基本的に、通商用の馬車で団体の人数で移動している。当然だわ、私は子供でお父さんは身体が弱っているから・・・・ほこらで体調崩したせいで、数日余分に留まってしまったけど、許容範囲。ノートを返して、アレがいつかリュカが読まれるよう祈った。
(『ライデイン』・・・・)
馬車の中で先日の事を思い出した。勇者のみが使える電撃系呪文・・・・仮に、負荷無しだとしても迂闊には使えない。私では、まだ魔王みたいのが直接来たら太刀打ち出来ない、自分が『 』だなんて教える真似なんかしたら、こんな時に?
(~~って、いき・・・・れ!)
駄目だ。他は宛には出来ない、だって?
『神様は、自分から助けてくれない』
怪我させちゃった人達には申し訳ないけど、私は他を見殺しにしてでも生きて強くなる。そんな事を考えながら、うとうとして、眠り始めてしまった。
そして?
(・・・・何だてめえは!?)
乱暴な声だ。人を拒絶しているのがわかる。そうなる理由は?
(・・・・一晩、泊まっていきやがれ!)
息子が・・・・『雷』に打たれて死んだ。
只の事故じゃない・・・・『種族間の掟』
私が、どうやって両親に拾われたかは想像は着いた。けど、どの道?
『殺された』
意図的?周りが?果ては事故?
本人には、関係無いわね・・・・それに、結果的に余計な事をしてくれたのも悲劇の始まり、そうよ。
『他人の力を宛にしない』
宛にするなら、自分で判断する。
けど、私は一線を越えた。
『雷を使った』
限定的なライデインを使ってしまった結果、怪我人を出した。それは許されないな。
(夢を見ている・・・・ね)
後ろから声が聞こえた。夢と言うのは、今の状況じゃなくて理想論とかね、後ろを向いた。
『緑色のストレート・ヘアの女性』
『但し、ストレートなのは元々かどうか不明』
(余計な事をしたかもと思うのは当たり前よ、私『達』もやったから、何となくわかる)
女性が皮肉気に語る内に、戦いの光景が浮かんだ。見ていたもののせいか、自分がやっているようだったわ。
たまたま・・・・あった物と、見た物を頼りに赴いた場で起きた戦い、今の私だけだったら、絶対に殺される戦いだ。
『静寂の玉』
遭遇した『騎士』の見た目が?
『さまようよろい』・・・・『人間も着れるような鎧』
それを着た人間に完勝した人と、その戦いを見ていた人もいたせいか、甘く見ていたところに、いきなりマホトーンを掛けられ、味方側の半数が弱体化された形で始まった戦いだったけど、使った側は相手が悪かった。
『自分と同じかそれ以上の屈強さを誇る人間の戦士』
『手に入れたばかりの物のせいで、今の人類では到底不可能な類いの打撃を繰り出す武術家』
加えて、私にこの光景を見せている存在のせいで、徐々に追い詰められたけど、それでも立ち上がり、戦い続ける。
来てしまった側が徐々に気付き始めた。戦っている者には邪気は無い、ただ大事な存在を守る為に命を張っている存在だと、そのせいで出来た隙を騎士は本能で突いた。けど、味方の危機に反応して振るった剣が騎士の鎧の隙間を貫き、絶命させた。
そして、その後は後悔の連続。
そんな甘くは無いけど、やってしまった側には後悔として残った。
少なくとも、あの騎士を倒してはならなかったかもしれないと、仮に?『黒幕自らが乗り込んで来ても』守られてる側に脱出用のアイテムでもあったら使う隙を作ってくれたかもしれない。
戦った側の戦士が特に感じていた。自分達が倒してしまった騎士は、そう思わせるくらいの強さを感じたのだから。
(滑稽でしょう?私がそんな考えをしてしまった理由・・・・周りに関わりすぎたせいね)
「結果論よ、アナタは・・・・」
(そこまでよ、アナタは私が『旅立った年齢』にすらなってない。今は、隣にいる人を大事にしなさい・・・・『宿屋』のお父さんってのが気に触るからこうしただけだからね?)
目が覚めた。そうか・・・・最初の頃に『宿屋感覚』だった時もあるし、そんなんじゃないって言われた事があるんだと、魔導書に残った気配でわかった。
尤も・・・・アッチはお爺・・・・ちゃ、んだけど。
目的地に着いていた。サラボナへのトンネルに入るわ。
まあ、ご察しなキャラは『女』の方でした。