あ!ゲートから野生のドータクンがとびだしてきた! 作:でかすぎ史郎
「というわけで人道上の観点から避難民の保護を許可する。伊丹二尉は避難民の保護及び観察を行うように」
ここは自衛隊、特地駐屯地のある建物のある一室。そこで伊丹と伊丹の上司に当たる檜垣三佐という人が話し合いをしていた。檜垣三佐は微妙な顔で伊丹に命令をする。なぜなら伊丹は避難民という面倒事の種とドータクンという重要存在の2つを持ち込んできたからだ。賞したものか罰したものか微妙な活躍なのだ。
「あとはだね。例の銀座の銅鐸、ドータクンだったかね。彼?に聞きたいことがある。彼に会話したいと伝えてくれ」
「はい、わかりました」
そうしてドータクンが招かれることになった。
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今の私は自衛隊の特地駐屯地にいる。
そして色々なことを伊丹さんや他の自衛官から聞いた。
銀座事件のその後の経過、ここを特地と呼んでいること、自分が銀座の謎銅鐸として日本で有名になっていること、古代日本人の幽霊ではないかと言う噂も聞かせてもらった。いや違うけどね。ただのポケモンです。ドータクンです。
そしてなんか偉い人と会うことになった。名前は檜垣三佐と言うらしい。檜垣さん以外にも周りには伊丹さんと周りには科学者っぽいもいる。そして私はなんか変な計器をつけられている。
私達は野外で会話をしている。室内で会話できない理由は私がデカすぎるのが理由だ。2mを超える体だから仕方ないとはいえ自分の体の取り回しの悪さが恨めしい。
「ドータクンさん。私は檜垣三佐と言います。どうぞよろしく。そして計器を色々とつけてもらって申し訳ありません。それで会話するには依り代が必要なんでしたね。ここに伊丹二尉がいます。なんなりとお使いください」
「え、俺ですか。それって体に大丈夫な…てょわわわぁ~ん」
私は伊丹さんの体を『じんつうりき』で乗っ取った。周りの科学者たちが「おお!」という声を上げる。
この依り代が必要なシステム、面倒くさいな。今までは人間とコンタクトなんか取ってなかったからどうでもよかったけど、こうも人間と話すことが多くなると実に面倒だ。どっかのニャースみたいに人間の言葉を話せるように練習しようかな。
「はい。どうも檜垣三佐。私達を受け入れてくれてくれてありがとうございます」
「いいんですよ。それで単刀直入に言いましょう。貴方は何者です?」
ずいぶんとファジーな質問だな。まあ仕方ないか。私が彼の立場だったら同じ質問をしてそうだ。
「私はドータクン。ポケットモンスター、縮めてポケモンという存在です。端的に言いますと日本とも特地とも違う世界から来た存在でもあります」
「ポケモン?違う世界から…銀座事件では別のワームホールのような穴から出てましたがアレは一体」
「私が生成したものです。私達の世界ではウルトラホールと呼んでいます」
「っ!それを今ここで生成できますか?日本と特地を繋ぐウルトラホールを」
「それは不可能です。世界同士を繋ぐ穴は原則として1つだけです」
私もコダ村にいる時に試してみた。だがダメだった。たぶん世界は円みたいなもんで
「しかし別の異世界に通じる穴は開けます。やりましょうか?」
「ええ、是非」
私はそうして、『あまごい』を発動、つまりは異世界へとつながる穴を開いた。私や檜垣さんに水がかかる…あ!計器って水に触れたらまずくないか。
「うわっ!雨だ!…そしてあれが異世界から繋がる穴」
「このように私は異世界への穴をあけて雨を降らせます。ですが貴方達が保有している門と違い固定化することはできない一時的なものですが。これで納得して頂いたでしょうか?」
「ええ、ありがとうございました。計器はダメになりましたが有益な時間でした。では質問を継続します。貴方は自分の意思で銀座に来たのですか?」
檜垣さんは頭についた水滴を払いながらそう言った。
「いえ違います」
「そうですか。質問は以上です」
そう言われたので『じんつうりき』を解いて伊丹さんを解放した。
