現在私が誘拐されてた時に誰も処理してくれなかった書類と睨めっこしています、そんな忙しい時に姉様に呼び出された。
曰くディアボロス教団の地下施設を捜査してる時に、アーティファクトを押収したらしくてね?そのアーティファクトの話をしたいらしい。
まあその目星を付いている、恐らく強欲の瞳の制御装置だろう。
...ディアボロス教団の施設からそんなモノが出てきたのか、副学園長が動いたのかもしれない。
ある種因縁の相手だ、気張っていこう。
...そういや最近忙しくて忘れてたな、久し振りに行くか。
ルクレイア・サルン、唯一私にとって心からの友だった人の母であった。
...そして家族以外で唯一私を一人の人間として見てくれた先生だ、あ真人間の中でって条件が一応入るけどね。
「先生は俺の第二の人生そして私の人生で正しい大人でした、その美点はたった一人の娘にも引き継がれていると思います。
今更ながらただの子供が立場のある大人を守ってやるべきだったなんて傲慢ですよね...
今の私もまだ子供ですが人を守り救う事ができる立場です、人の為に必要な事とあなた自身の願いなら少しは拾えます。
忙しくて今年からは来れそうもありません、きっとこれが最後になります。」
そう墓に話し掛ける、魂はないけど形式的にね。
...まあ今頃天国か異世界に居るんだろうなって、来世は幸せになって欲しいと祈っておく。
「アレクシアさん、久し振りですね。
...シェリー・バーネットです、母の墓の掃除ありがとうございます。」
「ああうん久し振り、それじゃ私はこれで。」
「ごめんなさい、遅れましたけどあの時はありがとうございました。」
肩を掴まれる、立場が逆になったな。
...話ぐらいは聞こうかなと思う、これで最後だしね。
「そう、別にいいよ。
それに...いや何でもない...」
「「...」」
「アレクシア様、私は役に立ちます。
私を使ってくれませんか?何でもやります、その証明の機会を下さい。」
私は王女の名の下チャンスを与える人間だ、そしてそれを無駄にさせない事も得意だ。
...それは機会を与えた者にやる気と云う名の自信を与える為に、そし私との深い関係を持っていると思わせる為に身に着けた。
それだけで対象の存在は、まるで同じ釜の飯を食った者同士の様な一体感と私への忠誠心を得る。
王女の優秀な部下でありながら、王女と立場と関係のない友人であると思わせる。
...王女というモノに心酔させながら友人としての繋がりを私は築いてきた、王女の名の下に私が王女ではなかろうが対等な友人関係を築いてきただろうと思わせてきた。
無論その洗脳紛いの行為に気が付いた人は沢山居るさ、自分はいい様に利用されてるんだな...ってね。
私はそれでも友人としての関係を貫いた、「いずれ本当の友達になれるといいな...」ってね。
反応は様々だったさ、でも大体は自分ではその願いを持つことすらしなかっただろう...という尊敬の念を皆抱いて友人として在ろうと考える。
人間というモノは、悉く崇高な想いには弱い...内容は問わずね。
たった一人の人間と友達になりたいという、崇高な想いにね。
その為になら何でも一思いに何でも捨てれる
端からそんなつもりはないと分かってるのにね...
たった一度の成功体験を果たしたら、自分で成したと思っているその成功体験に背中を押されて崇高な目的を前に後戻りはできない。
王族じゃなくても云々とか大嘘だ、ま信じちゃう奴もアレだけど。
100回言えば基本何でも本当になるのがガチで面白い()いやはや言葉は偉大だね...
程度の差はあると知っているが、私はほぼ万人に使える程に人心掌握術を深く学んだんだ。
...まあミリアには人身掌握じゃなくて催眠術って言われたけど()
聡明なカゲノー男爵夫妻に名立たる有識者達...そしてシド、トドメに自分でね。
そうこれは俺の...いや、アレクシア・ミドガルの人生においての信念と経験であり全てだ。
その信念と経験を曲げてでもその願いを受け入れるつもりはない、まあ数年前の自分はなら了承してたかもしれない。
...都合のいい話だが彼女とは本当に対等な友達だと思っていた、だからその要件を飲みたくない。
「別に人は足りてるからいいよ、用件は以上かな?それじゃ。」
「アレクシアさん、私はただ守られるだけの人間じゃないんです。
手を出さないで下さい、私は自分で自分のやるべき事を果たします。」
実はずっと後悔してる、今世の自分にとってこの友人を失った経験は大き過ぎた。
...今更戻れないさ、自分は見捨てたんだからね今更都合が良過ぎる。
「それじゃ頑張ってね、友達として応援してるよ。」
「友達ですか...
