ナチュラル   作:レイジー

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参考のためにアニメ見つつ前話書いたんですよ
で、古本屋に行って原作読んで今話書いたワケですよ
……あるぇ? アニメだと決闘の云々は初日と別日だけど原作だと同じ日じゃない? これ……
書いてしまった以上どうしようもないですし、アニメで変えた理由はわかりませんが理由はあるでしょうからアニメに則すことにしました
ただね、アニメで困ったことがありまして……時間割ですよ
前のコマでは一日六科目なのに次のコマでは一日五科目。しかも時間も違う
例えば六科目(月曜)だと
8:30~8:40 HR
8:45~9:35 IS
9:45~10:35 国語
10:45~11:35 数学
11:45~12:35 選択
12:35~13:20 昼休み
13:20~14:10 体育
14:20~15:10 英語
15:10~15:20 HR
なのですが、五科目になると
8:30~8:40 HR
8:45~9:50 ?(恐らくIS)
10:00~11:05 ?(恐らく国語)
11:15~12:20 数学
12:20~13:00 昼休み
13:00~14:05 選択
14:15~15:20 英語
15:20~15:30 HR
安定しない……
とりあえず高等学校ということで一日六分節ということで通します
あと、週一の選択授業ですが何をしているのか不明なのでとりあえず主人公はISの整備を学んでいるということにします
家庭科は火曜の三時間目に、情報は火曜の五時間目と金曜の一時間目に、保険は水曜の一時間目に、美術は水曜の六時間目に、礼法は木曜の一時間目に、音楽は金曜の四時間目にあるので……
理系科目も同様で、IS学園では科学というジャンルから選択ではなく全科目習うらしく科学(恐らく誤植あるいは選択式)は火曜の二時間目に、物理は水曜の六時間目に、生物は木曜の四時間目にあるので(もしかしたら科学の枠で化学か地学かと選ぶのかも?)
週一で礼法の授業あるってスゲーな。あとクラブの時間があるっていうのと、土曜日も昼まで授業があって四時間ずっとISの学習っていう……。週に九分節のIS授業があるとか流石IS学園ですわ


第二話 訓練開始

「ふっ、ふっ、ふっ――」

 

 規則的な呼気。

 それにかき消されるようにしてほとんど聞こえない吸気。

 早朝の道に足音が鳴る。

 

「――おはようございます、織斑先生」

「……今は先生でなくて良い」

「なら。おはようございます、千冬さん」

「ああ、おはよう」

 

 少し休憩していたのか元親より少し緩やかだった足は彼の到来とともに加速し、並び走る。

 

「自己紹介のあれは本当だったんだな」

「運動は好きですから。チームで動くのは苦手ですけど」

 

 昨夜のやり取りでおおよそ事実であるとは考えていたが、聞いた当初は女子にカッコつける目的という可能性を考慮していた千冬。

 だが実際に並走し、未だに息切れを見せないという点から昨日の自己紹介が事実であると理解する。

 

「意外だな。そうは見えないが」

「昔から足並みを合わせるっていうのが苦手なんです。自分のペースを重視したい質なので……。勉強も昔からそういう方向で苦手でしたね。あぁ、勉強っていうより授業が、ですかね」

 

 学ぶことは好きだが、定型化のための詰め込みは嫌い、と。

 元親はそう訂正した。

 

「先生じゃなくていいと言ったが、それにしても随分素直に言うんだな。職業教師相手に授業が苦手とは」

「多分見ればわかる程度に醸し出すと思いますよ。授業時間に勝手に教科書を読み始めたらその合図です。理解した部分はすぐ先に、わからない部分はジックリと。ですから」

 

 普通ならば気にするななどと言われても気にするもの。

 けれどそういった雰囲気は見せない姿に少し呆れる千冬。

 

「出席簿が飛ぶが?」

「……なるべくバレないようにします」

 

 昨日の一夏頭部から響き渡った音を憶えている元親は少し苦い表情と青い顔色でそう呟いた。

  

「やるなと言いたいのだがな」

「それ封じられたら心底つまらなさそうにすると思いますよ? 問題は解けてる分普通のサボりより質が悪いと自覚してるからこそその授業科目の教科書を読んでるんですし」

「はぁ……ならば授業内容と同様の、発展問題をデータで送ってやるからせめてそれにしろ」

 

 内心、手間のかかる生徒だ、と思いつつも意欲はあるし学力把握の結果や短期間で予習し授業に着いてきていた姿から実力もあることを知っている千冬は強くは言わない。

 楯無からの報告でどういった進路を希望しているのか知っているし、だからこそその邪魔になるような真似はしたくなかった。

 

