赤龍生徒のマーセナリー! 気になるアイツは異世界帰還者   作:傭兵企業赤龍帝

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 ……感想、来ないなぁ。

 結構たくさん見に来てくれるけど、感想はまだ来ない。

 ………………頑張るっ!!


第五話 荒廃した異世界

 俺こと兵藤一誠が、異世界に転移したのは本当に偶然だ。

 

 ディスト=ディザス。地球で言う西暦に類する年号から、便宜上そう呼ぶことになったこの世界。

 

 なんでも数十年前に核戦争が起きて、全面的に汚染されたり通信ネットワークが破壊されたりして、はっきり言って生存者は全人口の1%未満とか推測されているらしい。

 

 その影響かごく小規模で次元の歪みが起きたみたいなんだけど、神器を持っている入れたちがたまたま近くにいたせいで、増幅したんじゃないかってのが推測だ。

 

 で、当然だけどシェルター生活を強いられるほどに汚染されている。しかも俺たちが転移したのは汚染がひどい地域。

 

 当然だけどすぐ死にかけて、だけど生きようとする意志が俺たちに神器を目覚めさせた。

 

 そのおかげでかろうじて死にかけているだけで済んでいたところを、物資調達や操作のためにシェルターから出ていた人たちが発見。俺たちはそこの超科学でかろうじて生き残った。

 

 そのあと、彼らの技術を併用することで俺たちは神器を制御したりしているんだけど―

 

『やれやれ。そろそろ俺も会話に混ざっていいか?』

 

 ―俺の相棒が、通信機越しに声をかけてきた。

 

『しかしグレモリーにルキフグスか。今のルシファーに縁が深い悪魔が二人も出てくるとは、思った以上に大物に目をつけられていたみたいだな、相棒?』

 

「いや、さっぱりなんだけど? もうちょっとわかりやすく説明しろよ、ドライグ」

 

 俺がそう言い返すと、リアス部長たちが面食らっていた。

 

「ドライグ……まさか、赤龍帝ドライグ!?」

 

「なるほど。そういう可能性は審議されてましたが、あたりだったようですね」

 

 グレイフィアさんのほうは納得すると、俺のほうを向いた。

 

「察するに、あなたが今代の赤龍帝。神滅具(ロンギヌス)赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)の持ち主ですね?」

 

 あ、やっぱり気づかれてるか。

 

 ま、戦闘でも籠手の力を()()()に使ったしな。気づく人は気づくか。

 

『そういうことだ。今代の相棒は才能がからっきしでなぁ。こうして補正ユニットとやらを介さねば、いまだに会話もままならん』

 

 ため息をつくドライグだけど、俺に言われても困るし。

 

 いや、へっぽこで悪かったけど。へっぽ子なりに頑張ってるんだからな!?

 

 と、リアス先輩は興味ありそうな感じに俺のほうを見ている。

 

 やっぱり、赤龍帝ってインパクトがあるんだろうか?

 

「そ、そんなにみられることっすか?」

 

「それはそうよ。三大勢力のかつての大戦で、一時的に共闘するほどにまで暴れまわった二天龍の一角よ?」

 

 即答されたよ。そんなにか。

 

『その辺は勘弁してやってくれ、グレモリーの娘。この組織は俺と依頼人経由でしか異形や異能の知識を仕入れられないんでな。下手な連中にばれないよう慎重に立ち回っていたから、今でも新米レベルの知識しか持ってないんだよ』

 

 ドライグがそう言ってると、グレイフィアさんのほうは感心している感じだった。

 

「なるほど。情報がつかめないのは異世界の技術だけでなく、そもそもこちら側の情報が少なかったことに影響していたのですね」

 

 グレイフィアさんがそういうと、俺たちは思わず一斉にうなづいた。

 

 いや、実際大変でした。

 

 何とか地球に帰還したり、その前のテストで父さんと母さんに連絡を取ったりしていたけど、異形の知識って一般人だとつかみようがないからなぁ。

 

 ドライグからいろいろ教わったり、異形や異能がかかわるようなネットを探ったりして情報は集めているけど、それだって限度もあるし。

 

「何分、下手な輩に知られると妙な考えを持たれる可能性もありますのでな。なるべく情報を集めて立ち回れるようになったうえで、信用に値する大規模な組織とつながることが目標だったのです」

 

 ランパーさんが説明すると、グレイフィアさんもうなづいた。

 

「そうでしょうね。アジュカ様ですら簡単に探れない技術力、よからぬ輩に知られれば、どのような事態につながるか分かったものではありません」

 

 よくわからんけど、まぁ変な奴らに力が渡ると犯罪とかをしたがるってのもあるんだろうなぁ。

 

 まぁ、俺も「この技術を使えば会員制のエロ動画サイトも入れるのでは?」とかちょっと思ったことあるし。本当に実行しちゃう人もいるんだろうさ。

 

 だからまぁ、少しずつ依頼をこなしながら、信用できそうな勢力を探していたんだ。それも、ちょっとやそっとの横やりにやられたりしないぐらい規模を持つ勢力。

 

