あ!ゲートから野生のドータクンがとびだしてきた! 作:でかすぎ史郎
ああ、死んだ。死んでしまった。パルキアの出現は予想外の事態だったな。
伊丹さんとレレイ、あとガブリアスは大丈夫だろうか。大丈夫だと信じたい。
冷静に考えて中国がレレイの杖だけを見せる意味がわからんもんな。普通なら捉えた彼女本人の写真を見せるはずだ。だからレレイは無事だ。おそらくは特地にいる。
きっと私がいなくなってもレレイが何とかしてくれる。彼女が日本と特地を結ぶ役目を果たしてくれるはずだ。だからいいんだ。
ドータクンカンパニーもポケモン世界のチート木の実があるしどうにかなるだろう。ガブリアスも強いからパルキアから逃げおおせているだろう。
私なんかいなくてもみんな大丈夫なんだ。
「随分と『よわき』ですね。アーケオスに転生させた覚えはないですが」
真っ暗な謎空間に誰かの声が響いた。誰だ。
「私はアルセウス。貴方達、人がそう呼ぶもの」
アルセウス、だと。というか私を人呼ばわり、まさか…
「ええ、そのまさか。貴方をドータクンに転生させましたのは私です」
転生させたのか。じゃあなんでアンタの部下のパルキアが敵対行為を働いたんだ。
「そちらの方が面白いでしょう?」
面白くねぇよ死んでんだよ。この邪神め。
「貴方にとってではありません」
じゃあ誰だよ。
「それはそうと、まだ生きたいですか?」
当たり前だろ。大丈夫だろと内心で結論付けたけどまだみんなと一緒にいたい。伊丹さん達と異世界を満喫したい!ドータクンカンパニーをもっと大きな企業にしたい!多くのポケモンの神bgmをあの世界で再現してやりたい!ロゥリィに誘われてた神になりたい!
「そうですか。ではもう一度チャンスを与えましょう」
暗い空間が光に溢れた。
そして私は…アルヌスの町にいた。
「ごぉん」
目の前には箱の中にレレイが寝ている。呼びかけても反応がない。『さいみんじゅつ』でも受けたのか?
私は急いで農場に
「ここは?」
「アルヌス?」
私もアルセウスに復活してもらったくらいの情報しかない。とりあえず、伊丹さんに会いに行くか。伊丹さんが居そうなのは自衛隊の駐屯地だな。
「レレイ、ジエイタイ、チュウトンチ、イク、ツイテキテ」
「わかった」
私達は自衛隊の駐屯地に向かった。そこではフェローチェが自衛隊と戦っていた。
なして?とりあえず状況は自衛隊が不利だ。完全に奴の
「ドータクン様が来てくれたぞ!」「うおおおお!」「やったぁ!」
随分と歓迎されているな。だが歓迎を受ける暇はない。
私は狭間陸将の下へ向かった。とりあえずなんでウルトラビーストがここにいるのかを説明してもらいたい。
「おお、来てくれましたなドータクン殿、レレイさん。端的に言いますと門の歪みの影響か、別の門が開いて異世界の生物がこの駐屯地に現れました。ドータクンさん、レレイさん。専門家として何か意見はありませんか?」
専門家と言われてもウルトラホールの事なんかわからないぞ。私がそう思っているとレレイが意見を述べた。
「…私は門を開けるのと同時に門を閉じることも出来る。あの怪物が出てくる元栓まで案内して。それと銀座の門は今すぐに閉じて」
「ありがたい。おい!聞いただろう。行動せよ!」
狭間陸将がそう言って部下たちに指示を下す。
そうして私達はフェローチェが出てくるウルトラホールの下に直行した。途中でフェローチェ達に絡まれたが自衛官達が体を張って止めてくれた。強靭なポケモン世界の人間でもないのによくやる。
彼らの犠牲もあってレレイはウルトラホールに近づけた。
「じゃあやる」
レレイがそう言って呪文を唱える。
そうしてウルトラホールが閉ざされた。彼女はトランシーバー越しにホールが閉じたことを陸将に報告した。
「陸将。門は閉ざされた」
[ありがとうございます。後は門の閉門ですが、恥ずかしながら上手くいってなくて…]
トランシーバー越しの狭間陸将曰くNGOが門周辺を占拠しているとのことだ。要するに国民から愛される自衛隊として強硬手段に出たくないということだろう。レレイが頑張ったんだ。次は私だろう。
「ア、アンナ、トコロ、二、フェローチェ、ガ」
「誰それ?」
[は?]