「おっ、それはありがたいです。いやぁ、言ってみるもんですね。そういうところは好きですよ、千冬さん」

「喜んで良いのかどうか……」

 

 個人としては苦手、教師としては嫌い。

 そう言われた昨日よりはまだマシなのだろうが、公平であるべき教師としては不公平な行いを褒められるというのは複雑な心境だった。

 

「ところで」

「はい?」

「更識楯無と訓練をすると聞いたぞ」

 

 彼女には言った覚えのない話に少し困惑し、考える。

 

「……ああ、訓練場所の申請で知ったんですか。はい、勉強がメインですけど、ありがたい申し出でした」

「いや、直接聞いた。……どうすれば良いかと相談されたんだ。それで、だ。前線に出たくないと言うにもかかわらず戦う訓練をするのはどういうことだ?」

「最低限の実力はつけておこうと思いましてね」

 

 戦いから逃げるにもかかわらず自ら戦いに近づくような行為。

 その矛盾を問われ、返した答えは理解はできるが本質ではなかった。

 

「と、言うと?」

「数少ない男性操縦者です。僕がどう願おうとも世間は、国はそれを許さないでしょう。様々なイベントのあるこの学園で、僕らを出せと言う声、圧力があるでしょう」

「あるだろうな。現状でも既にそういった要望は少なくない」

 

 男性操縦者とは言い方が悪いがそのまま形容すれば珍獣で、見世物だ。

 そのものに価値などなくとも世間は珍しいモノを見たがるし、見るからには強引であってもそこに価値を見出す。

 だからこそISに乗っている限りは女性操縦者となんら変わらずとも男性操縦者を見たがり、国家市民問わずにそれを所望するのだ。

 男女で操作性に変わりはないだろうし、それを理解していたとしても。

 

「そんな場所で失態を見せれば僕は実験動物でしょうね」

「それは……」

「知ってます? ペンペン草ってゲノム解析がされてるんですけど、その理由は食用にも薬にもならない無価値さが理由なんですよ。利権が絡まないから発見を公表できる。つまりはそういうことです」

 

 植物でいえばそういうことだ。

 例えば、イチゴの味を損なうことなく生産効率を上げる。他の条件を変えることなく糖度を上げる。

 ゲノム解析によって何か有益な発見をした場合、そこで特許や秘匿が生まれ、研究は停滞する。

 有益だからこそ手出しできないということはあり。無益な存在だからこそ手出しできるということも同様にある。

 見世物にならず、戦力にもならない。

 だが研究自体には意味がある。

 そうなれば詰み、だ。

 

「弟に代わり保護責任者として責任を取る――と言えるほど立派なものじゃないが、もしもお前がそれを良しとするのなら私が鍛えてやる」

「千冬さんが? ――っとと」

 

 想定外の申し出に一瞬動きが止まり、躓きかける。

 

「とはいえISの操縦は更識楯無で充分だろう。だから私が教えるのは地上(ここ)での動き方だ。……どうする?」

「未来がかかってるんでね、利用できるものは利用させてもらいますよ」

「ならば今日から鍛えるか」

「え?」

 

 指で下を指す。

 織斑千冬の運動能力は知らない。

 だがISで最強の地位を得た以上は一定の運動能力は保障されている。

 人型の機械を身に纏う。それを動かす。それで戦う。

 つまり動かし方はおおよそ人間の肉体と同じであり、であるならばその動きは地上で会得したモノも多分に含まれるモノだ。

 

「安心しろ、流石に今から戦うということはない」

「良かった……」

「戦うには動き方を知ってから、だ。幸い最低限の筋肉はあるようだからな、一週間も掛からんだろう」

「まあ、脚だけ鍛えても見栄え悪いんで……一応全体は」

 

 運動着(ウェア)を纏う元親は意外にも筋肉質だ。

 基本は猫背気味の撫で肩を維持しているため体型は見えない。

 筋トレをしていたら揶揄われた経験ゆえに体型を隠すのが基本で、腹筋も意図的にお腹を膨らませることで締まりを緩めている。

 が、運動中ということで偽装はできず、その体型は千冬に見られた。

 

「だが私も教師としての仕事が多いのでな、安定して指導はできん。代わりに経過観察はするしそれに合わせてトレーニングメニューも考える。安心しろ」

「ありがとうございます」

「なに、意欲的なら可愛がる甲斐もあるからな。仕事の息抜きだ」

「そうですか」

 

 最終的に予定以上の距離を走った元親は学校があるというのに大量の汗を搔き、千冬は涼しい顔で軽めの汗を搔いたとばかりに立ち去っていく。

 