「え?何で水にぬれているんだ俺?」
そこには難しそうな顔する檜垣さんと科学者、困惑しかない伊丹さんが残った。
私は避難民キャンプに戻った。
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「彼らには何から何まで世話になってしまった。生活費は自分らでどうにかしたいが老人と怪我人と子供ばかりじゃなぁ」
夜もふけて避難民キャンプではカトー老師がそう呟いた。
今は避難民全員(ドータクンは仮説住居に入りきらなかったので除外)を集めて会議をしている。
「兵隊に身売りするしかないのかも」
エルフの少女テュカがそう言う。それに避難民の何人かは同意する。
しかしレレイは冷静に返答した。
「彼らに仕事があるか聞けばいい」
「そうじゃな。ここの周りには翼竜の死骸がある。竜の鱗を売ればなんとかなるかもしれない」
そうして彼らは朝が明けると早速自衛隊に死骸の剥ぎ取りをしていいかと打診した。そしてそれは簡単に認可された。彼らはすぐさま行動を始める。早速、剥ぎ取り始めた。竜の鱗や牙は貴重品である。結果、彼らは大金持ちになる道が開けた。
一方、ドータクン。彼も負けてはいなかった。
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なーんか避難民のみんなが自活するために頑張っているらしい。
私は『あまごい』を発動する。そうして『あまごい』を微調整して固体を降らせる。異次元から液体を降らせるなら固体も降らせることも可能な気がしたのでやってみたら案の定、行けた。『あまごい』はウルトラホールになった。
そして、来たっ!オレンの実とモモンの実が降ってきた、それとモンスターボール…これはいらんな…ケッ!まあ悪用されたらたまらないので封印だ封印。
それはともかくとして、私がやりたいこと。それはポケモン世界の木の実の栽培だ。私は豊作の神と呼ばれたことはないが別個体は呼ばれているらしい。ならば出来ないことはないはずだ。
早速、私は自衛隊に丘の一部で植物を栽培してもいいかという許可を取りオレンの実とモモンの実を地面に植えた。
そして素の『あまごい』をして水やりをした。…後は技の思い出しを行うか。
1...2の...ポカン!
これで曇りが多くてもなんとかなるな。タイプ一致技の1つが使えなくなったわけが代わりに『ウェザーボール』の技範囲が増えるし悪くない選択なはずだ。
数日後、無事にポケモン世界の木の実がたくさん成っていた。おお流石はポケモン世界の木の実、成長が速い。
これで自活は一応可能になった。
けど、けど1つ問題がある。それは嗜好品だ。ポケモン世界にいた時の私は
よしっ!そうと決まれば行動だ。
私は檜垣三佐にアポを取って面会した。
もちろん依り代は伊丹さんだ。本当は依り代適性が高いレレイが良かったのだが鋼の精神で断られてしまった。
「なるほど、異世界に存在する傷を癒す木の実に毒を治す木の実ですか」
「はい。私としては日本に売り出していきたいと考えています」
「えっと、素人の考えで恐縮ですが安全性や効果のほどが分からないので日本国内で売り出すのは時期尚早かと。ですが異世界の作物とは興味深い。研究用サンプルとしていくつか日本政府より購入させて頂きます」
お金は稼げた。だが継続性があるものではなかった。
これはアレだ。売れるようになるには時間がかかる奴だ。臨床試験とかして一日摂取許容量を決めてからじゃないと的なアレだ。日本は文明が進んでいるが故に規制が厳しい。
ならば!規制が緩い帝国方面に売ればいい。私は帝国軍に喧嘩売ったけど民間ならワンチャン取引してくれるかもしれない。
私が帝国方面に行こうとしていると渡りに船とばかりにレレイがこう言ってきた。
「ドータクン、イタリカに竜の鱗を売りに行くけど貴方も来る?」
「ごぉん、ごぉん」
「そこの木の実も一緒に売ってもいい」
そうして私達はイタリカの町に到着した。したのだが。
「
なーんかきな臭くなってきたな。いや実際は焦げ臭いんだけど。