もう友達ではないですよ、対等じゃないんです私達は。」
「...」
賢くて正しい、自分の目に狂いはないと改めて確信できた。
普段は偉大な王女様の皮を被ってるが、俺の中身は実際この程度なのだ。
...惨めだな、早く全部終わらせたい。
意気地なしですどうも、前世と違いどっしりと構える事ができなくなったなと感じる。
「所用で遅れました、アーティファクトはどうするんですか?」
「悪いわねアレクシア、忙しい時に...本題から話すわ。
我々はこれを研究者に預け解明するつもりです」
「「...」」
「概要は?」
「ルスラン・バーネット副学園長の提言がありました、あの方曰く...
このアーティファクトは邪教への手掛かりとなるだろう
と考えてる様です。」
「その為に解析を行う必要がある...かな?
なるほど...副学園長がねぇ...」
動く気満々だな、今の内に戦力を減らすべきだね。
...生憎私には長い耳はない、だから敵情視察は耳の長いエルフ達に力添えして貰うとしよう。
「上層部も一理あると考えています」
「つまり私に解析しろという事ですね!!任せて下さい!!」
アーティファクトを手に取ろうと思った、だが動きを先読みされて下げられた。
「違います」
「何でですか!!そういう類いのアーティファクトに一番詳しいのは私ですよ?!」
「だってアレクシア、貴女こういう類いのモノをよく壊すじゃない。」
過去の自分の行いは大事だと思いました...
まるで料理を始める前に皿を全て割るみたいな言い方で呆れられたら、流石の私でも言葉に詰まる。
いや私結果出してるから、まあ今回は別(ルスラン・バーネット副学園長の意思)という訳ですね。
「「...」」
「はいはい分かりましたよ、なら任せますね。」
そのまま退出しようとしたが再び止められる、もう要件はないでしょ?まだあったかな。
「シド・カゲノー君とは最近どんな感じですか?
...噂話で聞いたのですが彼と恋人関係の様ですね、浮ついた話の一つや二つありませんか?お姉さん妹の恋バナを聞きたいです。」
いつもなら...
「駄目です!!王女としてのうんたらかんたら!!」
って言うのに、そんな落ち込んでる様に見えるのかな?う~んそれを見抜くとは流石姉様だな。
...しかも凄い真剣な顔で自分の事をお姉さんって言いながら聞いてきたからね?ちょっと自分の中で姉様のキャラが崩壊した、ちょっと面白かった。
「それ聞きますか...悲しいですが進展はないですよ、本人はお友達と遊ぶ事にお熱みたいです。」
欲求不満である、アレクシア・ミドガルは毎晩唸っている。
このままでは浮気しちゃいそうで不安です...このまま気が狂ったその時には獣人ショタに手を出す可能性が微粒子レベルで存在する(まずいですよ)
「シド・カゲノー君は気難しい人なのですね、苦労してるみたいですね。
アレクシアの恋が実るのは何時になる事やら...」
ああなるほど周りには恋に見えてるのか、ソッチがオマケって事は知らないんだろうな。
「未だ味見もさせてくれないんです、まあ良し悪しも分かんないですからね。」
「...程々にして下さいね、貴族の出生率を下げない為にも。」
まるで玉でも取ってるかの様な言い方だな
「まるで令息の玉でも取ってるかの様な言い方ですね」
「...その通りです」
この日私は程々にしておくべきだったなと感じた...
想像するだけで涙が出てくる、なるほどこれが痴情の縺れですか。(違う)
流石中世流石異世界版のキリ〇ト教である、貞操観念は結構しっかりしてるらしい...もしかして私緩過ぎ?現代日本基準でもそうだね。
アレクシアとヤッた男子生徒の多くが去勢されている噂があるとか、恐ろしい話である。
台本書いてる時にとても載せられない内容が出来上がったから代わりにシェリーちゃんの話を用意しました...ギリシャは汚いです(誤用である)