「これは、期待、できそうッ」

 

 身体が酸素を求める。

 全身を疲労が満たし、肺が悲鳴を上げ、元親は笑みを浮かべていた。

 

――――――――――

 

「これより、再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決める! クラス代表者とは対抗戦だけでなく生徒会の会議や、委員会の出席など……まあ、クラス長と考えて貰って良い。自薦他薦は問わない、誰かいないか?」

 

 朝のHR。

 壇上に立った千冬がそう告げ、そう訊ねた。

 

「はいっ、織斑くんを推薦します!」

「私もそれが良いと思います!」

「えっ!? うぁっ!? 俺!?」

 

 唐突な一夏への推薦。

 それに対する賛同の声。

 一夏は情けなくも必然であろう困惑の声を発する。

 

「他にはいないのか~? いないなら無投票当選だぞ」

「ちょ、ちょっと待った!? 俺はそんなのヤダ――」

「納得が行きませんわ!」

 

 それを遮るようにしてセシリアが叫ぶ。

 クラスで一番後ろの席であり、容姿も一夏ほど優れておらず話題性も少なく、そして気配を消すように存在感を稀薄にしていたことでほとんど周囲の意識に留まっていなかった元親は二人が競うのだろうと予想しながら自分には関係のないことだと興味なさげに窓の外に視線を向けて呆けていた。

 

(温かいなぁ。窓側の席じゃなくて良かった。多分寝てただろうし)

 

 中央列という微妙な位置に感謝し、ふと視線を前に戻す。

 

(なんであんな楽しそうな顔してるんだろ、織斑先生……)

 

 そこには一夏とセシリアの口論を眺めて愉快そうに微笑む千冬の姿。

 それを呆れて見ていると不意に視線が元親へと向き、わざとらしく「ふっ」と視線交じりに笑ったことでクラスの視線が数瞬千冬へ向いたのち、その視線の先である元親へと向かった。

 

(げぇ……鍛えるんだしせっかくなら実力を試せってことぉ? ……勝てるワケないじゃん、差別思想があっても仮にも国家代表候補生だよ? ……ああ、でもまあ、ある程度食らいつければ一定の実力は評価されるだろうし負けても当然の結果だから損はない、か?)

 

「あ、貴方! 何を自分は関係ないといった顔でいますの!?」

「と言っても僕は推薦されてないし……実際関係はないよね?」

「っ! 確かにそうですが貴方は祖国を馬鹿にされて悔しくはありませんの!?」

「男を差別する人がいるのは今更な話だし……文化的に後進って言っても、まあ……僕は住む分にはそこまで不便はしてないし、よくもまあ日本人が多いこの場所でそういうこと言えるな~ってのと、代表候補生の立場でそれどうなんだろうな~、って思う程度で別に……」

 

 今時珍しくもない思想で、IS学園に入る時点で差別は覚悟していたことだからそこに対して感情の変化は一切なく。

 自国の文化に馴染んだ者にとって他国の文化の悪い点が目につきやすいというのは事実かどうかはさておき仕方のないこと。

 ISを生み出した篠ノ之束の出身国を――という反論も思い付きはしたが、そもそも一個人の技術と国としての技術とでは大きく異なり、そこを文化として換算するのは間違いだとすぐに気づいたから特に何も言わなかった。

 

「!? そ、それは確かに国を代表する、その候補の者としてあるまじき言動でしたわ。冷静さを欠いていたとはいえその点は完全にわたくしの落ち度、皆様にも謝罪させていただきますわ。皆様の愛する国に対する罵倒の数々、申し訳ございませんでした」

 

(……流石に貴族っていうのと代表候補生ってだけあって冷静に戻るのが早い。少し意外だな)

 

 思い込み、感情の強い彼女だが、指摘されれば自身の行動を顧みることは出来たようで、驚愕とともに蒼褪め、自分の落ち度を認め反省点を述べた後、深く謝罪を行った。

 

「ですが! 祖国を馬鹿にした織斑さんとの決闘は続行! 加えて相も変わらず自分は無関係とばかりの貴方にも決闘を挑ませていただきますわ!」

 

(あ、うん。冷静ではないね、代表候補生としての自覚はまだ曖昧みたい。一種の国の言葉とも受け取れる可能性がある人間が簡単に喧嘩を売るのがそもそもダメなんだけど……)

 

「話はまとまったな。それでは勝負は次の月曜、第三アリーナで行う。織斑、オルコット、渡辺はそれぞれ準備をしておくように」

 

 纏まった、というよりも強引に収集をつけた千冬。

 今から約一週間ということで早朝に千冬が言っていた肉体の動かし方に関してはなんとか間に合うだろうと一応の安堵をする。

 

