将来を期待された秀才が集う秀知院学園。その生徒会に庶務として俺はいる。庶務としての仕事をしながらマスメディア部として様々な情報を集めている。今ここにいるのは総資産200兆円をもつ四宮グループの長女、生徒会の副会長の
もう一度言わせてもらう。
天才、秀才、そしてアホである!
生徒会に入ってしばらくして思った。(あれ、白銀と四宮、お互い好きじゃね?)と。でも、プライドが高くお互い素直になれないせいで半年間、何も起こらなかった。
というわけで、実に面倒くさいことになっている。そして今、“いかに相手に告白させるか”ばかりお互い考えているが、正直言って時間の無駄だと思う。
「あ〜、そういえばですね〜」
そう言いながら、藤原は2枚のチケットを取り出した。
「懸賞で映画のペアチケットが当たったんですが、私は家の方針でこういったものを見るのは禁止されてまして。なのでどなたか興味がある方がいらっしゃればお譲りしようと思って持ってきたのですが、映画の公開が今週末までで………」
「マジか、俺もう買っちゃってる」
「あら」
あまりこういうチープなロマンス映画は好きじゃないが、嫌いでもないので買ったのだ。海外で人気だ、と気になっていたのだ。
「ほう」
ドケチな御行が興味を示した。
「そういえば週末は珍しくオフだったな。四宮、よかったら…」
半年たっても仲が進展しない御行が誘おうとしている。でも確か、
「なんでも〜」
「(この映画を男女で観に行くと二人は結ばれるジンクスがある)とか」
まあ、俺にとってはただのジンクスだ。俺は基本的に気休めのジンクス以外信じないのでどうでもいいのだが、こいつらは違う。
ここで四宮が攻撃し始めた。
「あらあら。男女で行くと結ばれる映画に、私と会長の男女で行きたいと、そう仰ったのですか?それは まるで……」
((…まるで告白のようではないか!!)
………とか思ってるんだろうな。)
そこで白銀、反撃の一手。
「…あぁ。四宮を誘った。俺は別にそういった噂など気にせんが、お前はそうではないみたいだな。お前は、俺とこの映画を見に行きたいのか?
お、うまい。逆手にとって詰めている。
「でも、どうせなら」
四宮は表情を作り、可愛らしい表情で
「こういったお話は信じてしまうもので………行くならせめて、もっと情熱的にお誘いいただきたいです」
え、お前だれ?俺の知っている四宮はニャルラトホテプ並に腹黒い奴だぞ。
「何か失礼なこと考えてません?」
「ヴェッ、マリモ! (いえ、なにも!)」
「あ、もしこういうの苦手でしたら、とっとり鳥の助もありますよ」
そういった藤原の手の中にはト〇ッピーみたいな鳥が描かれたチケットがあった。なんなんだ、鳥の助って。よく見ると可愛いけど。白銀と四宮の方を見ると
プシュー
と頭から煙を出しながら停止しているように見えた。頭がオーバーヒートしているだろう。二人の脳が糖分を求めて唯一、今この生徒会にある糖分、饅頭。これを求め手を伸ばし、
「あ、もう次の授業ですね」
パクッと藤原が食い、この勝負に決着がついた。
「……遅れないようにな」
それだけ言い残し、俺は遅れないように教室へ急いだ。
次回、(サブ)お前ら黙れ