私はレレイと狭間陸将の疑問符を尻目に門があるであろう方角に向けて『てっていこうせん』を放った。
すると数秒後に門が破壊された証拠のように地震が起こる。
私は高く浮遊して門の様子を確認する。確かに門は破壊されているようだ。NGOも何十人か怪我人が出ているようだ。まあ半分中国軍だ傷つこうが構わないだろう。とはいえだ。
「モン、二、コウゲキ、ヲ、ゴシャ、シタ。ケッカテキニ、モン、コワレタ」
[え、ちょっと…分かりました。自衛隊がやりたくないことをしてくださってありがとうございます]
1発だけなら誤射かもしれない作戦だ。まあその1発は超火力の大技なわけだが。それに私はポケモン、
そうして私達は駐屯地内にいる残り数体のフェローチェを掃討しつつ、狭間陸将のいる部屋に戻ってきた。
「まああの誤射は置いといて、これで門の歪みは「大変です!アルヌスの町にも他の異世界へと通じる門が出来ています!」…なんだと!…レレイさん、同行をお願いできますか?」
狭間陸将の部下が叫ぶように報告する。マジかよ。アルヌスのみんなが心配だ。
「…アルヌスの町は自分たちの町、守るのは当たり前」
レレイがそういうと狭間陸将は深々と頭を下げて礼を言う。
「ありがとうございます。門は壊れた!作戦、韋駄天は中止だ。総員アルヌスの町とイタリカに向かうぞ!」
そうして自衛隊と共にアルヌスの町に向かう。遠目から見えるだけで何十体ものマッシブーンが見える。駐屯地は数体程度のフェローチェしかいなかったが
「駐屯地の虫とは別の奴のようですね」
「日本で門を開くときに出て来た大きな虫」
「マッシブーン」
「知っているのですかドータクン殿」
「ボウギョ、ガ、タカイ、ジュウ、デ、アイテ、ムボウ。デモ、トクボウ、ヒクイ」
「トクボウ?それは一体?」
「マホーボウギョ」
「なるほど、魔法防御ですか。つまり銃火器を持たない私達は囮が限界ということですな。とりあえず元栓を閉める為に全軍でレレイさんを護衛し門まで突貫します。ドータクン殿もそれに強力を」
そうしてアルヌス防衛作戦が始まった。
アルヌスの町につくとマッシブーンの1体が飛び出してきた。
「バァルク!(6;xyd@94)」
相変わらず何言ってるかわからんやつらだ。
「時間稼ぎくらいはできる、撃て!撃て!撃て!」
自衛隊の銃弾は効いてないようだ。当たり前か奴の防御はポケモンでも
どうだ!私だって強くなってるんだ。準伝説がなんぼのもんじゃい。
「レレイ、それにドータクン…無事だったのか!」
アルヌスの町から伊丹が出てくる。
それに応えたのはレレイだ。
「伊丹、他のみんなは?」
「全員無事だ」
マジかよ。
私がそう思っているとどこかで見たドラゴン娘が私達に近づいてくる。
「よお、やっと来たか。お前ら」
「ジゼルのおかげだ。アーゴヨンとかいう生物を沢山連れてきて対抗してくれている」
なぜアーゴヨン?…そういやベルナーゴでハーディがアーゴヨンを見せびらかしてきたな。そしてジゼルはハーディの部下だからアーゴヨンを借りてきたのか。いやもしかしたら人間が門を破壊できない選択をした時の為の門を破壊する戦力か?
「さすがに数が多すぎる。おい自衛隊、ドータクン、それにレレイ。どうにかしやがれ」
「分かった」
とりあえずアルヌスの住民が無事そうで安心した。そうして私達は今まで起きたことの情報交換をする。
すると伊丹さんが口を開いた。
「みんな。俺、実はこの蚊の怪物の出所を知ってるんだ。道案内は任せてくれ」
アルヌスの町の防衛はジゼルwithアーゴヨンと自衛隊達に任せた。
そしてウルトラホールの破壊は4人娘と私と伊丹さんで行くことになった。
「くそっ!1匹1匹が強いうえに数が多いのが厄介だな」
マッシブーンとまともに戦えているのは私・ロウリィ・レレイくらいだ。現代兵器を持っている伊丹さんですら牽制くらいにしかなってない。完全に地球舐めんなファンタジーではなく
だがこっちだって負けてない。
準伝説が、ウルトラビーストがなんだ。こっちは天冠のオヤブンだぞ!
