転生したので安価します 作:14話
現在は……いや言わなくても分かるか。夜勤中で厨房で仕込み作業をやっている。いつもは基本は一人だが、今日は1人ではない。
「ねぇー、次の休暇どこいくー?」
「できれば人がいない所がいいな」
「じゃあ……ここはー……意外と人がいるな」
カウンター席に体をダランと倒してスマホを眺めてるミズキがいる。今度、千束とたきなが3日間くらいミッションに行くらしいから喫茶店はその間休む事になった。最近皆忙しかったので店長が休めとの事。しかし千束に関しては「ちょいちょいちょーい、それ私たちは休暇なくない!?」と申し立てていたらしい。まぁその分、報酬があるからと説得されて千束はしぶしぶ行くらしい。それとは逆にたきなは原作通りDA本部に戻るためにやる気満々だったそうだ。
「いやーでも、せっかく今報酬たんまり貰ったからどっか行きたいわよねー」
「報酬?そんな任務DAから貰ってっけ?」
「あれ?言ってなかった?ご指名でリコリコに依頼が来てたのよ。その依頼は依頼者の護衛だったんだけど、失敗はしたんだけど依頼者が言うには、これはこれで成功したからそのまま報酬貰えたのよね」
「よかったじゃん。でも失敗したって?」
「空港に送り届ける約束だったけどそれがねーうっかりミスで失敗しちゃったのよね。まぁでも依頼者の命を狙ってた奴は依頼者が死んだと思ったからある意味成功ということで報酬がたんまり~というわけ」
「その顔的にミズキの懐にかなり額が入ったな」
「庶民的な旅行が十ちょっとできるかな」
「おお、結構な額」
「まぁせっかくだから旅行行きたいわよねー」
「おじさん、あんまり人気が無いところがいいな」
ミズキがふと何か思い出したような顔をして、体を少し起こしてこちらをみながらとある質問をしてきた。
「……そういえばあんた。自分の事をおじさんって言ってるけど年齢いくつなんよ?」
「……そういえば確かにいくつなんだ?」
今思えばステータスを決める時って年齢決めて無かったから自分が何歳かがわからないな……てかおじさんだからどうせ40歳くらいか?まて……そうなると、今は50ちょっとか??
「そう言われると気になってきたけど、自分の情報はDAが管理してるから見たくても見れないから、結局わからんな」
「そりゃ無理かー……いや、行けるかも」
「えっまじ?」
「ちょっとまってて」
ミズキは2階に行っていった。2階に何かあっただろうかと思った。そういえばさっきの依頼内容をどこかで聞いた事をあるなとふと考え始める。それを答え合わせをするようにミズキが帰ってきた。
「おい!はーなーせー」
「いいじゃない。居候してるんだから少しくらい融通聞かせなさいよ」
「居候ってあんたらが任務に失敗したからだろ」
「なんや感や納得してくれたじゃない。さっ早くあいつの情報をDAから引き抜いてちょうだいよ」
ミズキが金髪ロリを持ってきた。しかも片手で首根っこを掴むように持ってきている。そしてそのロリと目が会ってさっきの考え事が解決する。
そうか。さっきの依頼内容は原作のウォールナットの所か。ということはこれから喫茶店にはクルミがいるのか。てことはこれからは働いてる間は前世の世界とかの映画とか見れないな。ちょっと対策考えないとな
「……お前本当に人間か?」
「一応生物兵器です」
「そんなゾンビゲーじゃないのに生物兵器とかいうなよ」
おじさんの体を見るなり驚いた顔で問いかけてきた。確かに見た目は不審者レベルマックスだがそこまで言うか?いやマックスだからか
「まっいいよ。居候の初月の家賃はこれでよろしくな」
「なっそれずるくない?」
「DAから情報を漁るんだから仕方ないだろ。」
クルミがカウンター席に座ってノートパソコンを開いてカタカタし始める。手を止めて厨房を出て、カウンター席によりミズキと2人でクルミを挟む形で作業を見る。内心ちゃんとハッカーだと感心していた。数分したらクルミが一息ついて画面を見ながら
「お前名前は?」
「アイアスって名前」
「りょ」
またカタカタし始めるクルミ。パソコンの画面はよく映画で見る黒い画面に無数の緑色文字が並んでいる。
「おっあったぞ?このファイルか?」
