魔封じの鎖か、しかし従来品と比べ魔力を抑える力が強いな。
「連れて来たぜ」
「遅かったな」
う~ん痩騎士とやらはルスラン・バーネット副学園長だったな、案の定と言うべきか。
「仕方ねぇだろ?そこの王女様がこの珍妙な武器で3rdと2rdを殺し尽くしてたんだからな。」
「剣士を辞めた方が兵としては優秀の様だな、雑兵としてならば役に立つだろう。」
「何の話かな?」
「剣の国で遊ばせておくには勿体ない、私の下につきなさい。」
は?冗談キツイよ、本当に。
「冗談キツイね副学園長、私は教団と聖教が嫌いなんだ。」
「もう一度聞こう、頷けば命だけは助けてやる。」
「頷くと思っているのか?」
「君は状況を客観的に把握できる聡明な人間で、最後まで足掻く覚悟と力のある者だと思っていたのだがな。
どうやら過大評価だったらしい...」
「地獄を見ろよ」
ルスラン・バーネット...
いや痩騎士が剣を抜き、私を手足から内臓へと徐々に刺し続け最後に心臓を突き刺した捻られる。
よく見てるね、でも見通す力はないらしい。
「ただ優秀なだけであった、アレクシア・ミドガル。」
この程度では私は殺せない
「何を勘違いしているんだ?そもそも正面から勝てるんだからさ、わざわざお前に遜る意味なんてない。
...私は自分の細胞や体の内部構造を拡張している、本来存在しない特殊な臓器を生み出し元来必要としている臓器も複数ストックしているのもあって何回か刺されたぐらいじゃ死なないさ。
数年前なら露知らず、今となっては粉々に吹き飛ばすぐらいしないと死ぬ事はない。」
「...何を言っている?」
「それに心臓を捻られても元の形に縫い付ければいい、それにこういった環境下で魔力を使える様に鍛えているんだ私は。
はい元通り、よかったね?目の前に世界の頂点に迫る存在が居るよ。
...座れよ、まあ時間があるんだ少し話でもしようじゃないか。」
魔力を操り叛逆遊戯のレックスを数十個の肉体になる様に千切り裂く
「座れよ、暇潰しに付き合え。」
「...」
「何故ルクレイアさんを殺した?」
「私は過去一度武神祭で優勝している、だが病に伏せる事になった。
苦労して積み上げた栄光は一瞬で終わったよ、それから私は病を治す術を探し求めあるアーティファクトに可能性を見出した...その研究者がその人だっただけだよ。」
「なのに殺しちゃったのか、ただの馬鹿としか思えないね。」
「賢過ぎて学会から人から嫌われた哀れな女だ、私は彼女を支援して彼女は研究に没頭する...いい関係だったよ。
そして私は探し求めたアーティファクトに出会った、だがあの女は強欲の瞳は危険だと言い出し事もあろうに国に管理してもらおう等と言い出した。
さっきの君みたいに身体の先から中心に突いていき心臓を突き刺し捩じ切った、あの子は何も知らず何も疑わず母の研究を受け継いでくれた。
...私は仇だと知らずにね、可愛い可愛い愚かな娘だ。
そういえば君はあの日帰る彼女を引き留めたそうだね?何故ルクレイアを見殺しにしたんだい?」
「力を蓄えるのに必要な時間だった、止める事は難しくなかったミドガル王国内の勢力だけなら私一人で何とかできた。
...でもその先を考えて踏み止まったんだ、ほぼ世界全てを相手にして勝てるとは思っていなかったからね。」
「恐ろしい人間だ、君は今なら世界を相手にして勝てると謡うんだね。」
「ああ、問題ない。
...あの日の雨はどうだったかな?流石の教団でもあの攻撃を連日受けたら根城にしていた国ごと瓦解するだろう、アンネローゼ・フシアナスに訓練された無類の強さを持つ無数の兵達で世界の騎士団全てを崩壊させる事ができるだろうね。」
「その程度で勝てると思わない事だ、見通しが甘いとしか言えない。」
「勝てるさ、戦争は数だが盤上を引っ繰り返せば問題はないからな。」
その瞬間外で爆音が鳴り響く、魔力の波長的にそれはアイリス・ミドガルの物だ。
「まさか貴様自分の根城だろう?正気か!!」
「いいやこれは私の姉のだね、魔力の使えない環境の筈だったのにねぇ...哀れだな。」
「アイリス・ミドガル...化け物が...」
「正面から幻想を打ち砕いてやる、ルスラン・バーネット。
...いや俳句を詠め痩騎士、面白い歌だったなら一応生かしてやる。」
「待って下さい」
そこに現れたのはシャドウに抱えられたシェリーだった
「アレクシア・ミドガル、主演は貴様ではない。」
「ああそうですか...」
...どういうつもりだ?
「お父様、今まで面倒を見て頂きありがとうございました。
...お父様との暮らしは毎日が楽しく美しいものでした、私はとても幸せでした。」
「シェリー...」
ルスラン・バーネットが剣を抜き彼女へ特攻する、だが彼女は自らの持つアーティファクトで受け止める。
「ですが夢は覚めるものです、母様の仇です。」
強欲の瞳の制御装置が強欲の瞳を取り込み、ルスラン・バーネットに寄生する。
...魔力を吸い尽くされ無防備になった身体を、先から中心に突いていき心臓を捩じった。
まあいい、彼女が気が付いていたならばね...でもなシド教えただろお前。
まさかルスラン・バーネット副学園長が犯人だと思わなかった、シェリーのお願いでアーティファクトの解析を手伝ったんだけどね?その末に母を殺した義父への復讐を果たすとは。
まあ出番がなかったから代わりに彼女のお手伝いをしたんだ、そしたらアレクシアに凄いキレられてるんだ。
...僕が何をしたのか、何がそこまで彼女を怒らせるのか。
「私は何も知らなくていいと思うんだ、その方が幸せになれた筈なんだ。」
「何を言っている?
彼女は自らの力で成すべき事を成したのだ、称賛はあれど我が糾弾される謂れはない。」
「ならば何故この場に彼女を案内した?」
「自分だけ出番を独り占めとは、彼の者に復讐心を抱いていたのは貴様だけではない。」
「...ほう?
お前自身何もしていないと?」
ほんとそうなんだよね、折角の学園襲撃ものだったのに何もやりたい事ができなかった。
でもその中で唯一できたのがメインキャラの手助けだけだったんだ、彼女にもやりたい事があった様に僕にもしたい事があったのだ。
「アレクシアさん、私がお願いしたんです...ごめんなさい私がやらなければいけない事だったんです。」
「...確かに実子の前に私がキレるのもおかしいな、仇討ち出来てよかったな。」
彼女は納得してくれた、物分かりがよくて助かる。
さすがアレクシアだ