前回までの僕のガッチャアカデミアは!
期末試験最終日のなんと緑谷出久は爆豪勝己とコンビを組みガッチャンコ!!
2人でオールマイト対決することになってしまう。試験は続きそして
八百万と轟の順番が回ってきたのだった!その相手はエンデヴァー。果たして
二人の運命はいかに!?
ここは市街地を模した演習場。轟と八百万はスタートラインのある場所まで
2人で歩いていた。
「相手はあのナンバー2ヒーローエンデヴァー··············厳しい戦いになりそうですわね」
「ああ。多分俺が一番よくわかってるよ」
「確かあなたの御父上なのですよね?あまり仲がよろしくないと
お聞きしましたが·······実際どうなのですか?」
「そうだな。あまり良くない。前ほどじゃないけどあいつの
事は今も大嫌いだ」
「そうなんですね」
そんな風に話していると二人はスタートラインに着きその場にたった。
そして試験開始の合図を待つ。
「だがこの勝負に私情を持ち込む気はない。俺は俺のガッチャのために
戦う。そしてみんなと合宿に行くためにもこの試験を突破してみせる」
そういいながら轟は右から氷を左から炎を出した。いつでも対応できるように
自身の警戒を高める。
「ええ!絶対合格しましょう!」
『U N I C O N』
『T H E S U N』
『ガガガガッチャーンコ!
プロミネンスホーン! サンユニコーン!』
そして試験開始の合図が鳴った。2人はゴールに向かって走り出した。
「ッ!来たか!」
ゴールに向かって走っていた二人は一斉に足を止めて空を見る。
すると眩しく激しい熱波と共に奴が空から地面に向かって落ち
その場に着地した。そうエンデヴァーが二人に立ちふさがったのである。
「·······焦凍」
「親父··············」
無表情なのか、それともその目に感情が映し出されているのか。
八百万には今の二人の感情を理解できずにいた。しかし
今は試験に集中しないといけない。八百万は轟に叫ぶ。
「轟さん!!」
「!?ああ!すまない!行くぞ八百万!!」
二人はエンデヴァーに向かって突っ込んで行った。
「焦凍!!俺は今のお前を認めない!!ここでお前を
教育してやる!!」
エンデヴァーも彼らに向かって牙をむく!
まず先手を取ったのは轟。彼は全力の氷結を繰り出し
氷山をエンデヴァーに向かって放つ。
「こんなもの俺には通用せん!!」
しかしエンデヴァーは自慢の炎で軽々と氷山を破壊した。
その直後破壊した氷山の影からマジェードが空高く現れる。
マジェードはエンデヴァーに向かって膝を向けながら
飛んでいった。しかしその飛び膝蹴りをエンデヴァーは
腕で防御し彼女を吹き飛ばす。
「は!!」
「く!?」
吹き飛ばされたマジェードにエンデヴァーその炎を放つ。
「八百万!!」
轟はマジェードを守るために再び氷山を放つ。炎は
氷によって相殺され消えた。彼女は体勢を整え着地に成功する。
「助かりましたわ。流石ナンバー2。やはりハンドカフスをかけるより
ゴールをくぐるのに集中した方が··············」
「フン!この俺から逃げれると思ってるのか!!焦凍!!」
「「!?」」
エンデヴァーの圧に二人はたじろいでしまう。その時エンデヴァー
が見せたのは怒りの咆哮。
「焦凍!なんだその腑抜けた氷結は!?どうやら
体育祭の日から力が衰えてしまったようだな?」
「何·············!?」
エンデヴァーの発言に彼は眉をひそめる。しかし轟は冷静にエンデヴァーの
言葉を聞こうと耳を傾けた。
「何がガッチャだ!緑谷出久や雪花ラミィたちと
和気あいあいとし堕落していくのがそんなに心地いいか!?」
「なんだと····················!?」
「何がガッチャだ!?そんなもの捨ててしまえ!!そして
もうあいつらなんかと関わるな!!あんな下賤な奴らお前の覇道に必要ない!!」
「ちょっと!!父親だからって言っていいこと悪いことがありますわよ!!」
マジェードはエンデヴァーの発言に苦言を呈する。その瞬間
八百万の横に立っていた轟が突然ボンっと轟音を立てて彼女の横から
居なくなった。その音に驚愕する彼女の目に入って来たのはエンデヴァーの
顔面に膝蹴りをいれようとしている轟とその蹴りを腕で防御している
エンデヴァーの姿だった。
「貴様···········!?」
「二人を···········俺のガッチャを侮辱するんじゃねぇ!!」
(轟さん!?今の一瞬であそこまで移動した!?一体どうやって?)
