シャドウって食べれるんだ   作:シャト6

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ソルベ

今日も今日とてタルタロス攻略(食材調達)。だが、俺達は今走っていた。

 

ゆかり「なんで…何でタルタロスにあれがいるのよ!」

 

琴音「知らないよそんなの!」

 

順平「それより追っかけて来てるぞ!」

 

美鶴「喋ってないで走れ!」

 

何故か俺達は今、絶賛幽霊から逃げている。

 

風花「あそこが上に続く階段です!」

 

俺達は階段めがけて走る。だがそれでも追いかけて来ている。

 

翼「やはり簡単に死人からは逃れなれないみたいだな」

 

ゆかり「なら早く行こうよ…って、何してるの?」

 

翼「霊を追い払うための魔除けを用意する」

 

明彦「魔除け?」

 

翼「聖水だ」

 

順平「んなの持ってんのかよ!?」

 

翼「いや、今から作る」

 

ゆかり「作るって…」

 

琴音「翼君って聖職者なの?」

 

翼「いや?けど、世界には様々な魔を祓うための伝承がある。例えば火。暗闇を祓い、生み出す力にも奪う力にもなる火は、古今東西より魔除けや神聖なものとして用いられてきた。」

 

美鶴「それは確かだが、ロウソクの火等では幽霊は」

 

翼「1つ1つの力は小さくとも、数が揃えばそれなりの力となる。例えば黄金の甲虫。その習性から、太陽とその神を象徴するとして崇められた。例えば酒。神に供える物としては欠かせないし、殺菌作用もある。例えば塩。厄除けや身を清める為に用いられる。と、似ている砂糖も一応入れておくか。効き目が薄そうだから量を多めに…」

 

順平「めちゃくちゃ適当だな!」

 

翼「他にはハーブだとか、生き物の内臓だとか、これらに火の力を加えれば…聖水の完成だ」

 

 

【特製♪無国籍風聖水】

 

 

キャハハハハハ!

 

すると壁をすり抜けて幽霊達がやって来た。

 

ゆかり「き、来た!」

 

翼「聖水を詰めた瓶はしっかり密封し」

 

順平「密封!?使わないのかよ!」

 

翼「まあ待て。紐で縛って…」

 

順平「うっ…」

 

ゆかり「このままじゃ…」

 

俺以外の皆は、霊に取り憑かれ意識を失った。だが…

 

翼「仲間に手ぇ出してんじゃねぇよ!」

 

俺は聖水の入った瓶を振り回す。すると霊は見事に消えた。

 

順平「ぶはぁっ!!!」

 

ゆかり「今、亡くなったお父さんが川の向こうで…」

 

美鶴「な、何だあれは…」

 

風花「聖水の瓶に触れた霊が霧散していく…」

 

翼「よっ、ほっ、やっと」

 

琴音「効果あるんだね…あの聖水…」

 

順平「あんなのでいいのかよ」

 

そして、霊は全部霧散したのだった。

 

翼「はぁ…はぁ…うし、終わり!」

 

琴音「お疲れ様」

 

ゆかり「うわっ!凄い霜ついてる」

 

翼「こうやって使う方が、まき散らすよりも効果がいいだろう」

 

美鶴「確かに壁をすり抜けるなら瓶の蓋も関係ないな」

 

俺は霜だらけの瓶の中身を確認する。

 

翼「ん?けどこれは…」

 

俺は中の聖水を一口食べてみた。

 

『!?』

 

…うん、思った通りだ。

 

翼「アイスができた」

 

 

 

【厄よけ祈願!除霊ソルベ】

 

 

 

 

順平「霊に触りまくった物なんか食べて平気なのか…」

 

風花「あんなに力の強い聖水を口に入れるのも、問題がありそうな気が…」

 

明彦「今日は砂糖を取りすぎな気がするな」

 

琴音「あむ…あ、美味しい。ホントにアイスだ」

 

流石はリーダー。相変わらず率先して食うな。

 

ゆかり「あむ…ホントだ!美味しい」

 

風花「凄く爽やかな味」

 

順平「余り怨まれずに除霊できたみたいだな」

 

ゆかり「うんうん♪」

 

美鶴「生き物の内臓とは、何が入っているんだ?」

 

翼「マーヤを削って入れた」

 

琴音「だから少しプルプルしてるんだね」

 

ゆかり「舌触りがまろやかでいいわね」

 

順平「これは…あれだな。影時間がなかったら、今頃こんな旨いの食べられなかったな♪」

 

『……』

 

バカの言葉に、俺達全員黙ってしまった。

 

風花「えっ?」

 

ゆかり「それって…影時間ができて良かったって言ってるの?」

 

琴音「ジュンペーそういう事言うの?!今!?」

 

順平「あれ?いや、俺はただ…」

 

明彦「口にしていい事と悪い事があるぞ」

 

美鶴「処刑だな」

 

順平「ちょっ!」

 

翼「本当に冷えたのは、仲間との絆だったか…」

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