暗殺教室 〜LAST MISSION〜 作:robertjr
そして今回からカルマ登場です。
(筆者はこの物語を描く傍ら50枚近く広木のイラストを描き、そして全て下手だったので挫折しました)
「「 いーち! にぃ! さん! しぃ!・・・・」」
青い晴天の空の下、全員が裏庭に集まって掛け声を上げている。これが普通の体育だったのなら嬉しいんだが・・・
「全方向にナイフを振れるよう、今日から授業の初めに八方向をそれぞれ20。つまり計160回振り続ける______おい、体育の授業の時はどっかに行ってろ」
「ひどいです鳥間先生、私の体育は生徒に評判だったのに____「嘘つけ。俺が聞いた限りだと、全員お前のマッハ移動を基準にした馬鹿げた課題ばかりだったと不満を漏らしていたぞ」シュン・・・・
そう言われた殺せんせーはなんか拗ねて砂場で遊び始めた。全員が160回振り終えた時には、みんな腕が疲れて腕をブラブラさせたり叩いたりしている。そんな中、前原と磯貝が鳥間先生に疑問を投げかけた。
「先生、相手はマッハ20で動くんですよ?ナイフの訓練なんかしても意味ないっすよ」
「・・・そうか、なら一つナイフを使った模擬戦をしよう。俺を二人がかりで倒しに来い」
二人が困惑してしばらく見つめあっていると、もう一度鳥間に確認した。
「あの、本当にいいんですか?」
「構わない、俺に1発でも当てれたら今日の授業はなしとする」
といって始まった試合だが…………軽くあしらわれ二人とも秒殺された。やっぱり空挺レンジャー持ちには勝てないか。
「今のように多少の武術を心得ていれば、ナイフを持った素人二人など簡単にあしらえる。俺に一撃加えられるほどの実力を持たねば、マッハ20の奴を倒すなど夢のまた夢だ…………………
見ろ、今の攻防戦のうちに奴はクレムリンを築き上げ、ボルシチを食べながらマッハでコサックダンスを踊っている!」
(う、ウゼェ)
「出来ればロシア民謡を歌ってくれると格好がつくのですが………広木くん、何か歌ってくれませんか?」
「じゃあ、
と言って広木はロシア語で歌い始めるが、鳥間はそれを黙って見ていた。
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今朝の職員室にて・・・
「何、広木は殺し屋だと!?確かなのか?」
「えぇ、昨日の夜自らそう言いました………ただもう引退するそうです。私を最後の標的として」
「だとしても危険すぎる。今教室にいるだろ?ちょっと話を_____『いえいえ、大丈夫です』…………なぜそう言い切れる?」
「彼の目を見たからです、彼は本当にこれを最後に新たな人生を送る気ですよ。ならば教師として彼を導くまでです」
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(・・・ああ言ってはいるが、本当に大丈夫なのか?)
どこか大人しい雰囲気を出す彼だが、広木の顔を見るたびに鳥間は背筋に寒気が走るのを感じていた。
何か厄災を呼んでこなければいいが…………………
「よし、今日の訓練はここまでだ」
「「有難うございました!」」
「渚!今日のお弁当は何?」
「ん、僕は……………カルマくん?」
「え?」
階段の上を見上げると、あの赤髪の少年が立っていた。
「久しぶりだね、渚君」
・・・誰だあいつ、渚に聞いてみるか。
「渚、あいつは?」
「あぁ、そういえば広木くんは知らなかったよね。彼は赤羽業、実は1ヶ月前に暴力沙汰を起こして停学処分になってて、今日停学明けだったんだ」
「えーっと、君は?」
カルマがそう広木に質問すると、『いつもの顔』で見つめ返した。
「俺は広木、渡部広木だ………よろしく」
「わーっ怖い奴が来たな、まぁよろしくね。広木くーん?」
「そういうお前こそ、その猫撫で声出すの止めろ。不気味だ」
そう言うとお互い笑ってない笑顔で4〜5秒目を合わせた・・・な、なんか。二人とも似ている?