期末試験の5日前、轟は飯田、出久と共に特訓を行っていた。その際飯田が
轟にとある話をした。
『轟君。緑谷君と合体したときに感じたんだが炎を圧縮しての
高速移動。今の君でもできるんじゃないかな?』
『飯田のレプシロバーストみたいにってことか?』
『そうだ。左足の靴の装備を少しそれに適した物に変えれば
できるんじゃないかと僕は思っている』
これをきっかけに轟は左足の靴に炎を圧縮した際に
いっきに放出する機能をサポート科の者たちに付けてもらったのだった。
「親父!二人を侮辱するのは絶対に許さない!!」
「ほざくな!!」
エンデヴァーは轟を弾き飛ばす。そして吹き飛ばした轟に
炎を放つが彼は再び圧縮した左足の炎による高速移動でそれを避けた。
「その程度のスピードで調子に乗るな!!」
その時エンデヴァーが見せたのは轟を超えるスピードで
エンデヴァーは一瞬で彼の所へと向かう。そして彼の懐を侵略する。
「く!?」
エンデヴァーは真っ赤に染まる炎を拳に纏い彼にそれをお見舞いしようと
拳を振り被った。
『D O N P O S E I D O N』
『M E R C U R I N』
『ガガガガッチャーンコ!
ウェーブガーディアン!マーキュリーポセイドン!』
「ハア!!」
マジェードが姿を変える。そして海の偉大な力と水星のきらめきを秘めた
トライデントを錬成しエンデヴァーにそれを投げつけた。それは
エンデヴァーに直撃する。
「グ!?」
それによりエンデヴァーは一瞬怯み轟はその隙をついて
奴から距離を取る。そしてマジェードの隣に移動した。
「八百万!助かった!」
「まったく。親子そろって私を忘れては困りますわ」
「八百万作戦がある。俺がなんとか奴の隙を作る。その隙を
ついてあいつにハンドカフスかけてくれ」
轟は覚悟の決まった目で八百万を見つめた。それに八百万少し
考えながらも同意の意志を示す。
「····················わかりましたわ。ではお任せします」
「おう!」
その時轟が再び高速移動でエンデヴァーの所へと向かった。しかし
今度は攻撃のための移動ではない。彼は氷結で地面を滑りながら
圧縮した炎を足と左手から出すことによって更なる高速移動を
実現させながら奴の周りをグルグルと飛んでいた。
「何のつもりだ焦凍!!」
エンデヴァーに彼の行動は全く理解できなかった。自身になんの
攻撃もせずにただただ周りを不規則な軌道で氷結をだしながら高速で飛んでいるだけ。
しかしエンデヴァーは気が付いてなかった。彼の右手から微小の氷の
粒子が出続けていることに。
「いい加減にしろ焦凍!!」
エンデヴァーはしびれを切らして轟の突っ込んで行く。
しかし彼の準備をもう整っていたのだった。
「準備はできた」
「!?」
その時轟の半身が激しく燃え上がる。そして広範囲に炎を放った。
その瞬間周辺の冷やされた空気が突然発生した熱によって膨張し
大爆発を起こす。そう轟の必殺技、膨冷熱波 である。エンデヴァーは
少し驚いたがあまりダメージは受けてはいない。
「フン。こんなもの俺には通用··············ん!?」
轟が右半身から出していたのは氷結だけではない。彼は
氷の粒子も周りにばら撒いていた。氷の粒子はつまるところ
固まった水蒸気。水蒸気は時に高温に触れる水素と酸素に別れ
水素が発火することがある。轟はその現象を利用し空中に氷の
粒子をばらまいて炎を発生させた。その炎は花や星の形をして
空中に出現する。そして数々の星や花の中心に描かれたものに
エンデヴァーは唖然とする。
「こ、これは!?」
それを見たモニタールームにいる出久達はその内容に目を輝かせた。
『うわー!これは··············オールマイトだ!!』
『め、めっちゃきれいや!』
『うおー!すげぇ!!すげぇぜ!!」
そう!轟が空中に描き出したのは勝利のスタンディングポーズを取る
オールマイトの姿である。轟はラミィから教わった氷の粒子の技術と
自身の炎でこの光景を実現させたのである。
(な、なんだこれは!?)
