日本一の野球部を目指して   作:メカニッカー

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今回は初の県外勢相手に練習試合をしていきます。河学は高山商業にも負けず劣らずどころか少数精鋭でも勝ててしまうんじゃないかと思える人材が集まっているので、ぜひ読んでみてください。


無慈悲すぎる攻撃

さて、翌日は練習試合となったわけだが、今回は初の県外の学校…高山商業高校だ。

マネージャーの桜井がメモを共有する。相手は今年出場する3年生のレギュラー確定枠以外が出場することとなった。これを松戸に見せ、情報共有することとなった。

 

(なるほど、3年生レギュラーを敢えて外したのは今回の試合の出来によってレギュラーが誰になるか、それを決める試合ってわけね)

 

後攻 河内学院大学付属高校

1(右) ハルク

2(二) 小原

3(左) 孤崎

4(捕) 野村

5(一) 鈴木

6(三) 一本

7(中) 大木

8(遊) 柴吉

9(投) 大野

 

先攻 高山商業高校

1(中) 中川(2年生)

2(二) 中村(3年生)

3(右) 清水(1年生)

4(一) 吉田(2年生)

5(左) 田中(3年生)

6(三) 山田(3年生)

7(遊) 山崎(2年生)

8(捕) 林(2年生)

9(投) 山本(3年生)

 

先攻の1回表、1番の中川。走力が高くバットコントロールにも定評のある左打者だ。大野は初球から積極的にストレートを投げていく。ズバッと低めに決まったストレートはスピードガンでは136㎞程だった。

(これで…136㎞だと⁉そんなはずはない。こいつ…もっと速いんじゃないか⁉)

中川が恐れをなしたところで2球目の外角のストレートを投げてこれもストライク。

(いや、ガンの速度はどうだっていい。来た球を打てれば…)

そう思っていた中川だったが、大野が投じたのは無慈悲にもスローカーブ。まるで時が止まるような変化に対応できるはずもなく空振りで三球三振に終わってしまった。

2番の中村は初球の低めボール球になりそうなSFFに手が出てしまい普通にショートゴロ。

3番の清水は4球目の内角のカットボールを流し打ったのは良かったが残念ながらそこはセカンド小原の守備範囲内。アウトに仕留められてしまった。高山商業は普通に三者凡退に仕留められてしまたのだ。

1回裏となり、河内学院大学付属高校の無慈悲な攻撃が始まった。

この日の先頭打者はハルク。今回は相手が左投手という日であり、小原よりも対左の打力に優れた彼が1番を打つことになったのだ。

ハルクは練習試合前に松戸からこう聞かされていた。

 

「高山商業の投手はストレート以外に何かしらの決め球(ウイニングショット)を持っているわ。山本君の場合、その決め球がスライダーよ」

 

打席に立ったハルクは狙い球を絞っていた。そう、山本の決め球であるスライダーに。

「先頭打者トシテ、ココハシッカリ出塁シテオカナイトネ」

ただでさえ強面のハルクだ。狙い球をロックオンした彼の目つきはまるで獲物を狙うライオンのようだ。恐れをなした山本は初球からスライダーを投げてしまった。それも、打ちやすすぎるど真ん中に。

 

カッキィィン!

 

快音を鳴らした打球はライト方向に流し打ったものなのだが、打球は伸びていってフェンス上部に当たり、裏側の校舎側に落ちる先頭打者ホームランとなった。

「ハルク、出塁せいとは思ってたけどまさかホームランとはなぁ…やってくれるなぁ」

野村は予想を超えた結果に背中をたたきながら迎えてくれた。

「ゼンブ、松戸サンノデータ解析ノオカゲダヨ。狙イ球ヲ絞リヤスクシテクレタカラネ」

「それでホームラン打つのもすごいことやで!」

それで2番の小原は際どいボールをファールで粘り2ー3とフルカウントにもっていってから7球目のストレートを良く選び四球に持ち込んでいった。

3番の孤崎の初球で小原は盗塁を決め、セカンド方向に進塁打となるゴロを打ったのだが、ギリギリセカンド・ファーストが取れそうで取れないところに向かっていった結果はライト前ヒット。

そして、4番の野村。ノーアウト1塁3塁の大チャンスで迎えてしまった高山商業バッテリーは申告敬遠を言い渡し、満塁策で5番の鈴木と勝負することを選んだ。鈴木が左キラーであるという地雷を踏んでしまったことには気づかずに。

そんな状況下で初球の高めストレートを鈴木は鋭く引っ張りあっという間に追い打ちの満塁ホームランを打ったのだ。

「あの申告敬遠…あまりにも悪手やったな」

「そうなの?高めに甘い球が来たからフルスイングしただけなんだけど」

「イッシン、あんたが左キラーであることやノーアウト1塁3塁で勝負強いワイと勝負するよりかは満塁策をとって5番打者を仕留めようと考えた結果がこれやねんで」

鈴木は後ろを振り返ると初回にも関わらずすでに5失点を食らって動揺状態のバッテリーがいた。

そのあとは6番の一本がショートゴロに倒れて、7番の大木は三振。8番の柴吉はぼてぼてのサードゴロを仕留められた。

 

1回裏終了

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