「……あっ、あれが例の?うわぁ、本当にタコみたいだね」
広木を視線から外してそう言うと、渚と広木の間を通り抜けてカルマは殺せんせーに近づくが、一瞬カルマの手のひらに何かが付いているのを広木は見た。
(あれはまさか・・・もし引っ掛かったら本当のバカだな)
まぁ流石に引っ掛かるわけ_____『にゅや!?』
「アレェ?こんな簡単な罠に引っ掛かっちゃうんだぁ。先生もしかしてチョロかったり?」
・・・おいおい、勘弁してくれよ。
ポニュ
ポニュ
ポニュ
ポニュ
ポ______「あぁうるさい!先生静かにして!!!!」
「す、すみません!」
壁にダメージが全く入ってない、殺せんせーパンチ弱いんだ……あとでメモに書いとかなきゃ。
やっぱりカルマくんと広木くんって似てるなぁ。優しそうに見えて2人とも怖いし、喧嘩にも強い。
……ただ、広木くんはなぜE組に来たんだろう?カルマくんと『比べて』凶暴ではないし、成績も小テストはいつも満点取るから絶対良い。何があったんだろう?自分から入る理由もな_________いやある、今年だけはあった。
__________殺せんせーだ。
そうだよ、なんでずっと気が付かなかったんだ?広木くんはああ見えて外国人、そして銃の扱い方を最初から知ってた。更に生徒一人一人出す問題を合わせてる殺せんせーの小テストを毎回満点を取るくらい頭が良いんだったら、もっといい私立中学にも行ける。なのにわざわざこの学校に来て、こんなクラスを自ら望んで入ったのだとしたら……………………
…………………広木くんは、殺し屋?
「こらそこ!テスト中です、私語は慎みなさい!」
さっきからポニョポニョ壁にパンチ入れてたやつが何言ってんだ。
「ごめんごめん。あっ、先生このアイス食べていいですか?」
「ダメです!授業中にそんな物を_____ハッ、それ先生が本場まで行って買ってきた
酷いですカルマ君!先生のマッハ移動ですらイスタンブールまで片道20分だというのに、そこからさらにアイスが溶けないよう成層圏を飛んで運んできたのですよ!?」
「えーそうだったんだ。んでどうする?」
「どうするも何も、残りは先生が食べま_____」ブシュッ!
その後、またしてもカルマの挑発に引っ掛かった殺せんせーは、トルコアイスを全て食われたことにショックを受け、泣く泣く職員室に戻った。多分また買いに行くんだろうな______あっそうだ。
「殺せんせー」
「にゅ?広木くん、どうされましたか」
「もう一度イスタンブールに行くんですよね?俺前に『依頼』こなす為にトルコ行ったんですが、その時の金が余ってるんで、これで一つ買ってきて来れませんか?」
「そういう事ならお任せを。今日にでも行ってみようと思いますので」
「ありがとうございます・・・
んで、なんでネイルアートの練習を?」
「ヌルフフフ………カルマくんの手入れ練習ですよ」
翌日・・・
(私は………私はなんという事を)
ドンドゥルマを広木君の10リラ札で2つ買ったまでは良いのですが、まさか私が一個も買うお金が無いとは・・・もう買ってしまいましたし、広木くんには謝って財布にある同額の日本円で返すとしましょう。
「おはようございます」
「「・・・」」
「にゅ?みなさん、今日は元気がないで______」
教卓に目を向けたとき、なぜ全員黙り込んでしまっているのか殺せんせーは気づいた。
「あっ!ごめーん、殺せんせーと間違って殺しちゃった。捨てておくから持ってきてよ?」
赤羽業・・・クラスの中では一番ダメージを入れているが、昨日の雰囲気からして今日の殺せんせーは本気だな。そろそろコイツが一筋縄で行かない奴だと気づくはず。
カルマの前で止まった殺せんせーは、触手をドリルに変え___はっ?