黒と緑色の画面から一変し、白い画面に黒い文字で「生物兵器 アイアス」と書かれている画面になった。
「資料意外と何ページかあるな。ともかく捲るか」
次の資料のページを見始める。画面には大量の文字が現れる。ミズキと一緒に読むのが面倒だなと思ってしまう。
「なになに、生物兵器アイアスの制作過程を記する。しょっぱな制作過程だってさ」
「早く捲りなさいよ」
「はいはい」
クルミがマウスをクリックする。画面が代わり右上に青年の画像とそこ以外はまた大量の文字が見え始める。
「えーと、これから生物兵器アイアスの開発を始める。被験者は身寄りのない孤児を使う。年齢は12歳で実験期間は3年間と想定する。」
「あんた意外と可愛い顔してたのね」
右上の写真が自分の前の姿らしいが……見た目が目元まで隠れてるマッシュで表情謎の影で見えてなくて、エ○ゲの主人公みたいだな……何か運命のようなものを感じてくるな。
「えぇ、新薬を使い肉体改造を始めるとさ。こっから1年ちょっとは画像だけしかデータがないな。記録もあるがそんなめぼしくないな」
「うわー、グロいなこりゃ」
「うわー、痛そうー」
「痛そうーって一応これあんたよ」
呆れ顔でミズキに言われる。画像の内容は青年に注射器に薬物を投与されて、泣きながら悶えて体が徐々に変化していっている。閉じ込められてる部屋の壁を何度も叩いて脱走を試みていたりする。
「お、急に記録が増えてるページがある。被験者が痛覚から逃れる為に進化した。感覚を自らの意識で遮断できるようになった。これは実に素晴らしい。これでもっと過激な実験ができる。また画像データしかない……ってもっとひでえな」
「どれどれ…………」
「どうした?」
ミズキが画像を見て驚いた顔をして少し硬直する。画像を見てみると理由がわかった。青年だった者は身体の至るところを切断、縫い合わせるを繰り返されてた。というか感覚遮断ってここでゲットしたのか
「……その、無言はやめてくれないか?ページを進めにくいだろ」
「あ、あぁ悪い悪い。じゃあ捲ってくれ」
軽く謝罪をしてまた画面が切り替わる。次の画面には見慣れた姿があった。
「で、おれが産まれたって訳か」
よく見る赤ちゃんスマイルミーム画像みたいなドヤ笑顔まんまでボケたが見事に呆れ顔でミズキで見られた。
「意外と頭お花畑よね、あんた」
「唐突なシンプルディスは心にくる」
「まっいつも通りのあんたで安心したわ。これでしんみりとされても励まし方とか困るしね。もう一気にページ捲っちゃいましょう」
「捲っちゃいましょうって言われたがこれでもう終わりだぞ。後の記録は日記とかだけで特に目星くないし、ちょうど3年後にDAに見つかって取引されたって記録だってさ。一応お前らのスマホとかに送っとくよ」
その後、クルミは自分の仕事が終わったとわかったようで、そのままノートパソコンを持って2階に戻ってってた。残されたのはおじさんとミズキ。
「そういえばあんたの年齢って結局いくつなのよ」
「確かに。いやでも実験開始してちょうど3年でDAに見つかってすぐ取引されて、千束が多分5歳頃に教育係について千束がちょうどいま17歳だから……」
脳内で計算を始めてく。実験開始は13歳で、ちょうど3年後にDAの物になってすぐに千束がだいたい5歳の時から面倒みて、千束が今17歳ということは、15+12?
「……27……だっと???」
「…………はあああああああああああ!????」
ミズキが目をこれでもかと目を開き驚き大声をだした
「27って私と同じ年じゃないの!?」
「えまじ?ミズキってもっと若いかと……」
「それは褒めてるの?まっそれは置いといて同じ27って嘘でしょ……27でその見た目って少し同情するわ……」
「……27でこの見た目なの俺……?」
改めてそれを考えた瞬間、流石にストンと崩れ落ち四つん這いの俺、それを哀れみの目で肩に手をポンと置きぎこちない励ましの言葉を送るミズキ。
別に美容とか気を付けてた訳ではないけど27でこの種付けおじさんの見た目というのは何か心にくるものがあった。何かこうもっと青春みたいな事がしたかった気分だった。
ミズキさんはフィギュアがない!?なぜだああああああ