【完結】楽園の名を持つ少女に惚れた俺は、彼女の為に命を懸ける   作:塊ロック

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今回、本編でほぼ描写が無かったキャラが出るので性格は捏造しました。

緋玉丸みたいな喋り方なのかな……。


11話

 

火を追う蛾、研究基地最下層。

 

……明かりは僅かしか灯っておらず、一面が暗闇に包まれていた。

 

「……マジかよ」

 

俺は何でこんな場所に来てしまったのか……。

迷っただけでは流石に説明が付かない。

 

というかこんなヤバそうな場所何で俺みたいな下っ端が来られるようになってるんだよ。

 

今日はいつもの医師からのメディカルチェックがキャンセルになって代わりにメビウス博士から診察を受けることになってたんだけど……あの人めっちゃ怖いんだよな。

小さいけど妙に色気あるのがなお怖い。

 

『貴方……もうそろそろ汚染が心臓に届くわね』

 

つまらなさそうに博士は呟いた。

あれから

格段に汚染が進み、左眼に崩壊汚染の跡が届いてしまい遂に失明した。

 

『身体もボロボロ、汚染除去は絶望的。ゾンビ化もせずあとはただ燃え尽きるだけ……。貴方、何のために生きてるのかしら?』

 

……何のために、か。

俺は、この世界に存在を残せただろうか。

 

『保ってあと一ヶ月。それまでせいぜい無難に過ごすことね。崩壊エネルギーを使えばさらに少ない寿命を縮める事になるわよ』

 

……これ以上戦闘に参加すれば、命の保証は無い。

 

話が逸れた。

研究部門に搬入物資があるって事で運びに来たんだが受け渡しをした後何故か帰り道が分からなくなって放浪してたらこの有り様だよ。

 

「誰か居たりしないのか……?」

 

恐る恐る呟くがやっぱり誰も居ない。

アポニアの時が都合が良すぎたんだろう。

 

「……どうしよ」

 

パルドに助けに来てもらおうかな……。

一応連絡は取れるから何とかしてもらおうかと携帯端末を取り出して……。

 

「誰か居るの……?」

「ヒェッ……」

 

思わず落としそうになった。

そらそうだろ。

こんな所でかなりか細い声が聞こえたら出たと思うじゃん。

 

ん?人??

 

「あ、ああ……居るぞ」

「……どこ?」

「あ?あー……君は何の辺に居るんだ?」

「……えっと、目の前に大きなモニターがある」

「モニター?」

 

見渡すと、僅かに明かりの灯っている四角の物体が見えた。

 

「これか」

「……あ。私からは見えたよ」

「本当か?悪いけど俺は何も見えねーや」

「そうなんだ……貴方はどこから来たの?」

「うーん、上から」

「上から?じゃあお姉ちゃん……サクラの事、知ってる?」

「サクラ……?ああ、知ってる。お姉ちゃんって……まさか君アイツの妹なのか?」

 

サクラに妹が居るというのは聞いていたが……。

何でこんなところに。

間違いなく訳アリだ。

 

「うん……私はリン」

「リンか。俺はガンズだ」

「良かったら……またここに来てくれないかな……」

「ここに?」

 

流石にこれ無断でここに居るのは拙いよな……。

というかこれ接触したのバレたら殺されない俺?

 

「……ああ、また会おう」

 

でも、こんなところに女の子ひとりで置いとけ無いよな……。

 

 

 




世界の終わりと、主人公の寿命が刻一刻と迫っています。
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