「見せてあげましょうカルマ君・・・この自衛隊から奪ったサイドワインダーミサイルの威力を!」
(
渚と広木がそう心の中で突っ込んだ瞬間、殺せんせーはマッハでたこ焼きを作り、カルマの口に突っ込んだ。
「さぁカルマ君、今日一日中全力で私にかかって来なさい。全てを受け流し、君を徹底的に手入れをして差し上げましょう!」
そう言って始まった今日の授業だが、毎回やり方を変えて攻撃を仕掛けてくるカルマを、彼が最もイラつくようなやり方で『手入れ』していった。ありゃあ無理だな、俺も昼休みに攻撃したけど、本気モードだったから1発しか掠められなかった。
・・・その後、放課後にカルマが何処かへ消えた。あの顔を見るに相当プライドが傷つけられたんだろうな。さぁてと、殺せんせーからドンドゥルマとお釣り貰いに行くか_____「ねぇ広木くん!」
声がした方を振り向くと、渚と同じ髪型だが、緑色の髪をした少女がいた。
「えぇと・・・カエデさん、でしたっけ?」
「うん!渚とよく話してるから、そろそろ声かけてみようかなーってね。でもやっぱり広木くん目つき怖いよ?」
「よく言われるが、そんなにか?」
「うん………かなり怖いよ」
・・・はぁ、直そうにも無理なんだよなこの顔。
「さーてと、殺せんせーにお金返してもらわなきゃ…………ん、あの三人どうしたんだ?」
裏山の崖っぷちに殺せんせーとカルマ、そして渚が集まって話していた。
「まさかここから飛び降りるなんて………カルマくん勇気あるなぁ」
「いや、これが一番確実に殺れる方法だと思ったからさ…………先生、さっき言った事信じるからね?」
「えぇえぇどうぞ信じて下さい。私は決してあなたたちを見捨てません」
「殺せんせー?」
「にゅや!? ひ、広木くん。気配を消して近づくのはやめて下さい!先生の心臓に悪いです」
「ふーん、それはそうと…………買ってきた?」
「ハッ!!」
ここで殺せんせーは思い出す、(まだあの事言ってなかった)…………と。
「え、えーっとですね。買っては来ました、ただ一つ問題が____」
その続きを話そうとした瞬間、渚とカルマがまだいることに気づく。
(まずい!ここで二人……特にカルマくんにバレたらどんなことをされるか)
「こ、ここでは話せませんので、続きは職員室で。ささ!」
そう促されて広木は校舎に戻って行った。
「・・・あっ、僕教室に忘れ物したから撮りに行ってくる。バイバイカルマくん」
「うん、じゃあね」
「あった!よかった〜」
もう遅いからみんな帰っちゃったな。さーてと、僕もそろそろ______「はぁ!?どういうことですか!!」
「・・・広木くん?」
「申し訳ありません!誠に一教師として恥ずべき行為であったと自覚しております。然るに、購入した直後にまさか自分がお金を持っていなかったなどど夢にも思わなかった次第に______『その昔みたいな喋り方やめてくれませんか?余計イラつくんですけど!』は、ハィ!!」
(こ、殺せんせー何やってんだ?)
「で、ですからね。財布にある同額の日本円で…………はっ」
財布を開けた殺せんせーは、カルマに有り金全てを盗られたことを思い出した。
「…………先生?」
次の瞬間、殺せんせーは土下座をした。
「すみません!この様に私はたかが1トルコリラ分の日本円すら払えない貧乏人なのです。どうか、どうか給料日まで待っていただけませんでしょうか?必ずお支払いしますので!」
呆れた顔で殺せんせーを見ていた広木だが、何かを思いついた顔で答えた。
「分かりました先生、給料日まで待ちます」
「広木くん____『ただし!』」
その言葉を聞くと、涙を流した殺せんせーだが、その瞬間広木が遮って条件を言った。それは…………
『利子、トジュウね?」
((
そんな利子初めて聞いたよ!?
「ヒ、広木くん。せめて
・・・殺せんせー、弱み握られるとどんな言うことも聞くんだ。
その後、これ以上いたら僕まで巻き込まれると感じたので、急いで家に帰った。
ここまで読んだ方の中には、『あれ、広木とカルマってどこが真逆なの?』と思うでしょう。
ここで二人の大きく似ている点を言います。
まず一つ目、渚の解説通り、頭が良くて体力もあり、喧嘩(格闘戦)が強い。
二つ目、どちらも警戒心が強いが、打ち解ければ最後まで信頼する。(渚の場合は打ち解ける寸前で彼の本質を見抜いたため、中途半端なところで距離を置いている)
そして三つ目…………高身長でイケメン。(広木の顔を描こうとしたのですが、前書きの通り筆者の絵が下手すぎて挫折)
ここまでならむしろ『似ているどころかそっくり』と言われるでしょうが、違う点を集めていけば『真逆な存在』であることに気づきます。これからこの物語を読む中で、『カルマと広木』の違いを是非見つけてみて下さい。