「ウオオオオオオ!」
私は『じんつうりき』でみんなのいる足場を浮かした。そして本日2度目の『てっていこうせん』。それを推進力にウルトラホールに向けて発射した。これで瀕死だ。
そして私達はウルトラホールにまでたどり着いた。
「…閉じられない。門が開きすぎている。力が強すぎる」
レレイが絶望的な発言をする。
嘘だろ。確かにこのウルトラホールは銀座の門の倍以上ある。
閉じられないのか。どうすれば、いいんだ。そう思った時、見覚えのある叫び声が聞こえた。
「ぱるぱるぅ!」
「うおぉ!コイツは
伊丹さんはそう言って銃を構える。いや
「ぱるぱるぅ(敵対する意思はない。事態はあのお方から聞いている。協力しにきた)」
パルキアは『テレパシー』を使って私達に話しかける。
あのお方ってアルセウスのことか。
「ぱるぱるぅ(くらえ『あくうせつだん』を)」
パルキアは『あくうせつだん』をウルトラホールに向けて放った。するとウルトラホールはたちどころに消滅した。俺らの苦労って一体。…やっぱ伝説ってレベルが違うな。
「ぱるぱるぅ(これでよし、私は少しばかりここで待つがお前はどうするガブリアス)」
「ガブキラァ(元主殿に加勢する以外ありえないwwwしばしお待ちをヤルキア氏www)」
パルキアの羽からガブリアスが出てくる。おお、ガブリアスまでいたのか。よかった生きていて。あの後どうなったか心配してたんだぞ。
「まだすべては終わってないぞ!このままマッシブーンを全体制圧した後に帝国軍と戦うぞ」
伊丹さんがそう言う。そうだ。まだ戦わなければ。
私達はアルヌスの町にとんぼがえりした。だがアーゴヨンのおかげか粗方のマッシブーンは片付いていた。
帝国(ゾルザル)軍については言うまでもないだろう。
自衛隊、亜神、オヤブンポケモン、600族、ノリでついてきたジゼル率いる
ガブリアスはパルキアと共に帰り、ウルトラビースト達を元の世界に返したり、アルヌスの町を復興したり、門周辺にいるNGOが検挙されたり、色々なことが起こった。そして私は裁判所に来ていた。
門を壊した時にNGOを傷つけた件で出廷を命じられた。
だが私の「私は人間ではない」という鶴の一声によって罪自体がないことになった。正直、政治的判断も関係してたと思う。
そうしてだいぶ時間が経った。
「ドータクン様。アルヌス州知事と面会するお時間です」
私に仕える神官がそう言ってくる。ああ、そうかレレイ州知事と面会する時間か。
あの騒動からもう50年が経った。アルヌスは日本に属する州となり知事まで置かれるようになった。
そしてロゥリィは正神になり、私は彼女に仕えし亜神となった。その影響か私の体は巨大化し5mを超えた。おそらくポケモンという生き物はイルミナポケモン・アローラやパルデアのヌシ達のように外部から力を貰うと巨大化する生き物なのだろう。私もこの世界のエネルギーを物にすることで巨大化したのだと思う。
「わかった。すぐに行こう」
どこかのニャースのように流暢にしゃべれるようになった。
あの片言喋りも依り代話法も懐かしいもんだ。
「その後はドータクンカンパニー創立50周年を記念して名誉会長であるドータクン様のスピーチがあります」
「了解した」
「その後はドータクン教の教徒集会に出席をお願いします」
予定ばっかりだな。
今の私は神様として日本特地両方で信仰されている。だから多忙なのだ。
しかしあれだな、このままいけば私はこう謳われるだろうな。
古来より神として奉られたり。
●パルキアの解説
・説明
ポケモン世界の空間の神。最初の案ではパルキアを主人公にしようと思ってたけど既にそういう二次小説があることを知ってドータクンにいきついた。鳴き声がぱるぱるぅでパルパル様呼ばわりされたりとか色々と考えがあった。
・技
『あくうせつだん』『だいちのちから』
『ハイドロポンプ』『はどうだん』
伝説らしい強力な技の数々。
レベルは90。一般ポケモン程度などでは敵うわけもないだろう。
・特性
『プレッシャー』
・性格
てれや
●ノ||◎皿◎||\ドータクンの解説 FINAL
・説明
ついに神にまでなりやがった一般ポケモンにしてこの作品の主人公。体長5mもあるって凄い不便そう。
もっと帝国と関わりたいと思いつつも関わる口実がなく帝国方面はほぼ空気に終わってしまった。けど最後まで書いていて楽しい主人公でした。
・技
『じんつうりき』『さいみんじゅつ』
『にほんばれ』 『あまごい』
天候操作、念動力、催眠とカルト宗教の教祖向きの能力にチューニングしている。
・特性
『ふゆう』
・性格
本当になんだろう。