その時エンデヴァーの心に去来したのは自身の記憶の中のオールマイト。
自分が絶対に超えられないと絶望した日々。実はエンデヴァーは体育祭の
時に轟に言われた言葉を忘れられずにいた。『自身の夢から逃げるな』
彼にかつて言われた言葉と今見せられている光景。それらは間違いなくエンデヴァーの心を揺らした。そして明確な動揺を見せマジェードにとって十分な隙を見せる。
「今ですわ!!」
「ッ!?しまった!」
隙を見せたエンデヴァーにマジェードは躊躇なくハンドカフスを腕にかけた。
エンデヴァーはなんとか反応するもマジェードの動きについて行けなかったのである。
『轟&八百万ペア条件クリア!!』
こうして二人は試験に合格したのだった!
「やったな!八百万」
「ええ!それにしてもさっきのあなたが生み出した光景!幻想的で
素晴らしかったですわ!」
変身を解除した八百万は目を輝かせ興奮気味にさきほどの
景色について語っていた。
「おう。モニタールームのみんなもそう思ってくれたかな?」
「ええ!絶対みなさん喜んだと思いますわ!今の私みたいに!」
「フッ、そうか············ありがとな」
轟は微笑みながら八百万に礼を言う。そして彼は立ち尽くすエンデヴァーの
元へと歩いていった。
「焦凍··················」
「親父。これが俺の目指すヒーローの形だ。ラミィさんみたいに
みんなを笑顔にし、緑谷みたいにみんなに希望を与える。そして
オールマイトみたいにみんなに夢を与える最高のヒーロー。それが俺のガッチャだ!」
「う······················」
エンデヴァーは思わず轟から目を逸らす。だが轟は構わず話を続けた。
「子供の頃。母さんが家から出されちまったから俺は笑えなくなっちまった。
けどラミィさんが俺に関わってくれたおかげで俺はまた笑えるようになった。
けど親父の呪縛はずっと俺の心を縛っていた。けど緑谷のおかげで俺はその呪縛を
解いて俺の夢を思い出させてくれた。オールマイトみたいにカッコイイヒーローに
なりたいって······················母さんにいっぱいそう言っていたことも··········思い出した」
「な、なに?」
エンデヴァーは轟が幼少期から抱えていた願望を聞いて驚いた。
息子がオールマイトみたいになりたいという夢を持っていたことを。
「だからさ···········俺がもしあんたみたいなヒーローになったら···········
きっと笑えねぇよ。俺も···········みんなも···········そしてあんたも」
「俺もだと?」
「ああ。俺もあんたのことよくわかんねぇけどさ···········お前は
俺がナンバー1ヒーローになったとしても···········本当に嬉しいのか?
あんたの抱えている闇は本当に振り払えるのかよ?」
「!?」
その時エンデヴァーは自身の核心が揺れ動いた気がした。
轟は言いたいことは全部言えたのに満足したのかエンデヴァーをおいて
八百万と共に演習場を去っていった。
次回、出久と爆豪の試験が始まる。お互いに負の感情を抱える二人は
協力してオールマイトを出し抜けるのか!?
あくたんに続いて沙花叉クロヱも卒業してしまうとは悲しすぎる。