【完結】楽園の名を持つ少女に惚れた俺は、彼女の為に命を懸ける   作:塊ロック

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実は同日2ページ目です。


16話

 

雷の律者。

エリシアは確かにそう言った。

 

だが……。

 

「……敵、じゃ無さそうだな」

「千劫よりは、話の分かる人そうね」

「千劫?アイツなんかやったのかよ」

「いきなり喧嘩を売られたわ」

「よく生きてたな……」

 

律者にしては自我がはっきりしてるし何か普通に人間みたいだな。

 

「ふふ、芽衣はね、人類の律者なの」

「……どういう事だ?」

「人類の為に戦う律者なのよ」

「……何だそれ。そんなの居るのかよ」

 

俺の知ってる律者は、全て人類を何とも思わない災害みたいな物だった。

 

第一から第十まで、すべてがそうだと聞いている。

 

「ええ、居るのよ……()()()()()()

「……今の?」

「それよりガンズ。どう?ここは」

 

エリシアがばっと両手を広げる。

その背を見ると遊園地の看板がでかでかと異彩を放っていた。

 

「……どうと言われても。こんなとこ火を追う蛾にあったか?」

「………………あったわよ?」

「何だよその間」

 

エリシアの真顔とか初めて見たわ。

くそっ、顔が良いな……。

 

「ここはあたしの楽園。芽衣はここを訪れた来訪者よ」

「楽園、ね……まあ確かに……悪くない雰囲気だ」

 

穏やかな気候。

行き交う人々。

 

火を追う蛾に入るまでお目にかかる事はついぞ無かった光景だ。

 

「ガンズなら、そう言ってくれると思ったわ」

「……エリシア、彼は他の人達と違うみたいだけど。英傑……では無いのよね?」

 

芽衣と紹介された少女が、何やら俺に疑問を持っている様子。

他の人達?

 

「うーん、ヴィルヴィ達がちょっと弄ったのかも」

「……そういやそんな事言ってたな、アイツ。対ケビン武装だとか」

「え……?貴方が?」

 

芽衣が物凄く驚いた顔をしている。

……何か含みがあるな。

 

「いえ……気に触ったのなら謝るわ。でも……彼女の作るものは……その、独創的過ぎて。貴方はどう見ても普通の人間だったから」

「寿命が幾ばくかしか無いけど崩壊エネルギーを扱えるって意味じゃ普通じゃないけどな」

「……驚いたわ。男性で崩壊エネルギーを扱えるなんて」

「え?ちょくちょく居るだろそんなの」

「いえ……私達の文明では……とても少ないの」

 

まただ。

()()

何かこれが引っ掛かる。

さっきエリシアも言っていたがわざわざそんな言い方をするのか?

 

「エリシア」

「なぁに?」

「さっきから文明って言ってるけど……どういう意味だ」

「………………」

 

エリシアが笑顔のまま固まった。

 

「……ごめんなさい。貴方にはそれを伝えられないわ」

「……分かったよ。アンタがそう言うなら」

 

……俺は、アンタにそんな顔してほしくない。

 

「そう言えば……貴方も、エリシアの事好きなの?」

「ぶっ」

 

何いってんだこの女。

 

「いえ……以前エリシアがここには自分を好きな人が沢山居るって……」

「ええ、そうよ。ガンズもあたしの事好きだもんね?」

「何いってんだお前!!てか、まぁ、確かに!そうだよ!!」

 

けど……。

 

「けど、いつアンタに言ったんだよそんな事」

「あ……」

 

エリシアは、しまったと言わんばかりの顔をしていた。

 

 

 

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