「洞窟・・・・か」
サラボナへ続くトンネルとでも言うべき洞窟の入り口、最初に滅ぼされたサンタローズに、夜抜け出して行った時に、リュカが避難しているかもしれないとか考えて入ったけど、いたのは教会のシスターを始めとした住人達だった。
今も・・・・サンタローズにいるのかしら?
もしかして、パパスさんが自分達を助けに来てくれるって信じてるのかな?・・・・いや、よそう。少なくとも?迂闊に外に出るよりは、命の危険は少ない。彼処は?
『私の剣が魔除けになってる』
多分、リュカや私が持ち出しても効果は残るハズよ。そう思って洞窟に入ったけど、ここはまだ魔物はそんなに入り込んで無いようね。
『おめでとうございます!』
「へ?」
「貴方達は、このトンネルの通算『千組目』の通行人です!記念にサラボナの宿屋の三泊無料宿泊券と、完成間近のカジノ船のコイン千枚引き替え券をプレゼントします」
何か盛り上がってるわね、カジノはともかく宿屋のはありがたいわ。父さんが受け取って周りからは拍手が響いてるわね、あの踊り子さんな、ら・・・・っ?・・・・いけないわね、私はビアンカ・・・・宿屋の家系の娘・・・・そう、それだけは変わらない。
「おい、見ろよ!」
同行している旅人の声、あれは・・・・?
「あれは、『見晴らしの塔』だよ・・・・『ルドマン』さんが建てたんだ。モンスターの襲来とかに備えてな」
「そりゃ・・・・けどよ?あれくらいだと、軍団規模の襲来を見晴らす為のような高さだよな?」
「そうね・・・・塔の上にポートセルミの灯台のような望遠鏡でもあるのかな?」
「お、嬢ちゃん?結構言うなあ・・・・けど、あれは割と希少らしいからなあ?」
何となく言ってしまったわ。変に思われてはないようだけど、気をつけなきゃとして?もう夜になるサラボナの町に入った。宿泊券のお陰で、余分に滞在出来るけど・・・・と、した夜。
『あ~ん、またスッたあ!』
『姉さん!何度目なの?』
いや、これは違う・・・・カジノじゃない、カジノじゃない・・・・本命は。
(・・・・カ・・・・ン、タ)
「っ!」
(あの盾は、それの効果が出せる。使いどころが難しいから、下手したら致命的・・・・それに、一人じゃね?)
「何故、来てくれるの?」
(必要があるからよ、わかるでしょ?このままじゃ、もたないわよ?)
「私にやれるの?」
(案外、丁度良いかもしれないじゃない?私も狙われてたところを出会ったんだし?それとも『自滅』がお望み?)
ハッキリ言うわね、けど言う資格がある。この人は・・・・。
「・・・・ん?」
目覚めた。流石に良いとこの宿は違うわね、寝起きの身体の感覚が良い、朝食後に朝の散歩でも行かせてもらう事にした。身体が資本ってのは同じだから、そして?歩いていたら?
「ほら、キリキリ歩く!」
「ま、待ってよ・・・・荷物が多すぎるよっ!」
「『朝市』とか言うのは初めてなんでしょ?有り難く着いてきなさい」
「うぅぅ・・・・」
何か、私と同じくらいで気の強い黒髪女と気弱そうな金髪男だけど、完全に女が主導権握って下僕扱いね・・・・髪の色が逆だった場合、私とリュカ・・・・いえ、違うわ!私はあんな風にはしないわよ・・・・多分。
「あら、見ない顔ね・・・・どこの田舎から来たのよ」
大きなお世話よ、大体元を正せば其方の先祖だって・・・・しかし?
「・・・・」
「だっ、駄目だよ『デボラ』・・・・身知らずな子に『黙ってなさいアンディ』・・・・はい・・・・」
「何か、他人な気がしないわね?それに、アンディと髪の色が同じだけにしては・・・・まあ、良い・・・・着いてきなさい」
「うん」
意図しない形で、私は出来れば近くに行くくらいはしたかった場に入れる事になった。けど何でかしらね?
『あの実戦経験随一のトレジャー・ハンターの影響はまだ無いのかしら?』
とか言いたくなってしまうのは、やっぱり私は『 』が進んでる。けど、構わない・・・・これなら、私は自分である程度頑張れるから。
で?
「「・・・・」」
「あの、何か?」
「神の奇跡だ・・・・」
「えぇ、あのデボラが普通に客人を迎え入れてくれるなんて!」
辟易するデボラさんに構わず泣き出すのは、この町と言うより、世界有数な金持ちのルドマンさんと、その奥様・・・・アンディさんはメイドさんに荷物を渡して逃げるように退散した。まあ、私も?
『一階にある宝箱に気を取られている』
だから、落ち着く為の時間が出来て有り難く思ってる。何より・・・・多分、だけど?
『数世紀越しな仲間との対面が成された』
CMみたいに言えば、時を超えてな回?