「織斑。お前のISだが準備まで少し時間がかかるぞ」

「へ?」

「予備の機体がない。だから学園で専用機を用意するそうだ」

 

 専用機を与えられる。

 その言葉に周囲が騒めき、羨んだ。

 数の限られたISコアを、そのうちの一つが与えられるという名誉。

 ISに携わる者にとっては基本は栄誉であり、名誉であり。

 周囲の声は当然と言えた。

 

(俺と違って別枠なんだ。まあ俺に関してはかなり後になって発見されたし、ISの開発費用とか人材の問題もあるから無理だったのかな。専用機とか興味ないから別に気にしないけど)

 

「本来なら、IS専用機は国家あるいは企業に所属する人間しか与えられない。が、お前の場合は状況が状況なのでデータ収集を目的として専用機が用意される。理解出来たか?」

「うっ、なんとなく……。あっ、というかそれなら元親は?」

 

 そういえば、そんな視線が周囲から向けられる。

 一夏が専用機を与えられるのなら同様に元親もそうであっておかしくない。

 興味と羨望が向いていた。

 

「渡辺に関しては様々な点から訓練機が在学期間中に限り専用貸し出しされる。打鉄だな」

「既にあるってことかよ? 羨ましいな」

「扱いとしてはお前の方が上だ織斑。世界初の男性操縦者という点や資金、技術、人員などといったことによって渡辺は特注ではなく使い古しの既製品なのだ。羨むな馬鹿者」

「うぅ、悪い元親……」

 

――――――――――

 

「……ISの安全機能のせいで日光浴しても気持ち良くない。今度日光浴用のシステム組むかな。システム組むっていうか、今あるシステム複製してパラメータ弄る程度か」

 

 ISを使って宙に浮き、全身を空に向けて漂う。

 思い切り日光を浴びるが、影響の多くを遮断されてしまい日光浴は求めていたモノではなかった。

 

「な~にしてるの?」

「楯無先輩……気持ち良くない日光浴をしてました」

「あははッ、ISでやったら当然よ」

 

 実践済みなのか、はたまた普段の感覚で既に理解しているのか。

 納得したように笑う楯無。

 

「空に近いのにガッカリです」

「あら、太陽に近づきすぎると墜ちちゃうかもしれないわよ?」

「ウチの翼は金属製なんで心配御無用。宇宙までなら余裕です」

「伝わって良かったわ」

「漫画とか、好きなんで」

 

 思い浮かべるのは真っ赤なコートを羽織った金髪三つ編みの少年。

 が、そんなことは知らない楯無は『マンガでわかるギリシア神話』の類でも読んだのだろうと一人で納得した。

 

「それにしても操縦上手いわね。IS適性はどうだったかしら……」

「AよりのBだったはずです」

「なら適性は少し及ばず、って感じね。聞いたわよ、決闘するんですってね」

 

 特に不安定になることもなくごく自然に降下し、停止した元親の操縦に少し感心しつつアリーナ使用許可のために回ってきた書類と独自情報網から得た情報のもとで『血気盛んね』と扇子を開く。

 

「巻き込まれましたよ。まあこっちにもメリットはあるんで受けはしましたが」

「そう。ちなみに貴方、もう既に初期化と最適化の設定はオンにしたの?」

「いえ、まだ武装とか一切考えてなければ機体コンセプトすら考えてないんでまだです。色々作って改装してからですね」

「じゃあ私も打鉄に乗って来て良かったわ。操縦を教えるのにスペック差があったらやりにくいものね」

 

 そういって乗ったのは元親と同じ見た目の機体。打鉄。

 鈍色が並ぶ。

 

「まずは軽く飛びましょうか。先導するからついてきて。距離は一定に保って、私の軌道を辿って来てね」

「わかりました」

 

 突風吹き荒れ。

 鈍色の光帯が空に伸びた。

 




感想、評価お願いします

IS(作品)って原作者のその場のノリが多いんですよね。記憶ほぼないんで私は特に何も思ってなかったものの、ネットを見る限り設定とか描写が微妙に食い違っていたりするらしい。キャラの関係性が脈絡なく変わるとかなんとか
なのでセシリアのキャラも少し変えました
キャラを変えたというか、今話の通り貴族や代表候補生としての自覚を少々
若さと差別意識ゆえに大筋は変わりませんが、それでも同じ女性に対しては謝意はありますし、その立場ゆえ他国に対する不用意な発言というのも多少気遣うように(指摘されなきゃ口をついて出るのですが……)

ま、所詮は二次創作と思ってゆるーくお付き合いください
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