【完結】楽園の名を持つ少女に惚れた俺は、彼女の為に命を懸ける   作:塊ロック

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10話

 

久しぶりにパルドフェリスに会ったら、機嫌が悪かったのかタコ殴りにされた。

解せない。

 

「……ガンズも、機嫌悪いじゃん」

「俺が?」

 

ある日、パルドフェリスと同じ任務についた時の話。

 

「そこの崩壊獣の残骸見てみなよ」

 

傍らには、バラバラになった挙げ句鈍器でぶん殴られて骨格からひしゃげている死骸が散らばっていた。

 

……俺がギターでぶん殴って回った奴らだ。

 

「八つ当たりしてるじゃん」

「気のせいだ」

「……エリの姉ちゃんに振られでもした?」

「っ!!」

 

俺は手にした金属バットをパルドフェリスに向けて睨みつけた。

……当の本人はため息を深く吐く。

 

「振られたんだ」

「ちげーよ……大体、まだ言ってもない」

「えー、じゃあなんなのさ……」

「この前、エデンに会った」

「……あー……」

 

その一言でパルドフェリスは察したように呻いた。

 

「……確かにあの二人仲がいいけどさ……そうと決まった訳じゃないじゃん?」

「あれは……絶対デキてるって……」

 

項垂れる。

俺これからどうしよう。

 

「ほら、元気出しなって」

「泣けるぜ……」

「調子狂うなーもう……」

「任務は終わりだろ……帰ろうぜ」

「……そうだね」

「……ん?」

 

ふと、戦場となった場所を見渡す。

……鉱山が近いのか?

 

「何か、気配がする」

「え?お宝!?」

「まだ分からん。けど鉱物資源なら手土産にはなるかもな」

 

取り敢えずオペレーターに連絡。

資源の反応を確認したので見に行ってくる、と。

返事はすぐに来た。

無理しない程度に見てきてくれ、と。

 

「許可降りたわ」

「よし、出発!」

「やれやれ……」

 

金目の物とあらばすぐさま食い付くのがこの女の特徴である。

 

「感じたってことはすぐ近くなんだよね」

「ああ。それなりに近いぞ。そこの山」

「え……」

 

目の前に聳え立つ岩山を指差す。

 

「……これのどのへんとかは?」

「分からん」

「今までどうやって探してたの……?」

「カンだ」

「うそぉ……」

 

さて、鉱脈あるかなー。

ピッケル無いからバットに何か鋭く岩くっつけるか。

お、案外良い形になった気がする。

 

「……なんかさ、ガンズの能力って崩壊汚染の影響にしては都合がいいよね」

「都合が良いって?」

「融合戦士になった訳じゃないのに身体は強くなってるし、崩壊エネルギー由来の能力が使えるってこと」

「その代わりお前らは不老だけど俺の寿命はガッツリ消えたよ」

 

最近、朝起きると鼻血ダラダラ流してるし時折吐血もする。

薬も貰ってるけどてんで効かないから割とヤバ目の薬打って動けるようにしてる時もある。

 

あとアポニアの能力使って戦った時もあったっけ。

彼女の能力である戒律は暗示なんだけど物によっては本人の能力を限界まで高めて効果を発揮するらしい。

 

「……そんなんでよく笑ってられるね」

「そんな顔すんなよパルド。死ぬって分かってんだから最後まで足掻くだけさ。暗い顔したって仕方ないんだ」

「その割には、さっきまでめちゃくちゃ落ち込んでたじゃん」

「しかたねーだろ!失恋したんだから!」

「勝手に惚れて勝手にショック受けてるだけでしょ」

「言ったなコノヤロー!」

「うわ、ちょっと砂かけないでよ!後で手入れ面倒くさいんだから!行け缶ちゃん!」

「ニャーッ!」

「うわっイッテッ!!」

 

パルドフェリスの肩に乗る丸っこい猫に思いっきり引っかかれた。

 

結局この日は何も収穫は無かったが、何となく気は晴れた。

 

「……サンキュー、パルド」

 

 

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