沈黙し緑谷の嗚咽だけがこの空間を支配する中、轟がその声を上げた。
自然とその場にいた者たちの視線が彼に集まる。
「俺がお前と友達になれたのはそんな理由じゃねぇ。お前が全身全霊で
俺の心に触れてきたからだろ?少なくとも俺はそう思う」
「心に···········触れる?」
「そうだ。だから俺は自分の夢を思い出した。そしてお前をもっと知りたくなった。
俺がやさしいからお前の友達になったわけじゃねぇよ」
「フフフ···········そうやね!緑谷君って色んな人に対して常に真剣に全力で関わろうとする。
私はそんな君からいつも元気をもらってる!だから一緒にいたいって思えるんだ!」
二人はそう言って笑った。まだ出会って間もないが彼との記憶を思い出して微笑んだ。
「二人の言う通りだ」
「···········!?オールマイト!?」
威厳がありつつ優しさ溢れる声にその場にいた者たちは驚愕する。
そうその場にオールマイトが来たのだ。オールマイトはゆっくり
緑谷に近づく。
「緑谷少年。君は言っていたね。自分の夢は全てのヒーローと
友達になることだと。そして友達になった私の夢をかなえるのを協力したいと。
緑谷少年。あの時実は私、すごい嬉しかったんだ。それはさっき轟少年が言った
様に君が私の心に必死に触れようとしてくれたからだよ」
「オールマイト···········」
「君の夢はまだ始まったばかりだろ?なのに一回の失敗で爆豪少年と
友達になるのを諦めてもいいのかな?君の夢はそんなものじゃないだろ?
誰かを諦めるなんて君らしくないと私は思う。君は誰も見捨てられない
ヒーローの素質を持つ者のはずだ」
「でも···········カっちゃんとどう接すれば···········?僕にはわからない」
緑谷の言葉に轟はフッと笑いながら彼に手を差し伸べた。
「アイツに不満があるなら一回本気で怒鳴ってやれよ。
それでもし喧嘩になっても思いっきりやればいい。お互いの気が済むまで」
「轟君················」
「立てよ緑谷。本気でぶつからないと伝わらないこともあるから」
轟の言葉に緑谷はハッとする。そうだ自分だって彼とそうやって
友達になったということを思い出す。
「ケロ。そうね!緑谷ちゃんならきっと伝えられるわ!」
「そうだぜ!だから立てよ緑谷!オイラそんなしょぼくれたお前なんてみたくねえよ」
「うむ。そうだな」
『そうだそうだ』
「みんな········うん。ありがとう!!」
緑谷は涙を拭いながら轟の手を取り立ち上がった。
そしてクロスウィザードの方を向いた。
「クロっちごめんね。いっぱい心配掛けちゃったね」
「ううん·············よかった········君がちゃんと元気になってくれて········」
クロスウィザードは瞳に涙を溜めながら彼を抱きしめた。
そしてしばらくして彼女が彼を放すと緑谷は全員に頭を下げた。
「みんな。心配かけてごめんなさい。そしてありがとう!」
彼は満面の笑みで感謝の意をみんなに伝えた。その彼の表情をその場に
いた者たちは心の底から安堵した。そしてクロスウィザードがいつも
の口調で彼に話しかける。
「じゃあ出久。あいつのことはひとまず置いておいて········
君にはまだやるべきことがあるだろ?」
そういって彼女はケミーのカードホルダーを彼に差し出した。
「うん········でも大丈夫かな?僕棄権宣言しちゃったけど········」
「大丈夫!今ならまだ間に合うから!だからはやく行こう!!」
「········わかった!みんな僕行ってくる!!」
緑谷はカードホルダーを受け取る。そして彼女と共に部屋から出て行った。
その頃舞台では準決勝で飯田に勝利し決勝戦に駒を進めた八百万の姿があった。
そしてその舞台の前に彼が訪れる。
「どうやらちゃんと持ち直したようですわね················緑谷出久」
そう緑谷出久だ。彼は真剣な眼差しを彼女に向けながら舞台へとあ
上がっていった。
「うん。君との勝負絶対に逃げるわけにはいかないからね。僕の錬金術師として
の誇りを全てかけて君と全力で戦う!」
八百万はその一言にフッと笑いながら自身の腰にベルトを出現させる。
それに続いて緑谷もガッチャードライバーを出現させた。
『緑谷君。棄権の宣言は撤回ということでいいかしら?』
「はい!ご迷惑をお掛けしました!!」
『········わかりました········。ではただ今より決勝戦を開始します!!』
次回、仮面ライダーガッチャードVS仮面ライダーマジェード
二人の錬金術師として誇りがぶつかり合う!