SCP財団キヴォトス支部   作:ホネギツネ

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怪獣共の後始末/先生、漂着 (ブルアカ×SCP財団第五話)

 俺が救急医学部に運び込まれるとすぐに火宮チナツと氷室セナがやってきた。

「意識はあるようですね、どこが負傷してるかわかりますか?」

「またしt…いえ、負傷者ですか」

「おぉ、火宮に氷室か、俺は疲労で動けないだけだ。連戦に実戦で初めてやることをやったからな」

「そうね、彼はダメージらしいダメージを負っていないわ」

「ヒナ委員長は大丈夫なんですか?」

「えぇ、彼のおかげで無事よ」

 こうして俺たちは診察を受けた。空崎は軽い疲労で1日2日安静にすれば復帰していいとの事だった。一方俺は過度な疲労と空崎を庇った際の榴弾砲の衝撃と転倒のダメージがあった。全身打撲だったが軽微であったため点滴を打ちながら10日程安静にせよとお達しを受けた。ちなみに銀鏡は着地の際に足を挫いていたようで同じく10日安静との事。また、風紀委員会と機動部隊の合計人員被害は4割程度だったそう。道理で機動部隊駐屯地や救急医学部の医務室が一杯で外に簡易野戦病院を展開してるわけだ。いくら空崎がまだ動けるとはいえこの状態ではゲヘナの治安維持は難しいと結論が出された。そもそも巨大パンちゃんが現れた時、4つの防衛線で持久戦を行う算段であり、2割ずつの戦力で一個防衛線だったようだ。残りの2割は工兵と作戦司令部兼予備戦力であり、陣地形成や設営を行っていたらしい。瓦礫や土嚢の用意が間に合ったのは第三防衛線からであり、第一、第二防衛線の戦力は野ざらしで戦っていたそうだ。最後に野戦砲と戦車の集中砲火があった後、爆散したパンちゃんの破片が被害を拡大させたらしい。そんなこんなだがこの状態を温泉開発部や便利屋68が見逃すはずはない。

 この状況を重く見たサイト3800は支部本部に人員の派遣要請を飛ばし、便利屋68に多額の報奨金を出すと言い駐屯地及び学園の防衛依頼を出すのだった。

「しかし、たった一日戦闘しただけで10日動けないとは、コスパ悪いなこの体。で、お前は何でそんなベトベトになってんの?」

「……ッ!!」

 ふと空崎の隣を見るとそこには全身をパンちゃんの体液と残骸で全身ベットベトにし、目を閉じながら歯ぎしりしてプルプル震えている天雨の姿があった。

 

―――4日後―――

 

 あの一連の戦闘があった日から四日後、バスラー・シェルナー隊長(前回隊長と呼んでた人。ドイツ人の24歳)に今回のインシデントについての報告書を提出した時の事。

「あぁ、そうだ。お前に召集命令が出ている。来週の日曜日、サンクトゥムタワーのレセプションルームに来いとの事だ」

「はぁ、用事はいったい何なんです?」

「わからん。ただ、連邦生徒会長直々の召集命令だ。」

「えぇ…(大困惑)」

 その日は仕事はこれだけだったため風紀委員会の仕事を手伝ったり便利屋68の様子を見たりして一日を過ごした。空崎はルンルンで仕事してたが天雨からの視線を向けられると刺されたみたいな痛みが出てくる。どこかで怒りの買いそうなことしただろうか。一方便利屋は―――仕事をちゃんとこなしているな。補充できた機動部隊の隊員に学校の構造やパトロールの注意点、喧嘩などのトラブルがあった際の対応についてなどを説明していた。隊員達はキヴォトス世界と元の世界では勝手が違うということを再確認しているようだ。

 

―――翌日―――

 

 また隊長に呼ばれた。今度はなんだと思ったら

「連邦生徒会長が失踪した」

「huh?」

 正に宇宙猫化予測可能回避不可避だった。何を言っているかわからないと思うが俺も何を言われたかわからなかった。しかし連邦生徒会と財団にとってこれは想定外…ではなく想定内であった。連邦生徒会で働いている生徒、財団職員曰く、何やら最近は限界化してるのを隠しれていないようだったそうだ。それはそうだ、この世界の事だけなら余裕はまだ維持できただろう。しかしそこに財団、ゲマトリアまで関わり出してキャパシティはもう滅茶苦茶だったのだろう。そこで失踪、辞職などのインシデントが起こった際の対応が組まれていたのだ。次の連邦生徒会長として相応しいとされていた首席行政官の七神リンが選抜されていた。本人はこれを了承している。

 一方キヴォトス全体としては大きな混乱が起こっていた。そう、言わずもがなクロノス学校のせいである。誇張表現のせいで『連邦生徒会崩壊に王手』と報道されたのだった。これに対し連邦生徒会と財団は情報統制と箝口令を発動。また、財団フロント企業の出版社を進出させプロパガンダへの対抗手段とした。一応翌週にほかに召集されたメンバーを聞いたら、ミレニアムから早瀬ユウカ、トリニティから羽川ハスミと守月スズミ、そしてここゲヘナ学園から火宮チナツであった。俺はどうやら財団からの代表という扱いらしい。理由は火宮からの選抜や各種報告書を読んだ支部本部からの推薦でもあったそうだ。

 

―――更に一週間後、レセプションルーム―――

 

「いきなり連邦生徒会から呼び出しって、いったい何の用なのかしら」

「わかりません、ですが三大学園から我々が呼ばれているあたりとても重要なことなのでしょう」

「チナツさんの言う通りです。ただ連邦生徒会長がいなくなったことに関することで間違いないかと」

「まさか非公認の自警団にも声がかかるとは思いませんでした」

「この召集命令、財団にも詳細は教えられてないらしい、そんだけの何かってことだろ」

 そんな他愛もない話をしていると七神リンが―――容姿は女性、154cm、黒の髪の毛に赤のメッシュ、白と青のオッドアイ、(Aカップ)、ちゃんと食ってんのかってくらい細身な人を連れてきたのだった。

 皆が七神が連れてきた人物をみてフリーズしているようなので俺が口を開くことにした。

「あの、七神代理?そちらの方は?」

「では説明します。こちらの方は生徒会長が直々にお呼びくださった先生にして新設した連邦捜査部S.C.H.A.L.E(シャーレ)の顧問です。」

「どうも、黒刃 ユイです。この度シャーレの顧問になりました。」

 そして物語は動き出す―――

 

次回、いい事は連続して起こらないくせに悪い事は連続して起こるもんだ




やっとこさプロローグ0話です。
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