 ……そういう意味だと、悪魔は警戒対象だったんだよなぁ。

 

 はぐれ悪魔関係の依頼も何度かあったけど、中には主のほうに問題があるってケースもあったし。少しずつ情報も入れてたけど、大変らしいしなぁ。

 

『大王派に気取られるとややこしいことになりそうなんでな。そこも踏まえた一手として、今回のパターンは有効だと判断したまでだ』

 

「そういうわけで、少し賭けの要素もありましたがかかわらせてもらいましたよ」

 

 ドライグとランパーさんがそういったうえで、ランパーさんはうかがうような視線を向ける。

 

「それでどうですかな? 現魔王の方々は、我々を正式な組織として、密接な関係になってくださるでしょうか?」

 

「……あなた方の目的、及び魔王様方に望むことは?」

 

 グレイフィアさんがそれを聞く。

 

「この世界の復興につながる技術を得、将来的には異世界間交流を本格的に結ぶこと。そのための各種技術を払える代価の範囲内で解決したい」

 

 ランパーさんはそう言い切った。

 

 それがフォース・デリバリーの最終的な目的と手段。要は地球とのフェアトレードビジネスってやつらしい。

 

 フォース・デリバリーの本拠地であるここはマトヤ=シェルター。総人口はたったの五千人。

 

 ほかにもいくつかはあるだろうシェルターや、比較的安全な場所の生活拠点。それらに接触し、壊滅的な世界を復興させる。

 

 それができなければ、いずれ確実に滅びる。それだけは避けたいとランパーさんたちは思っている。

 

 だけどそれは難しい。少なくとも、戦争が起きて五十年もたっているけど、さらに数百年はかかると試算が出てる。

 

 それを解決する一手を、ランパーさんたちは地球に求めた。特に異形の頂上的な力に求めている。

 

 ただ、一方的に搾取され利用される関係も回避しなくちゃいけないって意見だ。そのためには、きちんと貢献に対する対価を正当に払ってくれる人たちじゃないと安心できない。

 

 そしてもちろん、自分たちの技術で地球が荒廃するような大戦争を起こすのも避けたい。そういったところを考えた結果、まずは技術力と俺たちの神器で何とかできる傭兵稼業を行いつつ、正当な取引ができる規模の大きい組織を探っていくってことになった。

 

 もともと最有力候補の一つが、俺が済んでる駒王町を担当している悪魔に接触するってことだったけど、まだ学生だし信頼に値するつながりがあるかもわからなかったので、いろいろと調べていた。

 

 そして今に至るんだけど……。

 

「……大丈夫かな」

 

「そうよね……」

 

 友助も雪美さんも、かたずをのんで見守ってる。

 

 ここで交渉がおじゃんになると、いろいろ厄介なのはわかる。

 

 そしてグレイフィアさんは―

 

「一つだけ、お約束しましょう」

 

 ―まっすぐに、微笑みながらランパーさんを見た。

 

「サーゼクス様達魔王様は、今の冥界の現状を打開するための札を求めています。そして同時に、悪魔として取引は見合った対価を払うことを良しとするもの」

 

 と、いうことは?

 

「異世界という異例の事象。その一点をもって、打破の可能性を見せる協力者となりえる。そう考えるお方だと、確信をもって補償いたします」

 

 ……交渉成立か!

 

「よっしゃぁああああああっ!! ありがとうございます」

 

 俺はもう、思いっきりガッツポーズをしながらそう言っちゃったよ。

 

 いやぁ、本当によかったよかった!

 

 一時はどうなることかと思ったけど、これで何とか一安心。

 

「よかったですね、ランパーさん! 星奈もよかったなぁ……っ!!」

 

「いやったぁあああああっ! ほんとよかったぁああああっ!」

 

 思わず星奈と抱き着きあいながら感極まっちゃったよ!!

 

 よかったなぁ。本当によかったなぁ。

 

 何年も核の冬が続いて、放射能汚染もあって外に出られない生活なんて俺だったら耐えられる自信がない。

 

 本当に、これで解決の未来が見えてるんだからよかったなぁ……!

 

「……なるほど。こういう方がファーストコンタクトの相手とは、間違いなく行幸でしたね」

 

「まったくですなぁ。もちろん、あなた方と交渉ができたこともよかったと思ってますよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この数日後、冥界現魔王政府はフォース・デリバリーとの恒常的な長期契約を発表。フォース・デリバリーもより大規模かつ透明性の高い専用サイトを開設し、公式に冥界との契約を知らせることとなる。

 

 様々な勢力が興味を持ち、情報があまりにも見えないフォース・デリバリー。懸念事項として「赤龍帝」の存在がにおわされていたこともあり、この発表は多くの勢力に衝撃と歓心を与えることとなる。

 

 そしてこの発表とほぼ同時に、一つの小さな事件を兵藤一誠たちは経験することになった。

 




 さて、次回から本格的にディアボロス編ですよー!
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